第十話『さくらとネギとパートナー』



「茶々丸・・・今のぼーや達と殺りやった時の勝率はいくらだ?」
「概算0.01%ですマスター」
「くそ・・・やはりな・・・これはどうしたものか・・・」

撤退後エヴァは悩んでいた。
なぜなら自分の標的のネギには桜達が付いており、今茶々丸と共に桜達と戦ったと
してもただ玉砕するのは目に見えているからである。

「やはりあの日を待つしかないのか・・・」

そして一方桜達はエヴァが逃げ去った後桜達は気絶しているのを忘れていたのどかを介抱し女子寮の桜達の部屋につれて行き、桜のベッドに寝かせた。
そして桜達はエヴァのことについて話し合いケロちゃんがある提案を下した。

「やっぱり坊主のパートナーを探したらどないや?」
「えっ・・・でもまだ僕には早いですよ」

驚き否定するネギ、しかしケロちゃんはネギを説得しだした。

「んなもんパートナー=(イコール)恋人やと思うからあかんねん」
「本来魔法使いのパートナーはその魔法使いの戦友みたいなもんやろ」
「それはまあ・・・そうですが」

少し悩みながらもケロちゃんの話にうなづくネギ・・・

「だったら明日からでも探そうやないか」
「うん・・・わかった」
「ほな明日わいも学園に行くからな」
「え!?・・・ケルベロスさん学園に来るんですか?」

驚きケロちゃんに本当に学園に来るか尋ねるネギ・・・

「そんなん当たり前の事やないかい、坊主のパートナーを決めるんのやから」
「え・・・でも・・・」
「と言うわけで決定や!」
「決まりなんですか!?」

こうして半ば強引にケロちゃんに説得させられたネギではあったがネギはそんなに
すぐ見つかるのかなと思っていた。
そしてその様子を見ていた知世は微笑みながらネギ達を見ていた。

「これは面白くなりそうですわ♪」
「と・・・知世ちゃん(汗)」


次の日ケロちゃんは本当に学園についてきていた。
そしてエヴァとはなんらかもめごとが起こるだろうと思われていたが、エヴァは授業をエスケープしていてもめごととかは起こらなかった。

「(これはあの気にくわん小娘がおらんからパートナーを探しやすそうやなあ)」

時は授業中・・・ケロちゃんは探しやすいようにネギのポケットの中に隠れている。
小さな声でネギに話しかけるケロちゃん。

「(そうでもないですよ・・・皆さん魔法のことを知らない一般人ばかりなんですから)」
「(そうやなあ・・・別にバレても大丈夫そうな奴で探さなあかんねんな)」

そういや美空の姉ちゃんも魔法使いやったな、でも姉ちゃんは自分が魔法使いだっ
て事は坊主には黙っててくれ言うとったし・・・

「(それやったらクラスのやからにでも適当に話しかけてみい)」
「(そうですね)」

そしてネギは本当に適当にちょうど英文を訳し終わっていたクラスの一人に話しかけた。

「和泉さんはパートナーを選ぶとして10歳の年下の男の子なんてどうですか?」

ネギの一言によりその瞬間・・・クラス全体が騒然となった。

「そ・・・そんなややわ先生急に・・・(汗)」
「ウ ウチ困りますまだ中三になったばっかやし・・・(汗)」
「いや・・・今は別にそういう特定の男子はいないって言うか(大汗)!」

あたふたし気が動転している亜子はもう何を言っていいかわからない状態に陥っている。

「(反応は上々やな・・・(なんかわいらがおもっとるような物と違う意味のような気いするけど))」

今ネギはうすうす気づきかけて入るがケロちゃんは気づいていない二日前の騒ぎのおかげで魔法とはつながりがない生徒はパートナーを恋人だとはき違えてしまっている事を・・・

「(よっしゃ次はあの本屋の嬢ちゃんに話しかけてみい)」
「(はい・・・)」

ネギはケロちゃんにいわれるまま次はのどかに話しかけた。

「宮崎さんはどうですか?」
「ひ・・・ひゃい!」
「わ・・・私はお・・・「はいネギ先生!・・・私は超OKですわ!」」

のどかはあたふたしながらも返事をしようとしたが委員長のいきなりの強襲により
のどかは返事ができなかった。

「(おっ・・・いきなりパートナー候補見つかったやないか)」
「(そうですかねえ・・・)」

普通に喜ぶケルベロスに何か違うような感覚に襲われるネギ、すると朝倉がすぐに委員長を抑えた。

「ネギ先生ウチのクラスはだいたい8割くらいの奴らは彼氏いないと思うよ」
「恋人がほしいなら20人以上の優しいお姉さんからより取り見取りだね」
「ええ!・・・別に僕はそういう訳では・・・」

その時ネギは驚きケロちゃんは残念がった。

「(なーんやわいの勘違いか・・・なんか喜んで損したわ)」

そしてちょうどその時昼の授業の終わりのチャイムが鳴った。

「キーン!コーン!カーン!コーン!」
「(おっ!・・・もう昼かいな・・・)」
「(そのようですね)」
「(なんや普通に探しとってもパートナー見つかりそうにないから今からちょうど
昼やしアスナ姉ちゃんや桜や知世も含めて話し合ってみよか)」
「(まあそうですね)」

そして授業を終えたネギは普通に教室から出て行き、その様子を見ていた桜と知世
とアスナは出て行ったネギ(もちろんケロちゃんも含める)の後をついていく形となった。
桜達が教室から出て行く際に委員長からこんな事を聞かれた。

「ちょっとアスナさん・・・今日のネギ先生少し様子が変でしたが、アスナさん達
は何かご存知じゃなくて?」
「いやえーと・・・何か本当にパートナーを見つけなくちゃならなくなった見たいで・・・」

それを聞いたクラスの者共はまたネギのパートナーについて騒がしくなっていった。


そして昼休み、ケロちゃんの言葉通りに桜やネギ達はカフェテリアにてネギのパー
トナーについて話し合っていた。
四人とも席に座って話しているがケロちゃんは机の上で座って話している。

「やっぱりパートナーって見つからんもんやなあ」
「やはり二日前の騒ぎが皆さんを勘違いへと導いているのではないでしょうか?」
「まあそれはそうでしょうね」
「これは一人ずつパートナーに相応しそうな人をピックアップして見ればいかがでしょうか」

知世の一言によりその場は一人ずつパートナー候補をクラスからピックアップする事にした。

「ワイは楓の姉ちゃんあたりパートナーに良いと思うねんけどどないや?(忍者っぽいし)」
「私は佐々木まき絵さんがよろしいかと思われますわ(あの運動能力はすばらしいですし)」
「私はのどかちゃん(ちゃん付けに変わってる)が言いと思います(のどかちゃんはネギ君が好きだから)」
「う〜ん・・・私はねぇ・・・そういえばパートナーって言ってるけどパートナー
にした場合魔法の事とかバラさなきゃいけないんじゃないの?」

アスナの言葉によりその瞬間知世除く桜・ケロちゃん・ネギの三人はこの重要な事に気づいた。

「「「あ!」」」
「三人ともその事について考えていなかったみたいですね」
「でも知世ちゃんはどうしてまき絵ちゃんを選んだの?」
「私にも少し考えがありまして」
「知世ちゃん・・・考えってなんなの?」
「それは今は言えませんわ(微笑)」

桜の問いかけに微笑の笑みを浮かべながら答えるのを見たネギ達一同はみんなそろって同じこと考えた。

「「「(知世(ちゃん)(さん)入ったい何を考えて(んのや)いるんだ!?・・・)」」」

そして知世の考えている事は置いといて(置いとくの?)、ネギのパートナー探しの話が振り出しに戻った。

「これからはさっきの話の事も入れながら考えないといけませんね」
「そうね・・・朝倉なんかをパートナーにした日にゃ数分で世界中にばれるだろうし」
「他にも早乙女さんの場合は一日で学園中に魔法の噂が広まってしまわれますわ」
「だったら誰をパートナーにすれば良いんだろう?」
「それよね〜・・・」
「「「「ふう〜〜〜(溜息)」」」」

パートナーの話が進まなくなり、皆(知世以外)溜息をついている。
そして全員が溜息を出しをわった瞬間皆の耳にある声が聞こえた。

「(兄貴・・・何か困り事ですかい・・・)」
「ネギ何よ今の声は?」
「僕にもわかりません・・・」
「(だったら俺っちが相談に乗りましょう)」
「誰ですかあなたは?」
「(兄貴足下ですよ足下)」
「足下って・・・」

ネギが自分の足下を見るとそこにはオコジョがネギの顔を見上げていた。

「あっ・・・君は・・・カモ君!」

ネギに名前を呼ばれるとカモは「ひさしぶりっす兄貴!」と挨拶をし、ピョン!と机に上に飛び乗った。

「フェレットさんが喋ってる・・・」
「坊主・・・なんやこの鼠見たいのは?」
「ああ・・・紹介しますね・・・」

・・・この後カモの紹介とカモとネギの出会い話やネギがカモにパートナーを探し
ているという話がありましたが非常につまらないものなのでカットさせていただき
ます・・・

「そうですかい・・・パートナーを探しているんですかい・・・」
「そうなんだ」
「だったら俺っちに任せといてくだせい・・・俺っちにはパートナーを探す能力があるっすから(ウソ)」
「ええ・・!本当カモ君」
「本当っすよ兄貴・・・では何か候補となりそうな人の写真とかないっすか?」

するとネギはいつも持ち歩いている自分の教本を広げカモに3−Aの生徒達の写真を見せた。

「ほお・・・これは良い素材が集まってるじゃないっすか・・・」
「(う〜ん・・・誰にしようかな・・・、おっ!・・・これはかわいいじゃねえか)」

するとカモは適当にカワイイと思った女の子の顔写真を選び、その写真を指を刺し身体を震わし始めた。

「この人っス・・・俺っちのセンサーもビンビンッス」
「こ・・・これは・・・」
「本屋「のどかちゃん?」」
「で・・・でものどかさんは一般人だよカモ君」
「大丈夫だって兄貴、バラしても黙っててもらえば良いんだから(仮契約カード一枚につき5万オコジョ$♪)」
「そうだよネギ君・・・のどかちゃんだって黙っててくれるよ(だってのどかちゃんはネギ君のことが大好きなんだもん)」

のどかはネギの事が好きだと知っていて説得する桜と適当に金のためにネギを説得
するカモ・・・両方天使と悪魔的考えだが両者ネギにのどかを進めている。

「そ・・・そうですか・・・それでは放課後にでものどかさんと話をして見ましょう」
「これで決まってくれりゃあ良いんやけどなあ」
「大丈夫だよケロちゃん(のどかちゃんなら大丈夫)」
「そうですぜケルベロスの旦那(五万オコジョ$)」

これでのどかをパートナーなする事は決定したが、アスナは疑いの眼差しでカモの事を見ていた。

「なんかあのオコジョあやしいわねぇ」


そして放課後ネギ達は話し通りのどかを校舎裏に呼び出していた。
桜と知世とアスナは草葉の陰に隠れ、カモはネギの足下でネギを急かしている。

「あの・・・ネギ先生・・・お話ってなんですか?」
「え・・・えっとですね・・・」

今でも魔法の事を少し話す事をためらっているネギ・・・

「(あーもう兄貴何もじもじしてるんっすか)」
「(も〜細かい事おいといて早くパパッとキスして仮契約しちゃいましょうよ〜)」
「あ・・・うん・・・って・・・キス!?」

その瞬間ネギは大声で叫んでしまい、それを見ていた桜達も驚いてしまった。

「(ちょっと何よキスって・・・聞いてないわよ!)」
「(私も聞いてません)」
「(なんやキスぐらい別にええやん)」
「(駄目だよケロちゃん・・・ネギ君まだ子供なんだから)」

その時・・・ネギ達はというと、のどかはすんなりキスを承諾し今まさにネギとキ
スしまうまで後五秒前って感じになっていた。

「(あわわわわ〜もうキスしちゃうよ〜(私もしたこと無いのに))」
「(桜ちゃん・・・なんでも良いからあの二人を止めて)」
「(うん)」
「レリーズ(封印解除)・・・スリープ(眠)!」

桜は過去最高の速さで杖を封印解除し、「眠(スリープ)」のカードを使った。
その瞬間のどかは眠ってしまい、仮契約カードも成立しなかった」

「あ・・あれ・・・」
「「ネギ「君」!」
「いくらなんでもキスは駄目だよ」
「何てことするんだよ桜の嬢ちゃん!せっかく5万オコジョ$が手に入ると思っはうっ!」

カモは行き良いあまって本音を喋ってしまった。

「やっぱりそんな事だったのね・・・」
「カモミールさん・・・本当ですか・・・?」
「えっと・・・あのですね・・・姉さん嬢ちゃん・・・」

そして桜とアスナの背後には闘気のようなものが見え始めた。

「桜ちゃん・・・きっついおしおきをお願い」
「わかりました」
「ちょ・・・ちょ・・・何すかこの魔力は・・・」
「「力(パワー)」+「撃(ショット)(パワーショット)」
「や・・・やめ・・・」
「「問答無用よ」です!」
「ぎゃ〜〜〜〜〜!!!!!!!」

そしてカモは桜がまほら学園に来てからの桜カード犠牲者第2号となってしまった。

「女の子怒らすと怖いな〜」
「ほほほほほ〜〜〜怒った桜ちゃんもかわいいですわ〜」


<第十話終>


『ケロちゃんの次回予告コーナー』

「こにゃにゃちわ〜もう九回目となってきた『ケロちゃんの次回予告コーナー』がやってきたで〜」

「さて今回は本編が第十話という事でゲストが二人おるで〜」

「ゲストは〜・・・カモッちとゼロっちや〜」

「ゲンキイイナオイケルベロスソレニクラベテカモミールハシニカケダゼ」

「桜嬢ちゃんにやられた傷がまだ癒えてねえんだ」

「大丈夫なんかいなカモっち」

「大丈夫でさあ旦那・・・次の話までには何とか治して見せますぜ」

「コイツハフジミダカラダイジョウブダ」

「ソレヨリカコノショウセツデノオレノデバンマダナイノカケルベロス」

「後もうちょっとで出番あるんやと思うねんけどなあ」

「ハヤクシテクレヨツマンネンダヨオレハ」

「まあまあ気長にまとうやないかい」

「キナガニマテネンダヨオレハ」

「それじゃあそろそろ次回予告いくで〜」

「キケヨオイコラ」

「さて次回のタイトルは・・・」

「マ・・・モウシャアネエカ・・・」

「『サクラトエヴァノカコバナシ』・・・ダ」

「ちょいタイトルまでカタカナになっとるやんけ」

「エンチョウノジジイニヨビダサレタサクラトトモヨ」

「ゼロっちそこはワイの台詞やで」

「まあ良いじゃねえか旦那・・・チャチャゼロは出番ねえんだし」

「まあ・・・しかたないな」

「ソシテジジイニコンカイノコトニテヲダスナトイワレタサクラ」

「ナゼクソジジイハサクラヲトメルノカ」

「・・・ガジカイノミドコロダ」

「なあゼロっち・・・ワイのセリフを取るのは良いねんけどカタカナは何とかならへんのか?」

「これじゃあ読んでる人が読みづらいで」

「ソレハムリダナ・・・コノシャベリカタハオレノチャームポイントナンダカラナ」

「チャームポイントかーそら仕方がないなあワイから関西弁を取るのと同じやし」

「ワカッテルジャネーカコンドイッパイノミアカソーゼケルベロス」

「オッ・・・いいねえ俺っちも参加するぜ」

「おっとそろそろ終わりの時間やな」

「ソレジャアサイゴノキメデモイクカ」

「ほなな〜」「アバヨ」「じゃーな」

<終>


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