第十七話『さくらのあぶない修学旅行』



「おはよう知世ちゃん・・・今日から修学旅行だよ♪」
「さくらちゃん今日はいつも以上に元気ですわね」
「桜まだ起きるん早いで〜時計見てみいや〜」

修学旅行出発日の朝、桜は元気よくはしゃいでいる。
知世に朝の挨拶してケロちゃんを起こしてしまう桜、時計を見ればまだ朝の5時30分である。

「あ・・・ケロちゃんごめん起こしちゃった?」
「起こしちゃったやないで、いっつも寝坊ばっかすんのになんでこういう時だけ桜は早起きなんや」

桜の騒がしさに眠っていられないケロちゃんは両手で両目をゴシゴシする。

「それでは桜ちゃん、ちょっとお早いですが朝食と修学旅行の準備に取り掛かりましょうか」
「うん♪」

そして桜達は朝食を食べて準備をし、一番乗り気分で修学旅行集合場所に向うのであった。

「あれ・・・早いなあもう皆集合場所に来ているよ」

桜達が集合場所に来て見ると上には上がいるのことわざ通りに桜達よりか早くもう
すでに集合場所に到着している者たちがいた。

「おはよう夕映ちゃん、まき絵ちゃんものどかちゃんも皆おはよう!」
「「「「「「おはよう(ございます(です))さくらちゃん(さん)」」」」」」

桜よりか早く到着しているのは運動部四人組に図書館探検部の三人後楓と古菲だ。

「皆も今日は朝早いんだね」
「そういう桜ちゃんだって早いよ」
「やっぱりこういう時は皆考えている事は一緒だね」

楽しげにまき絵&裕奈と話をする桜、すると桜の目の前に瀬流彦先生が現れたので
桜は一応挨拶した。

「瀬流彦先生おはようございます、もうユエさんからの傷は大丈夫ですか?」
「(兄ちゃんあの時ユエと小娘に弱い言われて泣きながら学園長室から出て行ったからなあ)」

桜は瀬流彦先生の身体を気遣いケロちゃんは的確にあの時の心の傷をえぐる。

「ケロちゃんその傷の事じゃないよ」
「え・・・そうなんか?」

そして桜がケロちゃんにツッコミを入れる。
すると桜が気づくと瀬流彦先生はもうすでに涙を流していた。

「ケルベロスさんもうあの時の事は言わないでくださいよう(泣)」
「(ほぇぇ・・・ケロちゃんのせいで瀬流彦先生が泣いちゃったよう)」
「(わかった・・・もう言わんから泣かんといてえな兄ちゃん、ワイもう言わんから!)」

泣く瀬流彦先生にケロちゃんはオロオロとあせり謝罪する。
そして何とか瀬流彦先生を泣きやまさせる事に成功するとちょうどネギが雪兎と共
に集合場所に現れ挨拶が飛び交った

「おはようございまーす!」
「皆おはよう!」
「「「「ネギ君・月城先生おはよー!」」」」
「ネギ君・雪兎さんおはようございます!」

ネギは朝の桜同様めちゃくちゃはしゃいでいて修学旅行がすごく待ち通しかったようである。
こうして少ししてエヴァ達や刹那が現れ時間もすると皆新幹線に乗り込み京都へ向けて出発するのであった。


そして新幹線の中、桜が座っているのは三列席の真ん中桜の右手には知世・左手にはエヴァが座っている。
茶々丸と刹那は三列席の左にある二列席に座り最後にさよはエヴァに誰にでも見え
るようにしてもらってうろちょろ新幹線内を移動している。

「(しっかし新幹線内はすわっとるばかりでつまらんな〜)」

桜がケロちゃん用に持ってきたポーチの中からケロちゃんが頭を出し桜に話しかける。

「(もお〜ケロちゃん少しくらい我慢していてよね)」
「(んなこと言われてもなあ・・・お・・・なんやあれは?)」

桜に怒られるケロちゃん、するとケロちゃんは前の席の方で楽しくカードゲームをしているのが見えた。

「(お!・・・あれはカードゲームやないかい。ワイもやってみたいなあ)」
「(ダメだよケロちゃんて言うかカードゲームなんて持ってきてないし)」
「(それなら私が持ってきておりますわ)」

すると知世が前の方でやっていたカードゲームと同じものを取り出した。

「(お〜知世気がきくなあ)」
「(知世ちゃん持ってきてたの?)」
「(はい・・・新幹線内でケロちゃんがやりたくなるだろうと思いまして)」

非常にどんな事にも用意周到な知世、するとケロちゃんの対戦相手にエヴァが名乗を上げた。

「(ふん・・・そのカードゲーム、私が対戦相手になってやろう)」
「(え・・・エヴァちゃんケロちゃんとは仲がわるいんじゃあ)」

ケロちゃんとは最悪に仲が悪いはずのエヴァ、なぜエヴァが自らケロちゃんとカー
ドゲームをしようとするのかと言うと・・・

「(この前の続きだぬいぐるみ)」
「(そうかカードゲームで子の前(第12話参)の勝負をつけようって事やな小娘幼女)」
「(そうだ、勝負は三回、先に2回勝った方が勝ちだ)」
「(わかったそれじゃあやろうやないかい)」

そしてケロちゃんとエヴァの後ろには雷のような物が落ち、なぜかケロちゃんとエ
ヴァが崖の上にいるように見える。

「なにか強い殺気がエヴァンジェリンさんから感じますね(おかげで敵がいても察知できません)」
「あんな楽しそうなマスターは初めてです」
「そ・・・そうですか」

二列席からエヴァや桜を見ている茶々丸と刹那、エヴァとケロちゃんのオーラは凄
まじく敵が近くにいたとしても全く分からないくらいだ。
そして本当にここに一人木乃香の魔力を狙う一人の敵がいた。

「(これはラッキーやなあ、これで少しくらい殺気を出したとしても怪しまれんえ)」
「(それでは先ずは挨拶や・・・くらいなされ蛙108匹大行進)」

ちょうどその時、ケロちゃんとエヴァの対戦具合は双方一勝一敗の引き分け状態・・・
次の三回戦目で勝者が決まろうとしていた。
ケロちゃんはカードを出すのは桜にまかせて自分は桜の肩に乗り桜に指示を与えている。

「(ふ・・・やるなぬいぐるみ!)」
「(あんさんこそゲーム好きのワイとここまで渡合うとはやるやないかい)」
「「(だが次で最後だ)(や)」」

そして第三回戦目を始めようとした時、前の方から悲鳴が聞こえてきた。

「キャー蛙―!」
「キャーヒー!」
「ほえ・・・蛙?」

席の前の方が騒がしく前を見てみると、すると桜の方にも蛙の軍団が迫ってきた。

「ほ・・・ほぇー!なんなのこの蛙さん達!」
「(桜そんな蛙なんてほっとけや)」
「(たかが蛙などで勝負を中断するんじゃない!)」
「ほぇ〜だってだって〜!」

蛙なんてそっちのけで勝負を続行しようとするエヴァとケロちゃん、だが桜達には
蛙達が近づいてきている。

「(この魔力気配からしてこんなん誰かのイタズラやろ、さっさと『消』のカードつこてけしゃあええやん)」
「でも皆見てるし使えないよ」
「ったく神聖なる我々の勝負に水を刺すとは愚かな者だ(怒)」
(↑神聖なの?)
「(そうやでせっかく後一回で勝負つく所やのに(怒))」

ただのカードゲームでぶち切れ寸前になっているエヴァとケロちゃん・・・
蛙よりかまず先にこの二人を止めなければいけない。

「桜ちゃん大丈夫?」
「あ・・・雪兎さん、何とか大丈夫です・・・でも・・」
「?」

蛙の大軍により桜の様子を見に来た雪兎、何よりも桜の横(とついでに肩)からは
凄い殺気のオーラが漂っている。
すると大声で怒りながらエヴァが雪兎に大声で命令をくだした。

「何をしている月城雪兎!・・・貴様さっさとこの蛙の大軍を何とかせんか!(怒)」
「(そうやそうや、でないと早く勝負が続行できへん)」
「え・・・あ・・・うん・・・」

そしてすぐにネギやアスナと共に蛙を拾い出した雪兎、すると桜はいつの間にか刹
那が席からいなくなっていることに気づいた。

「あ・・・あれ・・・茶々丸さん・・・刹那さんは?」
「刹那さんはトイレだそうです」
「そうなんだ・・・」

茶々丸の答えに桜は納得し、そして手前の方を見てみると今度はさよが桜の目の前にきていた。

「さくらさん、新幹線っていきなり蛙が出てくるんですね・・・気をつけなくちゃ」
「さよちゃん・・・それ違うから・・・(汗)」

とんでもない勘違いをするさよに桜はツッコム、そうしていると蛙はもうすでに回
収は終わっていた。
今回の被害者はしずな先生・亜子・蛙が大の苦手な楓、三人とも気絶してしまっている。
そして委員長の点呼も終わり桜達が一息つくと刹那はいつの間にか席に戻ってきていた。

「(よし事も終わった所だ・・・続きを早く始めようかぬいぐるみ!)」
「(桜続きや続きはよせんかい!)」
「ほぇ〜こっちの事は終わってないよ〜」

だが桜の横で行われている事は終わってなく、しかも第三回戦目は引き分けになり
また初めから三回戦することになってしまったのであった。
そして結局今回は勝者が決まらず、新幹線が京都につく頃には桜はぐったりエヴァ
とケロちゃんには熱気が上っていた。

「―――まもなく・・・京都・・・京都・・・です」
「皆さーん降りる準備をしてくださーい」

ネギはクラスの皆に新幹線から降りるように促す。

「ほぇぇ・・・もう疲れたよ〜」
「どうしたんですか桜さん・・・乗り物酔いでもしましたか?」
「いや・・・そうじゃないんだけどね」
「?」

グロッキーな桜の言葉に頭が?なネギ、桜の後ろでは肩に乗ったケロちゃんとエヴ
ァの火花がまだ散っていた。
そしてネギのクラスの3−Aは清水寺に出発し着くと集合写真を撮り清水寺にくり出すのであった。

「京都ぉ―!」
「ここが噂の飛び降りるあれ?」
「誰か飛び降りれっ!!」
「では拙者が・・・」
「おやめなさい」

風香の言葉に『清水の舞台』から飛び降りようとする楓にすかさずそれにツッコム委員長。
桜達はその様子を見ながら少し笑っている。

「楓さんだったら魔法無しで飛び降りれるんじゃないかな(笑)」
「そうですわね(笑)」
「ここが清水寺の本堂いわゆる『清水の舞台』ですね」

そして夕映による『清水の舞台』の説明が始まった。

「本来は本尊の観音様に能や踊りを楽しんでもらう・・・」

―――あまりにもつまらなくかつ長いのでカットさせていただきます―――

「ほぇ〜そうなんだ〜夕映ちゃんすごいな〜」
「夕映は神社仏閣仏像マニアだから」

もの凄く無駄な知識『トリビア』を披露する夕映、これは山崎とは違い本当の話だ。

「天気が良くてよかったねホント」
「ねー知世ちゃん・・・桜ちゃんばっかり撮ってないでここから見える景色も撮ったら?」

さっきから持ってきたビデオで桜ばかり撮っている知世、まき絵が知世に景色も撮
るように進めたら知世は桜に話しかけた。

「桜ちゃん・・・それでは少しここに立っていただけますか?」
「え・・・うん」

そして桜と一緒に景色もとり始めた知世、すかさずまき絵がツッコミを入れた。

「桜ちゃんを入れずに景色だけを撮るんだよ」
「いいえ・・・桜ちゃん以上に良い者なんてございませんから景色がついでなのです」
「と・・・知世ちゃん(汗)」

まさに桜オンリー1な知世、周囲はその知世の桜好き度にただただあきれるしかなかった。
そして次に夕映の言葉により地主神社の『恋占いの石』の所へ移動した桜達、まき
絵・委員長のどかが挑戦すると目をつぶりながら一直線に委員長が『恋占いの石』の方へ進んだ。

「す・・・すごーい委員長さん!」
「ほほほほほ・・・これくらいわけありませんですわ」
「これで私と某N先生との恋は見事成就ですわ!!」
(↑絶対にネギだろ!)

委員長の凄さに桜が感心し声を上げると委員長は反応しまき絵は薄っすらと目を開ける。
すると委員長とまき絵の地面はいきなり陥没して、二人は蛙が入った落とし穴に落ちた。

「きゃあ!」
「また蛙―!」

落とし穴からは一匹一匹と蛙が出てくる。

「ケロちゃん・・・これは・・・」
「(ああ・・・新幹線で感じた魔力と同じ者の気配や)」
「(だけどもうすでにこれを仕掛けた奴はすでにどっかにいっとるみたいやな)」

桜とケロちゃんが話している間に委員長とまき絵はネギとアスナに落とし穴から引
き上げられて、のどかはキチッとふらつきながらもゴールしていた。

そして地主神社の次の場所は『音羽の滝』、三筋の水を飲むとそれぞれ右から健康・
学業・縁結びが成就するという滝だ。

「「「「「「左・左―!!!」」」」」
「あーーー私もー」
「お待ちなさい皆さん順番を・・・」

生徒は皆女なのだから皆一斉に左手にある縁結びの方へ群がる。

「ぷはーう・・・うまい!」
「いっぱい飲めばいっぱいきくかもー!」
「どう知世ちゃんも一杯くくいーっと・・・」

なぜかまき絵が知世に絡みつき知世に飲むのを進める。

「はい・・・私も一杯いただこうかしら」

そして知世はぐいっと一杯飲み干し次は桜に進めた。

「はい・・・次は桜ちゃんの番ですわ・・・」
「ありがとう知世ちゃん」

知世の次は桜が一杯飲もうとする。
そして少し時間を戻して知世が一杯飲んでいる時、エヴァも飲もうとしていた。

「ふん・・・こんなものが聞くはずなかろう・・・」

エヴァは口を水へとつける。
するとエヴァは一瞬にしてそれが水ではなく酒である事に気づいた。

「(ん・・・これは・・・日本酒だ!)」

その瞬間エヴァは桜が同じくその酒を飲もうとしているのが見えてすかさず止めた。

「やめろ桜・・・これは酒だ!」
「ほぇ・・・お酒?」

そして桜が気づいたときにはすでにクラスの三分の一以上酔っ払ってぶっ倒れていた。

「ほぇえーーーー!!!!・・・皆倒れちゃってるよー!!!」
「桜ちゃん・・・こ・・・これは?」
「あ・・・雪兎さん・・・助けてください!」
「『音羽の滝』のお水がお酒にすりかえられていたんです」

桜は雪兎に泣きつき知世は雪兎に状況説明をする。

「ん・・・何かお酒臭くないですか・・・」

そしてまずい事に鬼の新田先生がこのお酒の匂いに気づきこちらに見に来たではないか。

「新田先生・・・甘酒みたいですので気にする必要はありませんので他のクラスも
見に行きましょう」
「そ・・・そうか月城先生・・・」

雪兎はうまい事新田先生を別の所へと誘導する。
桜はその間に瀬流彦先生と話をした。

「瀬流彦先生・・・新幹線内から何度も魔力の気配を感じたりこの様な妨害が起こ
ったりしているんですけど・・・?」
「あ・・・それはね・・・まあこれはネギ先生から聞いたほうが手っ取り早いかな、
僕は警護しか命令されてないし」
「ほぇ・・・ネギ君から?」

そして桜達は何とかその場も乗り切り、バスに乗車してそのまま移動する。
だがここに一つ桜がバスに乗車するまで気づかなかった事があった。

「ほぇ・・・そういえば知世ちゃんお酒大丈夫なの?」

お酒を飲んだ者は皆酔っ払ってグッタリしてしまっているがなぜか知世だけがケロ
ッとしている。

「私は別に大丈夫ですわ」

全く酔いもしていない知世、どうやら知世は酒豪のようだ。
そして旅館『嵐山』に着くとネギに事の状態をアスナと共に聞いてみた。

「えー私達3−Aが変な関西の魔法団体に狙われてる!?」
「本当なのネギ君?」
「はい・・・関西呪術協会って言う・・・」
「なに・・・それ本当か坊や!」

敵の名前を知るなりエヴァはネギに問い詰める。

「あ・・・はい・・・」
「坊やの話が本当なら詠春め・・・いったい何をしているんだ全く・・・」
「あれ・・・エヴァンジェリンさん知っているんですか?」
「ああ・・・関西呪術協会の長はナギ・スプリングフィールドの親友でもある近衛
詠春・・・近衛木乃香の親父だからな」
「ええ!・・・そうなんですか!?・・・でも今回の敵は関西呪術協会ですよ!」

エヴァの言葉にネギは驚きの声を上げる。

「ああ・・・詠春の事だから下に属する者達が反乱でも起こしてるだろう」
「そうか・・・だったらエヴァンジェリンさんよう、桜咲刹那って敵のスパイなのか?」

カモはそこらの事をよく知るエヴァに尋ねる。

「違う違う・・・なぜ貴様らは刹那がスパイだと疑っている?」
「だってよう・・・ここに京都神鳴流って書いてあったし・・・」

カモはネギが持っている3−Aの生徒の写真をエヴァ見せる。

「馬鹿か貴様ら、京都と言う事だけで刹那をうたがっているだろう」
「と言うか坊やは生徒の事を知らなさすぎだ・・・爺から刹那の事聞いてないのか?」
「え・・・あ・・・はい・・・まあ」
「ったく爺め・・・帰ったら八つ裂きにしてやる」

そしてエヴァの予定表に帰ったら爺を八つ裂きと言う予定がびっしりと入る。

「まあ話すのはめんどいからこれ以上は話さんがまあ刹那は敵ではない事だけは分かっただろ」
「あ・・・はい」

そしてエヴァの話も終わるとちょうどしずな先生が現れてネギに先にお風呂へ入る
ように促したのでこれで今のところは話を終え、ネギは先にお風呂へと向かった。

「ふー凄いねーこれが露天風呂って言うんだってさ」
「風が流れてて気持ちいーね」
「追うよ・・・桜咲刹那の件も解決されてもう言う事ないっス」

ネギがゆっくりとカモとお風呂に入っているとき、女脱衣所で今まさに露天風呂(実
は混浴)に入ろうとしている者たちがいた。

「刹那さんって魔法使いの事ととかも知っていたんですね」
「はい・・・しかしネギ先生達にスパイだと疑われていたとは」
「悪いのは刹那の事を坊やに話してなかった爺だ」

今脱衣所に入ろうとしているのは6班の桜・知世・エヴァ・刹那で茶々丸は葉加瀬
により調整中、さよはお風呂に入れないためその他のクラスの者達と話をしている。

「ですが私も今までネギ先生とは話をしなかった事も私の落ち度です」
「刹那さん・・・あまり自分を責めなくても・・・」
「そうやでこれは刹那姉ちゃんの事話さんかった皆学園長の爺ちゃんのせいやねんから」

自分の責任だという刹那に、無理やり皆学園長の責任にするケロちゃんとエヴァ・・・
学園長はつくづく憎まれ役である。

「まあ・・・そんな事よりも温泉を楽しもうやないかい!」
「そうだな、ぬいぐるみもたまにはいい事を言う」
「誰がぬいぐるみやねん小娘幼女!(怒)」
「殺るかぬいぐるみ(怒)」

珍しく意見が一致しているにもかかわらず争いだすケロちゃんとエヴァ、争い始め
たらもう誰にも止められない。

「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック」
「ガアー!!!」

ケロちゃんは真の姿ケルベロスへと戻りエヴァは呪文を唱え始めた。

「ほ・・・ほぇーーー!!!」
「や・・・やめてくださいケルベロスさんエヴァンジェリンさん!」

桜は大声を出し刹那が二人を止めようとする。
だがしかし刹那ごときでは全く収められない。
一触即発のエヴァとケルベロスのにらみ合い、その頃ネギとカモはと言うと・・・

「「zzzzz」」

温泉のあまりの気持ちよさに眠っていた。

「ほぇぇーーーケロちゃんエヴァちゃん喧嘩はやめてー!」
「桜この小娘はいっぺんぼこっといたほうがええ」
「桜止めるなどちらが上か今ここではっきりさせてやる」

二人が暴れだしたら旅館全壊もまぬがれない、すると知世は二言ですぐにその場を収めた。

「ケロちゃんおやめください、お菓子を抜きにいたしますよ」
「エヴァちゃんもあの事をバラしますよ」

その瞬間二人の行動はピタ!・・・と止まり次の瞬間知世に凄い勢いで迫った。

「知世・・・やめるからそれだけは・・・それだけはやめてくれ!」
「知世・・・私もやめる・・・だからあの事だけはバラすな!」
「そうですか」

まさに二人の性格を手に取るように分かっている知世、この行動により知世はエヴ
ァの苦手人物今図書館島で食っちゃ寝している奴を追い抜きNo1に君臨した。

「(すごいです知世さん・・・言葉だけで真祖であるエヴァンジェリンさんを収められるなんて)」
「(これくらいの事はぞうさもありませんわ)」

そして事が終わり桜達は温泉に入っていくのであった。


<第十七話終>


『ケロちゃんの次回予告コーナー』


「こにゃにゃちわ〜!」

「作者がもうそろそろ毎回やってるこのコーナーのネタがなくなってきてうなりま

くっとる『ケロちゃんの次回予告コーナー』がやってきたで〜!」

「さて今回のゲストは・・・・」

「って・・・なに酔っぱらってんねん風香・史伽」

「え〜僕達酔ってなんかないよ〜」

「そうですよ〜ちょっと足がなぜかふらついているだけです〜」

「それが酔っぱらっとるっちゅうねん!」

「まあそんな事は気にしないでそろそろ次回予告にいくですー!」

「オーイェーイ!」

「コラー!・・・勝手に進めんなや!」

「これやから酔っぱらいは困るんや・・・まあええ」

「さて次回のタイトルは・・・」

「『さくらと刹那とおさるさん』〜(です〜)」

「桜達がお風呂に入ると眠りこけていた坊主!」

「そしたらさるにさらわれかけた木乃香姉ちゃん」

「敵の正体はいったいなんなのかー!」

「・・・が次回の見所だあ(ポテッ!)」

「「zzzzz〜」」

「って二人とも寝んなや!」

「だって眠いんだもん〜」

「寝るなら終わってからにせんかい!」

「う・・・うん・・・わかった〜」

「ったくほんなら毎回こうれいの最後のキメいくで」

「ほなな〜」「さよーなりゃー」「さよーならです〜」


<終>


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