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麻帆良に響くメロス 第一楽章「新たなる世界へ」(ネギま×漫画版忘却の旋律) 投稿者:ジャガーの黒陽号 投稿日:06/19-19:35 No.770

「無理だ!!
 嫌だ、嫌だ!!
 僕は愛する彼女を手に入れるために生きてきたんだ!!
 君なんかと心中するためじゃない!!」

大江戸ドライバーの体勢で生身での大気圏突破を無理やりさせられているモンスターキング『アルフレッド=ココ』はやめるよう恥も外聞もなく騒ぎ立てている
しかし大江戸ドライバーを掛けているメロスの戦士『芹名ボッカ』はそれを許さない

「小せえ!!
 このヘタレ!!
 てめえもそういう志があるんなら!!
 好きな女に会うために!!
 大気も摩擦も超えてみろ!!」

ズドドドドドドドド

大気圏の突破の熱で肌は焼けただれ、全身の骨には罅が入っている状態でもボッカはその手を離さずにココを地表に叩きつけようとしていた
正史ならばここでココと共に地表にぶつかるのだが、ここで正史ではありえないことがおきたのであった

……テル…・スキル………

(くそっ、幻聴まで聞こえてきやがったか
 このまま死んでたまるかよ!!
 俺はもう1度小夜子に会うんだ!!)

……………消えろーーーっ!!!

次の瞬間、光と共にボッカの目の前に魔方陣が浮かび上がり、ボッカと己が主人を追ってきたアイバーマシン『エラン・ヴィタール』の全身を飲み込んでいった
その後地表にクレーターが出来たが、そこにはなにも残されていなかった







   麻帆良に響くメロス 第一楽章「新たなる世界へ」







ネギside

出席番号27番の宮崎さんを助けようとしたらいじわるなアスナさんに魔法を使うところを見られちゃったよ~
内緒にしてくれって頼んでるのに聞いてくれないなら僕も考えがあるぞ
記憶を消してやる~~
ちょっとパーになるけど許してくださいね
う~ん、呪文の中盤が怪しいけどこれで発動するよね?

「ギャー
 ちょっと待ってーーっ」

アスナさんが、後ずさりしながら手を振ってやめるように言ってるけどココまで来たらやめられない
行くぞーー

「消えろーーーっ」

「キャーーー」

ってあれ?
おかしいな?
この呪文って記憶じゃなくて服を消す呪文だったっけ?
アスナさんが手で前を隠しているけど英国紳士として僕はどうすれば~~~?

ドッスーーーーーン

なっ、何が起きたんだ?
近くに何か落ちたみたいだけど土煙で何も見えないや

「そこの二人、早くそこから離れるんだ」

煙で見えないけどタカミチが近くにいるみたいだ
タカミチの声が何か真剣味を帯びているし離れた方がいいみたいだし、アスナさんを連れて離れなくちゃ

「ちょっ、ちょっとアンタ大丈夫なの?」

アスナさんが誰かを見つけたみたいだ
大丈夫かって聞いてるって事はさっき落ちてきたもので怪我とかしちゃったってことなのかな?
あわわわ、急いで助けなくちゃ

「アスナさ~~ん、何処ですか~~~?」

「こっちよ、こっち
 人が大怪我しているの、早く助けてあげて」

アスナさんの声のするほうに急いで行ってみるとそこには、木陰に隠れているアスナさんと馬の形をしたバイクに背を委ねている全身傷だらけで苦しんでいる男の人とその人の怪我の様子を見ているタカミチがいた

「タカミチ、その人はどうしたの?」

「これは危ないぞ
 ざっと見ただけでも、全身に火傷と裂傷がある
 特にこの火傷は酷いな、急いで治療しないと命にかかわるぞ
 僕が彼を病院まで連れて行くからネギ君は学園長にこの事を説明し てきてくれ
 (彼からは魔力に似た力を感じるから学園長にも注意しておくよう に言っておいてくれ)」

最後の方を僕だけに聞こえるように小声で言うと、タカミチは男の人を背負って風のように去っていった
僕はタカミチの言葉のとおりに、学園長室へと駆け出して行った
学園長にさっきまでのことを話すと学園長は

「ここからは学園長のワシの仕事じゃ
 ネギくんは、今日の疲れも残っておるじゃろうしゆっくりと休みな さい」

と言って出かけて行っちゃったし、アスナさんに頼んで部屋に泊めてもらわなくちゃ……………
って、あ~~~~~~~
アスナさんをあの場所に置いて来ちゃった

「あのガキーーー
 戻ってきたらボッコボコにしてやる~~~!!」

どこかで、鬼の咆哮が聞こえてきた
はぁ、僕は明日の朝日が拝めるのかな?
僕は重い足を引きずりながら13階段を上る気持ちでさっきまでの場所まで歩き始めた









???サイド

夕日の差し込む病室にベッドに眠りぐっすりと眠っている少年と二人の人影があった

「それで、彼の容態はどうなんじゃ?」

「治癒魔法が得意な魔法先生に頼んで癒してもらいましたから皮膚の 火傷等はほぼ治りました
 問題は目覚めた後のリハビリですね
 今は治っていますが肉体は傷付いた事を憶えていますし、神経系の傷は魔法で直しても痺れなどが若干残りますからね
 暫らくは一人で起き上がる事も困難でしょうね」

何か声が聞こえてくる

「それで彼は魔法使いなのかのぅ?」

「おそらくはそうだと思うんですが……………」

う・・る・・・せえ・・・・・・

「おそらくとな?
 それは一体どういうことなんじゃ?」

「彼から感じる力は、魔力とも気とも違うみたいなんです
 咸卦法が一番近い気がしますね」

だ…ま…れ…

「ふむ、咸卦法の使い手の君が言うのならばそうなんじゃろうが
 あれは普段から出来ているものじゃないんじゃろ?」

「ええ、ですから不思議なんですよ
 それにこの左腕の紋章から不思議な気配がするんですよ」

っ体が…動かない

「それで彼の身元の判る物は何か見つかったのか?」

「いえ、唯一判った事は彼の寄りかかっていたバイクの名前が『エラ ン・ヴィタール』という事だけですね
 後は麻帆良工科大学のロボ研に詳しい事を調べてもらっています」

ぐっ、意識が遠のく

「あまりやりたくは無かったんじゃが彼の記憶を覗かせてもらうしか ないようじゃのう」


「僕も一緒に見せてもらってかまいませんか?」

や…め…ろ…

「判ったわい
 それでは行くぞ」

い…し…き…が…







その後、学園長とタカミチは男のこれまでの生涯を見た

小学生の時に兄がモンスター軍にさらわれた事

その後ツナギという老人に色々な事を教わった事

小夜子との始めての出会い

アイバーマシン『エラン・ヴィタール』との出会い

初めて目撃したモンスター

忘却の旋律との出会いと戦士としての目覚め

先輩戦士黒船と共に忘却の旋律を探し出す旅に出る

俳優、杉平健一との出会いによって正義を貫くために力が必要な事に気が付く

モンスターユニオン白夜岬での温泉宿の女将けい子との出会いと別れ

モンスターユニオン鼠講谷にて生まれながらの戦士遠音との出会い

黒船の特訓

黒船の命を賭したヤブサメのパーツ奪取

黒船の死によりメロスの力が無くなっていく

母校にて恩師カルビンとの出会い

モンスター軍幹部Dr.アレクスとの戦闘

再び甦るメロスの戦士としての力

硫黄島での生活

小夜子とカップルになる

造反したモンスター軍幹部の世界侵攻を防ぐため中性子爆弾を持って特攻

モンスター軍幹部鉄壁のタロスとの共闘

モンスター軍幹部銀断のロキと共に小夜子がヤブサメパーツを使って造反モンスター軍を攻撃

造反モンスター軍幹部聖帝ソロモンの手によってヤブサメパーツと小夜子が奪われる

モンスター軍幹部達と共にモンスターの生まれ故郷へ

モンスターたちの故郷にてしゃべるギターと出会う

造反モンスター軍が宇宙で建造途中のヤブサメに最終パーツを運ぶとの情報をキャッチ

味方を二手に分けてヤブサメパーツ&小夜子奪取へ

ヤブサメにてしゃべるギターの正体がモンスターキングだと知る

モンスターキングとの死闘にて1度死を体験する

体に宿った黒船の魂の呼びかけにより復活

モンスターキングと共に大気圏突破

そして現在に至る





最後まで見て近右衛門は大きく息を吐いた

「この少年があのような修羅場をくぐっていたとはのう」

「しかし、学園長
 僕はモンスターやヤブサメといった存在をまったく知りませんがあ れは一体?」

「うむ
 あれは恐らくパラレル・ワールドの一種じゃとワシは考えておる」

「パラレル・ワールドと言うとSFなどで見るあれの事ですか?」

近右衛門は頷くと言葉を続けた

「そう考えれば彼の生涯にも納得がいく
 彼の世界におけるメロスの戦士とはおそらく、潜在魔力と気が一定 水準以上の人間が忘却の旋律と意識を共感する事が可能になる
 そして戦士として目覚めると潜在魔力と気が融合し咸卦法と同じ状 態になるんじゃろうて
 その結果、力の強さや肉体強度が跳ね上がり高速をバイクで引かれ ながら走ったり生身で宇宙空間で生存するなんて荒業が出来 るん じゃろう」

「しかし学園長、彼が異世界から来たのが確かだとすると彼の戻る方 法はあるんでしょうか?」

タカミチの言葉に近右衛門は顎を擦りながら唸った

「異世界…と言うか別空間に行くのならにワシら魔法使いも異世界に 国を作っておるじゃろ?
 しかし、狙った世界に行くとなるとその世界の座標軸を知る必要が ある上に向こう側の世界と時間の流れが違っておったら彼は 浦島 太郎状態になるやもしれん」

「しかし学園長、僕は彼の生涯を見た以上彼を元の世界に戻して彼女 と幸せになって欲しいですよ」

「ワシもその気持ちは同じじゃ
 ワシも出来得る限りのことをして彼を元の世界に戻す方法を探す
 じゃから高畑先生、君も過去ネギ達と旅をした時に知り合った魔法 使い達から何らかの情報を得てくれんか?」

近右衛門の言葉にタカミチは了解と頷いた

「しかし、彼が目を覚ました後はどうしましょう?
 彼の性格だとココが異世界だと知った後に黒船氏の死の後の様な多 大なショックを受けると思いますが」

「うむ、ワシもそれを危惧しておる
 しかし、最後のモンスターキングとの戦いで見せた彼の強い意志
 あれほどの強い意思がある男ならばきっとそのショックを乗り越え てくれる事じゃろう」

「しかし、彼が目を覚ましたに衣食住などはどうしましょうか?
 確か教員用の部屋にも空き部屋がありませんし生徒用の部屋も一杯 でしょう?」

その質問に近右衛門は顎を擦りながら神妙な顔つきで答えた

「うむ、そのことに関しては心配いらんよ
 住む場所に関してはワシが用意するから大丈夫じゃし食べる物と着 る物に関してもある程度はワシが用意する
 その代償として彼には校務員と警備員をやってもらうことにしよう かのう
 警備員として夜間に襲ってくる図書館島の本を狙ったり木乃香を狙 う魔法使い達と戦えば彼の戦闘能力も上がる事じゃろう
 そうなれば元の世界でもしもモンスターキングが生きていたとして も勝てる確率の底上げになるじゃろうしのう」

そこまで言うと近右衛門は少年の頭に手を当てた

「ボッカくんや
 キミが起きた後の生活や修行のために必要なものは全てワシが用意 してあげよう
 その代わりにキミにはこの学園の安全を守ってもらいたいんじゃ
 今日はワシの魔法でグッスリと休みその体を休めるといい」

近右衛門が呪文を唱えると少年……ボッカの体が光り輝き、暫くすると光が収まった

「後で君用の弓と矢を届けさせてもらうこととするかのう
 目が覚めたらそれでリハビリをするといいじゃろう
 それではワシは彼の雇用書類や戸籍などをデッチ上げるから部屋に 戻らせてもらうかのぅ」

そう言うと近右衛門は扉の向こうへと消えていった
その後を追って部屋から出ようとしたタカミチはドアのところで振り返り

「ボッカ君、今はゆっくり休みなさい
 明日から君の記憶を見たものとして、そして同じく師と死に別れた 記憶を持つものとして出来る限りの協力をさせてもらうよ」

と言って去っていった





こうして麻帆良と言うステージに新たなる出演者が紛れ込んだ
これからこの出演者が上手く溶け込みステージに厚みが増すか
それともステージを滅茶苦茶にするのかはまだ誰にもわからない


次回に続く!!









あとがき
初めての人も久しぶりの人もいるかと思いますが
機神飛翔をクリアし、ついでに.hack//G.U.をクリアして夏コミに落ちて気が滅入りながらもジャガーの黒陽号ここに推参!!
家にあるネギまと忘却の旋律を読んでメロスの戦士の力を咸卦法にしちゃいました~~~~
忘却の旋律1巻でそれまで普通の高校生だったボッカが拳でジュースの自動販売機を叩き壊すのを見て、ネギまでも魔力とか気で身体能力の強化できるんだから生身で大気圏突破するボッカはきっと咸卦法だ!と思い咸卦法に似た力とさせて頂きました
メロスの戦士の力は無詠唱呪文ではなく『鳴り響け!~~のメロス!!』の部分が指導キーとなって『メロスの幻獣デス・シャドウ』とか2巻でホルが使った『荒れ狂え旋律!交響曲魔王』などが呪文って設定です
では第二楽章でお会いしましょう

Ps・改定箇所が判った人が何人いるやらw

麻帆良に響くメロス

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