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EPISODE.22「幕間」 投稿者:偽・弓兵 投稿日:08/09-00:56 No.1068

EPISODE.22「幕間」


SIDE:翔馬

「ま、そんなとこか? オルフェノクとライダーについては?」

喫茶店――――クローバーハーツでは無い――――

の外のテーブルに座る、俺と明日菜、ネギ君とエヴァ、茶々丸。

昨日の騒動の中心人物が集まり、昨日の事について話していた。

「ふーん…コレがそんな大層なモノだったのね…」

手元に置かれた『デルタギア』をポンポンと叩きながら明日菜がそう言った。

「そう言うわけだ、明日菜。デルタはオルフェノクでは無い人間でも装着できるが――――代わりに闘争本能を刺激する装置がついている。昨日お前が暴れださなかったのは偶然みたいなもんだ。…もう使うなよ?」

明日菜にクギを指しておく。

もしかしたら、明日菜は真の適合者――――の可能性もあるが、昨日はたまたまそうなっただけであって、俺は明日菜をコッチ――――魔法世界には関わらざるをえないかもしれないが――――オルフェノクとの闘争に巻き込むつもりはまったく無い。

なぜなら――――オルフェノクは“人間”なのだから…。

魔法の世界でも人と戦う可能性はあるだろうが、基本的にはやはり魔物などが主で、殺しあいなどにはなり難いだろう。

だが――――オルフェノクとの戦いは、常に殺し、殺される可能性がある。

そんな血なまぐさい世界に明日菜を巻き込むつもりは無い。


「それで――――翔馬? アンタは何のオルフェノクなのよ?」

明日菜が何気ない様子で訪ねてきた。

――――俺が人外の存在になったと聞いても、怖がるそぶりはまったく無い。

(まあ、明日菜ならこういう反応だろうとは思っていたが――――正直、ほっとした部分もあるなぁ…)

「ん? ――――馬だよ」

「馬!? アンタが?――――似合わないわねぇ…」

いや、正直俺も抗議したい所存ではあるのよ?

今からでも遅くないから、変更してくれんかなぁ…作者の人よ?

――――ん? なんだ? 作者って? またどっかの電波を受信してしまったか…?


「まあ、色々いるけどなぁ…トカゲとかオオカミとかホタルとかキツネとかパシリとか」

「――――は? パシリ? そんな動物っていたかしら…?」

あ。違った。

「いかん、素で間違えた。ノコギリクワガタだ」

「? 何でノコギリクワガタがパシリなのよ? 何かカッコよくない?」

「まあ、確かにカッコいいんだがなぁ…変身する本人がヘタレ、負け犬、パシリの見本のよーなヤツだからなぁ…」

「どういう人よ? それは?」

半眼で俺を見る明日菜。

いや、だって事実だし。



「とにかく――――明日菜。昨日は助かったけど、もうデルタは使うなよ?」

話を切り替え、そこはしっかり言い含めておく。

「まあ、私もあんな事――――正義の味方っぽいことはゴメンだけど…もし、昨日みたいな状況になったらまたやるわよ?」

俺の目をしっかり見ながら明日菜は言った。

(このあたりが妥協点かな…)

はじめから明日菜が素直に俺の言う事を聞くとは思っていなかった。

(まあ、それが明日菜の持ち味だし?)

「ま、そこらへんはしかた無いだろうな…いざという時には貸してやるよ」

まあ、デルタは俺のモノじゃないんだが。



俺と明日菜がそんな事を話している間、ネギ君とエヴァは『ナギ・スプリングフィールド』の話をしていた。

「ははははは!!! そーか!! ヤツは生きているのか!! ははははは!!!」

大声で機嫌がよさそうなエヴァ。

ナギ・スプリングフィールドが生きていると知って、嬉しそうだ。


そして、エヴァはネギ君に一つの助言をする。

それは――――

「京都だ、一時的にヤツが住んでいた家がある…そこになら何か手がかりがるやもしれん…」






「え!? 修学旅行の京都行きは中止~~~!?」

ネギ君の悲鳴が、学園長室に響き渡る。

折角都合よく、父のてがかりを探しにいけるとおもったネギ君だったが――――

「うむ。京都がダメだった場合はハワイに――――」

何っ!?

「よし、ハワイにしよう!! 決定!!!」

俺がその、スバラシイ意見を言うと――――

「し、翔馬さん~~~~!?」

ネギ君が涙目でこちらを見る。

普通の状態の俺ならそこで罪悪感で前言撤回するのだが――――

ハワイだよ!? ハワイ!!!


まだ見ぬ金髪美人が俺を待っているのだよ!!


「あー、翔馬よ…そんな妄想は聞こえんように言ってくれんかの…?」

「何を言っているんです学園長!! ハワイですよ!? 水着ですよ!? 浜辺で遊ぶ3‐Aの皆の水着姿――――それを見逃す俺ではないですよ!?」

その俺の魂の叫びに――――

「――――!! そ、そうじゃな…ワシとしたことが、そんな基本的なことを見逃しておったとは…!!――――うむ。ここはやはり京都を止めて、ハワイに――――」

「が、学園長~~!?」

再びネギ君の悲鳴が。

「いや、冗談じゃよ?」

なら、目をそらすなよ…。


結局、ネギ君が親書を『関西呪術協会』に届ける事を承諾したので、修学旅行の行き先は京都に決定した。




ネギ君が学園長室を退室した後――――

「――――何考えてんだ?」

さっきまでとは違い、俺は真剣な顔をして学園長を問い詰める。

「ふむ――――翔馬よ。お主も、さっきネギ君に言った通り『関西呪術協会』との諍いは根深い…今の長――――ワシの義理の息子でもあり、木乃香の父でもある『近衛詠春』が長になってからはそのあたりも沈静化しておったんじゃが…」

学園長も真剣な顔をする。

「近頃、京都あたりでキナ臭い気配があるんじゃよ…鶴子君経由の話なんじゃが――――どうやら、一部の術者がSBと関係しておるようなんじゃ…」

「――――何?」

何でSBが関わってくる…?

「まあ、SBの方も一部のモノが京都に頻繁に行っているらしい…というわけで、会社ぐるみでの付き合いと言うよりは、個人的な関係らしいんじゃが…」

「なるほど…だから対抗として俺を…?」

明日菜やネギ君では、オルフェノクに対抗するのは無理だろう。

力的にもだが、――――主に精神的な面で。

「後、鶴子君と乾君にも行ってもらうつもりなんじゃが」

は? 地元の鶴子さんはともかく――――乾さんも?

「二人には既に承諾してもらっておる。――――まあ、乾君は面倒くさがっておったがの?」

苦笑する俺と学園長。

まあ、SBが関わってくる以上…仮面ライダーである俺と乾さんは行かなくてはならないが…。


「まあ、既に決まったことに文句を言うつもりはねーが――――やっぱりハワイにする気は無いのかよ?」

「――――まだ言うか…水着くらいはいつでも撮影できるじゃろ…プールとかで」

呆れる学園長に――――

「いや、やっぱりハワイと学園内のプールは違うだろ?――――いや、そーじゃなくてだな…危険すぎないか? 只でさえ関西の術者の襲撃があるのかもしれんのに、さらにSBが関わってくるとは――――」

その俺の危惧に――――

「それはわかってはいるんじゃがのう…今、『関西呪術協会』との仲を修復しておかんと、肝心のSBと戦うハメになった場合マズイ事になるかもしれんのじゃよ…」

――――なるほど…。只でさえオルフェノクに対抗できる魔法使いは少ない…ここで関西系の術者を味方につけておきたいし、逆にその術者たちがSB側に付くことを防ぐと言うわけか。



「OK、解かった…何とかやってみるさ…」

「とりあえず、桜咲君と話し合っておいてくれんかの? 何かあった場合おそらく、お主と桜咲君がメインで戦う事になるとおもうんじゃが。――――まあ、何事もなく修学旅行が終わる可能性もある…そこまで気を張る事もなかろう」

「ま、そりゃ何もおこらん方が良いに決まってるんだが――――」

俺の不幸に関する事ではかの騎士王クラスに鋭くなったスキル『直感』は大きなトラブルの予感を伝えてくる。

「あのメンツで何事も起こらんわけないって…」

たとえ、危惧したSBや関西の術者の襲撃等が無くても、あのクラスの人間がトラブルを起こさないわけがない…。

「あー…マジでハワイにならんのかよ?」

あのクラスで起こるトラブルを考えると頭が痛い。

部屋を出ながら行った台詞に、

「もう決定事項じゃ」

そう返ってきた。

そして俺は、ハワイにしたかった本当の理由を口にした。

「俺、一昨年の中学の修学旅行…京都だったんだけどなぁ…」

何が悲しくて、修学旅行で2回も同じトコにいかないといかんのじゃ…。

「…そ、それは――――気の毒にのう…」

その学園長の言葉を背に、俺は部屋を後にした…。




そーいえば、もう少しで明日菜の誕生日だったなぁ…今年は何を送るか…?




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