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Re: 最強オリキャラ系少年(候補)の異世界見聞録 投稿者:歌ワニ 投稿日:05/20-19:16 No.2445  






とある平和な平日、平穏な日常の中、まさかこんな珍事に巻き込まれることになるとは思いもよらなかった昨日の夕暮れ。


眼が覚めた途端、妙に暑くて濃い空気と酸っぱい臭いを感じ、そのまま気絶続行したくなるが、自分の命に関わりそうになる気がするので、嫌で仕方ないが、目を開けて周りを見渡す。



―――――ゲロが有る、下呂では無い、嘔吐物のゲロだ。



・・・・・・俺が吐いたのだろう、そういえばあの最後に嘔吐したような覚えがある。というか口の中が酸っぱくてキモイ。直ぐに気が付かない俺に自己嫌悪。




服には付いていないのが不幸中の幸いだ。
もっとラッキーなのは、気絶している間にゲロで窒息死していない事だが。


―――ゲロって気が付かない内に窒息死なんて嫌過ぎるZE☆。






・・・・・・柄にもない事をした。




周りには友人+αが倒れている。呼吸もしているし、外傷も見当たらない。みな一様にゲロっているが窒息もしていない、みな揃って普段の行いが良いのだろう、死亡フラグもオール回避しているに違いない。
だが服は・・・・・・駄目だ。口の周りだけ洗浄してやろう、コンビニで買った2リットルの緑茶が有る、『死中に活在り』とはこの事だね!(違う)

















ゲロ処理中、しばらくお待ちください。
















ゲロ処理を終え、とりあえず安堵の溜め息、意図的に無視していた周囲を見る。






全く見覚えの無い鬱蒼とした森だ、朝日は差し込んでいるが、薄暗い。
見たことも無い植物が繁殖している事に嫌な汗が止まらない。
少なくとも、半径30km以内にはこんなジャングルは絶対に存在しなかった。仮にも都会在住の天才小学生(自画自賛)であるこの俺がこんなジャングルに来る事など・・・・・・多々有ったが、少なくとも好き好んでくる事など無い。


獣の気配は多々するが、妙な動物ではない(多分)のに安心する、が人の気配は半径10km以内には確実に無い。色んな意味で安心した、ある程度の安全を確保する時間はありそうだ。


これから、現地の原住民とか第三機関・第4機関(日なた、日陰、裏、闇の順。この場合裏は魔法とかになる)に見つからないように偽装結界を作ってから、ここが何なのか調べなくてはいけない。
余り時間は無いかもしれない、こんな状況に陥った原因を振り返りながら作業を進めるとしよう。







昨日の夕方。
訓練帰りの並木道を友人と親戚と帰る。桜の花びらが舞い、良い陽気だ。


「桜ももうじき終わりだなー、もう一回くらい夜桜見に行きたいな~、そしてクレープ食べたい、あと醤油団子と桜餅」
と、俺こと、黒髪金目(カラーコンタクト)の世界最強(推定)の男前小学生、小町陽太(10)が言えば。


「俺、部活忙しくてまだ花見行ってないな。今年は屋台に行く暇すら無かったし。・・・・・・それにデートすらしてないんだよ!」
と、偶々一緒になった大柄でツンツンの短髪な親戚の兄貴、野球部の4番バッターで高校生の長森拓海(18)が言う。


「うんうん、可愛い彼女とデートする時間も無いんだよね。・・・・・・いい加減にしないと別れるよ?本気で」
と、拓海さんの彼女の川名みさきさん(18)、綺麗な黒髪のストレートロングヘアーが似合う盲目の美人が笑顔で脅す。


「高校生って大変なんですね。私たちは毎日の様に花見屋台に行ってますよ、小学生って時間だけは有りますし」
と、セミロングのサラサラの黒髪に黒目の可憐な女の子(俺主観)、家の居候のソフィル・レア(10)が返す。

「何でこいつらはボコボコにした僕に対して、肩を貸すとかしないわけ? 色々とおかしいよね?マジで」
と、妙に疲れた様子で人生最初の大博打に勝った男、大勢の美少女を幼馴染に持った、黒髪赤目(天然)のイケメン少年佐伯和人(10)が締める。

普段なら、和人の周りでストレートに好意を示している少女が更に五人居るのだが、それぞれの所要で今日は居ない。
どうでもいいが小学生2人は、カップル破局の危機は完全にスルーしている。

(うん、あの笑顔は怖くないよ? ただね、自分の事は自分で何とかするべきだと思うんだ。 自己弁護完了、うんこれで俺は悪くない・・・・・・筈)

結局俺も薄情だった。




薄情者三人が修羅場をスルーしているうちに、破局の危機は拓海さんが、誠意を見せたり人前でキスしたり(殴りたい)食事を奢る事で解決されたらしい。
そのときの拓海さんがかなり死にそうな顔をしたと言うか、死んだ魚の目になっていた事に、俺は軽く戦慄した。



・・・・・・そんなに高い料理を奢らされるのだろうか?

















飛べない豚はただの豚だーとか、それ今夜だっけ?とか、ポルコカッコいいよねーとか、デート行きてー でも財布が・・・とか、カップルは死ね!とかそんな感じでワイワイ帰りつつ、ふと思う。


毎日の学校。登校し、授業を受けて、給食を食べ、掃除をして帰る。
帰ってから友達に稽古をつけ、遊び、帰って、風呂入って、晩飯食って宿題する、終わったらテレビ見て家族と喋って寝る。
そんな毎日が、酷く新鮮で楽しい。・・・・・・今までの血生臭い戦場暮らしや、暗殺任務に明け暮れる日々を思う。
普通に小学校に通うってとても素晴らしい、父親の地獄的特訓もないし。

日々の楽しさが、今までの幸福とは言いがたい日々を塗りつぶしている、そんな平穏な夕暮れ。







 ―――そんな、時だった。




「・・・・・・何だ、このバカでかい樹は?」
 ぼーっと歩いているだけでも目につく、バカでかい樹、何故かそんな物が見えた。幻、蜃気楼、そんな類のものだろうか?
 前にいる通行人を見た。普通にせかせかと、あるいは何人かで喋りながら、タラタラ歩いている。



「このデカイ樹は何? 突然変異? 術の暴走? イヤイヤ、どう考えてもあんな物がいきなり出現する何ざ有り得ない、アリエナーイー、と言うわけでアレは相当昔から存在していると考えるのが僕の精神衛生上最も優しい答えだね。そこん所陽太はどう思う?」

こいつ悲しいぐらいに混乱してるな、このあとに来そうな不幸でも察知しているのだろうか?


「さあ? 少なくとも10秒前には存在しなかったと思うよ、俺の感覚を長時間誤魔化していない限りは―――まあアレを月単位で誤魔化す事は不可能だと思うがね」

まあ和人の気持ちも理解できる、あんなもんが突然現れたら、すわ戦争か?! とでも言いたくなる。北欧系の敵対国家が奇襲でも掛けに来たのか?って感じだし。 イヤ、それだけはマジで勘弁な。


「他の奴らには見えていないのか? って言うか道路が壊れてないな、あんなもんが突然出たら周り一帯、色々壊れているのが当然のはずだが?」敵なら勢いで壊して行くだろうに、と拓海。

「空間が歪んでるようです、そのせいで周りに被害が無いのだと思います。・・・・・・しかしどういうことでしょうか?」
故意か偶然か解らないがややこしい事になりそうです、とソフィル。

「まあ、私には物理的に見えないからどうでもいいけど、お腹空いたから帰ろう。 ああいうのは軍とか政府の管轄だよ? と言うわけで屋台に行こうかお腹空いたしデートしたいし。さ、グズグズしないで動く! お腹空いたから急いで花見会場まで行くよ」
見事なまでに食欲に忠実な人だな、みさきさん。マイペース過ぎだろ、いくらなんでも。しかも三回もお腹すいたって言ったし。


最後で気が抜けたが、改めて周囲を見渡すと、それなり以上の強さを持った輩は気が付いて驚いたり、周囲を警戒している。どうも幻術ではないらしい。


―――――俺の目が腐ったとかのほうがマシな気がするよ畜生。





「――――――やっぱ俺が調査せにゃならんのだろうかね?」黄昏たくなる位面倒すぎる。

「そうだと思いますよ、一応桜坂区域の守護担当者は陽太さんですし」うん、解ってるんだソフィル。現実を認めたくないだけだ。

いい加減この仕事を退職したいと思いつつ(辞表が受け取られない)、上司に連絡を入れ、魔力探査が弾かれるから、とりあえず近づいて調査するとの旨を報告する。





 ―――――激しく嫌だ。










みさきさんが「お腹すいた!」と駄々を捏ねるのを拓海さんが宥めるのを見ながら、ソフィルと和人に周囲封鎖の魔法を使うように指示を与える。

拓海さん曰く、みさきさんの探査魔法はかなり凄いらしいので、微妙に後が怖いがみさきさんにも探査魔法をお願いする。


封鎖が終わり、探査魔法が別次元に存在する巨木だという事を検知し、これ以上は直接触れないと判らないという事が分り、嫌で嫌で仕方ないが、その樹に、手を伸ばす。
確かに感触がある。硬い幹はこの巨木が積み重ねてきた年月を感じさせ、生い茂る葉は俺を誘っているかのようだ。
……まあ微妙なバリアみたいなものが在って直接触れて無いから、錯覚もいいところだが。



 ややあって、丁度沈みかかった夕日によってか、樹全体が輝いて……。

「うおっ?! 何だっ! これは!?」
って、夕日じゃないし眩し過ぎだろ! 眼が焼ける! 

目を閉じても、光がまぶたの裏に割り込んでくる。真夏の太陽でも、こんなに輝やいてない気がする。樹は光源ではないのに、まるで樹全体が太陽になったかのような……!!


「ほわッ?! 何か妙な転移力場!? みさきと雪見がブチ切れた時のような危険さがビンビン眉間に来るのですヨ!!?!」

 「何なの!?これ!? 馬鹿げた量の魔力みたいなのが―――?!」

「うん、何か変な感じが体の周りを取り巻いているね、嫌な予感がビンビンする。―――――それから、拓海君。その話――――――後でよく聞かせてね?」
拓海さん、多分正解。しかも俺達ピンポイント転移臭い、和人とソフィルはとばっちり。みさきさんマジ怖い、悪いのは拓海さんだけです。あとあんた二股掛けてるのかよ!最悪だな!


「何か凄くいやな予感が――――!!」
和人、きっと正解。 俺は今、三撃同時の光速居合い斬りの間合いに入った時に似た悪寒を感じた。


空間転移特有の吐きそうになる気持ち悪い感触がして、それっきり、意識が。





ぅオぇっ――――――――――――――きもちわるい





―――――――――いしき、とぎ・・・・・・。










~後書き~
初めまして、歌ワニといいます。
リボーンのクロスか、と思って読んだ方すみません。設定の流用のためにリボーンと書いたので、キャラは出るかどうか分りません。出ても4話以降の予定なのでしばらくは出そうに無いです。
風の聖痕は精霊魔術を出したかっただけです、でも本編で愛すら感じる脇役の警察官コンビを出したいと思っています。
それは舞散る桜のようにと、ONEはPCゲームで、キャラだけ使っています。・・・・・・そのまんまに、ネギま!世界に放り込んでも直ぐに死にそうですし。
後はPS2ソフト、アルトネリコの設定を使っています。ネギま!に馴染みやすい様に大分設定をいじってありますが。 こっちは原作キャラも出します。 ごった煮SSになりすぎて意味不明にならないように頑張りたいと思います。

アホSSですが出来れば楽しんでください。

以上、後書きでした。

少年少女の異世界見聞録

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