ブレイブXXXI 帰ってきたヒーローの勇気



「マシンマンだと・・・」


ジャークムーンは、目の前の存在を見据えていた。仮面を被り、透明のマント、そして・・・・胸に輝くMマーク。


「月光の剣士よ・・・僕が相手だ!!」
「おもしろい!!」


ジャークムーンが満月の太刀を放つと、マシンマンはジャンプして避けると同時にマシンサーベルを出現させ、ジャークムーンへと振り下ろす。


「フン!!」
「たぁ!!」


二人の斬撃がぶつかり合い、辺りには衝撃波が発生する。しかしそんなものも関係なく、更なる戦いが続く。






「これならどうだ!!暗黒月光剣・・・・・新月の太刀!!」






間合いを取った瞬間、ジャークムーンが最大の大技を放つ。しかし、マシンマンは逃げる事なく、サーベルを円月のように回し始めた。そして、それが丁度一回転をした瞬間、サーベルの輝きが光る。






「マシン、サンダー!!」






三度の斬撃が放たれ、新月の太刀を激突する。しかし、僅かに勝ったマシンサンダーがそれを破り、ジャークムーンの身体を凄い勢いで切り裂いた。




「グハアアアアアアアアアアアアア!!」




斬撃を受けきったジャークムーンが、地面にひれ伏す。しかし、マシンマンは何故かトドメを刺そうとしない。


「な、何故トドメを刺さん!!」
「貴方は、真の剣士だ。ここで死んではならない」


そう言うと、マシンマンは右手に力を込めた。すると、善なる力が凝縮され、不思議な輝きの光に変わった。そしてそれを、ジャークムーンへと向けた。






「カタルシス・・・・・・・・ウェイ~ブ!!」






すると、正義の光がジャークムーンを包んだ。すると、ジャークムーンから魔物の心は完全に消え去り、一人の剣士の心が残った。


「・・・私は」
「貴方はもう魔物の心に支配されない。ただ、己の騎士道を突き進んで欲しい」


そう言って、マシンマンはどこかへと去っていった。それを見届けると、ジャークムーンは高音と愛衣の方を振り向いた。


「先ほどはすまなかった。私も、共に戦おう」
「え・・・・まぁ、いいですけど」
「お・・・おねがいします」


三人は、魔力の溢れる場所を探して走り出した。










「くっ!!こんなのアリですか!!」
「何て奴だ!!」


刀子とガンドルは、全身が武器と化しているマッドガルボの猛攻に押されていた。


「ハッハッハッハ!!お前たち如きが、この私を倒す事など敵わないわ!!」


マッドガルボはそう言って、肩からマシンガンを発射する。刀子は弾丸を弾きながら、少しずつ前に進む。


「ガンドルフィーニ先生!!私が前に出ますから、援護をお願いします!!」
「分かりました!!」


そう言うと、ガンドルは銃弾を放って援護に入る。その隙を狙って、刀子は一気に跳躍し、刀を振り上げた。




「神鳴流奥義・・・・・・・雷光剣!!」




刀から電撃が放たれ、マッドガルボを襲う。しかし、突如マッドガルボは全身の状態をゴムへと変化させ、電撃を防いだのである。


「そんな!!」
「甘いわ!!」


驚愕する刀子を、マッドガルボが捕らえた。そしてそのまま、首を掴んで持ち上げ、壁に叩きつけた。




「刀子先生!!」
「動くな!!動けば、この女の命はない!!」




マッドガルボの言葉に、身動きの取れないガンドル。そんな中、ガンドルは徐々に刀子に込める力を上げていく。


「く・・・かはぁ・・・・」
「終わりだな。アイツなら、私を倒せたかもな」


そう言って、トドメを刺そうとしたその時!!






―――ドガーーーーーーーーーーーン






突如、刀子が押し付けられている壁が砕け、ブルーメタリックの拳が刀子の顔の横を通ってマッドガルボを捉えたのだ。それにより、ダメージを受けながら吹っ飛ばされる。そして、そのまま落下してきた刀子を何者かが抱きとめる。


「き、貴様!!まさか!!」


マッドガルボが驚く中、その戦士は抱えていた刀子をガンドルのもとに下ろした。そして、下腹部から電子を取り出し、マッドガルボへと突きつけ、こう名乗った。










「警視庁秘密捜査官警視正、機動刑事ジバン!!」










突如の存在に、唖然とする刀子とガンドル。しかし、ジバンは足からマクシミリアンを引き抜くと、それを右手に持ち、電子手帳を左手に持ち替えた。


「対バイオロン法第一条。機動刑事ジバンは、いかなる場合でも令状なしに、犯人を逮捕する事が出来る」


ジバンは続けながら、更にマッドガルボへと歩み寄る。



「第二条。機動刑事ジバンは、相手がバイオロンと認めた場合、自らの判断で犯人を処罰することができる」



そう言って、ジバンは電子手帳を戻して、マクシミリアンをソードモードへと変化させる。


「おのれジバン!!」


すると、マッドガルボの右腕から飛び出し刃が出現した。そしてそれを、ジバンへと向ける。




「我等の宿命、決着をつけてやる!!」
「それは、こっちの台詞だ!!」




その言葉を引き金に、二人は大地を蹴って走り出した。そしてすれ違い様、ジバンのマクシミリアンソードが、マッドガルボの刃ごと横に切り裂いた。そして、そのままジバンは振り向き様に刃を振り上げた。






「ジバンエンド!!」






振り向き様に放たれた斬撃が、マッドガルボを一刀両断にした。




「馬鹿な・・・・・この私が・・・・・」
「ジバン・・・ハーケンクラッシュ!!」




ダメ押しの一撃が、マッドガルボの思考を完全に途切れさせたのだった。










「フフフ。見ろ、見る見る内に麻帆良が闇に包まれていくぞ」


カズキは心底嬉しそうに微笑み、皆の苦しむ表情を期待していた。しかし、閉じ込められていた皆の表情は、不敵な笑みを浮かべていた。


「な、なんだその笑みは!?」
「分からないけど・・・・・なんだか、不安がないのよ」
「なんだと・・・・」
「なんていうか・・・・そろそろ、帰ってくるかもってね」
「何をほざくか!!」


カズキの拳が、ネカネを捉えようとした・・・その時!!






「魔法の剣・連斬・光の13撃!!」
「魔法の射手・連弾・光の13矢!!」






突如、どこからか光の矢と剣が放たれ、カズキを襲った。それにより、不意打ちを突かれたカズキは吹っ飛ばされてしまった。


「ぐっ!!誰だ!!」
「ウチの馬鹿息子と同じ声でほざくな」
「全く。顔だけしか似てないわね」


その言葉に、カズキはゾッとし、ネカネは驚きの表情を見せた。観客席に立つ二人の男女のフードが外れた瞬間、ネカネは驚きのあまり叫んだ。






「宗司おじさま!!玲子おばさま!!」






その言葉に、KKK全員も驚愕した。そう、死んだと思われていた式森夫妻が、そこに立っているのだから。


「な、何故だ!!何故貴様らが!!」
「勝手に殺すな。俺達はあの日、瀕死の重傷というかほぼ死んでいた。だが、間一髪ナギの力で、しばらく俺達は眠りについたんだ」
「力を取り戻すまで、結構時間がかかっちゃたのよね」
「ば、馬鹿な・・・そんなはず・・・・ありえぬぞ!!」
「・・・それが、意外とあるんですよ」


突然の声に、カズキがその方向を向いた。そこには、苦笑しながらタバコを吸う高畑。そして・・・・・・・・・土蜘蛛を踏み台にして立っている・・・響鬼の姿があった。


「お・・・お前は」


カズキが驚愕する中、響鬼は変身を解いた。そして、そこから現れるのは・・・・・・・・・KKKの皆が愛した、式森和樹だったのである。


「呪いの因果率を・・・・覆したというのか!?」
「お前には分からないだろう。僕は、一人じゃなかった。僕を思ってくれる皆がいたから、僕は帰ってこれたんだ!!」
「黙れ!!いけ、スラム!!」
「任せて!!」


すると、カズキの足元で待機していたスラムが突如出現し、和樹へと襲い掛かる。しかし、それは叶わなかった。


「風月斬!!」
「炎陽斬!!」


炎と風の刃が、スラムを吹っ飛ばしたのだ。そしてその場には、久々の登場である神風暁・黄昏が立っていた。


「和樹!!雑魚は引き受けた」
「思う存分、やっちゃいなさい♪」
「ありがと!!」


続々現れる援軍に、驚きを隠せないカズキ。そんな中、閉じ込められていた皆の中でも、変化があった。


「負けてられないアル!!ナックルクロス!!」


クーフェイは両腕を空に掲げた。すると、両手の甲にストレージリングが装着される。




「X(エックス)・装着アル!!」




そして、そのまま両腕を下で交差させた。すると、クーフェイの身体を炎のライオンが包み、獅子の戦士がその場に誕生した。






「ライオセイザー!!」






それに続くように、黄昏もまた装着する。






「イーグルセイザー!!」






そういう流れにきて、暁もまた装着する。





「な〜んか納得出来ないけど、ビートルセイザー!!」






超星艦隊セイザーX、ここに到着。






「どうやら・・・負けていられませんね」
「そうね・・・私たちも」
「やってしまうでござるかな」


そして、今度は刹那、ネカネ、楓の三人が前に出た。そして、ギアを変化させる。




「撃龍剣!!」
「剛龍銃!!」
「斬龍刃!!」




皆の手に、それぞれの相棒が握られた。そして、そのまま魔弾キーを差し込む。




「撃龍変身!!」
「剛龍変身!!」
「斬龍変身!!」




それぞれの思いが、龍となって天へと昇っていく。そして、そのまま三人の身体へと降り立った。そして・・・。






「リュウケンドー!!」
「リュウガンオー!!」
「リュウジンオー!!」
「「「ライジン!!!!!!」」」






三人の魔弾戦士が、大地に立つ。






「さて、私たちも一暴れしようじゃないか」
「私たち・・・・でしょうか?」


さて、こっちは真名と茶々丸という変わった組み合わせ。そして二人の腰には、ライダーベルトが巻かれていた。


「じゃ、呼ぼうか」
「・・・了解です」


そう言って、二人は天に手を掲げた。すると空間をジョウントし、カブトゼクターとガタックゼクターが出現した。そして、真名はカブトゼクターを、茶々丸はガタックゼクターを手に取る。




「「変身!!」」




そして、ベルトにゼクターを差し込んだ。すると、真名は仮面ライダーカブト【マスクドフォーム】に、茶々丸は仮面ライダーガタック【マスクドフォーム】へと変身するのだった・・・。






戦いは、遂に最終局面を迎える。








あとがき
あ〜眠いwネギまぶも残すところ後2話位w長かったな〜w
さて、和樹復活もいいですが、果たしてネギたちはどうなっているのか!?
それは、次回トンでもないサプライズと共に出現しますw
サプライズを越えた驚愕・・・・目に焼き付けろ〜!!


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