HOME
| 書架
|
当サイトは「魔法先生ネギま!」関連の二次創作投稿サイトです。ネギま!以外の作品の二次創作も随時受け付け中!
書架
星から来た人々5話 心の扉 投稿者:NEXUS 投稿日:04/21-20:35 No.2307
中等部校庭
学園長「フォフォフォ、皆に紹介しておこう。新学期から正式教員となるネギ・スプリングフィールド君じゃ。」
歓声と拍手が巻き起こる。
千雨(な、なにぃ~!?)
だが、その中でただ1人違う反応をしている生徒がいた。
ネギは最終課題をクリアし、ついに正式教員になる事が出来た。
それと同じ頃、任務でウルトラマンメビウス、ヒビノミライが 麻帆良にやって来た。
ルーキー魔法使いとルーキーウルトラマン。二人はこれから、どのような事を学んで行くのだろうか。
2ーA教室 ネギの元気のいい声が聞こえる。
ネギ「皆さん、新学期になってからも宜しくお願いします!!」
新学期も同じ生徒を受け持つと決まったのでわくわくしているのだろう。(この学校はクラス替えが無いのだ。)
佐々木「見てこの学年トップのトロフィー!!」
明石「ネギ先生のお陰だ~!!」
風香「センセがいればテストなんてへっちゃらだ~!!」
千雨(え、何故に!?・・・あのがき何もして無いだろぉ~!!授業サボってたし!!)
皆が喜んでいる中、やはりあの生徒、長谷川 千雨の反応だけが明らかに違っていた。
猛「ほら、皆とりあえず席につこう。・・・ネギ君、転入生を・・・」
ネギ「あっ、そうだった。・・皆さん、転入生を紹介します。」
千雨(こんな時期に!?)
ネギ「本当は新学期からなんですけど、顔見せという事です。・・・じゃ、どうぞ。」
ガラッ!!
ネギの言葉と同時にドアが開き、制服に身を包んだミライが入って来た。
ミライ「ヒビノ ミライです、宜しくお願いします!!」
千雨(男ってありえねぇ~!!ここ女子校だぞ!!)
すかさず突っ込みを(心の中で)入れる千雨。
猛「学園長がこの学園にも共学を試験的に取り入れたらしい。・・・彼1人だけしか、まだこの学校にはいないから仲良くしてやってくれ。」
千雨(共学ぅ~!!何の前触れも無しにか!?・・・手が震える・・・イラつきがマックスだ!!)
鳴滝姉妹「よぉし!!記念に皆でパーティーだー!!」
全員「おおー!!」
千雨「矢的先生、気分が優れないので帰ります。」
猛「えっ、ちょ、ちょっと!!」
猛が止めるのも聞かず、千雨はすたすたと教室を出て行ってしまう。
道路 普段は賑やかな道だが、平日のこの時間帯は誰も歩いていない。
千雨「全く、この学校おかしすぎるんだよ・・・異常に背のでかい奴やら幼稚園みたいな奴やら留学生やら・・・極め付けはあの子供先生!!労基法を知らんのか!!」
ネギ「千雨さーん!!」
千雨が呟いていると、後ろからネギがやって来た。
千雨「なんですか?先生?」(何で、イラつきの張本人が来るんだよ!!)
ネギ「あの、気分が優れないんでしたら、この薬飲んでみませんか?おじいちゃんがくれた万能薬なんですよ。」
そういって、どこからか壺を取り出すネギ。何故かドクロマークが描かれている。
千雨「いえ、結構です。もう治りましたから。」
そう言うと歩き出そうとする千雨。だが・・・
ブロォォン!!
3人の暴走族が二人を囲んでしまった!!
族1「よう、ネ-ちゃん。暇そうじゃねぇか?」
族2「俺らとよぉ、遊びに行かねえか?」
強引に千雨の腕を引っ張る族2。
千雨「えっ、ちょっ・・・」
ネギ「やめてください!!」
ネギがその腕を払う!!
族2「このクソガキィ、邪魔すんなよ!!」
族3「おらぁ!!」
ブォォォン!!
バイクでネギを跳ねようとする!!が・・・
猛「トアッ!!」
ガシィッ!!
猛が横からバイクを止めた!!そのまま倒される族3!!
族1「な、なんだぁこいつ!!」
猛「貴様ら・・・子供を跳ねようとしたな!!」
族2「ひいぃ、逃げろ!!」
猛の怒りの表情を見て一目散に逃げる暴走族。
猛「大丈夫か、2人とも!?」
ネギ「はい。・・・でも、なんでここに?」
猛「ああ、皆が世界樹の下でパーティーの準備をしているから、呼びにきたんだ。」
そう言って千雨の方を向く猛。
猛「さぁ、行こう。」
千雨(あ~イラつく・・・イラつきが限界だ!!)
猛「どうしたんだい?」
千雨「・・・何であんな変人集団と一緒にいなきゃいけないんですか!!放っといてください!!」
限界を超えたのか、千雨が声をあげる。だが猛は、驚きもせずに微笑みのまま立っている。
猛「・・・普通なんて、どこにも無いよ。皆が皆、各々違うんだよ。」
千雨「・・・?」
猛「君が他の子を『変だ』と感じるように、他の子も君を『変だ』と思っているかも知れない。・・・でも、自分と違う人がいるからこそ、考えると言う事ができるんだ。」
猛の言葉に聞き入る2人。
猛「それに、君が心を開かなかったら、皆だって開いてくれない。でも、君が心の扉を開けば、皆も開いてくれる。大切なのは、分かり合おうとする勇気だ。」
ネギ「さあ、行きましょう。」
千雨「おっ、おい!!」
ネギは悩む千雨を引っ張って、皆の待つ世界樹へと向かった。
世界樹の丘 2-Aの生徒がミライと喋っている。
猛「おっ、皆もう打ち解けたか。」
そこへ、猛や千雨を連れたネギがやって来た。
明石「せんせ~、遅いよ~。」
佐々木「先生が居ないと始まらないんだから。」
ネギ「すいません、待たせちゃって。」
ミライ「長谷川さん・・・でしたよね。」
千雨「!!」
不意に声をかけられ、驚く千雨。
ミライ「体調が治ったんですね。こっちに来て皆さんと話しましょう。」
千雨「え・・・」
『君が心を開かなかったら、皆だって開いてくれない。でも、君が心の扉を開けば、皆も開いてくれる。大切なのは、分かり合おうとする勇気だ。』
『別にいい』と言おうとした千雨の頭に、猛の言葉が蘇った。
千雨「・・・分かったよ。」
そういって千雨は座って待つ皆の所へ向かった。
猛「・・・ん?」
ブォォォ・・・
遠くの方に聞こえるバイクの音の方向に振り向く猛。
猛(まだいたのか。・・・別にマイナスエネルギーは危険値では無いし・・・)
ピリリリリッ!!
猛の携帯にメールが届く。
猛(どうやらタカミチ君にお灸をすえられた様だな。)
メールには『暴走族を説教しておきました』と書かれていた。そう言えばなんだかふらふらしている。
猛「様子を見ておくか・・・」
道路 先程の暴走族がぼろぼろのバイクに乗りながら走っていた。
族1「ちっくしょ~、全く良い事がねえ!!」
族2「ホントだぜ、訳の分からん怪獣に家を潰されてから・・・」
族3「アレさあ、『硫酸怪獣ホ-』って言うらしいぜ。」
族1「んな事どうでもいいんだよ!!・・・いい女がいるって聞いたから、わざわざこんな所まで来たってのに!!」
暴走族の体が、微かだが邪悪な光を放つ。それは彼等が興奮する度に、だんだんと強くなっていく。
族1「俺だけがヒデェ目に会うっておかしいんだよ・・・こんな世界・・・」
ホォォ・・・
何かの声のような物が、族の声と重なる。そして・・・
族1「ぶっ壊れちまえ!!」
ホ-「ホォォォォ!!」
彼等の体を被っていた邪悪な光が巨大化し、硫酸怪獣ホ-に変化した!!
ホ-「ホォォォォ!!」
ドゴォォォン!!
街を破壊し始めるホ-!!その矛先が、世界樹へと定められる!!
世界樹の丘 猛が生徒達を落ち着かせながら避難させている。
ホ-「ホォォォォ!!」
ホ-の口に光が集まり、光弾が吐かれる!!
ミライ「危ない!!」
ネギ「矢的先生!!怪獣がこっちに向かって来ます!!」
猛「奴は僕が引き付ける!!ネギ君は皆を頼む!!」
ライザーガンを取り出すと、猛はホ-に向かっていった。
街 既にホ-によって破壊されている。
猛「食らえっ!!」
ズドォン!!
ホ-「グオォォォ!!」
光弾が命中し、猛に迫るホ-!!
ズゴォォォン!!
猛の目の前に光弾が着弾し、辺りが煙りに包まれる!!
猛「くっ・・・エイティ!!」
ギュィィィン!!
まばゆい光と共に、ウルトラマン80が姿を現した!!
80「シュワッ!!」
ドドドドド!!
連続でパンチを決め、
80「トアァッ!!」
ドガァッ!!
強烈な蹴りを放ちホ-を吹き飛ばす!!
ホ-「ホォォォォォォ!!」
ズドドドド!!
光弾を次々に吐くホ-!!それを跳躍して躱す80!!そのまま後ろに廻るが・・・
ホ-「ホォォッ!!」
バキッ!!
ホ-の裏拳を喰らい更に蹴られ、ボールのように転がされてしまう!!
ピコン、ピコン、ピコン
80のカラータイマーが点滅を始める!!
夕映「カラータイマーが!!」
木乃香「それって何やの?」
ネギ「ウルトラマン達を支える太陽エネルギーは地球上では急激に消耗し、それを知らせるのがカラータイマーなんです!!」
明日菜「じゃあ、もしカラータイマーが消えたら・・・」
ミライ「地球上で活動する事がほぼ不可能になる程のダメージを負います・・・」
それを聞いていた2ーAに衝撃が走る。
ネギ「諦めてはいけません!!今僕たちが諦めたら、僕たちの為に戦っているウルトラマン80に失礼です!!」
明日菜「そうね、その通りよ!!」
全員「ガンバレー!!ウルトラマン80!!」
ネギの一言が生徒達を勇気を蘇らせ、そしてその声援が80に力を与えた!!
80「タァッ!!」
ドカァッ!!
迫り繰るホ-の腹を蹴り返し吹き飛ばす!!
ホ-「ホォォォ!!」
起き上がるホ-の首を持ち、投げ飛ばし間合いをとる!!そして・・・
80「シュワッ!!」
ズバァァァ!!
L字に組んだ腕から、必殺のサクシウム光線が放たれ、ホ-に直撃する!!
ドォォォン!!
大爆発を起こし、ホ-は消滅した。それを見届けると、80も空へと飛び去っていった。
道路 気を失っていた暴走族が目を覚ましていた。
族1「いってぇ~、何なんだ・・・なあっ!!俺のバイク!!」
既にスクラップとなったバイクに駆け寄る。
族2「俺のもかよ~」
族1「なんで俺ばっかヒデェ目に会わなくちゃなんねぇんだよ!!こんな世界なんて・・・」
自分のせいで起きた事に逆切れする。そこに猛がやって来た。
猛「甘ったれるな!!自分の思い通りに行かないからといって他のものを恨むな!!・・ついて来い」
そういって族を連れていく猛。
商店街 いろいろな人々が協力して街を片付けている。
猛「これを見ろ。・・・怪獣によって、大切な物を失われた人々だ。」
言葉を失う暴走族。その遠くから2ーAもやって来ていた。
猛「誰もお前たちのように、八つ当たりなどしていないだろう。・・・それは、まだ諦めてはいないからだ。どんなに辛くとも、平和な未来が来る事を信じているからだ。」
族1「・・・」
猛「君たちも勇気をもち、諦めないでほしい。」
そしてそのまま、街の片づけに向かう。
ミライ「僕たちも手伝いましょう!!」
ネギ「はい!!」
明日菜「怪獣なんかで諦めたりしないわよ~!!」
全員「おお~!!」
千雨(諦めない勇気、か・・・仕方ねぇな)
走り出し、一生懸命に手伝うミライ達。それを見て、決心したように顔を上げる族1。
族1「なぁ、皆・・・」
族2「分かってるって。」
族3「永い付き合いでしょ、俺ら。」
族1「ヨッシャ!!やるぞ!!」
猛「よーし、君たちはこの瓦礫どかすの手伝ってくれ!!」
三人「はい!!」
その力強い返事を聞いた猛の顔は笑顔になっていた。
HOME
| 書架top
|
Copyright (C) 2006 投稿図書, All rights reserved.