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星から来た人々7話 吸血鬼、現る 投稿者:NEXUS 投稿日:06/15-18:45 No.2542
夜 桜通り 佐々木まき絵が息を切らしながら走っている。
佐々木「きゃぁっ!!」
何かにつま付き倒れる。その後ろから黒い影が迫って・・・
翌日 教室 猛が、2-Aと書かれたプレートを3-Aの物と取り替えた。プレートの鎖が風で揺れる音を聞きながら、教室へと入って行く。
鳴滝姉妹、椎名「3年!!A組!!」
全員「ネギ先生ー!!」
元気のイイかけ声に照れるネギ。だが数人このハイテンションに付いて行けないようだ。
千雨(この馬鹿どもめ・・・)
夕映(アホばっかですね・・・)
ミライ「いつもこんなに元気なんですか?」
エヴァ「・・・」
ミライが隣に座っているエヴァンジェリンに話し掛ける。だが反応は帰ってこず、じっと何かを睨み付けていた。
猛「さて、今日はこれから身体測定だったね。」
ネギ「あ、そうでした、じゃあ皆さん今すぐ脱いで準備を・・・」
自分の言っている事に気付くネギ。だが既に遅く色んな所からの視線やからかいの言葉を浴びていた。
猛「ほら皆もからかわないで。」
そう言うと猛はネギとミライを連れて廊下に出ていった。
廊下 何処から出したのかパイプ椅子に座りながら猛達が話している。
ネギ「皆さん楽しそうですね。」
ネギが、教室の賑やかさに呟く。そこに保険医員の和泉が走ってきた。
和泉「先生大変や!!まき絵が・・・」
ネギ「えっ・・・」
とネギが言うよりも早く、教室の窓やドアが開いて下着姿の生徒が出て来た。慌てて後ろを向くネギ達。
明日菜「まき絵がどうかしたの!?」
ミライ「その前に皆さん服を着てください!!」
ミライの悲痛な声を聞いて、ようやく教室に入る生徒達
保健室 ネギ達と数人の生徒(ちゃんと着替えた)が、眠っている佐々木を見つめている。
ミライ「まき絵さん、どうしたんですか?」
しずな「桜通りで眠っている所を見つかったらしいの。」
木乃香「昨日暑かったから、涼んでたらいつの間にか寝とったとか?」
椎名「甘酒飲んで寝てたんじゃないの?」
風香「何だ、大したことないじゃん。」
そういう意見が出て来る中でネギの顔が険しくなった。
ネギ(違う・・・集中しなければ分からない程微量な魔力を感じる・・・)
猛(気付いたか、ネギ。)
考え込むネギに猛がテレパシーで話し掛ける。
猛(魔法を使える何者かが桜通りにいるのだろう。・・・しまった、今夜別の仕事で留守なんだった。)
ミライ(分かりました、僕が調べに行きます。)
ネギ(僕も行きます。)
猛(気を付けるんだぞ、ネギ。いくら君が私の戦闘術を学んだと言っても・・・)
明日菜「矢的先生、どうしたんですか?」
明日菜の呼ぶ声でテレパシーがとけた。見ると、既にほとんどの生徒は教室に戻っているようで、残っているのは猛達と明日菜だけだった。
猛「いや、なんでもない。多分佐々木さんは、軽い貧血だと思うから心配はないよ。」
ネギ「あ、明日菜さん、今日僕帰りが遅くなるので、夕食はいりません。」
明日菜「え、わかった・・・?」
大通り 昼間、話題になった吸血鬼の話をしながら明日菜達が歩いている。
木乃香「ホントにおるんかな~?吸血鬼なんて。」
夕映「デタラメに決まってるです。」
早乙女「そうよね~、じゃあ先帰っててねのどか。」
のどか「はい~。」
一人、寮への道を歩いて行くのどか。
明日菜「・・・大丈夫かな、一人で。」
木乃香「明日菜やん、吸血鬼なんておらんてゆーたの。」
そうい言いながら、のどかとは反対の方へと歩いて行った。
ふと、のどかが足をとめ、回りを見回す。そう、そこは桜通りだったのだ。風にゆられて舞い落ちる桜の花も、どこか妖しさをかもし出していた。
ザァァッ!!
強い風が吹き抜ける。
???「宮崎のどか・・・悪いけど血を少し分けてもらうよ・・・」
突然かけられた言葉に固まるのどか。声のかけられた方を向くと、ぼろぼろの服を纏った人影・・・吸血鬼が立っていた。
バサァッ!!
飛びかかる吸血鬼!!
のどか「キャァァァッ!!」
悲鳴を上げ気絶したのどかに迫る!!その時!!
ミライ「待てっ!!何をしているんだ!!」
ネギ「魔法の射手!!戒めの風矢!!」
見回っていたミライとネギ駆け付け、すかさずネギが魔法の射手を放った!!
ズババババァ!!
勢い良く放たれた矢は真直ぐに吸血鬼へと進んで行く!!
???「ふん、氷盾・・・」
バシュゥゥゥ!!
だが吸血鬼の放った瓶とぶつかった途端、弾かれてしまった!!
ネギ(僕の呪文が弾かれた!?・・・やはり相手は魔法使い!?)
魔法が弾かれた時の風によって、吸血鬼が被っていた帽子が吹き飛んだ。途端に、ミライとネギの顔が驚愕に変わった。
???「凄まじい魔力だな・・・ネギ・スプリングフィールド。」
ネギ「貴女は僕のクラスの!?」
ミライ「エヴァンジェリンさん・・・君が・・・」
そう、吸血鬼の正体はエヴァンジェリンだったのだ。
エヴァ「ふん、十歳でこの魔力とはさすが奴の息子だ。」
ネギ「貴女は一体何者なんです!?魔法使いなのに何故人を襲う!!」
エヴァ「この世には良い魔法使いと悪い魔法使いがいるのさ!!氷結 武装解除!!」
ネギに向かって二つ、魔法薬の小瓶を投げる。その二つがぶつかった途端に、凍えるような温度の強風と氷が発生した!!
ゴォォォッ!!
周囲の木の葉等を巻き上げながら一瞬にして迫る!!
ミライ「ハッ!!」
バキィィン!!
間一髪でミライのバリアが武装解除を防ぐ。
エヴァ「さすがだな、ウルトラマンメビウス。」
ミライ「やはり僕の事も知っていたんですね。何故こんなことをするのか、理由を「なんや、今の音!?」!!」
振り返ると、遠くの方から明日菜と木乃香が走ってきていた。その隙に飛び去るエヴァ。
明日菜「何があったの!?」
ネギ「明日菜さん、木乃香さん!!宮崎さんをお願いします!!」
木乃香「えっ、ちょっとネギ君!?」
二人にのどかを託すと、ミライをおいて一人でエヴァの後を追うネギ。魔法で猛スピードを出して走っている為、すぐにエヴァに追い付いた。
エヴァ(そうか、風魔法が得意だったな・・・)
橋の柵を飛び越えると、そのまま空中戦に移行する。
ネギ(杖も箒も無しに空を飛ぶとは・・・でも妙だ・・・凄腕の魔法使いにしては魔法の威力が弱い、そして発動に魔法薬を使用している・・・)
エヴァ「お前はあの男の事を知りたいんだろ!!私を捕まえれたら教えてやるぞ!!」
ネギ「!!本当ですね・・・行きます!!ラス・テル・マ・スキル・マギステル!!」
詠唱を開始したネギを見て、口元に笑みを浮かべるエヴァ。
ネギ「風精召喚!!剣を執る戦友!!」
ネギの周りに、八体のネギと同じような形の光が現れる。
ネギ「捕まえて!!」
呼び掛けると同時に光達がエヴァに向かって行く。
エヴァ(中位精霊によるコピー、しかも八体同時召喚か・・・十歳の見習いとは思えん魔力の高さだ)
魔法薬で迎撃しながら考えるエヴァ。しかしそれが隙を作った。
ネギ(やはり魔力が弱い・・・勝てるぞ!!)「そこだ!!風花 武装解除!!」
エヴァ「!!」
ズバァァッ!!
八体目を倒した瞬間に、まわり込んだネギの武装解除によってマントを吹き飛ばされてしまい、ビルの屋上に着地する。
ネギ「僕の勝ちです。約束ですから教えてください。何故こんなことをしたのか、そして、父さんの事を。」
着地しエヴァと対峙するネギ。その時、微かにエヴァが笑ったのが見えた。
エヴァ「フフ、いつ私が負けたって?」
ネギ「何を言ってるんです!!今の貴女にはマントも魔法薬も無いじゃないですか!!素直に・・・」
スタッ!!
ネギが言い終える前に、エヴァの隣に何者かが降り立つ。
ネギ(仲間か!?二人まとめて・・・)「ラス・テル・マ・スキル・・・」
エヴァ「ふ・・・行け。」
詠唱を開始するネギ、だがエヴァの隣にいた何者かが間合いをつめる方が早かった!!
パコッ!!
軽い音がして、ネギの額にでこピンが決まる。
ネギ「痛ったぁ~、って君も僕のクラスの!?」
エヴァ「こいつは私のパートナー、絡繰 茶々丸だ。」
ネギ「なっ、茶々丸さんが貴女のパートナー!?」
エヴァ「そうだ。ふふ、パートナーがいない貴様は私には勝てんよ。」
そう言ってネギを見ながら勝利を確信した笑みを浮かべるエヴァ。
ネギ「そんな者いなくとも!!風の精霊11人・・・」
茶々丸「すいません、先生。」
ガシッ!!
ネギ「ぐあぁっ!!」
詠唱を開始するが、瞬く間に間合いを詰められ茶々丸に拘束されてしまう。必死に離そうとするが力の差があり過ぎた。
エヴァ「魔法使いは詠唱中無防備になり、そこを盾となり、剣となり守護するのが従者の役目だ。最近は恋人やら結婚相手探しに使われてるようだがな・・・」
ネギ(そ、そんな意味があったなんて~!?)
ネギに近付き、その首に牙を剥く!!
エヴァ「サウザンドマスターから受けた呪いを解くには血族である貴様の血が必要なのだ。貴様の血を吸うことで、私は呪から解放される・・・悪いが死ぬまで吸わせてもらう。」
牙を突き立てようとした瞬間!!
ミライ「ハァッ!!」
ミライがネギを奪い、
明日菜「家の居候に何してんのよ!!この変質者ども!!」
ドカァッ!!
何処からか飛んできた明日菜が跳び蹴りをかました。吹き飛ぶエヴァと茶々丸。
エヴァ「くぅぅぅ、障壁を無視するとは・・・」
明日菜「エヴァちゃん!?あんたが今回の犯人なの!?」
エヴァ「覚えておけよ、神楽坂 明日菜。」
捨て台詞を吐きながら飛び下りて行くエヴァ達。
明日菜「あんた一人で捕まえようなんて無茶するからよ!!って首から血、出てんじゃない。」
ミライ「すぐ手当てするから!!」
ネギ「うう・・・怖かったです~!!」
この日、少年は始めて自らの力の現実と、立ち塞がる壁にぶつかった。
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