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第1話 聖戦再開 投稿者:TWIN,S 投稿日:04/08-03:58 No.46

放課後の麻帆良学園の図書室でのどかは一冊の本を読んでいた。

本は既に最後のページに差し掛かっており、そしてこの本の物語を締め括る一文にはこう書かれていた。



「その後、彼の姿を見た者はいない。

 彼は人間であることを捨てた事で、人間を世界を救った。

 そして、彼は今も戦い続けている、自分の運命と……」





ネギま!剣(ブレイド) 第1話 聖戦再開





最後の文章を読み感慨に付加っていたのどかであったが。



「……さん…………かさん……のどかさん。」

「ひゃあ!! は・はい、なんでしょうネギ先生?」

「い・いえ、のどかさんが夢中で本を読んでいるので、一体どんな本を読んでいるのかなと思いまして…」

「こ・これですか。 この本は少し前に起こった事件を基に書かれた本なんです。」



突然ネギに声を掛けられたのどかはネギに読んでいた本を差し出した。



「…仮面ライダーと言う名の仮面…ですか……のどかさん、仮面ライダーて何ですか?」

「え・えと……そ・それは、その……。」



ネギの質問に答えられなくて戸惑うのどか、そこに。



「仮面ライダーとはアンデットと呼ばれる怪物達と戦う人達の事です。」

 

答えられないのどかの代わりに夕映の仮面ライダーに関する話を続けた。



「その本によると、1万年前アンデッド達によるバトルファイトと呼ばれる戦いが在り、その時に人間のアンデッドが勝利して地球は人間が繁栄する星になったそうです。」

「しかし、今から4年前に突如アンデッドが復活してしまい、そこで人類基盤史研究所、ボードと呼ばれる組織作り出したアンデッドと戦う人、その人達の事を仮面ライダーと呼んでいたそうです。」

「そ・そんな事があったんですか……そ・それで仮面ライダー達は今はどうしているんでしょうか?」

「本によれば一人がアンデッドになってしまった以外詳しくは書かれていません……そんなもんですからこの本もノンフィクションと言ってますが多分都市伝説をモチーフにしたお話かと……。」



仮面ライダーに興味を持ったネギに対して、この本の出来事はお話だと否定する夕映であったが。



「違います! 仮面ライダーは確かに存在します。」

「だ・誰ですかあなたは!!」



突然の声を掛けられた事に驚いてはいたが仮面ライダーの存在を否定する夕映を否定した少女に名を尋ねた。



「す・すいません。 私、2年B組の栗原天音と言います。」

「栗原さんですか。 そ・その…栗原さんは仮面ライダーは居ると言う事を信じているんですか?」

「え!? あ、……はい。」



ネギの質問にしどろもどろながら答える天音に対し。



「そ・そですか……か・仮面ライダーは居るんですか……。」



夕映は当たり障りもない返答をしてしまった。

以前の夕映だったら天音の言っている事を真っ向から否定していただろう、しかし彼女のクラスの担任にしているネギ・スプリングフィールドと言う少年が魔法使いである事を夕映は知っていた。

自分の担任が少年のうえに魔法使い、彼女自身がこの様な非日常な存在を既に目にしていたので天音の事を否定できなかった。

 

お互いに気まずい空気が流れている中、天音の担任教師であるタカミチが声を掛けてきた。



「……ああ、そこに居たか。 栗原君。」

「は・はい、先生。 な・なんでしょうか?」

「君にお客さんが来ているから探して居たんだよ。」

「わ・私にですか…?」



一体誰かと考える間も無く、タカミチが連れて来た青年は天音に声を掛けた。



「久し振りだね天音ちゃ~~~ん。」

「こ・虎太郎叔父さん。」

「う~ん大人になったねえ、僕の事を呼び捨てじゃなくておじさんて詠んでくれる様になって。」

「私だって何時までも子供じゃないもん、それより叔父さん何で学校に?」

「何でって、今日は天音ちゃんの誕生日じゃないか。 姉さんはお店が忙しくて来れないから代わりに僕が来たのさ。」

「そ・そんな、さっきも言ったけど私はもう子供じゃないもん。 今更誕生日なんて祝ってもらっても……。」



天音は中学入学すると同時に学校の寮に入る事になった、それにより大型の連休でもない限り家に帰ることもなく、遂最近は春休みに帰ったくらいだった。

誕生日を祝いに来てくれた虎太郎の気持ちは嬉しかったが、ネギ達が居た手前もあり強がった態度を取ってしまう天音であった。



「そうなんだ、せっかく一緒に来たんだけど帰ろうか……。」



残念そうな顔で虎太郎はタカミチの後ろに居た青年に声を掛け項垂れた。

虎太郎が声を掛けた青年の姿を見ると天音は虎太郎を押し退け青年に向かって抱きついた。



「……元気にしていたかい、天音ちゃん。」

「うん、会いたかったよ、始さん。」



始と言う青年に対し天音は強がる姿勢も見せずに満面の笑みで答えた。



「…あの、もしかしてあなたは白井虎太郎さんじゃないですか?」



自分とは違う態度を取る天音を見て複雑な気持ちになる虎太郎に夕映は名前を尋ねた。



「あ・ああ、そうだよ、僕の名前は白井虎太郎だけど。」

「やはりそうでしたか、どこかで見たことがあると思っていたのですがあなたがこの本を書いた人ですか。」

「そ・そうだよ、確かにその本は僕が書いた本だけど…。」

「それなら、この本についていくつか聞きたいことがあります、まずは…。」

「あ・天音ちゃ~ん。」



夕映に多少強引とも言える質問に虎太郎は天音に助けを求めた、しかし今会ったばかりの天音に夕映を止める事は出来る筈もなく結局その場はネギとのどかが収める事になった。



「すいませんでした、実際に本の作者から話が聞けるなんて滅多に無いものなので…。」

「ま・まあ、別に構わないよ、それより場所を変えないかい、何時までも校舎にいるのも悪い気がするし…。」

「そ・そうだね、私も始さんに学校を案内したい。」

「それじゃあ行こうか、君達も一緒に来るよね。」

「僕はまだ仕事が残ってから、ネギ君達だけで行っておいで。」

「え・えと…わ・私もこれから図書館島に行かないと…。」



結局、仕事があるタカミチとのどかを除いた一行で学校案内に行くことになったが別れ際にタカミチはネギに一言告げた。



「(あの始と言う青年に気をつけたほうがいい、只ならぬ気配を感じる)」





ネギ一行が学校案内に出かけた後、のどかは図書館島に向かい図書委員の仕事を始めた。

返却された本をチェックする作業を行っていると彼女に声を掛けてくる者がいた。



「あ・あれ、め・珍しいですね…は・はい、この本ですか、そしたらこっちに…。」



尋ねられた本を探しにのどかは本棚へ向かった、探していた本は中学生がいける範囲のギリギリで此処まで来る生徒は滅多に居ない所だった。



「えと…こ・これですね。 さて受付に戻りましょうか。」

「……!!」



戻ろうとするのどかの前に本を借りに来た者は1枚のカードを彼女の前に差し出した。



「ひゃあ、な・なんですかこのカードは…な・なんだか……とても……うすきみ…ワル……。」



カードを覗き込んでいるのどかは次第に自分とは違う何かが体の中に入っていくのを感じながら次第に意識が薄れていった…。

すでに虚ろの状態になっているのどかを見てカードを持つ者は口元を歪ませた。



「(やはり彼女が適格者でしたか、どうですか新しい寄り代は、あなたにはこれから存分に働いてもらいますよ……。)」

「(さて、まずはバトルファイトを放棄した裏切り者の始末と行きましょう)」



カードを持つ者はのどかに持っていたカードと奇妙な機械を手渡すと彼女を引き連れて図書館島を後にした。



「(……フフフ、彼も面白い物を作ってくれました……さあ、続けましょう最後の聖戦を!!)」

ネギま!剣 / 第2話 書き換えられたJ

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