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麻帆良に羽ばたく太陽の翼 第2話 投稿者:TWIN,S 投稿日:04/09-04:51 No.185

「この街が全部学校なんですか!!」

「そうじゃ、この学園は全国でも有名な学園都市なのじゃ。」



火鳥勇太郎が麻帆良学園に流れ着いた翌日、学園長は火鳥を連れて学園を案内していた。



「すごいなあ、ケンタが行っていた学校の何十倍も大きい。」



火鳥はこの学園の大きさに驚いていた。



「フォフォフォ、君は学校に興味あるのか?」

「はい、一度授業参観で行った事は有るんですけど、直ぐに帰らないといけなかったので。」

「フム、ならば覗いてみるかね?」

「え! 本当に良いんですか?」



学園長の提案に火鳥は喜びの声を挙げる。



「構わんよ、ちょうど其処に女子中等部にワシの孫娘が居るのでな。」

「ありがとうございます、学園長さん。 早く行きましょう!」



学園長に礼を言うと先に女子中等部へ向う火鳥。



「(ワシも今まで多くの者達と会って来たが、此処まで純粋な男は始めてじゃ。)」



学園長はそんな火鳥の姿を眺めていた。





学園長に案内され火鳥は3年A組の教室の前に来ていた。



「フム、どうやら身体測定が終わったようじゃから今は英語の授業じゃな。

 火鳥君、もう授業が始まっておるから、なるべく静かに?」



「静かに授業を見学してくれ」と注意しようとしたが、隣に居た筈の火鳥の姿は既に無く教室の中では……。





「それでは、difficultの反対の意味を……。」



英語の教師であるネギ・スプリングフィールドが問題を誰に当てようか考えていると。



「はい、はい!! はい!! 難しいの反対の言葉は優しいです!」



突如、聞き慣れない男の声が教室に響き渡る。



これが、火鳥勇太郎と3年A組の生徒との出会いであった。





 麻帆良に羽ばたく太陽の翼 第2話





「あ、あの、あなたは一体……?」



突然の事に誰もが面を喰らっている中でネギは声を掛けたが、そこに学園長が飛び込んでくる。



「火鳥君、勝手に教室に入ってはいかん!

 す、すまんのお、ネギ君。 

 か、彼はワシの知人の孫で。」

「火鳥勇太郎です。 昨日、いせ……。」



火鳥は自己紹介をしようとしたが、学園長が割って入り。



「い、伊勢じゃ! 伊勢から来たのじゃよ!!」



と言って火鳥を教室の外に追いやり。



「火鳥君、君が異世界から来たとは皆に言ってはいかん!」

「でも、超や葉加瀬が知っているから。」

「彼女達には特別に口止めしているのじゃ、多くの人に知れたら大騒ぎになってしまうぞ。」

「確かに、天野博士もそういってました……嘘を付くのは好きじゃないですけど……。」



少し不満を感じながらも火鳥は教室に戻る。

そんな彼の姿を見送りながら学園長は。



「(こりゃ暫く超君達に監視してもらった方が良さそうじゃの、別の意味で不安じゃ……)」



火鳥の行動に一抹の不安を感じながら学園長も教室へと入っていった。





「確かネギ君はこの後の授業も看るんじゃったよな。」

「はい、担当の先生が皆急用なので。」

「そうか……ならば彼を一緒に授業に参加させてくれるか?」

「え!?」



学園長の頼みにネギは驚きの声を上げる。



「実はの、火鳥君は訳があって学校に行った事が無いので授業に大変興味があるらしいのじゃ。

 彼女達じゃったら火鳥君の事も受け入れてくれそうじゃし……頼めんかのお?」

「そうなんですかあ……。」



困った人をほおっては置けないネギは火鳥の事を生徒に話した結果、ネギの頼みとあってか皆はすんなりと受け入れてくれて……。



「それでは今日1日だけですけど、皆さんと一緒に授業に参加する事になりました。」

「火鳥勇太郎です。 皆さん1日だけですが宜しくお願いします……処でネギ君?」

「はい、なんでしょう?」

「何故皆は同じ格好をしているんだい?」



と言って辺りを見回す、火鳥が言った事の有る小学校は私服校であった為、制服を見るのは始めてであった。



「そ、それはですね、校則で決まっているので……。」

「校則て何だい?」

「え!? こ、校則て言うのは学校が決めた決まりで……。」

「そうなのか!! じゃあ僕も同じ服を貰ってきます。」



突如教室を飛び出そうとする火鳥、ネギは慌てて火鳥を留め皆が呆気に取られている中で授業は終了した。



「(……ハア、まだ後3時間もあるのか……悪い人には見えないけど……。)」

「(何なんだよアイツ、つーか制服の事より子供が授業をやっている事に疑問をもたねえのかよ?)」



どうやら自分は大変な者を任されてしまった事に気付いたネギ、新たな変わり者に愚痴を溢す千雨。





火鳥勇太郎の学校体験はまだ始まったばかりであった。

麻帆良に羽ばたく太陽の翼 / 麻帆良に羽ばたく太陽の翼 第3話

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