HOME  | 書架  | 

当サイトは「魔法先生ネギま!」関連の二次創作投稿サイトです。ネギま!以外の作品の二次創作も随時受け付け中!

書架

[]

魔法先生と超能力生徒の友情物語七番目「吸血鬼」(×MOTHER2) 投稿者:土星 投稿日:04/08-05:51 No.114  

女子寮に続き、女子校に通うことになったネス。

この世界に来てから何か女性に関することが増えてきているが、それは当たり前。そう! 何故ならここは、ネギま!ワールドだから!!

と、言うわけで(どんなわけ!?)ネギが担任のクラス、3-Aの生徒になったネスは早速……、3-A名物、質問地獄にやられていた。



七番目「吸血鬼」





「ねえねえ、君どっからきたの?」



「なんで女子校に入ったの?」



「彼女とかいる?」



「○×△□~~~!?」



ネスは自己紹介をするなり、怒濤の勢いでとんでくる質問にやられていた。

やはり男子が女子校に転入してくるなんて前代未聞なので、女子の質問は様々だった。



「ちょ、ちょっと待って! 何から答えればいいんだ!?」



流石のネスも、女子中学生パワーに押されていて何が何だか分からない様だ。

ネギも何とか大声を出して皆を止めようとしていたが、そこはやはり子供のせいか、まったく生徒達は聞く耳持たずといった感じだった。

3-Aの騒ぎを聞きつけて学園広域生活指導員の新田先生がやってきたので、この場は何とか治まった。



「え~と、それでは順番に、静かに質問してください」



「はーい!」



「はい、椎名桜子さん」



「ネスさんはどこから来たんですか?」



「アメリカのとある田舎から来ました」



ネスは廊下で待たされている間に色々と考えておいたので、自然に答えることができた。



「はいです」



「史伽さん」



「なんで男の子なのに女子校に入ったですか?」



ネスに質問したのは鳴滝史伽という女の子で、ややタレ目で、138センチという脅威の小ささで、とても中学三年生には見えない。

ネスとしては「なんでお前が中3なんだよ」とツッコミたい限りだろう。



「学園長先生が間違えちゃってね、しかも別の転入生がもう入ってるみたいだからしばらくはこっちに居ることになってるんだ」



少し苦しい言い訳だがそこは3-A、あまり気にする様子も無く、次の質問に入っていた。



「はい」



「それじゃあ、朝倉さん」



「ネス君の趣味は何?」



今質問した娘は朝倉和美。生粋のパパラッチ娘で、クラスでもNo、4の胸の持ち主である。

やはり報道記者を目指すだけあって質問の量が半端ではなく、ネスの身長はなんだとか、体重はなんだとか、誕生日はなんだとか、住んでいるのは何処かともう怒濤の勢いで質問をし、質問の答え一つ一つを手帳に書き記していた。



質問することも無くなってきていたので、最後に朝倉はお年頃な質問をすることにした。



「最後の質問、ネス君は彼女とかいるの?」



その質問を聞いた途端、ネスの顔は一気に真っ赤になってうろたえていた。

その理由は、ネスには故郷にポーラという(多分)相思相愛の女の子がいて、デート等も結構しているのだが、まだ想いを告げていないので非常に曖昧な関係なのだ。(この根性無し!)

この質問はネスには答えづらいので、話しを逸らそうと周りを見るが全員興味津々でネスの方をじーっと見ていた。



朝倉がどうなのかと急かし、ネスの顔はユデダコが真っ青になるくらいどんどん真っ赤になっていった。

ネスはごまかし切れないと思い観念しようとしたその時、救いの女神がやってきた。



「ネギ先生、今日は身体測定ですよ

3-Aの皆さんもすぐ準備してくださいね」



指導教員の源しずながネギに身体測定のお知らせに来たのだ。

ネスはもうイッパイイッパイで死に掛けの様な顔をしていた。

ネギは身体測定ということを忘れていて焦っていたのか、自分やネスがいるというのにすぐに脱いで準備する様にと言っていた。

しかもネスはまだパニック状態に陥っているのか、とんでもないことを言ってしまっていた。



「そうだそうだ! さっさと脱いで準備しろ……て……」



だんだん落ち着いてきていたが、時既に遅し、全部言い終わっていた後だった。

まあネスがテンパッていたことは女子全員分かっていたので、とりあえずお約束なことを言っておいた。

「ネギ先生とネス君のエッチ~~!」



「間違えました~!」 「ごめんなさ~い!」





女子達にからかわれ教室を飛び出したネギとネスは、ネスの文房具などをそろえる為に購買部に向かっていた。だが、購買部に向かう途中にネギの生徒の一人、和泉亜子が「まき絵が……、まき絵がー!」と大慌でネギの元に走って来て保健室に来てくださいと言われ、ネギ達は急遽保健室に向かった。





保健室に着いたネギ達の眼に最初に入ってきたのは、保健室のベッドの上でスヤスヤと眠るまき絵の姿だった。

しずなの話では、まき絵は桜通りで眠っていたところを見つかったらしい。まき絵の近くには、お風呂に使う道具一式が散らばっていたらしいので、ネスに道案内をしたあと大浴場に向かったのだろう。

そしてネスにはまき絵が桜通りで倒れていたことに心当たりがあった。昨日まき絵から聞いた「桜通りの吸血鬼」である。

昨日は満月であったし、桜通りで倒れていたことを考えると、話で聞いた状況と全く同じなのだ。

ネギもまき絵から微かに感じる魔法の力に気づき、桜通りを調べる決意をしていた。





この日の授業も終わり、今は夕方……、



ネギとネスは噂の吸血鬼を捕まえる作戦をたてる為に、ネスの部屋に来ていた。



「ネギ、今回のことってやっぱり……」



「はい、まき絵さんから魔法の力を感じたところを考えると、恐らく魔法使いの仕業だと思います」



ネスの問いにネギは落ち着いた表情で答えていた。

それよりもネギが気になっているのは吸血鬼のことだった。

吸血鬼は魔法世界の中でも最強クラスの化け物だが、今はもう真祖になるための秘伝の術も存在していない。

もし本当に吸血鬼だとしてもこんな小さな日本を、まして魔法先生や魔法生徒がいるとはいえ、吸血鬼が学校なんか狙うだろうか?

と、ネギが考え込んでいると……、



「おい! ネギ!」



「は、はい! な なんですか?」



「なにって、やっぱり聞いてなかったんだ」



ネギが考え込んでいる間に、どうやって犯人を捕まえるか話していたが、ネギの反応が無いのに気づき、何度もネギに呼びかけていた様だ。



「す すみません」



「もう良いよ、それよりどうやって捕まえるかだけど、待ち伏せはどうかな?」



「そうですねぇ……、確かに犯人が何者かも調べられますしね、それじゃあ今日夜に桜通りで待ち伏せしましょう」



話も終わってネギが一度自分の部屋に戻ろうとした時、ネスが話しがあると呼び止めた。



「それとこれは僕の頼みなんだけど……」



「なんですか?」



「僕の名前に「さん」づけと、敬語はやめてくれないかな」



ネスはどうも敬語で話されるのはなんか違和感があるからやめてほしいだそうだ。

それに……、



「もうネギと僕は友達だろ? だから敬語はおかしいでしょ」



だ、そうだ。

その言葉にネギは少し涙ぐんで「は……、うん!」と本当に嬉しそうに答えていた。

明日菜や、木乃香達がいるとはいえ、やはり五つも年上なので、こういった友達ができるのは本人にとって嬉しい限りなのだろう。





そして夜……、



部活で帰りが遅くなったのか、暗い夜道を明日菜、木乃香、そして図書館探検部三人組の宮崎のどか、綾瀬夕映、早乙女ハルナが帰宅していた。



「ねえねえ、教室で話してた吸血鬼ってホントにでるのかな?」



ハルナが言っているのは桜通りの吸血鬼のことだ。

朝行った身体測定の時、生徒達はこの話で賑わっていたらしく、一部の生徒は少し話しを聞いただけで、目から涙が滝の様にでたり、もう一人は痙攣でも起こしているのかと思うぐらい震えていた。

他の生徒達はほとんど半信半疑か、全く信じていないかだった。

明日菜も信じていなかったが、ネギのこと(明日菜はネギの正体を知っている)もあったため少し信じそうになった時、クラスではほとんど喋らないエヴァンジェリンが意味深なことを言っていた。



『噂の吸血鬼はお前のような元気でイキのいい女が好きらしい 十分気をつけることだ……』



と、何か不吉なことを言っていたが、できるだけエヴァンジェリンの言葉を忘れるために、とりあえずハルナの疑問には否定の意を表しておいた。



そして、のどか以外は用事があり、後はのどか一人で帰ることになったが、帰り道に桜通りがあるのを思い出し、明日菜はしばらく考えた後、のどかを寮に送ることにし、後を追いかけることにした。





明日菜が追いかけ始める前に先に桜通りについたのどかは吸血鬼を思い出し、歌を歌って怖いのをごまかしていた。



「こわくない~ こわくないです~ こわくないかも~」



……なんか微妙に歌詞が弱くなってきた。

そして先の歌詞が気になる歌を歌い続けようとした時、突然風が強くなり周りの桜がざわつき始め、周りの異様な雰囲気を感じたのか、のどかは周りを見渡し、そして後ろの柱の上にいる人物に気づいた。

のどかが見たものは、やけにでかい帽子を被り、黒い黒衣を纏って自分を見下ろしている吸血鬼だった。



「27番宮崎のどかか……、悪いけど少しだけその血を分けて貰うよ」



吸血鬼は黒衣をまるで蝙蝠の羽の様に広げ、のどかに飛び掛った。

のどかはその吸血鬼を見て、悲鳴を上げ気絶してしまい、吸血鬼に血を吸われそうになったとき、どこからか制止の言葉が聞こえてきた。

声の聞こえた方を向くと、のどかの悲鳴を聞きつけて飛んできたネギと、ネギの少し後ろを走っているネスの姿だった。



「僕の生徒に何をするんですか! ラス・テル マ・スキル マギステル」



ネギは杖に跨りながら始動キーを唱え、犯人を捕らえるために風の魔法で相手を捕縛しようとしていた。



「風の精霊11人 縛鎖となりて 敵を捕まえろ」



「もう気づいたか、氷楯……」



「魔法の射手・戒めの風矢!」



ネギは呪文を完成させ、吸血鬼に向けて魔法の射手を撃ったが、敵も対魔法障壁を張り、ネギの魔法を防いでいた。だが、敵もネギの強大な魔力から撃ち出される魔法を完全に防ぎきれなかったのか、僅かではあるが敵に傷を負っていた。

そしてネギの魔法と、魔法障壁が激突した衝撃で敵の帽子が飛び、犯人の顔が現れていた。



「え き 君は!」



「あ! おまえ!!」



ネギとネスはこの顔を知っていた。

何故ならネギは毎日学校で会っていて、ネスは昨夜こいつと激闘を繰り広げているからだ。

そう、犯人の正体は……、



「エヴァンジェリン(さん)!?」





ついに姿を現した吸血鬼。

だが出てきたのはつい昨日ネスと戦ったエヴァンジェリンだった……。

いったい彼女の目的は!? 

まて!次回!!



「えー、僕またエヴァンジェリンと戦うの?」





To Be Continued

魔法先生と超能力生徒の友情物語 魔法先生と超能力生徒の友情物語八番目「敗北……」

  HOME  | 書架top  | 

Copyright (C) 2006 投稿図書, All rights reserved.