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魔法先生と超能力生徒の友情物語十五番目「辛い、怖い、……でも僕は」(×MOTHER2) 投稿者:土星 投稿日:09/03-20:39 No.1197  

 ネギを探していたネスは信二からタカミチが指令塔に無謀にも立ち向かおうとしていることを知り、タカミチを追いかけることを優先した。
 そしてタカミチは圧倒的な力の前に戦うことを諦め、敵の目的を学園長に伝え死を覚悟した。
 そこにネスがまるで漫画のようにタイミングよく現われタカミチの危機を救った。そして遂にネスはポーキーに関係する者と対峙した。



 十五番目「辛い、怖い、でも僕は……」

 
 
「やあスターマン、久しぶり」


 ネスはタカミチを圧倒したスターマンDXを全く問題なさげに話しかけていた。スターマンはそんなネスにキツイ言葉で返した。敵だから当たり前だ。
 
 
 「ナレナレシクハナシカケルナ。キサマハワタシノテキデアリ、アノカタノジャマトナルソンザイ。シンデモラウ」
 
 
 「物騒だね。……勝てると思ってるの?」
 
 
 ネスは眼を細めスターマンDXを睨みつけるが、スターマンDXはほかのスターマンと違い臆さなかった。それほどネスに勝つ自信があるのだろうか。
 
 
 「イゼントハチガウ。ツヨクナッタノハキサマダケデハナイ。ワレワレモ『ポーキー』ニキョウカサレタ」
 
 
 スターマンDXが自信に満ち溢れているのは、ポーキーに強化、つまり改造されネスが一年前に戦ったときよりも力が増しているからのようだ。
 しかしネスはスターマンDXがどれほど強化されようがあまり興味はなく、ネスが今知りたいのはポーキーのことだった。
 
 
 「やっぱりポーキーの仕業か。ってことはお前たちが言ってる「あの御方」って言うのもポーキーか」
 
 
 強化したということはやはりそういうことなのだろう。
 ネスはポーキーという男がどのような人間か知っているので、あのスターマン達もとっくにポーキーに従うように改造されていることは容易に想像がついた。
 しかしスターマンDXは、それを否定した。
 
 
 「チガウ」
 
 
 「え?」
 
 
 「タシカニソノヨウニポーキーハワレワレヲカイゾウシタ。ワガドウシタチモヤツニシタガウヨウニナッタ。ダガ、ワタシト『ゲップー』ハ『アノカタ』をワスレハシナカッタ。ワタシハイマデモ、アノカタニシカシタガワナイ。ポーキートハテヲクンデイルダケダ。『アノカタ』ヲミツケシダイワタシハ『アノカタ』ノミニシタガウ。ワガアルジハ、アトニモサキニモ『アノカタ』ダケダ」
 
 
 どうやら本当にポーキーに従っているわけではないようだ。改造されたのなら嫌でもこの様なことは言えるわけは無い。
 ならば誰であるか、そのことにネスは大方予想はついている。だがそれは有り得ないことだ。
何故ならネスは一年前にスターマンDXの言っている「あの御方」というのを、既に完全に倒しているからだ。
 
 
 「スターマン、君が言っているのはもしかして……」
 
 
 「ソウダ、ギ「そんなわけ無いだろ!」
 
 
 ネスは声を荒げスターマンDXの言葉を遮り、顔からは完全に血の気が失せている。それにどこか怯えた様子も伺える。
 しかしスターマンDXは言葉を続けている。そしてネスはそれを否定している。でなければ自分達が一年前したことは何だったのかと思ってしまうからだ。
 
 
 「あいつ僕が、……僕たちが倒したんだ! ちゃんとあいつの最後も見た、生きてるわけが無い!」
 
 
 「キサマガヒテイシテモコレハジジツダ。ダカラワレワレハハルバルイセカイニキタノダ」
 
 
 確かにスターマンDXの存在がそれを証明している。洗脳されていないのならば態々ポーキーと共に異世界に行く理由など無い。
 それでもネスは否定するしかない。あの辛い旅の意味が無くなったら、あの戦いの意味が無くなったら、……どうなるのだろう。
 自分たちは確かに旅をした。それにより救われた人も、町もある。無駄ではない。意味はある。
 なら何故自分は否定するのだろう。無駄ではないと判ったのなら否定する意味は無い。
 
 
 「キサマハツライノダロウ。『アノカタ』ガイキテイレバキサマハマタタタカウコトニナルカラ、ヒテイスルノダロウ」
 
 
 スターマンDXの言う通り、また戦うことが辛いのだろう。
 しかしそれだけではない。否定する理由はまだある。
怖いのだ。またいつ死んでもおかしくないあの状況に身を投じることが、そしてまた誰かに死なれてしまうことが怖いから、あいつが生きていることを否定してしまう。

 
一年前に一人だけ、ネスは助けることが出来なかった。
その人は決して良い人では無かったが、その人のお陰で仲間のポーラを助けることが出来た。
なのに自分はその人を救えなかったと今でも後悔している。


だから怖れる。あの長い戦いを怖れるのだ。


しかしネスはこの戦いから逃げることは出来ない。
「そいつ」を逃がしたのは己の責任だからだ。
責任からは逃れられない。ならば戦うしかないとネスは覚悟する。
それに、こんな自分を見られたらその人に、「トンチキさん」に笑われてしまうから。


「君は、僕に死んでもらうといったね。……でもやっぱりそういう訳にはいかない。ここで逃げたら、トンチキさんに顔向け出来ないからね」


「だから僕は、戦う。そしてまたあいつを倒して、僕は帰る!」


ネスは笑顔だった。
自分が背を向けてはいけない人を思い出したからだ。
ネスは覚悟する。戦って、そして自分の世界に帰ると。


そのことに、スターマンDXの声はどこか嬉しそうであった。


「ソレデコソ、タタカイガイガアルトイウモノダ。ソレデコソ、コロシガイガ、アル!」


 ネスはタカミチに下がるように言い、タカミチもこの状況では役に立たないと理解しその場所から離れていった。
 
 
 そしてそれを見ていたスターマンDXは先手必勝とばかりに、タカミチのときと同じように一瞬でネスの前に現われ、横から腕で薙ぎ払おうとした。
 しかしネスはそれよりも速くバットを上から振り下ろしスターマンDXを地面にバットごと叩きつけた。
 スターマンDXの頭は完全に地面にめり込んでいるが、スターマンDXはバットを払い除けすぐに後ろへと体制を立て直す為に下がった。だがネスはそれを許さずスターマンDXに追いつき、スターマンDXにPSI攻撃をすべく己の掌を腹部に押し当てた。
 それに気付いたスターマンDXは対攻撃系PSIの「サイコシールドβ」を自分に展開させた。
 
 
 「サイコシールドβ」は攻撃系PSIを完全に跳ね返すシールド系のPSIだ。
 しかしネスはその行動を先読みしていたようで、「サイコシールド」を切り裂く「PKサンダー」を使用してきた。
 どうやら「γ」クラスの攻撃のようで三発の雷が落ちた。一撃目でシールドを切り裂き、残りの二発でスターマンDXを攻撃してきた。普通はPKサンダーは敵が少なければ少ないほど当たり難いが、ネスはこの世界に来る前に仲間であるジェフとプー、そしてポーラに練習を手伝って貰いほぼ正確に標的に命中されられるようになった。
 そしてスターマンDXがふらついた隙を狙い、思いっきり振りかぶり鈍い音を響かせながらバットでスターマンDXを殴り飛ばした。
 
 
 流石にネスの攻撃を立て続けに喰らっては堪ったものではなく、先ほどの一撃のように即座に立ち上がることは出来なった。
 
 
 スターマンDXは驚愕した。今のスターマンDXはポーキーに強化され一年前よりも格段に強くなっている。
 しかしネスは他の追随を許さないほどのスピードで一年前よりも強くなっていた。普通の人間の成長度を考えれば一年でこれほど強くなるのは不可能だが、ネスはあの長い旅が終わった後もまた世界を自分の足で歩き回り、いずれポーキーに逢った時大丈夫なように修行し続けてきた(その所為でポーラに酷い目に合わされたわけだが)。
 だから覚悟を決めた今のネスは誰よりも強い、誰よりも心の強い少年となったのだ。そのネスに、スターマンDXが真っ向からぶつかって勝てるわけなど無かった。
 
 
 だがスターマンDXも長い間戦ってきた戦士だ。もしもの時のことは予め考えていた。
 スターマンDXは強化されたことにより扱えるようになったPSI、PKファイアーαをいきなり森の木に放った。
 突然のことに反応し切れなかったネスは森の木に火がつくことを許してしまい、ネスは急いで冷気の風を起こすPSI、PKフリーズαで森が火事になる前に消化した。
 
 スターマンDXは消化しているネスの隙を突いて、お返しとばかりにPKファイアーγをネスに放った。
 ネスはすぐに自分に回復系のPSIのライフアップで己自身を回復させスターマンDXに飛び掛った。
 しかしスターマンDXは再び森に向かってPKファイアーを放ち、ネスは今度は反応することができて、PKフリーズで火が木に届く前にPKファイアーを冷気の風で吹き消した。
 そしてスターマンDXが先ほどと同じようにPKファイアーでネスを攻撃し、ネスは辛くも避けることが出来たが、避けた炎は後ろの木に命中し燃え上がった。
 
 
 これがスターマンDXの狙いである。
 PKファイアーで森を燃やし、ネスはそれを防がなければならない。スターマンDXはその隙をついてネスをじわじわと攻撃していく。
 至ってシンプルな作戦だがこの状況ではかなり有効な作戦である。
 ネスが攻撃してきてもスターマンDXは森に火をつけるだけでネスはすぐにはスターマンDXに攻撃できなくなる。火を放っておいたら森が火事になってしまうのでネスはすぐにその火が燃え広がる前に消さなければならない。そしてネスがスターマンDXのPKファイアーを避ければ後ろに飛んでいき、炎は木にぶつかり木は燃えてしまう。前後左右全て木に囲まれているのでネスにとっては場所が悪すぎるのだ。
 そして威力の強すぎるPSIも使えば確実にスターマンDXを倒すことが出来るが、森を吹き飛ばしてしまうので使用することができない。
 
 
 この作戦でスターマンDXは数多のPSI使いを殺してきた。並みのPSI使いならば途中でコンセントレーションが途切れて力尽きてしまいなにも出来なくなるからだ。
 この作戦で今までの人間たちと同じように残酷に殺すつもりだった。一年前の復讐としてほかの人間よりも地獄の苦しみを与えながら殺すつもりだった。
 しかしそれをもう数え切れないほどに繰り返すうちにある異変に気付いた。
 ネスが全く疲れていない。それどころか自分のほうが明らかに疲れ始め炎の力も弱まってきている。
 
 
 「あっはっは! 今更気付いてやんの!」
 
 
 スターマンDXが今の状況に気付くと、ネスは背を仰け反らせて笑い始めた。性格が非常に悪い。
 
 
 「ドウイウコトダ。ナゼワタシガオイツメラレル……」
 
 
 「これのお陰さ」
 
 
 ネスは服に隠すように首から下げていた「星のペンダント」を取り出した。この世界にくる直前にポーラからお守りとして貰ったものだ。(※第一番目参照)
 この星のペンダントは、敵を痺れさせる「パラライシス」と敵の体に異常を発生させる「PKフラッシュ」を完全に防ぎ、後は炎系の攻撃や氷系の攻撃を緩和するという効果を持つ万能型のペンダントだ。
 ネスはこのペンダントでPKファイアーを緩和し、攻撃を防いでいたのだ。だからライフアップも実は殆ど手から光を放っていただけで、「PP」(サイポイント)も全く消費していない。
 だからスターマンDXは無駄にPPを消費していただけで、ネスは作戦に嵌った「振り」をしていただけなのだ。とことん性格が悪い。
 
 
 「オノレ、フザケタマネヲ……」
 
 
  スターマンDXは己の最大攻撃である「PKスターストームΩ」をする為にコンセントレーションを高めた。この攻撃は全攻撃系PSIの中で一、二番目を誇る最強のPSIで、そんなものを使えばこの森は一瞬にして無くなる。
 しかしネスは慌てた様子も無くそれを見ているだけだった。
 スターマンDXはコンセントレーションを高め終え、森ごとネスを吹き飛ばそうと「スターストーム」を放った。この攻撃で森も、魔法使い達の命も無く……ならなかった。
 
 
 現状を説明するならば、スターストームは出たには出たが、もうスターマンDXのPPはもう雀の涙ほどしか無かったので、ネスの肩辺りで何かが弾けただけだ。音で言うならば「ポンッ」といった感じだ。市販の打ち上げ花火のほうがまだ怖い。ちなみにネスはそれが肩で「ポンッ」と弾けたときに「アチッ」と言っていた。間抜けな話だ。
 
 
 「あ~あ、服が焦げた」
 
 
 間抜けな話だ。
 
 
 「キサマハ、ワタシガモウPSIをウテナイトワカッテイタノカ?」
 
 
 「まあ、長いこと戦ってたからなんとなくね。それにこの作戦が上手くいって普通にやっても先にPPが尽きてたのは多分そっちだよ」
 
 
 ネスは「だって」と付け加え、
 
 
 「昔は僕の最大のPSIは七発が限度だったけど、今では軽く十五発は撃てるからね」
 
 
 ネスの最大PSIは他のPSIよりも遥かにPPの消費量が高く、スターマンDXでは二発が限界だろう。
 それをネスは十五発は撃ってのけるといった。それが真実か否か確かめる術はないが、スターマンDX本人にとっては悔しいが何となく、その言葉が嘘ではないような気がした。
 
 
 「ワタシニハ、モウオマエヲコロススベハナイ。ワタシノ、マケダ」
 
 
 スターマンDXは口惜しいといった感じだが、無駄に抵抗するのも無様だと思ったのだろう。膝をついて素直に負けを認めた。
 
 
 「それじゃあ少し質問してもいいかな?」
 
 
 「ナンダ?」
 
 
 それは、ネスがずっと待ちわびていた質問だった。その為にネスはこちらを優先したのだ。
 
 
 「ポーキーはどこだ?」
 
 
 しかしスターマンDXからの言葉はネスを落胆させるものだった。
 
 
 「ワタシハシラナイ。ポーキートハツネニベツコウドウヲトッテ「アノカタ」ヲフタテニワカレテサガシテイル。レンラクモマレニシカシナイ」
 
 
 ネスはもう膝を着いて落ち込んだ。それはもうネスの上に何やら太くて黒い紐の様なものが無数に見えるほどに落ち込んでいた。その落ち込みざまにスターマンDXも気の毒に思えてくる。
 それにこの話が本当ならばこいつらの捜している「あの方」に関しても碌な情報は聞けないから尚更落ち込む。
 
 
 「ニンゲンハコウイウトキハ、『スマン』トイウンダッタカ」
 
 
 「いや、別にいいよ。そんな簡単に情報が手に入る訳ないし」
 
 
 言葉とは裏腹にネスは非常に落ち込んでいる。
 しかしいつまでも落ち込んでいるわけにもいくまいと起き上がり、スターマンDXに重要な質問をした。
 
 
 「君はどうする? 流石に君をこのまま見逃す訳にはいかない。ここで僕に倒されるか、大人しく僕に捕まるか。どちらか一つだ」
 
 
 ネスは膝をついているスターマンDXの顔の前にバットの先端を向け二択をの洗濯を迫った。
 ここでスターマンDXを見逃せばまたなにか被害を起こすかもしれない。だからスターマンDXは他のスターマンと同じように逃がすわけにはいかないのだ。
 
 
 「……ワタシハ、「アノカタ」ノチュウジツナシモベ。キサマニハシタガワナイ。ダガ、ワタシハ「アノカタ」にドンナシュダンヲモチイテモアワナケレバナラナイ」
 
 
 「じゃあ……」
 
 
 「イマハ、キサマノグンモンニクダロウ」
 
 
 スターマンDXの目的は何が何でも自分の主の下に戻ること。例えそれが忠誠を誓うものとしてしてはいけないものだとしても、スターマンDXは自分の主の下に帰りたいのだろう。
 
 
 「その言葉に嘘は?」
 
 
 「ナイ。スクナクトモ「アノカタ」ニアウマデハオトナシクシテオコウ。シンジルカ、シンジナイカハキサマガキメルコトダガ」
 
 
 「いや、信じるよ」
 
 
 ネスは人が良いので、例え敵の言葉だろうが簡単に信じてしまう。それゆえに騙されることが多く、戦いの中でその性格はマイナスにしかならないのだろうが、その真っ直ぐな性格ゆえにネスの周りには仲間が集まったのだ。仲間以外にもネスの味方は多く、ネスはその人たちを助け、助けられてきた。
 だからネスはそれが敵だろうが信じてしまうのだ。
 だがそんなことはスターマンDXに言わせれば、
 
 
 「タダオヒトヨシナダケダロウ」
 
 
 だそうだ。
 
 
 「スターマンDX、あいつは本当に生きてるんだね……?」
 
 
 ネスは確認と、まだ心のどこかに残っている「認めたくない」という気持ちを含め、スターマンDXに聞いた。
 
 
 「イキテイル。コノセカイニ「アノカタ」ハイル」
 
 
 ネスは今度こそ諦めたのだろう。
 ネスは夜空に輝く月を見上げ、「あの方」の名を、そっと、小さく呟いた。
 
 
 「ギーグ………」
 
 
 
 ネスが最も恐れる存在、「ギーグ」。
 その者は何者なのか。
 そしてネスの捜すポーキーの行方は……?
 
 
 To Be Continued
 
 
 〈おまけ〉
 
 土「さあ! 今回も勢いでだけで突っ走る何も考えないお気楽おまけコーナー!!」
 
 ポ「このコーナーは毎度お馴染みの三人と、夏休みも明けたというのにダラダラ過ごしている土星でお送りするコーナーです」
 
 土「な 何故俺の生活習慣を!? まさか覗き見!? イヤン!」
 
 ジ「ハイハイ、馬鹿なこと言ってないでゲスト呼ぶよ」
 
 土「ジェ ジェフが厳しい! ……まあいいや、とにかく今回のゲストはネスの母親の、「ネスのママ」さんです!」
 
 マ「どうも~、前回は娘のトレーシーがお世話になりました。ネスのママです」
 
 ポ「ママさんお久しぶりです」
 
 マ「あらあらポーラちゃん、久しぶり。元気だったかしら?」
 
 ポ「はい!」
 
 土「おーおー、未来の姑さんにゴマ擂ってるな」 
 
 ポ「土星―――――!!」
 
 土「はっはっは、真実を述べたまでさ」
 
 プ「おお、土星がポーラの攻撃をかわしている」
 
 ポ「避けるな!」
 
 土「やなこった。それじゃまずはいつの間にかレギュラー化したこのコーナーから」
 
 ポ「避けながら始めるな―――!」
 
 
 土「今回のお話について。まずはママさんから」
 
 マ「私から? そうね~、ネスちゃん頑張ってたわね」
 
 土「………終わりっスか?」
 
 マ「終わり♪」
 
 土「そっスか……。それじゃあ気を取り直して。プーはどうだった?」
 
 プ「うむ、スターマンDXはかなり強くなっていたようだな。使えなかったPSIまで使えるようになっていたしな」
 
 土「改造されたからね。さしずめ改造人間ならぬ、改造宇宙人? ジェフはどうだった?
 
 ジ「あのさ、「ギーグ」ってもしかしなくても……、あいつのこと?」
 
 土「まあね。まあその辺のことは追々分かってくるよ。んじゃポーラ」
 
 ポ「す すばしっこい……。あ 感想? ネスはこれから一人で戦ってくの? 一人じゃ……」
 
 土「大丈夫大丈夫。心配しなくても大丈夫。ちゃんとそれなりに考えてるから」
 
 
 土「それにしてもママさんは相変わらず若いですね~。二児の母親とは思えませんね」
 
 マ「あらあら、ありがとう」
 
 土「でも初登場はもう十年以上前だから実際は何歳なのやら」
 
 マ「……土星ちゃんは少し女性に対するデリカシーが無いわね~。ちょっと来なさい」
 
 土「え あの ママさん? 頭を掴まないで! あのちょっと何処に!? ぁぁぁぁ~~!!」
 
 ポ「ど 土星!?」
 
 土「そ それは体の構造的に無理が!! ギャアアアアア!!!」 
 
 ジ「あ 戻ってきた」
 
 ポ「ど 土星……、だいじょう……ヒッ!」
 
 ジ「な 何これ!? 下半身が前を向いて上半身が180度回されて、しかも上半身が回された状態から首を180度回されてる!」
 
 プ「違う! よく見ろ!」
 
 ジ「え……? ぅあ! よく見たらこれ180度回されてるんじゃなくて『540度』回されてる!  ていうか一回転半!」
 
 プ「な なんて力だ……」
 
 ジ「そういえばネスのママさんって、電話しながらバーベル持ち上げてたよね……」
 
 ポ「プ プー! ヒーリングヒーリング!」
 
 マ「あら、治しちゃったらお仕置きの意味がなくなっちゃうわ。プーくん、ちょっと来て」
 
 プ「あ、ちょっと何処に!?」
 
 マ「いいからいいから」
 
 ジ「プ プー!?」
 
 プ「ネスのママどの一体何を!? う うわ うわあああああ!!」
 
 ポ「戻ってきたけど……」
 
 ジ「体に問題は無いみたいだけど……。プー、大丈夫?」
 
 プ「私プーじゃないよ」
 
 ジ・ポ「…………は?」
 
 マ「彼にはPSIを忘れて貰う為に新たな人格を植え付けたわ」
 
 ジ「な なにをどうやって!?」
 
 マ「だから彼の名前は今はプーくんじゃないわよ」
 
 ポ「じゃ じゃあ今の名前は?」
 
 マ「プー子よ」
 
 ジ「ななななな………!!」
 
 土「と とにかく………」
 
 ポ「土星!?」
 
 土「「マザーあいうえお作文」をしなければ……」
 
 
 マ「お題は「エスカルゴ」だったかしら?」
 
 ジ「ハ ハイ!」
 
 マ「それじゃあポーラちゃんから」
 
 ポ「ハイ! 「エ」ッチで」
 
 ジ「「ス」ケベな」
 
 土「か か 「カ」バは……」
 
 プ「「ル」パンと」
 
 マ「「ゴ」ルゴに殺された」
 
 
 マ「どうだったかしら? 土星ちゃん?」
 
 土「………………」
 
 ポ「土星?」
 
 マ「あら、事切れちゃったのね」
 
 ポ「土星―――――――――!!!」
 
 ジ「ポ ポーラ! プーが!」
 
 ポ「え な なに?」
 
 ジ「スターストームΩ撃とうとしてる―――!」
 
 ポ「なんで!? PSI忘れたんじゃないの!?」
 
 マ「多分意識的に撃とうとしてるのね。それじゃあ私はこの辺で。バイバイ」
 
 ポ「ちょ ちょっと――!」
 
 プ「てや――――――!!」
 
 ポ・ジ「あああああああ!!」
 
 To Be Continued?

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