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英雄のタクティクス その十四 思いは一所へ(×FFT) 投稿者:かい 投稿日:05/06-23:31 No.451


麻帆良のとある場所……。
禍々しい気を出す男達が二人……いや、三人に増えている。
その男達が、何やら話し込んでいる。

「奴の仲間がこの世界に侵入してきたようだな」

「奴と合流されては厄介だな……」

マントを着けた男二人が言う。

「幸い、現在は人目につかぬ所で迷っているようです。二人だけのようですし、潰すなら今がチャンスかと……」

まかせてくださいと言わんばかりに、髭を生やした壮年の男が言う。

「ふむ、ならば奴らを潰すのはお前に任せよう。ただし、油断はするな」

「おまかせください……」

そう言うと、壮年の男が、年に見合わない跳躍をし、夜の闇に消えていった。







Chapter2 図書館島で待つ者は






「うぅむ……」

ココは学園長室。
この学園で一番偉い人であり、この部屋の主でもある人物が、書類とにらめっこをしながら唸っていた。

「どうかしました学園長先生?」

ちょうど教育実習生の事についての報告に来ていた源しずなが聞いた。

「実はのう、数日前に二宮君が都合が悪かった日に、体育の授業をネギ君に頼んだんじゃが……」

学園長の話だと、やはり専門外であるネギには難しかったのか、色々とトラブルがあったらしい。
実はそのトラブルは、専門外だったからというのとは関係無いのだが。どうやら報告がうやむやになったため、学園長はその事実を知らないようである。

とにかく、二宮先生だけに中等部全体を受け持って貰っていては、再び今回のような事が無いとも限らない。
なので、二宮先生が都合が悪い時のために、体育教師をもう一人採用しようと思っているらしい。

だが、どうも『コレは』という候補がいないらしい。

「うぅむ……生徒に、特に二年A組に流されないような、強い精神力を持つ者がいいんじゃがのう……」

なにせ、あの二年A組にも流されない人は中々いないのである。
それほどまでに個性が強いクラスなのである。

「うぅむ……とりあえずゆっくり考えるしかないの。ソレはそうとしずな君、ちょっとコレをネギ君に届けてくれんか」

そう言うと学園長は、どこからか封筒のような物を取り出し、しずなへと渡した。
その封筒には『教育実習生最終課題』と書かれていた。




その日の夕方……。




この日、女子寮の大浴場で妙な噂が流れていた。
ソレは『次のテストで成績が悪かった者は小学生からやり直し』という物であった。
エスカレーター式の学校でそんな事があって良いのだろうか? というか普通の学校でもありえないが。

しかし、ココは十歳の少年が教師をしているような学校である。ありえない話が普通の話に聞こえてもしょうがないのかもしれない。

「クラスの足引っ張ってるのってどう考えても私たちだよね……どうしよう」

二年A組で特に頭の悪い五人組、通称バカレンジャー。
その内の一人である佐々木まき絵が、不安声を出す。

「こうなったら『アレ』を探すしかありませんね」

バカレンジャーのリーダーである綾瀬夕映がそうつぶやく。
手には抹茶コーラなる物が握られている。お風呂で飲み物を飲んで良いのだろうか。というか美味しいのか?

とにかく、彼女の一言によって、その場の注目は彼女に集まった。

「夕絵、まさかアレを探しにいくの!?」

「え、なんか良い方法があるの?」

彼女の話によれば、彼女ら『図書館探検部』の活動地である、図書館島に手に入れるだけで頭が良くなる魔法の本があるらしい。
しかしその本は、誰も見たことがないらしく、今では唯の都市伝説となりつつあるらしい。

その話を聞いたアスナは、一瞬そんな物在るわけない、と思ったが次の瞬間他の考えが浮かんだ。

魔法使いのネギがいるんだから、魔法の本があってもおかしくないかも、と。

「行こう、図書館島へ!」

「へ……」






そして……。







「……で、なんで僕とネギ君まで同行するんですか?」

図書館島の(図書館探検部曰く)秘密の入り口で、ラムザがそう漏らした。
突然連れて来られた為、今は軽い服装(ジャージ)である。
それでもいちおう、以前に手に入れたナイフは隠し持っているが。

寝る時でも武器を持っているのは、前の世界での習慣である。

「いいじゃない、生徒を守るのが先生の勤めでしょ」

「……図書館で本を探すだけのどこが危険なんです?」

ちなみに、ネギとラムザは今回魔法の本を探すということは教えられていない。
ただ『ある本を探すけど、夜中は教師の同行が無いといけないから来てください』と言われただけである。

「全く……。しょうがないですね……!?」

ラムザが呆れていると、突然彼の荷物入れが光りだした。
いや、正確には荷物入れの中身が光っていた。

「聖石が反応してる……。もしかしてココに聖石が……?」

だが、以前にココに来た時は反応したりはしなかった。
一体この図書館島で何が起こっているのだろうか?

「ほら先生早くー!」

「あ、はーい」

湧いて来る疑問もソコソコにし、ラムザも続いて図書館島へと入っていった。
これから起こる波乱も知らずに……。








続く……。

英雄のタクティクス 英雄のタクティクス その十五 落下物注意

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