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麻帆良学園の煎餅やさん  プロローグ2(魔法先生ネギま!×魔界都市)+オリ主 投稿者:仮の俊介 投稿日:04/09-04:13 No.157

ここは、あるメフィスト病院にある誰も知られていない限られた人間しか入れない場所。



プレートには、「院長室」とあった。



なかで誰かが電話で話をしているようだ。



「今回の地震をしくんだのはお前だな。ヤブ医者め。」



「誰からこの件を聞いたのかね。」



「トンブさ。うまいハムを作ると言ったらすぐ話したよ。」



「脂肪は私に譲ってくれたまえ。たくさんの患者に移植できるからな。」



トンブの心配など誰もしていない。



「なぜ、こんなマネをやらかした。主犯はいったい誰だ?」



「水月豹馬と人形娘だよ。」



せつらの質問にはすぐ答えた。



この院長はせつらに対し隠し事はしない。



「二人は君ら兄弟を気に入っていたからな。

 豹馬は君らが兄弟だって知ってすごく驚いていたようだったがね。」



せつらは知らないが、豹馬は



「あと何年かしたら、あんな仁義もなにもないようなヤツになっちまうのか?

 いや~世の中はいやなもんだな。」



などと、せつらが知ったら頭を切り取りそうなことを喋っていた。



「新宿と君ら「アキセツラ」を守るためにはこの方法しかない。新宿にいるアキセツラは一人なのだ。

 二人はいらない。

 そのために君の父親は自分の息子を親戚に養子としてまで区外に出していたのだ。

 本来会うはずない兄弟が出会ってしまった。それも、内なる存在を秘めたまま。」



「やはり、問題は「秋セツラ」の中にいるもの?。」



「そうだ。区外にいるかぎり目覚めることのないものだ。

 しかし、ここは魔界都市・新宿だ。

 少しずつ封印が解けはじめてきていた。

 このまま彼が成長していけば君ら二人は必ず戦う。

 魔界都市・新宿をかけて。

 すざまじい兄弟ゲンカになるだろうな。」



「本当にそうなるの?」



「事実君らは戦った。私の計算より早かったがね。

 国や世界を駆けた戦いの相手が兄弟だったというのが多いことを人の歴史や神話が証明している。」



そのため二人は勝負をつかせないようなマネをさせ、セツラを新宿中央公園内に放り込んだ。



互いの「アキセツラ」を守るために。



彼なら別の場所へ脱出できると。



なぜなら彼は「アキセツラ」なのだから。



「それに彼ならあらゆる世界でも生き残れるだろう。私もそのための生き残るための方法を教えたつもりだ。」



「あの権力の犬のなにか教えていたようだし。」



「屍くんかね、私以外に師匠をとったとは初耳だったよ。」



「おまえもかブルータス。」



そういってメフィストは笑った。



「じゃあ、切るよ。溜まっていた依頼があるんで。」



せつらが受話器を下ろそうとしたとき



「一つだけ教えてくれ。あの亀裂に放り込んだのは君かね?」



「いや、知らない。忙しいんで切る。」



そういうと電話を切った。



「私の計算が正しければ、彼はあの世界にいくことは決してありえないはずなのだ・・・。」



そういいながら、手を頭にあて考える。



「やはり、何者かの干渉かそれとも彼の自己防衛反応か。

 何者かの干渉だとしたら、やはり狙いは・・秋セツラか。」



もし、この考えが正しければ彼は何かの戦いに巻き込まれることを指している。



しかし、彼は大丈夫だろう。

 

「そう、彼は魔界都市・新宿の人間で・・魔人『アキセツラ』なのだ。」





麻帆良学園の煎餅やさん プロローグ2 捨てる神ありゃ拾う神ある





「間違いありません!あれは人です。」



「天気予報なら『晴れのち曇りでところどころ人が降るでしょう』てところだな。」



「下らんこと言っとらんで走らんか!」



落ちた地点に向けて走ると黒い服を着た1人の男が倒れていた。



近衛が男を介抱しようと持ち上げたが、何処も怪我は無いようだった。



「ふむ、地面が砂地で柔らかかったから少ない衝撃だったので怪我はないようじゃな。」



「しかし、一体誰なんだこいつは?

 魔法界では見たことねえし、普通の人間か?

 もしや魔物とも思えないが・・。」



「確かに不思議ですよね。空から落ちてくるなんて。

 それにしても、よく見ると彫りの深い顔ですね。

 今見たときはきれいな天使かと思いましたよ(赤)。」



セツラは元々せつらと血がつながっているだけあり、せつらに並ぶ美貌を持っている。



しかし区外生活が長かったことと、まだ若かったこと、それにより少年っぽさが消えなかったことで薄れていた。



そのため、意識を失っている今はそれが少しづつ出ているのだ。



「うーん。」



「おい、どうやら気がついたらしいな。」



「大丈夫かの、お主。」



「うーんと、地獄は頭が変な爺みたいなのがうろついているんだ~。

 これも一つの不思議発見!!」



そのまま、セツラは気を失った。



この言葉にみな声を失ってしまったが、



「ははは、地獄かそりゃいいな。近衛の爺はそこにいる鬼というわけだ。

 金棒もってどっしどっしと歩いていると。

 ひ○し君人形をあげよう。アハハハハ・・・。」



白いローブを着た男は腹を抱えて笑い出す



「えーい、笑いすぎじゃ。

 それに早く起きんかい。おぬしは一体誰なんじゃ?

 はよ答えんか。」



服の胸倉をつかみセツラの頭をブンブン揺らす。



「うーん、地獄の池の洗濯グルグル目が回る・・・。」



「いい加減、地獄からはなれんかい!」



まだ、隣で笑いながら「スーパーひ○し君だ!」などと言っているローブ男を無視して問い詰める。



そのかいがあったのか再びセツラは目を覚ました。



そして、また近衛を見ると



「えっ!なに?どうしたの。・・・・ミイラ?エジプト?ピラミット?」



「ワシは人間で生きとるわ~~~~。」



隣では、ローブの男がひ○し君を6つ並べて地面を叩いて笑いを堪えていた。



「いい加減にせんか!」



近衛の杖の一撃がローブの男に入った。



「パーフェクト賞だ・・。ガク」そう言って気絶した。



「あの、これ何処で手にいれたんですか?」



メガネを掛けた男がひ○し君人形を手にとり不思議がっていた。





「おほん、では本題に入ろう。お主は何者じゃ?」



「人に名前を聞くときはまず貴方から。」



「ワシの名は近衛近右衛門という。

 して、お主の番じゃが。」



セツラは隣にいる頭を押さえている人物に目を向け



「隣の人はナナシの権兵衛ですか?」



「僕は高畑.T.タカミチです。初めまして。」



「俺はナギ・スプリングフィールドだ。」



「得体の知れない人に名前は教えたくありません。」



近衛は再び杖を振りかぶったが、メガネの男に止められていた。



「でも、アンタを助けたんだぜ。それくらいはいいだろう。」



そう言われると、



「それはご丁寧にどうも。

 初めまして、僕は秋セツラです。

 新宿で煎餅やのアルバイトしていました。」



こうして、魔人と魔法使いの出会いが始まる。

麻帆良学園の煎餅やさん
麻帆良学園の煎餅やさん  第1話

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