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魔術使いの副担任(×Fate) 投稿者:虎白 投稿日:06/08-19:11 No.699

時空の狭間をただよいながら、俺は今までの事を思い返していた。

俺の最古の記憶であるあの火事。
あのときの切嗣の顔は今でもはっきりと思い出せる。

切嗣の最後の夜。
あのときの切嗣の言葉が俺の生きるべき道を決めた。

聖杯戦争と黄金の別離。
俺の今までの人生の中でもっとも大切な時間だ。
セイバーのことは今でも愛している。
この気持ちはこれからも変わることはないだろう。

それから一年後の桜の黒い聖杯事件。
あの時俺は初めて桜を引っ叩いた。
ちなみにライダーはこの事件の後、魔力を持て余した桜が召喚した。
いくら桜でも聖杯のサポートなしでの召喚はきつかったらしく、召喚後しばらくはふらふらしていたが、維持だけでは逆に少なすぎるらしく、今では遠坂に魔力タンクとして使われている。

その半年後、旅の初めに辿ったセイバーの軌跡。
俺はセイバーが死んだところで鞘を見つけた。
以来、かつてのように体に取り込んで使用している。

その後しばらくは遠坂のところですごした。
ルヴィアと知り合い、途中からは桜とイリヤとライダーも加わって、みんなで第二魔法の研究をしていた。

時計塔から依頼された仕事。
根源へ辿り着こうとした集団が大規模な儀式をするのを阻止しろって内容だったが一歩遅く、着いたときにはすでに抑止力・英霊エミヤが召喚されていて、全員殺されていた。
あいつは世界の意思を無視して現世にとどまり、俺を殺そうとした。
俺はみんなの力を借りて戦い、最終的にはライダーの「騎英の手綱」で倒した。
あの戦いで俺は鈍りかけていた旅への決心がついた。

旅立ちの少し前、英霊エミヤとの戦いの最中に流れてきたあいつの記憶をたよりに、宝石剣を投影した。
しかし、出来たのは失敗作だった。
宝石剣は、「平行世界へつながるわずかな穴を開く」「大気に満ちる魔力程度のものを共有する」という二つの作業を同時に行うのだが、俺の投影した宝石剣は一つのことをするのが限界で、さらにその二つを繋ぐのにもう一つ必要だった。
必然的にあと二つ作ることになり、俺は一ヶ月寝たきりになった。

その後旅に出て、正義の味方になるために精一杯がんばった。
すべてを救う事はできなかったけれど、それでも満足している。
ただ一度だけ、自分のせいで一つの村が全滅したときに俺は世界と契約した。
それでも、俺は英霊エミヤのようになるつもりはなかった。
まあ、それももう終わった事なんだけど・・・





回想が終わるのと、平行世界に辿り着くのは同時だった。
俺は着地と同時に周囲を確認する。

「・・・なんでさ?」

そこにはたった一人の老人を囲む、百頭近い鬼がいた。

魔術使いの副担任 魔術使いの副担任 三話

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