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二人?の異邦人IN麻帆良(ネギま×GS美神) 「第18話 The longest night Act4」 投稿者:九重九十九 投稿日:08/09-07:10 No.1071
「あーつかれたー。やっぱこの技は封印だな・・・正直二度と使いたくねー」
「皆さんご無事でしたか」
そこに横島と刹那が帰ってきた、横島は全身に脂汗を浮かべ、刹那は木乃香を横抱きにしている。
「このかも助けたしこれでもう大丈夫ね」
「はい、ところで・・・・スクナはいったいどうやって?」
「ん、ヨコシマが奥の手を使って倒したわよ」
「横島さんがですか!!凄い、あのスクナを倒すなんて・・・」
「ま、ちょっと反則技だけどね」
刹那の混じりけの無い賞賛に、照れたのか頬をかいて横島は答えた。ちなみに視線は木乃香を微妙に避けている。
「横島忠夫!!いまのは一体なんだ!!それに文珠とかいうアイテムは聞いたこと無いぞ!!そして何より・・・・私の見せ場を奪うとは何事だー!!!!」
「ま、それについてはおいおいな・・・ていうか失敗フォローしてやったのにえらい言い草だな」
「な!!私は失敗してない!!だいたい貴様が」
「はいはい、お子様吸血鬼はどいてなさい。いくらわがままが子供の特権だからってやりすぎよ」
「誰が子供だー!!」
横島に食って掛かるエヴァをタマモはひょいと持ち上げ、脇においた。まるで荷物のように。
「ヨコシマ・・・本当にお疲れ様。体は大丈夫?」
「ん?ああ大丈夫だ、ちょっと思い出すのがアレだっただけで体は大丈夫だ・・・うん」
「まったく・・無茶するなってあれほど言ったのに」
「この程度まだ無茶の範疇にはいらね・・・・・・・・・タマモ!!!」
突然横島はタマモを突き飛ばし、覆いかぶさった。
ザクッ!!!
「え・・・・・」
タマモが顔を上げると、何かを貫く音と共に横島の胸から石の槍が飛び出していた。
「ヨ・・・・コ・・・シ・・・マ・・・」
戦いはまだ終わらない。
第18話 「The longest night Act4」
「まったく・・無茶するなってあれほど言ったのに」
横島はタマモのセリフに苦笑を浮かべた。
この程度で無茶と言われたら、今まで美神と行ってきた除霊はなんだったんだろうかと考えると自然に笑みが浮かんだ。
「この程度まだ無茶の範疇にはいらね・・・・・」
その時、横島はタマモの背後の水溜りから白髪の少年が姿を現したのを目撃した。
少年はあらかじめ呪文を唱えていたのか、すでに攻撃の準備が完了しているようだ。
「障壁突破『石の槍』」
「タマモ!!!」
気がついたときには身体が勝手に動き出していた。横島は少年とタマモの間に覆いかぶさり、背中にサイキックソーサーを展開する。
しかし、気付くのが遅すぎた・・・サイキックソーサーを展開するにはあまりにも距離も、時間も足らなかった。
横島は、タマモをかばいながら自分の中を貫く何かを感じていた。
その時、横島の脳裏には過去の出来事が瞬時に浮かんでは消えていった。
美神との出会い、おキヌとの出会い、GS資格試験、おキヌの復活・・・・・そしてルシオラとの出会いと別れ。
いくつもの出来事が浮かんでは消えていく・・・その中で最後に見たものは本山でのタマモとの会話であった。
「なあ、タマモ・・・俺はもともと何かを守れる力なんて無かったんだ」
「知ってるわ、ただの荷物持ちだったんでしょ」
「ああ、だけど妙なきっかけで霊能力なんてもんに目覚めて力を手に入れた。けど肝心な時に・・・一番守りたかったヤツを守れなかった。むしろ手に入れた力・・文珠でアイツの生き残る可能性をつぶしちまった」
「うん、知ってる・・・・けど逆にその力があったから横島は私を捕まえる作戦に参加できたんでしょ、荷物持ちのままだったら最後の捕獲は横島じゃなくて他の誰かだったかもね、そして私は確実にここにいなかったわ。ヨコシマの力は私を助けてくれたのよ」
「そう・・・なのかな・・・・」
「そうよ・・・それにこの世界に来てからもね・・ヨコシマが私の隣にいる、一人じゃない・・それだけで私がどんなに助けられたか」
「俺もタマモがいなかったらどうなってたかな・・・・もとの世界から飛ばされて、何も出来ずにのたれ死んでたかもな」
「じゃあお互いさまね・・・私達はたった二人のこの世界の異邦人・・・一人になるのは・・・イヤ・・・」
「それじゃあ無茶はもう出来ないな・・・一人で残されるのは悲しいもんな」
「そうね・・・じゃ約束できる?」
「いいぜ、そのかわりタマモも無茶するんじゃないぞ、俺だって一人はいやだからな」
「うん」
「ヨ・・・・コ・・・シ・・・マ・・・」
横島はタマモの声で現実に戻った、同時に口の中に大量の血がこみ上げ、呼吸もままならない。
胸の傷は痛みはなく、ただ熱いだけである。
「順番が変わったけど・・・次は君だ・・・君達は脅威だ」
少年の言葉と共に石の槍は消滅し、ドサッという音と共に横島は地面に投げ出された。
「タマモさん逃げてください!!」
少年は、血だらけになった横島を抱え、動こうとしないタマモに攻撃を加えようとしたが、間一髪で刹那が間に入り、少年に切りかかる。
だが、タマモは刹那の呼びかけにもまったく答えようとしなかった。
「タ・・・マ・・モ」
「ヨコシマ、喋らないで!今ヒーリングするから!!」
タマモは横島の傷口を舐めてヒーリングを行うが、傷口はあまりにも大きくヒーリングの効果はあまり無い様である。
その時、タマモは先ほど横島から受け取った文珠のことを思い出した。
「そうだ!文珠に”癒”って込めれば!!」
タマモはポケットから文珠を取り出し、念を込めた。
「タ・・マ・・・・・やく・・そ・・・く」
だが、タマモが念を込めた文珠を使おうとした時、タマモに向かって突き出された横島の手は、力尽きたかのように地面に落ちた。
「ウソ・・・・ヨコシマ!目を開けて!!!お願い!!」
タマモは叫びながらも最後の望みを文珠に託した。
文珠は確かに発動し横島の傷口をふさいだ・・・だが、横島が目覚めることは無かった・・・・
タマモは信じられなかった、横島はいつだって、どんなケガをしても必ず帰ってきた。
いつだって笑いかけてくれた、その笑顔が大好きだった。
子ども扱いと不満を感じながらも、頭を撫でてくれる手が好きだった。
だが横島は自分の腕の中で横たわっている。その瞳は閉じられ、腕は力なく垂れ下がっている。
「おい、横島タマモ!なにをボヤっとしている!!横島忠夫はどうなんだ!!無事なのか!!」
エヴァが少年と戦いながらタマモに呼びかける。だが刹那のときと同じく、呼びかけに答えることは無かった。
「ねえ・・・・ウソだよね・・・起きてよ・・ヨコシマ・・ほら、いつもみたいに『あー死ぬかと思った』って言ってさ・・・・・それにほら約束・・約束したじゃない・・・私を一人にしないって・・無茶しないって・・・ねえ・・」
「一番の不確定要素は仕留めたか、意外とたわいなかったね。もう少し楽しめると思ったけど・・」
その時、タマモの耳に少年の言葉が聞こえてきた。
その言葉はタマモの理性を失わせるのに十分であった。
「おまえが・・・おまえがヨコシマを!!!!うわあああああああああああ!!!」
その時、タマモの中で何かがはじけた。
同時にタマモを中心として、すさまじい力の奔流と光があふれだし、視界を閉ざしていく。
「な・・・なんだこのすさまじい力は・・私より上だと!!」
「なに、なんなのこれは!!タマモちゃん!!」
「このかお嬢様!私の後ろに!!」
「せっちゃん・・なにこれ・・苦しい」
「すごい・・・カモ君・・これはいったい・・」
1分後・・いや実際には10秒もかかっていないかも知れないが、現れたときと同様に突然辺りに渦巻く霊力の本流と光が収まっていった。
視界を奪われていたネギ達は奔流の中心に和装の女性がたたずんでいるのが見えた。
その女性は年のころ20歳前後で、長い金色の髪を腰までたらしていた。
その姿は美しく、100人いれば100人が美女とたたえる風貌をしていた。
だが、その女性の姿は本来人間ではありえないものがあった。
その女性には、頭の上に金色の髪の間からのぞかせる狐のような耳があった、そしてその女性の後ろ、腰の辺りには九本の金色の尻尾のようなものも見えていた。
「タ・・・タマモさん?」
しばしの自失の後、刹那がその女性に話しかけた。
「刹那・・・下がっていて。・・・・アイツは私がやる!!」
その女性、タマモは刹那にそう言うと、少年にむかってゆっくりと歩き出していった。
「刹那さん!あの人がタマモちゃんってどういうこと?」
「わかりません・・・ですが気の質はタマモさんと同じです・・・しかし・・・この気や魔力の量は・・・」
「ばかな!!!アイツは・・・まさか・・・」
タマモの姿に戸惑うネギ達の中で、唯一エヴァだけは何か心当たりがあるのか、タマモの姿に恐怖していた。
「エヴァンジェリンさん・・・タマモさんの事、なにか知ってるんですか?」
ネギはエヴァに問いかけた。
「アイツは・・・九尾の狐だというのか・・・ばかな!九尾の狐が人間などと一緒にいるはずが・・・」
「九尾の狐ですか?」
ネギは九尾の狐を知らないのか、エヴァに質問した。だが、エヴァは自分の考えに没頭しているのか、反応はなかった。
「横島タマモが九尾の狐だと・・・横島タマモ・・玉藻・・・まさか白面金毛九尾の狐・・・」
「エヴァンジェリンさん、まさかタマモさんは玉藻前ということですか?」
「「あの・・どういうこと?」」
エヴァ達の話についていけないアスナとネギがエヴァ達に再び質問する。
「ネギ先生、アスナさん。九尾の狐とは数ある妖怪の中でもほぼ最強と呼んでいい存在です。そしてその中でも白面金毛九尾の狐はもっとも高位の妖怪なんです」
「お前も聞いた事があるだろう、傾国の美女という言葉を。かつて金毛白面九尾の狐は二度にわたって中国の王朝を滅ぼした大妖怪だ。そして日本でも・・・ハハハ私を小娘扱いするわけだ・・・ヤツに比べれば私なんぞガキ以外何者でもない」
「そんな・・・タマモさんが・・」
ネギ達はエヴァの説明するタマモの正体に恐怖していた。
ただ、刹那だけはタマモのことをじっと見つめていた。
「君はさっきの・・・・それにその力は・・」
少年は突然現れた強大な力を持つ女性に戸惑っていた。
「あなた・・・名前はなんて言うの?」
タマモは少年に対してわずかの感情の揺らぎも見せず、ただ淡々と質問した。
「フェイト・アーウェルンクス・・・」
「そう・・・ではフェイト・アーウェルンクス、あなたの名前・・・覚えてあげるわ」
「どういうことだい?」
「私が・・・・この身で初めて殺した存在として・・・」
タマモはそう言うと魔力を解放させた。その魔力はスクナを・・そしてエヴァすらはるかに凌駕するすさまじいものであった。
「消えなさい!」
ただ一言、たった一言のその言葉で、フェイト・アーウェルンクスという存在は消えていった・・・存在の欠片すら残さずに。
タマモは少年の消滅を確認すると、ゆっくりと横島の元へ歩いていった。
「ヨコシマ・・・・」
タマモは動かないヨコシマを抱きしめ、静かに泣き出した。
「タマモさん・・・・」
「刹那・・・もう私は何の意味もない、このまま朽ちていくだけ・・・・ヨコシマはもういない・・私はヨコシマと居たかった・・ただヨコシマの隣で一緒に笑いたかった・・・それだけなのに・・どうして・・・」
タマモは刹那に振り返ることも無くそういった。そしてタマモの目からあふれる涙はゆっくりと横島へ落ちていった。
ネギ達はタマモの悲しみの前に何も言うことが出来なかった。
その時、タマモの前に死神が徐々に姿を現した。
「死神・・・ヨコシマを迎えに来たの?」
死神はタマモの言葉にゆっくりと首を横にふり、懐から光る珠のようなものを取り出した。
「これは・・・ヨコシマの魂・・・」
死神は静かにうなずくと、横島の魂の先を指差した。
タマモが死神の指差した所を見ると、うっすらと糸よりも細いなにかが横島の体へと伸びていく所であった。
「まさか・・・ヨコシマはまだ・・ひょっとしてあなたが魂を守ってくれたの?」
死神は再びうなずいた。
タマモが再び魂の尾を見ると、その尾は必死に体へ向かって伸びていこうとしていた。そして同時に体からも魂の残滓がその魂の尾をつかもうとしていた。
まるで魂が体から離れることを拒否するかのように・・・
横島は魂が体を離れた今も、タマモとかわした約束を守ろうとしていた。タマモを一人で残していかないために・・・
「ヨコシマ!!絶対にあなたを助ける!!」
タマモは死神から横島の魂を受け取ると、霊力を流し込み始めた。すると魂の尾は少しづつ太くなり、ゆっくりと体へ向かっていった。
だが、あるところから先へはどうしても行く事が出来なかった。
タマモはそれでも霊力を流し続ける、だが、魂の再接続は九尾の狐がもつ膨大な霊力を持ってしても不可能であった。
「タマモさん・・私の力もつかってください」
刹那はそう言うと、タマモと同じように横島の魂にむけて気を流し込んだ。
「刹那・・・ありがとう・・・」
「横島タマモ・・・これは貸しだ」
エヴァもまた横島の魂へむけて魔力を流し込んだ。
「みんな・・・・・」
魂の尾は再び横島の体へと向かっていった。だがあと少しのところで再び先に進まなくなった。
「あんな、アスナ・・・ネギ君にキスしてもええ?」
タマモが必死に自分の霊力を横島の魂に流し込んでいるとき、木乃香が突然アスナに質問した。
「このか、こんな時に何を・・」
「あわわ、ちゃうって、ほら、仮契約や」
「え・・・・でもなんで突然・・」
どうやら木乃香はネギと仮契約を結ぼうとしているらしい。
「そうか、仮契約には対象の潜在能力を引き出す力がある。このか姉さんがシネマ村で見せた力ならひょっとして・・・」
カモは木乃香の意図を読み取り、即座に仮契約の準備に取り掛かった。
「このかさん・・・・」
「ネギ君、横島さんを助けるためや・・・ウチ、タマモちゃんの泣き顔みとーない」
「はい・・僕もです」
このかとネギはそういうとキスをした。
光が周囲を包み込み、木乃香の魔力が横島の体を包んだ。
すると、横島の体から延びた魂の残滓が横島の魂と結びつきはじめた。
魂の尾は太く、強固に体と結びつき、ゆっくりと体へ入っていった。
光が収まると、力を使い果たしたのか、元の15歳の姿になったタマモが、血色を取り戻した横島を抱きしめたいた。
「タマモさん、横島さんは・・」
「生きてる・・・ヨコシマ・・・生きてるよう」
タマモは泣きながら横島を抱きしめ、つぶやいた。
「「「「やったー!!!」」」」
ネギ達はタマモの言葉で歓喜に包まれた。
「ふん・・私をてこずらせたアイツがこんなことでくたばってたまるか・・・」
「マスター、嬉しそうですね」
「な!!!」
エヴァはネギ達の歓喜の渦からすこし離れたところで、茶々丸とのじゃれ合いを繰り広げていた。
「ん・・・・・」
その時、横島が身じろぎと共に覚醒した。
「ヨコシマ!!!」
「ああ・・・タマモか・・・どうした、泣いてるじゃないか」
横島はまだ完全に覚醒してないのか、ぼうっとした表情で言った。
「バカ・・・・・誰のせいだと思ってるのよ」
タマモは目から大粒の涙を流し、再び横島に抱きついた。
「悪りい・・・無茶しちまった・・・けど約束はまもったぜ・・・」
「何が約束よ・・・みんなが協力してくれなかったら死んでたのよ!」
「そっか・・・ありがとう・・・・なあ、タマモ・・泣き止んでくれ・・・お前は笑ってるのが・・・一番可愛いんだ・・ぞ・・・」
横島はそう言うと、タマモの顔を上げさせゆっくりとキスをした。
タマモは目を見開き、驚きの表情を浮かべたが、すぐに横島に身を任せた。
タマモは唇を離すと、万感の思いと共に笑顔を浮かべ、横島に言った。
「バカ・・・」
その笑顔は今まで見た中で一番美しかった。
「いいな・・・タマモさん」
そんなタマモ達を、顔を赤らめながら見ていた刹那がポツリと漏らした。
「あれ、刹那さんひょっとして・・・・」
耳ざとく刹那の言葉を聴きつけたアスナが、ニヤニヤと生暖かい目で刹那を見つめる。
「ちょ・・アスナさん一体何を・・・」
「えーせっちゃん横島さんが好きなんー?」
「おおおおお嬢様!!一体何を!私は別にそんなことは・・ただなんとうかその、羨ましいというか・・・あああああ!!」
「刹那達は何をやってるアルか?」
「さあ、しかし刹那殿のあんな表情はなかなか見られるもんではござらんな」
「さて・・・横島の兄を淫行の現行犯で警察に突き出すべきなのかな・・・」
「アホばっかです・・・」
「なにをやっとるんや・・・」
ようやく到着したクーフェイ、長瀬、龍宮、綾瀬&捕虜の小太郎が状況を理解できないままたたずんでいた。
タマモ達のもっとも長い夜は今、夜明けを迎えようとしていた。
第18話 end
「ハアッ、ハアッ」
女は森の中を必死に逃げていた。
「く・・なんなんやあの訳の分からん男は、それにあの女・・・まさか九尾の狐やったとは・・・しかしスクナも存外情けないヤツやな、しゃあない、一度逃げて仕切りなおしや!」
森の中を逃げる女、天ヶ崎千草はスクナの崩壊から間一髪で逃れ、再起を図るために逃げている所であった。
だが、千草の考えはあまりにも甘かった。
ゾクゥ!!
ふと感じたとてつもない寒気に、千草は走る足を止めた。
「な、なんなんや。この寒気は・・・」
千草は全身をさいなむ寒気に戸惑い、辺りを見渡す。
「このまま逃げられるとでも思ったのかの・・・」
「ヒッ!!」
声と共に千草の正面に、まるで浮かび上がるように金髪の和装の女性が姿を現した。
「な・・・なんなんやお前は・・・あの小娘とちゃうな!!」
「我が名は玉藻・・・我が身は力の残滓なれど、我が愛しき娘のためにもお前を逃がすわけにはいかぬ!」
和装の女性、玉藻はそういうと、ゆっくりと千草に手をかざした。
「ひィィィいいいいいいいいいい!!!!」
「オヤ・・・ナンダコイツ?」
チャチャゼロがエヴァの命令で千草を捕らえに来ると、そこには千草が地面にへたり込み、ブツブツとなにかを呟いていた。
千草の髪はよほどの恐怖が原因なのか、白く染まり、目もうつろであった。
「チッ ツマンネー、モウ壊レテヤガル・・・誰ガヤッタンダ・・」
チャチャゼロはしばし、千草を壊した何者かに悪態をついたが、気を取り直し、千草をエヴァに引き渡すべく担ぎあげた。
「マッタク・・・無駄ナコトサセンジャネーヨ」
チャチャゼロの言葉がむなしく森に響いていった。
(あとがき)
終わったー!!!!修学旅行最大の山場おわりー!!
今回すべてを通して書きたかったこと。
横島とタマモの約束
刹那と横島のキス
横島VSスクナ 「無限の聖痕」
タマモの覚醒(一時的)
タマモ大人ver
そして横島とタマモのキスシーンでした。
ちなみに描写してませんがタマモ大人verのスタイルはかなり高スペックです。
全体的にバランスがいいという感じです。ついでに横島の好みに直球ど真ん中だったりもします。
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