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仮面ノリダーTHE FIRST in ネギま2話(仮面ノリダー×テッカマンブレード オリ有) 投稿者:蟋蟀男 投稿日:04/08-01:20 No.17

「どぅえ~い! おのれジョッカーめ、この世界に来ても悪事を働くのか!」



ミニバイクの運転中にハンドルから手を離し、変身ポーズを決める猛。 しかし、それでバランスが取れるわけも無く、危うく転倒しかけてしまう。 さらに、後ろには刹那、チビノリダーを乗せている為、バランスは取れにくくなる一方だった。



「ノリダー、手放し運転は止めときなよ!」

「そうです、安全に急いでください! ただでさえ、小さいというのに!」

「すまんすまん」



ミニバイクを走らせる事数十分。 道中、幾度と無く転びそうになったが、何とかジョッカーの車が来たと思われる場所まで到達する三人。 三人はミニバイクから降りて、辺りを調べる事にした。

そこから数分程度、その場所を捜索していると、明らかにあってはおかしい物を刹那が発見する。 それは、某猫型ロボットが良く使う扉と形が似ていた。 さらに、そのすぐ傍には看板が設置されていた。

明らかに不自然だろそれは・・・



「ジョッカー基地入り口?」



刹那は胡散臭いと思いつつも、扉を開ける。 開けた瞬間に敵が襲い掛かってくるかもしれないので、夕凪はいつでも抜刀できるようにしている。 そして、刹那は扉を開ける・・・するとそこには・・・



「なっ・・・コレは・・・」



見事なまでに何も無かった・・・・・・

刹那は敵の考えた罠? よりも、それに引っ掛かった自分が恥ずかしかった。 刹那は何事もなかったように、ゆっくりと扉を閉める。



「予想はしていたさ・・・だけどここまで予想通りというのも・・・」

「オォ~イ! 刹那君、こっちだ!」



どうやら猛たちが入り口を見つけたらしく、刹那を呼ぶ。

猛の見つけた入り口はこれまた不自然な洞窟であった。 三人は知らないだろうが、この洞窟基地だって、戦闘員の皆様の汗と涙と努力の結晶である。 三日間の徹夜と多大なる労力を使って、作られた洞窟基地は人一人がやっとのこさ通れる幅だった。



「狭いなぁ・・・もっと広く作れよ!」



戦闘員の皆様に聞かれたら、袋叩きにあってしまうであろう言葉である。

そんな苦労をして作られた道を歩く事数分。 ジョッカーエンブレムが貼られた扉を発見する。



「猛さん、ここが・・・・・・」

「うむ、間違いない。 囚われた女性はここにいるはずだ。 チビノリダー!」

「任せて!」



チビノリダーはいつの間にか変身しており、手からビームを出して扉を破壊するのであった。 因みにこの扉だって、戦闘員の皆様の手作りである・・・・・・子供は時には残酷である。

そういや、チビノリダーの役名って無かったような・・・変身してないときは、一体なんて呼べばよいのだろうか?



「どぃえ~い! ジョッカー、攫った女性を解放するんだぁ!」



ポーズを決める猛。

突然の侵入者に慌てふためく戦闘員の皆様。 しかし、すぐに我に変えると一斉に襲い掛かってくる・・・だが、相手が悪かった・・・彼等の前に立ち塞がったのは、刹那だった。 戦闘員の皆様が刹那に向かって、様々な武器を持って襲い掛かるものの、一瞬にして切り捨てられる。



「みねうちだ・・・」

「オイオイ、俺より強いんじゃないのか? そんなことより、攫われた女性は・・・」



内心、刹那の剣捌きにビビってしまう猛。

辺りを見回すと、木箱にそれっぽく見せるような飾りをつけた手術台に寝かせられているしずなを発見した

猛はしずなを助け出すと、チビノリダーと刹那を連れて基地を出る。

丁度、それと同時に基地が大きく揺れ、崩れ始める。 戦闘員の努力の結晶が脆くも崩れていく・・・・・・



「急げ! 崩れるぞ!」



彼等が洞窟から出るのと同時に、そこは崩れてしまう。

これで安心・・・と思ったのもつかの間だった。 洞窟から出た三人を待っていたのは数体の異形の数々・・・皆顔は同じだった。



「お前たちは!」



見間違えるはずも無い・・・異形たちはかつて猛が死闘を繰り広げ、倒してきたジョッカーの怪人たちだった。 その内に一体、ラッコ男が前に出る。



「ラッコラッコ~! 木梨猛、いや・・・仮面ノリダー! お前さんとはよくよく縁があるようだな。 一言言っておくが、ストーカーは嫌われるぞ!」

「余計なお世話だ! それよりも、お前たち! またもや女性を攫って一体何をしようとしていた!」



ラッコ男は猛の問い掛けに、不敵な笑みを浮かべながら答える。 だが、見た目がアレなだけに、シリアスはどうにも似合わない。

猛は笑いをこらえるのに必死だった。



「フフフ、決まっているだろ! 美人を改造人間にし、我等ジョッカーの改造人間軍団の一つとして使うわけだ! 仮面ノリダー、お前がこの世界に来ることはハッキリ言って、予想外、想定外の事だった。 しかし、この世界でお前さんとの因縁やら宿命やらなんかドロドロした関係は断ち切らせてもらう!」

「それは此方の台詞だ! 行くぞ!」



猛は変身ポーズを取る。 幾多の怪人たちを倒し、人類を影ながら救ってきた異形の戦士。



「か~いわれ巻き巻き」

「コレは・・・・・・!」



その一言だけで、場の空気が変わる・・・・・・そして、刹那は見た。 猛の身体に今まで見たことの無い、『気』が集まっていくのを。

怪人達は猛の変身中に石を投げつけたり、手持ちの武器で頭を叩いていたが、それはしょっちゅうだ。



「ね~ぎとろ巻き巻き、巻いて巻いて~」

「巻いて巻いて~」



怪人達は合いの手を入れる。 ノリの良い奴等だ。 というより、ノリダーとジョッカー怪人達って、案外仲良くないかな?

ノリダーは素直にお礼を言うと、最後の一言を言う。



「サンキュー! 手~巻き寿司!」



猛の腰に巻かれたベルトの風車が音を出して回転する。 そして、風車が光り輝き勢い良く回転し、猛の身体を戦士の身体へと再構築していく。 猛の身体に凝縮されていた気が一気に放出され、小さな竜巻が起きる。 そして、竜巻が収まるとそこには戦士の姿へと変身した猛の姿があった。



「この姿は・・・・・・!」

「コレがノリダーの戦闘時の姿、数々の怪人たちを倒し、ジョッカーの恐るべき作戦を打ち砕いてきた!」



そう、その名は・・・・・・



「仮面ノリダー!」



革ジャンにプロテクターを付けた様な感じのスーツにカウボーイ用の様なブーツ、手の甲に装甲版をつけたグローブ、そして・・・・・・大きな耳と真っ赤な目、二本の触覚が特徴の仮面(ヘルメット) 真っ赤なマフラー、そして何より・・・鼻が黒かった。

ふざけた姿だが、それらは全て超合金製の戦闘服・・・ジョッカーの作り出した改造人間の中で最高傑作と言ってもいい性能を秘めていた

ノリダーは力を溜め、地面を蹴って大きく跳躍する。 なんと、蹴った地面は大きく抉られていた。

20mほどの高さまで跳躍したノリダーは足先に力を溜める。



「ノリダー・・・キィィィィック!」

「皆! 散れぇぇぇ!」



ラッコ男他怪人たちは、ノリダーのキックから逃れようとするが、数体の怪人が逃げ遅れてしまい、絶命していく。 自分の繰り出した技の勢いにちょっとビビるノリダー。

ノリダーの攻撃から逃れたラッコ男は貝からビームを発射する。 発射されたビームはノリダーに命中し、ノリダーを吹き飛ばす。



「何の!」



ノリダーは吹き飛ばされた勢いを利用して、バック転で怪人達と間合いを詰める。

しかし、明らかにバック転をしている人は別人だった。



「サンキュー! また頼むよ!」



何処からとも無くノリダーが現れ、バック転したスタントマンの人と後退する。 何時の間に入れ替わったのかは不明ではあるが、ノリダーの技の殆んどは原理なんぞ不明である。



「おい、さっきに誰だよ!」

「ノリダー分身だ!」



あぁ、ナイナイの岡○さんね・・・

ラッコ男は生き残った怪人を引き連れ、ノリダーに攻撃を加えるが、逆にノリダーに返り討ちにあってしまう。



「ノリダーカーニバル! ノリダーフェスティバル!」



M78星雲から来た宇宙人が使う必殺光線と同じポーズを取りながら、光線を発射して怪人達を倒す。



「くそぉ・・・ラッコ男スペシャル改!」



右手の貝をノリダーに向かって投げつける。 今回は改良を加えたのか、回転しながら飛んでいく。 飛んでいった貝はノリダーの顔面に直撃してしまい、ノリダーは顔を抑え、痛みを堪える。

ついでだが、鼻血も出ている。



「痛い痛い! 顔は無いだろ!」

「つべこべ言うな! 人生何が起きるかわからんだろうが!」



ラッコ男の言う事は最もだ。 それに戦いの最中に何処を狙おうが、文句は言ってられない。 



「人生まだまだこれからなんだぞ!」



ノリダーのパンチがラッコ男の顔に当たる。



「保険にでも入れ! 今ならア○コがお得だぞ!」



お返しとばかりに、貝をつけた両手でノリダーを殴る。



「そこまで歳取ってないよ!」



ノリダーの横蹴りがラッコ男を吹き飛ばす。



「歳の問題じゃねぇ! 事故にでもあったらどうすんだ!」



ラッコ男スペシャル改がまたもや、ノリダーに炸裂する。

こんな会話をしながら戦闘を行っているのだから、流石と言えば流石だろう。



「くそぉ・・・ちょっと大技使うぞ!」



ノリダーは怪人達から離れ、チビノリダー、刹那の前に立つ。



「二人とも、ちょっと揺れるぞ!」

「アレを使うんだね?」

「アレ? 一体何を・・・・・・」



突然、地面が揺れる。 ノリダーが地面を殴っていた。



「ノリダー・・・地震!」



力を溜め込んだ拳で地面を思いっきり殴る。 ノリダーは地震を起こして、怪人達を転倒させていく。 しかし、技を放ったノリダー自身も大きくふらつく。 ノリダー地震は諸刃の刃なのだ。

因みに、痲帆良には震度4という地震が起きたそうな・・・・・・



「うおっとっと・・・そろそろ止めだ! ノリダー一挙倒し!」



例によって例のごとく原理はわからないが、怪人達は次々と倒れていく。 色んな意味で便利な技である。

この連続攻撃を免れたラッコ男は生き残った怪人達を連れて急いで退却していく。



「仮面ノリダー、ジョッカーはこの程度では諦めんぞ! 必ずやこの汚名を挽回してやるぞ!」



そう言って、ラッコ男達は走り去っていく。



「おい! 汚名は挽回じゃなくて、返上だろうが!」

「しかも使い所が違う・・・・・・」



ノリダーと刹那の突っ込みが彼等に届くはずは無いのだが、ラッコ男は自分の言った事に多少なりとも疑問を感じていた。

そして、同じ頃ノリダーも他の事を思い出す。 すっかり忘れていた・・・しずなを放置したままだった。



「刹那君、あの女性は?」

「え? あぁ! そういえば!」

「大変だよ! 何か、グルグル目を回して、痙攣起こしてるよ!」



ノリダー地震でしずなの身体は上下左右へと移動していたのだった。 その後、彼女が目を覚ました時には全身打撲になりかけていた。

それ以前に無防備の人を放っておくのもおかしな話ではあるが・・・・・・その後、病院に連れて行った時に説明に困ったとか。



―ジョッカー秘密基地



「申し訳御座いませんでした、ファンファン大佐」

「いや、よい、ラッコ男。 幸運にも我等の怪人再生装置は速度こそ遅いが、作動している。 やられた怪人達も何時かは復活するだろう」



ノリダー達との戦闘から退却したラッコ男たちは、秘密基地で受けた傷を癒していた。

ファンファン大佐の後ろには蒸気を出しながら作動する、妙な装置があった。 コレが怪人再生装置である。 怪人達を復活させるには、膨大なエネルギーが必要なのだが、この基地はアパートでもあるので、電気代が掛かってしまうのだった。



「しかし、ノリダーめ。 またしても我等の邪魔をするのか! チョコ玉男よ、次はお前の出番だ! どんな手を使っても構わん、必ずやノリダーを始末するのだ!」

「クェクェクェ! 任せて頂戴よファンファン大佐。 ボィ~ンとやっちゃいますよ私は」



やたら上司に軽口を叩くチョコ玉男。 ジョッカー怪人達はどうも上司に対する言葉使いがなってないような気もしないでもない。 兎に角、ジョッカーは次なる作戦を開始していたのだった。

その事をノリダーはまだ知らない。



ドンドンドン!



マンションの扉を叩く音がする。 管理人さんだ。



「ちょいとファンファンさん、早く今月分の家賃を払ってくれない? もう一週間もまってんのよ! 聞いてるの? ファンファンさん!」

「ちっ・・・五月蝿い女だ・・・すぐに追っ払ってやる」



ファンファン大佐は扉を開け、文句を言ってやろうとするが・・・・・・



「おい、うるさ・・・・・・」

「やっと出てきたね! はい、今月分の家賃! 1万円、早く払ってちょうだいな!」



管理人さんの剣幕に押され、ファンファン大佐は強気な態度に出ることが出来なかった。 しぶしぶながら、家賃を払うファンファン大佐。

因みに、払った家賃は今月のジョッカーの給料だったりもする。 随分安月給なジョッカーであった。



「ファンファン大佐、今日は俺達奢りますよ」

「そうですよ、行きつけの居酒屋でもいきましょうや」



戦闘員の皆様はファンファン大佐を慰める。

上司思いの良い奴等だなぁ・・・さんざんな使い方されてるのに。



―ホテル一室



「では猛さん、チビ、また仕事で」

「ばいば~い!」

「うむ、学園長からは君の手伝いも頼まれている。 それではまた」



刹那が去った後、猛はある事を考えていた。



「しずなさんかぁ・・・マリナさんとはまた違った魅力のある人だったなぁ。 もう元の世界には戻れないし、マリナさんたちも会えないだろうし・・・このまま乗り換えてもいいよな?」



おいおい、お前のマリナさんに対する思いはその程度なのか?



「うるさいよ、作者! 浮気は文化だろ?」

「ノリダー、それ何年前の台詞だい? それに誰に話かけてるんだい?」



チビノリダーの突っ込みが入る。

確かにそんな名台詞を残した俳優がいたような気もするが、確かにノリダー達は今のところ元の世界に戻る手段はジョッカーの転送装置のみ。 しかも、その転送装置がまだあるのかもわからないのだ。

その後もマリナさんを取るかしずなを取るかで、悩み続ける猛。



「むぅ~ん・・・・・・」

「ノリダー、無駄な事で悩むより今後の事を考えようよ」

「そうだな・・・・・・」



猛は今後の事とマリナさんかしずなを取るかを悩みつつ、次なる戦いのために闘志を燃やすのだった。 行け仮面ノリダー! 戦え仮面ノリダー! 痲帆良の平和は君に託されたのだ!



次回予告

学園長の依頼を受け、新しい教師を迎えに行くことになった猛。 しかし、その頃ジョッカーではチョコ玉男の恐ろしい作戦が開始されようとしていたのだった。 さらに、謎の組織の襲撃まで受けてしまう猛・・・そして、彼に立ちはだかる謎の改造人間軍団

次回、恐怖チョコ玉男! 戦慄、五人のノリダー!お楽しみに。

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