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第4話 闇の襲撃 投稿者:クローンウィング 投稿日:09/10-11:39 No.1230  

「ここに居たんだネ。ワイルドビーストの先鋒、ティラノレンジャーとアバレッド」」
「えっ?」

突如背後から声をかけられ、アバレッドとティラノレンジャー、ネギ達は振り返った。

「超さん、それに葉加瀬さん?」

6人と一匹の前に現れたのはネギの受け持ちの一生徒の1人、出席番号19番の超鈴音。
もう一人は24番の葉加瀬聡美。

「始めましてヒーローのお二人、それにネギ先生も」

葉加瀬が礼儀正しく挨拶する。
超も会釈をして

「皆、とりあえず一緒についてきて欲しいんだがいいカナ?」

と言い、いきなりネギの手を掴み歩き出した。
ネギを掴んでいない方の彼女の手には先ほどティラノレンジャーが現れた図鑑が納まっている。

「ああ、ちょっと待ってください。どうしたんですか?いきなりついて来いだなんて、それにその図鑑は僕の…」

そういいながら、ネギは慌てて足を速める。
そのネギの後に続いてのどか、夕映、ハルナ、ヒーローの二人も後を追う。

その道中超は、かいつまんで説明した。

「実は私はさっきの化け物たちの正体を知っているんダヨ。その説明を魔法使い諸君にするために君たちを集めているのサ」

超は、こともあろうにまだ魔法の存在を知らないヒーローの二人とハルナの前で、とんでもない事を口にした。

「超、あんた今、なんて言った!?魔法使い!?ネギ君は魔法使いなの!?」
「やはりですか…。先日の修学旅行の時以来、そうではないかと思っていましたが…」

納得する夕映とメガネをギラリと光らせ問い詰めるハルナ。
のどかはとりあえず右往左往している。
だが、ヒーローの二人は、

「へぇ、魔法が使えるんだ。すごいね」
「魔法か、懐かしいな(バーザは元気だろうか?)」

あまりにも普通の反応に少々肩透かしを食らう麻帆良の面々。

「そカ。二人には魔法使いの知り合いがいるんだネ?」

頷く二人。
驚く少年少女たち。

(一体何モンなんだ?…アバレッドの兄貴達は…?)

カモは心の中で呟く。

そんなオコジョの心の葛藤をよそに愉快な一行は超の先導の元、とある場所へと向かっていた。

向かう先は学園の中枢。

学園長室。



Side ダークアライアンス

その魔人は黙って床の上を滑るように移動していた。
彼は誰にも見咎められることなく堂々と正面から侵入、いや浸入し今は校舎を徘徊している。
彼は自分を液体と化す技能を持っていた。
もとより麻帆良に本拠地を構える彼らは麻帆良の外に張られている結界には引っかからない。
故に彼の『浸入』を妨げるものは何もなく、その悪の混濁はただただ目的を遂行しようと蠢いていた。

(ここか…)

彼は学園長室と呼ばれている部屋の前まで来ると停止した。
その扉の向こうからは強烈な『力』が溢れている。
先ほど自分の解放を見ていた魔導騎士ウルザードと似たような気配がそのドアの向こうにあった。
魔人はドアの隙間からズゾゾゾと中に潜り込む。
そこには人種、性別、年齢に関係なく5,6人の人間がいた。
共通点はただ1つ。
ウルザードと同じ力…魔力を感じること。

彼は自分の頭上に偵察こうもりがいるのを確認すると本来の自分の姿に戻った。
部屋の中にいた人間が自分の姿を見て驚きの声を上げる。


左手に巨大なかぎ爪、右手にはサーベル、体の模様は赤と黒に染め上げられその顔には巨大な単眼。
血のように紅いその眼が部屋にいる者全員を捕らえた。

「俺の名はダークアライアンスの戦士、メッツラー。これより、貴様らを検査する」

そういうと、かつて新帝国ギアに所属していた『ジューノイド五獣士』が一人、メッツラーは手近な人間に右手のサーベルで切りつけた。

「が!?っくぅ…」

右肩を貫かれ倒れる、メガネをかけた一見平凡そうな男性。

「明石教授!?」
「大丈夫ですか!?」

その様子を見てメッツラーは嘲笑する。

「魔法使いとやらもたいしたことないな。これなら戦力を調べるまでもない。全員ここで死ね!」
「き、きさまぁ!」

逆上した教師の一人が杖を取り出す。だが、彼が呪文を打つより速くメッツラーの単眼が光線を放った!

「ミラージュビーム!!」
「うぁ!?」

光線は魔法使い…瀬流彦を貫こうとして…障壁に阻まれた。

「ぬ!」
「……おぬし、罪のない魔法使いを傷つけてただで済むと思うなよ?」

恐ろしいまでの魔力を放った老人が魔人の目の前にいた。
学園の長。近衛近右衛門である。
彼は、無詠唱で結界を展開し攻撃を阻んだ。

そして、先ほど不意打ちを受けた、明石教授は隙をつかれ攻撃を受けたが、単眼の魔人から距離を取り自らの治癒魔法で傷を回復させている。

「ふん、少しはやるらしいな!だが…ヒドラー兵!!」

メッツラーはサーベルを頭上に挙げ、振り下ろした!
突撃の合図である。

そしてその合図と共に天井から、壁から、青い体を光らせてモンスターの軍団が現れた!!

「な!?」
「奴らはさっきの!!」

侵攻はそれだけにとどまらない。
メッツラーはなんと分身し、3体になり進撃する!
ニンジャのようなその特技に度肝を抜かれる魔法使い達。
そして彼…いや、彼らは先ほど放ったビームを収束させ、再び近衛翁へと照射した!

「ミラージュビーム×3!!」

光の速さで迫るその攻撃は渦を巻き、大気を震わせ、凶悪なまで威力で障壁を打ち抜く!
三倍の出力のミラージュビームは障壁を突破した時点でほとんどが力を失っていたが、障壁によって拡散したビームは衝撃となって朽ちた魔法使いを吹き飛ばした!!

「がはぁっ!!」
「学園長!」

教師達がヒドラー兵を撃退しながら、叫ぶ。
その教師の一人、ガンドルフィーニは奥歯を割れんばかりに噛み締めた。
(クソッ!こんなときに高畑先生がいないとは!いや、彼はこいつらから襲撃を受けたのか!!)

敵は本質的に自分達にとって一番の障害になりうる学園長を最初に叩いた。
それはものすごく正しい判断だ。
いま、この場にいる教師は自分と瀬流彦、明石教授。
後は魔法生徒の春日美空とココネの二人だ。
シスターの二人組がいるのに、二人の引率者であるシスターシャークティがいないのは厳しい。彼は携帯電話を後ろでに持ちながら、助けを呼ぼうと試みる。
が、携帯電話からは『ガガ・ピー』という雑音しか聞こえてこない。
どうやら先ほどの光線で周囲の電磁波に影響が出ているらしい。

「春日君!君は助けを呼んで来るんだ!!ここは我々が引き受ける!」

その声を聞くや否や、自称『謎の覆面シスター』は相棒の少女の腕を引っつかみ、爆速で窓から飛び降り「行ってきまぁぁぁす!!」とドップラー効果を反響させながら助けを呼びに駆けていった。
彼女の持つアーティファクトの力であれば垂直の壁を走り降りることも可能だ。
あの速さなら五分もあれば救援が来るだろう。
今は、自分達の身とこいつらの正体を突き止めることが最優先事項だ。

「貴様らは一体何者だ?先ほど『ダークアライアンス』と言っていたが」


Side 幹部三人組

モニターを見ながらウルザードは自分の脇で頭を抱えている科学者に、自分の耳が間違っていないか聞いてみた。

「おいサーガイン、やつは自分の正体を…」
「皆までいうな。分かっている。分かっているから」
「アブレラ…」
「ふん、どうせメッツラーはあの場にいる者を全員冥府に叩き込むだろう。問題ない」

確かにモニターには先ほどの質問に答えず淡々と破壊作業を繰り返すメッツラーが写っている。
ちらりと画面を見ると、巨大こうもりはモニターに背を向け、先ほどまで取り掛かっていた新たな計画の準備を再開した。

だが、アブレラは先ほどこうもりカメラの死角になっていたため逃げ出した二人の少女の存在に気づいていなかった。

そして場面はシスターズへと移り変わる。



Side 謎の覆面シスターズ

(まったくホント勘弁だよ。学園長先生に超りん絡みで魔法使い全員が集められたと思ったら、まだ全員集まっていないのに、今話題の謎のモンスターが襲撃してくるんだもんなぁ)

「ココネ、こっから一番近い救援は誰?」

認識阻害の魔法を自分達に掛け高速で駆け抜ける美空は後ろを見ながら、相棒に叫んだ。
すでに最短距離で脱出した二人は現在助けを求めて爆走中である。
時速は軽く100kmを超えていた。

「前…」
「はい?」

ココネの声に正面を見ると、自分達に気づかず悠然とこちらに向かってくる担任のネギ先生+α。
脇見運転は危険である。特に時速100kmを越えた時点で歩道を走るのは、危険を通り越して自殺未遂に近い。

「うわ、ちょっと、ぶつか、ぶつか、ぶつかるー!?」

叫びながら急ブレーキを踏む。

『ギャギャギャギィギ!!』

耳障りな音を響かせながら踏ん張る謎のシスター。
彼女が急ブレーキを踏んだタイル張りの地面は、焼け焦げ煙を吹いていた。

そして踏ん張りきれずに宙を飛び、ネギとシスターはお互いの頭蓋の硬さを確かめ合った。
平たく言うと、おでことおでこがゴッツンコー!!というヤツである。

「ぎゃん!」
「うきゅぅ!」

ネギは、『うきゅぅ』のあとに口からきらきらした液体を吐き出した。
一方の覆面シスターも目から星を飛ばしている。

「きゃーっ先生!!」

ネギの周りにいた人々が慌てて二人を介抱しようと駆け寄った。

「う~ん、いてぁい」

ろれつの回らない口調で呻くシスター。
彼女は未だ星を瞬かせている頭でぼんやり考えていた。
(あ~助け呼ばなきゃ…)
そしてそんな彼女の目の前には自分たち、魔法使いに招集をかけた本人。

「…って超!?あんた何でここにいんの!?」
「どうしたのカナ美空?そんなに爆速だして」


Sideネギ&ヒーローズ

謎の覆面シスターの言葉を聞き、全員が衝撃を受けた。

「化け物が現れ、魔法使い達が襲われている!!」

というのである。

その言葉を聴いて絶句するネギとヒーロー達。

「な!?」
「そんな!?」



果たして彼らは間に合うのか!?
そして部屋に置き去りにされた教師達の運命は!?



次回 麻帆良レンジャーズストライク!!



第5話 炸裂!怒りのダイノパワー!!

乞う御期待!! 



今回の新規登場

ジューノイド五獣士 メッツラー (超電子バイオマン)

新帝国ギアに所属していたメカと生命物質を融合され、誕生したメカ怪獣。
体を液状化することが出来、スパイ活動に従事している。
ティラノレンジャー・アバレッドはこの強敵にどう立ち向かうのだろうか?

麻帆良レンジャーズストライク!! 第5話 炸裂!怒りのダイノパワー!!前編

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