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 第8話 阻止せよ!麻帆良ファイヤー作戦!!④  投稿者:クローンウィング 投稿日:01/05-01:09 No.1839  

     


「太陽戦隊 サンバルカン!!」 

 ネギたちの前に現れた新たな戦士、太陽戦隊サンバルカンのリーダー。

  その名をバルイーグル。
  彼は背後の四人…ネギ、龍宮、デカレッド、アバレッドに尋ね、無事を確かめた。

  「おくれてすまない。君たちは少し休んでいてくれ」

  その声は朗々と張りがあり、傷ついた戦士たちを勇気付ける。 が、休めといわれた4人,特にレッドの2人はその言葉に反論した。 

「元気溌剌!俺たちはまだ戦えます!」 
「そう!反撃はこれからですよ~!」  

彼らは元気を装う、だがバルイーグルは看破していた。

「無理をするな。特にアバレッド。君の足のケガ……特殊スーツを切り裂くぐらいだ。おそらくその足、感覚がほとんど無いんじゃないか?」  

「ぇ!?」 

 自分の状態を的確に見抜かれ、アバレッドはうろたえた。 たった少し見ただけでそこまで分かるとは…侮れない観察眼である。 

「戦おう、守ろうとするその心意気はいいが……自分の体調を考えるんだ。そんな怪我ではこの先戦えなくなる」

  そしてバルイーグルはネギと龍宮を一瞥し、くしゃりと二人の頭をなでた。

「ありがとう。戦ってくれて………今度は俺に任せて欲しい」

そういうと、赤き鷲は黒き狼を見据える。 

 「今生こんじょうの別れはすんだか?バルイーグル」  

己の牙……愛用の黒月刃を構え、尋ねる戦鬼。

「ああ、待たせたな」  

黒き狼にそういうと、赤き大鷲もまた自身の爪……日本刀を構える。 


「フッ!!」 
鬼と


 「ハッ!」
戦士が 


次の瞬間、音を立てて交錯した!!  

カァン、キィンと両者の剣が澄んだ音を立てる。 それはまるでよくできた舞踏の様。 

極められた技術がぶつかり合い、弾き出すその音は幾千万の楽器の調べに匹敵する。  

そして、音を紡ぐ奏者たちの動きも素晴らしい。 
黒き狼は蛮勇にして荒々しいその動きが、まるで全てを飲み込む激流の如く。いうなれば『動』の剣。  


赤き大鷲はその一挙一動が優しく繊細、それはまるで全てを受け流す清流のよう。いうなれば『静』の剣。  

対比する二つの対なる戦士。 

千草はいつの間にか脇に歩み寄ってきたブーバにも気づかず、その美しい舞踏に魅入っていた。  

「……ほう、新たな戦士が解放されたか」 

「う、うわ!?いつの間におったん?」  

背後からかけられた声に降り向く女符術師。 

ブーバは彼女の問いに答えず、黙って戦いを見ている。 

先ほどのティラノレンジャーとの戦いの中で消化されなかった不完全な戦闘欲求がかれの中で熱く滾っていた。  

「………あの二人、かなりの腕だ」  

“俺も戦いたい” 

 背負ったブルバドスに手をかける彼の眼がそういっている。 

ブーバの眼を釘付けにするだけの戦士を呼び出したことが千草は誇らしかった。  

「あの鬼神おにがみ様はうちが召喚したんえ」  

エヘン、と少し胸を張る。 ブーバはその言葉に千草を見、彼女の豊かな胸の谷間を見、そして狼鬼を見てから言った。  

「よく殺されなかったな。………色仕掛けか?」 

「ちゃうわ!アホ!!」  




剣劇はさらに華やかさを増していた。  

「オオ!!」 

 狼鬼はその首を取ろうと、横一線に剣を振るう。  

「ッ甘い!」 

 バルイーグルは大振りの一太刀を避け、狼鬼の懐に潜り込む。  

「エヤァァッ!!」 

 股下から脳天を一気に裂かんと、刀を狼鬼の足元から打ち上げる赤鷲の一撃! 

 だが、狼鬼は動じない。

 彼は片足を使い、バルイーグルの日本刀を蹴り上げた。
 本来の軌道をそれて、日本刀の一撃は狼鬼の鎧を削るだけにとどまる。

  二人はバッと距離をとった。

  「………じゃれ合いはここまでだ。次でケリをつけさせてもらうぞバルイーグル」 
「望むところ。こっちも全力で行かせてもらうぞ」 

 二人は互いに剣を構える。  狼鬼は両手で剣を握りながら告げた。

「貴様にはまだ言ってなかったな。俺の名は狼鬼……スーパー戦隊に復讐を果たす者だ」  

「………」

 バルイーグルは狼鬼の言葉を聞きながら刀を鞘に収める。 居合いの構えだ。
 両者は構えたまま動かない。 ただ好機を待つ。   

 風が一陣吹いた。  

だが動かない。 

 そして、二人が睨み合っている最中にブーバと戦っていたティラノレンジャーも舞い戻ってきた。  

ティラノレンジャー・ゲキは黙って二人を見つめる。 

 今、狼鬼とバルイーグルの戦いを邪魔できるものは誰一人としていなかった。 


 



そして………。  


ネギの額から流れて顎を伝う血滴…そのひとしずくが地面に落ちる。  



『シタッ……』  



ほんの微かな音ともに二人が動いた!

鷲の名を冠する戦士と黒き狼は剣と共に交差する。

狼鬼「ウォォォォ!!」
バルイーグル「秘剣…流れ十文字斬り!!」

二人が刀を衝突させた際に生み出された火花が一瞬視界を奪う。

そのまま離れた二人。


互いに背を向け合い、立っている。



バルイーグルのマフラーが切り裂かれ、地に落ちた。

そして………




鎧を纏った狼は大地に膝をつき、倒れた。

「………俺の負け、か」
「いや、痛み分け…だ」

その言葉と共にバルイーグルも膝をつく
両者は足を引きずりながら互いの方を向いた。

再びその牙と爪を打ち鳴らそうと構える二人の戦士……。

だが、そこへ新たな来訪者が二人の間に割って入る。

「そこまでにしておけ」

現れたのは、魔導騎士……ウルザード。
彼は二人を引き離し狼鬼に言った。

「退くぞ」

その言葉と共に、魔導騎士の足元に魔方陣が形成される。

「…ま、まて!」

ネギが逃げる魔人たちに魔法の矢を放つ。
だが、その矢は片手で受け止められた。

「……稚拙な技よ…だが、いい眼をしている」

呪文を受け止めたウルザードと杖を構えたネギ。
二人の視線が交差する。

「強くなるがいい、小僧」

その言葉と共に彼らは消える。

後には5人の戦士。

そして犬神家状態の芝刈り機オルグだけが残された。








Side DA 


一方のこちらはアブレラとサーガインの二人組。

彼らは新築したばかりの基地を修復していた。


「……ふむ、アジトを建築と同時に破壊された組織は歴代の中でも我らが初…か。
サーガイン、奴はどこへ向かっている?」

コンピューターをいじるサーガインにアブレラは問いかけた。

「奴?…ああ、ウルザードか。おそらく我らと同じ地下だろう。だが今は奴よりもこのデータ処理の方が先……だ…」

サーガインがカードの入っていたケースを地面から掘り起こす。

が……カードが収められていたそこには、すでに一枚も残っては居ない。

ケースにはただ一語。

『The Leaders』(幹部クラス)

「……とんでもないことになったぞ、アブレラ。おそらく先の爆発でカード開放の機械が暴走を起こしたらしい」

考察する鉄仮面。

「こうなったら早い者勝ちだな。いかにして他の勢力を出し抜きこの世界を手に入れるか……」

頭の中のそろばんを音速で弾く巨大こうもり。
彼は解放されたデータと提携を取るべく動き出す。


戦いが新たな戦いを呼ぶ。
あらたな悪の種が芽吹き人に災いをもたらす。


最初に動き出すは人を捨てた創造王。
命の価値をはき捨てる男に、今 救急戦士が立ち上がる!




次回 麻帆良レンジャーズストライク!!

第9話 出場せよ!人の命を守る者

お楽しみに!!

麻帆良レンジャーズストライク!! 第9話 出場せよ!人の命を守る者

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