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第17話 ワイルド&エロティック?イマジン二人とゾンビな僕!? 投稿者:仮面ライダーマンティス 投稿日:04/29-22:36 No.2364
2003年3月5日火曜日・カフェミルクディッパー
「良ちゃん、なんだか疲れてるみたいだしもう上がっていいわよ~?」
「うん・・・ゴメン姉さん、じゃあおやすみ・・・」
店の手伝いをしていた良太郎はそう言って二階自室としてつかっている物置に向かった。
店そのものは元々居住を想定したつくりではないため店主である愛理は近場のアパートから店に通い良太郎も本来なら寮に入るはずだったが手違いのためやむなくココで寝泊りしていた。
「ふぁああ~~」
大きなあくびをする良太郎、ちなみに時間はまだ午後9時過ぎ、
中学生が寝るにしては早すぎる時間ではあるが良太郎の体はコレ以上とてもおきていられる状態ではなかったのだ。
何故なら・・・
・・・・・
デンライナー内
「いい?ここでの生活の条件は3ツ!1、デンライナーの中で暴れたり他の乗客に迷惑をかけないこと!2、良太郎の体を勝手に使わないこと!3、イマジンが出たらちゃんと戦うこと!わかった?」
「は~い♪」
高圧的な態度でウラタロスを諭すハナ、ウラタロスはさわやかかつ薄っぺらい返事をする
「どうも信用できないわね・・・私はこれから学園長先生と話があるから出かけるけど絶対良太郎の体をつかっちゃだめよ?特にアンタがきてから疲れ気味なんだから!」
そういってデンライナーを後にするハナ、食堂車には済ました顔のウラタロスとそんなかれを睨むモモタロス、誰に言われたのかコーヒーを造っているナオミの3人が残された。
「おいエロガメ!いっとくがお前は良太郎のお情けでいるんだからな!そこんとこをよく考えて行動しろよ!あのハナクソ女のたてたルールよりいまからおれいうことをよくきけ!まず第一に良太郎の体は俺のモンなんだから俺の同意ナシに使うのは禁止だ!あと俺のことは先輩とよびな!」
「おまたせしました~、コーヒーでーす。」
「ありがとナオミちゃん」
そういってモモタロスのいうことに耳を傾けずナオミのコーヒーの受け取るウラタロス
「テメー!わかりやすく無視すんじゃ・・・「わかってますって先輩♪ささ、どうぞ熱いうちに!」・・なぬっ!?」
急に態度を改めモモタロスにコーヒーを進めるウラタロス、『ほう、わかってんじゃねーか』ととたんにモモタロスはご機嫌になりウラタロスからのコーヒーを何の疑いも無く飲んだのだ。
そして数分後・・・・
「グゴオオオ~~」
(フフ、お休み先輩♪)
高いびきをかきながら爆睡するモモタロス、ウラタロスの夜のお楽しみ会がスタートした・・・。
・・・・・
3月6日水曜日早朝・???
トントントントン、
グツグツグツ、
「う~ん・・・」
とあるマンションの一室、この部屋の主である一人暮らしの女子大生が朝食の準備のため包丁で野菜を切り鍋を煮立たせていた。
そんな作業の音とやさしい朝食の香りに目を覚ます良太郎・・・
「(あれ・・・?ここどこだろう・・・ていうか・・・)・・・・。・・・わああああ!?」
ドタッ!
しばし思考し、目の前の信じられない状況に激しく驚きベッドからおちる良太郎!
状況を整理するとこうだ、ふと気が付くと、自分は知らない女の人の部屋にいて時間は朝8時前、女の人のものらしきベッドの上で、下着姿で目輪覚ましていたのだ!
「どうしたのお?良太郎」
ベッドから落ちた音にこちらにくる女子大生、その見た目はかなり美しく、スタイルもいい。格好もラフで中学生の良太郎にはかなり刺激的であった。
「あ・・・あのあのの・・・僕・・・」
「ああ、疲れてるんでしょ?まっててね今朝ごはん作るから」
女性はその場所に良太郎がいるのはまるで当たり前のような態度をとる。良太郎の顔は徐々に真っ赤から青褪めていき・・・
「ご・・・ごめんなさ~~~~~い!!!」
と叫びながら近くにあった自分の服にすばやく着替えその部屋を後にした!
ズル
「ああああ~~~~!」
ガタガタガタ!
部屋から出たあとのマンションの階段ですべる良太郎
「あたたた・・・」
「・・・アンタ朝っぱらからなにやってんよ・・」
階段から落ちた先には登校中のアスナ・ネギ・このかがいた。
「あっ!お・おおおおはよう・・・!」
動揺しまくる良太郎、なんだか自分が今の状況を知られるのは非常にマズイきがした。
「?、良太郎君たしか愛理さんのお店で寝泊りしとるんやろ?なんでこないなところにおるの?」
「えっ・・・いや・・その・・・」
いきなりこのかに核心をつかれた良太郎、元来ウソをついたことがほとんどない彼はこの場できのきいたことがいえずひたすらアタフタし、そんな彼を見てアスナは余計に怪しんだ。
「良太郎、アンタなんかかくしてるでしょ?」
「そ・そんなことないよ・・・」
視線をそらして嘘をつく良太郎、そこにとどめの一撃が加わった。
「良太郎~忘れ物よ~」
ヒョイ
「「「「!」」」」
先ほどの女子大生が自分の部屋の窓から良太郎の靴下を投げる。
「まったね~♪」
手を振ったあとそのまま窓を閉める女子大生、彼女はこのあと自分の住まいの下で起こる惨劇をしらない・・・
「はわわわ」
「?」
今ひとつ状況のわからない10歳のネギと状況を察し、顔を赤くしながらも目をキラキラと輝かせるお年頃のこのか、そしてアスナの周囲ではゴゴゴゴゴゴ、という気合をいれた戦闘民族の周辺のような現象が起きていた・・・。
「あ・・ああのこれはちが・・・「中学生が朝っぱらから何やってんのよー!」うわあああん!ごめんなさーい!」
アスナのおそるべきアッパーをうけ中に舞いながら謝る良太郎であった。
・・・・・
「痛い・・・・」
「フン!」
あのあと事情(おそらくウラタロスの仕業であるという予想)を話すまで何度か往復ビンタをうけはれあがった顔をさする良太郎。
「まあまあ、アスナもそない怒らんでも、良太郎君が悪いとちゃうんし~」
「そうですよ。それにどうしてそんなに怒っているんですか?顔を真っ赤にして・・・」
「ガキは知らなくていいの!」
「ひぃ!」
アスナの放つ気迫にビビるネギ
「大体良太郎も問題なのよ!あのエロガメ、モモタロスより性質が悪いじゃない!(当社比1.2倍ぐらい)だから私は反対だったのよ!」
「そうだよね・・・ちょっと自分勝手すぎるよね・・」
「ちょっと?アンタ運悪すぎて感覚おかしくなってんじゃないの?いい、こうなったらもう金輪際私かハナさんのいる前以外では寝ないこと!ずっと起きてなさい!」
「無茶だよ~」
泣きそうな顔をする良太郎、本人は気付いていないがそもそも良太郎が怒られること自体、きわめて理不尽な話である・・・。
シュウウウン
「そう?だったら毎晩キミが僕のそばにいてくれるのかな?」
「あっ!かわったみたいやで?」
会話の最中におきた良太郎の変化に気付くこのか、事件の当事者ウラタロスことU良太郎の登場である。
「出たわねエロガメ!アンタなに人の体でとんでもないことしてんのよ!あ・・あんな・・」
顔を真っ赤にしてくちごもるアスナ、それを見てU良太郎はニヤリといやらしく笑う。
「とんでもないこと?それって一体なんのことかな~?」
「そそそそれは・・・って言える訳無いでしょうがア!」
そういって右ストレートをU良太郎の顔面にあてようとするアスナ
「おっと、いたそうなのはパス・・・・シュウウウン・・・えっ?ていたあ!」
すばやく変わり身の術(?)で良太郎の体を脱出するウラタロス、パンチの痛みは純度100パーセントで被害者である良太郎にとどけられた。顔面にあたり鼻血を噴出しながら再び空を舞う良太郎であった。
・・・・・
「痛い・・・」
「アハハ、災難やったなあ良太郎君」
このかにもらったポケットティッシュをまるめ鼻につめこみながら登校する良太郎。
「ううん、今日は朝から結構最悪の部類に入るかも・・・皆あんまり近づかないほうが・・・ドシャン!・・ぎゃあ~~!」
会話の最中突如ふってきた巨漢(推定体重150キロ)の下敷きになる良太郎!「なんでこうなるの・・・」という言葉を残し気絶してしまった。
「ちょっと良太郎!?」
「ありゃ~ホンマにとどまることをしらへん運のなさやな~」
「でもどうして急に人がふってきたんでしょう?」
不思議がるネギ、それに対し二人はいたって冷静にこう答えた。
「ああ、それだったらホラあそこ」
「!、あれはクーフェイさん?」
アスナが指差した先には彼女達のクラスメイトにしてバカイエローでもあるクーフェイが、柔道・剣道・空手・ムエタイ・ボクシングなどなどのもろもろの格好をした屈強そうな男達約50名ほどに囲まれていた。
「フェイ部長!今日こそその首と最強の称号もらいうけるぜえ!」
「フフン、どんどんくるアルヨ!」
「いくぜえええーー!」
そういって男達は一斉にとびかかる男達!
「ホッ!ハッ!と」
バシ!バシ!バシ!
クーは襲い掛かる無数の拳に全く臆することなく自分に向かう攻撃を全てかわし、それだけでなく男の何人かにカウンターをお見舞いした。
「弱いアルな~、これじゃあまだまだ楽しめないアル」
「ちくしょう!やっぱりつえー!」
「びびるな!だからこそ彼女を倒すことには価値があるんだ!」
「そうだ!中武研だけに最強の座は独占させられないぜ!」
そういって闘志を燃やす屈強の男達!
「ス・スゴイですね・・・」
「クーちゃんは去年の秋の体育祭のチャンピョンやからああやって毎日挑戦者の相手をしとるんよ」
「でもよくもまあ毎日あきもせずやるわよね~って、あれ?良太郎は?」
しばしクーに視線をやっているうちに気が付いたら下敷きにされた良太郎と下敷きにした巨漢ごと姿を消していた。
ヒュン!
ドーン!
「ぎゃああああ~~!」
良太郎が見つかったのはそれから数秒後のことだった。
クーに襲い掛かる男たちにめがけて自分を下敷きにした巨漢を投げ飛ばした良太郎・・・いや、
「俺、参上!」
M良太郎だった!
「ゲッ」
「モ・モモタロスさん・・」
「今度はモモちゃんか~なんやテレビのチャンネルみたいにコロコロ変わるな~」
良太郎が気を失い近場で戦いの匂いを感じたため今度はモモタロスが姿を現した!あきれ返るアスナたち、なんとなくこの後の展開が予想できた。
「ム、おはようネ良太郎、今日はなんだかいつもと雰囲気がチガウアルナ~」
「気にすんな、それより面白いことやってんなあオイ!俺も混ぜてくれよ!」
目の前にいる有象無象の武道家軍団を見てモモタロスは実にうれしそうにしていた。
「なんだ貴様は!俺たちはフェイ部長に挑戦を挑んでいるんだぞ!」
「そうだ!すっこんでろ!」
「あん?よってたかって女一人に一斉にかかってきて挑戦だア?チャンチャラおかしいぜ、」
「何だと!?」
「まあ、あんまきにすんなよ。コッチは勝手にあばれわるから」
そういって先ほどクーにやられた剣道部員の転がっていた竹刀を手にもつM良太郎
「行くぜ行くぜ行くぜーーー!」
・・・・・
数分後
「つ・つえー・・・」
「はー面白かったー!」
40名ほど残っていた武道家を全員のこらず叩きのめしご機嫌のモモタロス、ウラタロスへの鬱憤もすっかりはれた様子であった。
「イヤー、見直したアルよ良太郎!今度は私と手合わせしてほしいアル!」
「おっと、生憎と女と戦う趣味はねーんだ!しかし良いストレス発散になったぜありがとよ!」
「フム、そういうことなら仕方ないネ、誰にでも譲れない信念はあるからネ、しかし私は強い男は好きアルよ♪」
すっかり打ち解けるクーとM良太郎、まあ実際のところモモタロスのは信念ではなく良太郎とのラビットイマジン事件以来の約束であるのだが。
「っていつまで居座ってんのよ!」
バシッ!
「あいて!」
シュウウン・・・
「あたた・・今日アスナちゃん怒りっぱなしだね・・・」
頭をはたかれ憑依を解く良太郎、
「好きで怒ってんじゃないわよ!それより急がないと遅刻よ?」
気が付くと始業チャイムまで5分をきっていた。
走り出す一同、良太郎の一日のスタートは今日もありえないほどの不運から始まったのだった。
「うう・・、フェイ部長・・」
「今日も・・勝てなかった・・」
通り過ぎていくクーうつ伏せになりながら見つめる二人の男
一人は小太りな男、山田大吾中等部の1年生であり相撲部のホープ、小さめの体格だが部の中で誰よりも練習をする好漢であり先輩や同級生からのしんらいも厚い
もう一人は3年の空手部元主将津田雅彦、高等部進学後も即戦力として期待される空手部最強の男、すこし厳しいところがあるがそれもすべて高みをめざすためのものであり根はマジメで誠実な空手家である。
二人は今同じ思いを胸に秘めていた。
((フェイ部長に勝ち自分の思いを伝える))
という一途な願いだった。
シュウウウン・・・
ザアアアア・・・・・
そんな同じ願いをもつ二人の少年に二つの光が取り憑いたことは本人も含め誰も築かなかったという。
・・・・・
休み時間・2-A教室内
グダーーー・・・
授業が終わると良太郎は疲れはてて机に寄りかかっていた。
「貴様・・・なんだか毎日ゾンビのような状態になってないか?」
隣にいるエヴァが珍しく良太郎に声をかけた。
「ああ・・・うん、今日は朝からちょっと大変で・・・」
「そうか・・・ま・せいぜいくたばらんようにするんだな」
エヴァはそんな良太郎に興味なさげな応対をした。
「うん、ありがと・・・」
(フン、服はボロボロ顔にはビンタの跡と鼻血で目のティッシュを詰め込んでちょっとだと?コイツ、マジで呪われてんじゃないのか?)
見た目には全く良太郎のことを気にしていないエヴァであるが内心では毎日毎日あきることなくズタボロになりながら、『ちょっと』とか『結構』とか程度ですませる良太郎に内心イライラする反面少し関心があったりした。
「ねえねえ!良太郎っち大活躍だったんだって~?」
「そうそう!私朝聞いたんだけどクーの挑戦者を次々とやっつけていったんだってさ~、イヤ~、しばらく見ない間にたくましくなったようん!」
2-Aの情報発信源であるハルナと和美は無論今朝の一件を知り現場にいたアスナとこのかなどに話を聞いていた。
「いや・・あれはね・・」
どう答えていいか困るアスナたち、実際のところこうしたトラブルは実は二度目だったりする。
というのも最初のはウラタロスの一件、次の日学校に来ていると祐奈や亜子などアキラを除く運動部4人組はすっかりU良太郎にメロメロになってしまい。誤解を解くのに実に苦労した。ちなみにそのときは「車にはねられた時頭を打って少しおかしくなっていた」というこのクラスの生徒にしか聞かないようなごまかしで乗り越えたのだが・・・
「ア・アハハま・またパルったらあの良太郎がそんなことできるわけないじゃん!そんなのデマよデマ!あの時暴れたのはバカモモ・・じゃなかった、通りすがりの良太郎のそっくりさんよ!」
「そっくりさん~?またまたぁ、最近良太郎っちったら不幸さにターボがかかってるだけじゃなくてトキドキ妙だな~っておもうんだよね~なんかしってんでしょ?」
アスナの苦しい言い訳は全く聞かない。
「でも、あそこで死に掛けている人がそんなことできるでしょうか?」
そんな絶体絶命の状況を救ったのは話を聞いていた夕映だった。
ふと恥の席にいるゾンビ良太郎に目をやるハルナたち
「う~ん、まあ確かにありえない・・よね?」
「な~んかあやしいんだけどな~」
「そ・そうよ!あいつにそんなことできるわけないじゃな~い」
死にかけた良太郎をみて納得できないようなきもするが確かな根拠もなく結局これ以上の追求をやめる和美とハルナ
(でも絶対あやしいよね?私的にはジャーナリストとしての感がビンビン反応するんだよね~)
(良太郎っちの秘密、私としちゃあ今噂の“仮面の男”やのどかの恋の次に気になるんだよね~)
2-Aのダブルスピーカーといえるこの二人から果たしてアスナは良太郎の秘密を守りきることが出来るのか?
・・・・・
放課後・超包子
「もうだめ・・・」
「ホラ!しっかりしなって」
疲労困憊の良太郎と共に帰るアスナとこのか、途中でクラス1の天才超が経営する超包子に立ち寄っていた。
「アイヤー随分とお疲れのネ良太郎?生きてるカー?」
注文の肉まんを運んできた超が声をかける。
「だ・だいじょぶれ~す・・・」
あの後良太郎はモモタロスが久しぶりに暴れまわったせいで筋肉痛にも襲われていた。それでも根はマジメなせいか授業の時は必死に起きてノートをとっていたが放課後になりとうとう燃え尽きてしまったのだ。
コト、
そんな良太郎の前に注文をしていないスープが運ばれた。
「これは・・・?」
「特性の元気が出るスープです。それを飲んで元気になってくださいね」
そういってくれたのはクラスメイトの四葉五月だった。
「ありがとう」
そういっておいしそうなスープを一口飲む良太郎
「うん、すごくおいしいよ」
スープをのみ喜ぶ良太郎、その目には涙がたまっていた。
そんな彼の涙には理由がある。一つは無論五月のスープがおいしかったことそしてもう一つは彼にとって“元気が出る食べ物”とは、大概とてつもなくマズイというデータが永年にわたりインプットされたためである。
その理由は・・・・
同時刻・ミルクディッパー
「良ちゃん襲いわねー。折角今日は通販でたのんだ“元気一発赤マムシコーラ”がとどいたのに・・・」
姉、愛理にあったのだ。彼女が自分の店の次に興味があることそれは健康食品である。もともとはなにかとすぐ倒れてしまう弟のために始めたのだが今は自身がすっかりはまってしまい全国津々浦々の珍健康食品を見つけては弟に食べさせていたのだ。
「良太郎君はそんなに元気ないのかい?」
そんな愛理に話しかけるのはこの店の常連のひとり高畑だった。
「そうなんですよ。なんだか最近はいつにもまして疲れた様子だから心配で・・・」
(昨日ハナ君がいっていたウラタロス君のせいかな?)
愛理もしらない良太郎の疲れの原因を察する高畑、実は今日ココに来たのもそんな良太郎のことが気になったからである。
・・・・・・
「ごちそうさま。なんだか元気が出たよ」
会計をすませ五月にお礼をいう良太郎。自分の料理で良太郎に笑顔が戻り五月も満足そうである。
「疲れたらまたいってくださいね」
「ありがとう、でもそれだと毎日頼むことになっちゃうかな?」
苦笑いしながら言う良太郎
「いらっしゃいアル!」
そんなとき良太郎たちの後ろを通り過ぎ店に顔出したのは今朝の二人の男の一人津田雅彦だった。雅彦は席に座るでもなくじっとクーを見る。
「どうした?注文は無いアルか?」
「ああ、一つある・・・貴様の命だ!!」
シャッ!
「!!」
突然クーの拳を突き出す雅彦!それを紙一重でかわした!
「ガアアアアア!」
ガシャーーン!
「キャアア~~!」
店屋お客のことを無視してクーに襲いかかる雅彦、空手家とは思えない粗末な攻撃でがその腕力は最早人間の域を超えていた。
「何!?どうなってんの?」
シュウウウン!
「あの野郎、イマジンの憑依されてやがる!」
突然の襲撃に姿を現すモモタロス、ベルトを構えるが
「バカ!ここで変身したら皆に見られちゃうじゃない!」
とアスナにとめられた。今現在店の周りは滅茶苦茶にされ、お客は皆逃げてしまったが騒ぎをききつけ相当数のギャラリーがいる状態だった。
「チッ!めんどくせーなー」
といって適当に隠れる場所をさがすもM良太郎
「ガアアア!」
「ム!恐ろしいバカ力アルナ~本気でいかせてもるヨ?」
ダン!
「グウウウ!」
そういってすばやく雅彦の懐に入り込みみぞうちをきめるクー!
「ゲボッ・・チッ!この体ではダメか・・・」
ザアアアア・・・・
ぞういって雅彦の体から姿を現したのは月の輪熊を模したベアーイマジンだった!
「ヌオッ!こないだの怪物の仲間アルか!?」
イマジンが現れ流石に驚くクー
ベアーイマジンは野蛮そうな目でクーに狙いを定めているがそこへ
「!、五月!」
クーとベアーイマジンの間に割ってはいる五月、睨むような視線でベアーイマジンを見つめ
「どこのどなたかは存知ませんけどこれ以上お店で暴れるのはやめてください!」
と物怖じせず言う。
「暴れるなだと?寝言は寝て言え小娘!」
ベアーイマジンは三日月の形をした大剣を振りかざした!
「五月!」
「さっちゃん!」
キン!
そのとき!振り下ろされた剣をとめたのは無論・・・
「俺、再び参上!」
電王ソードフォームであった!
「なんだあいつら!?なんかのショーか!?」
「あれだよホラ!今噂になってる怪物と戦う仮面の男!!」
「マジで!?」
騒然となる周囲を尻目に構える電王とベアーイマジン
「こないだの仮面の人!また助けに来てくれたアルナ!」
「へへ、まあな、それより五月っつったか?マナーのなってねー客を追い出すんでちょいと暴れさせてもらうぜ?」
コクリと肯く五月
「電王か、殺されたくなかったらおとなしくその娘を渡せ!」
「渡せ?バカいうなって、そんなにコイツと戦いたきゃマズは俺を倒してからにするんだな!」
キン!
そう言って互いに剣をぶつけ合う二人!大観衆が見守る中での戦闘がスタートしてしまった!
一方そのころ
「あんたが“ですめがね”とか呼ばれ取る高畑さんか?」
店を出て帰路についていた高畑を呼び止める関西弁の少年が一人
「?、まあ、少しばかり元気のいい生徒にはそう呼ばれているけど・・キミは?」
「あんたと勝負したいもんや!あんたみたいな強い人と戦ってこいつの体を鍛えたいんや!」
そう言って高畑に勝負挑んだのは相撲部のホープ山田大吾であった!
・・・続く・・・
おまけ
【良太郎が休み時間にて】
<いや~まさかアスナちゃんにあそこまでおこられるとはね~ケガのほうは大丈夫良太郎>
微塵も反省した感じのない口調で良太郎を心配(?)するウラタロス
(うん・・・、ねえウラタロス?ちゃんと答えてほしいんだけどその・・・今朝のあの人とは別に・・・その・・なんにもなかったよね・・・?)
顔を真っ赤にしながら質問をする良太郎
<ああ、そのことか・・・あったりまえじゃないか~、いくら僕でも人の体でそんなことするわけないじゃないかあ>
(ホントに!?よかったあ・・・)
ウラタロスの返答に心から安堵する良太郎だったが
<ホントもホント、僕が今まで良太郎にウソをついたことあったかい?>
(・・・・・やっぱり信じられない~~~~)
真実はウラタロスのみが知っている・・・。
ちなみに苦悩する良太郎の横ではエヴァが一人で赤くなったり急に喜んだと思ったら頭抱えたりする良太郎を気味悪がったとらしい・・・
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