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第19話 新たなる契約!キミの記憶を守るため 投稿者:仮面ライダーマンティス 投稿日:05/03-18:08 No.2385  

3月6日水曜日午後6時30分・学園長室内

良太郎を休ませている間学園長に夕方超包子でイマジンが現れたこと、クーが狙われたこと、イマジンが未だに逃走中なことを話した。

「そうじゃったのか・・・二人ともケガのほうはないか?」

「うん、ウチらは平気や・・・ただ良太郎君が・・・」

「今は電車の中で休んでるんですけど・・・」

「そうか・・・とにかくご苦労じゃったな。この件についてはこちらで対策を講じるからおぬしらはもう帰りなさい。送ってゆこう。」

事情を知っているからといってこれ以上一般生徒である二人(しかも一人は孫娘)を巻き込ませるわけにはいかないと考える学園長、とそこへコンコンと扉をノックして顔を出す男がいた。

「失礼します学園長、お話したいことが・・・」

「高畑先生!」

現れたのは怪我こそ無いものの先ほどの戦闘で服が汚れた高畑だった。高畑もまた先ほど自分が戦った熊に似たイマジンについて話した。

「なんと!では良太郎と戦った後今度はタカミチと戦ったのか!?」

「?、良太郎君が戦った?僕がそのイマジンを取り逃がしたのは30分ほど前ですが・・・」

「あれ?おかしない?良太郎君が戦っとったのもそれぐらいやよ?」

同時刻に現れて暗躍する二体の熊イマジンに困惑するアスナたち

・・・・・

「なるほど・・・つまり僕が戦ったイマジンと良太郎君が戦ったイマジンは似ているが別物・・・ということになるね」

あの後お互いその場で起きたことを詳しく話しそのイマジンの細かい特徴やついている人間から別物という結論にいたった

「しかし同時期に2体も現れるとはのう・・・タカミチやお主が見たイマジンはどういう目的で動いておるのかはわからんのか?」

「そうですね・・・恐らく強いものとの戦いが目的なんでしょうけど・・・へんな話ですが不思議と悪意のようなものは感じられませんした・・・」

「となると先に解決せねばならんのは明確に生徒をねらっとるやつじゃな・・・うむ、タカミチは明日からその黄色い熊の捜索じゃな、それで超君のお店のほうは良太郎に張っててもらおうかのう」

・・・・・

午後9時12分・学園敷地内

「でえい!」

ドゴーン!

「うおおっ!」

張り手で2メートル近い大男を吹き飛ばす大吾、倒れた後大男に懐に忍ばせた紙を渡す。

「涙はこれで拭いとき!」

そういってその場を後にする大吾、高畑との戦いの後彼はこうして学園内で名の知れた強者を探しては挑戦状を叩きつけては倒していったのだ。

「ふう・・・少し休憩でもすか・・」

シュウウン・・・

そういって大吾こと熊のイマジンは憑依をとく

「・・・・すごい、さっきの戦い本当に僕の体で勝っちゃうなんて・・・でもいくら強くても・・・・」

憑依によって明らかに自分より強いものに勝ったことに驚きを隠せない大吾、しかしこのままでは彼の言う望みはかなはない・・・

「はじめに言うたやろ?強い相手に勝つにはまず自信と経験をつまなあかん!俺がお前の体で強そうな相手と戦ってそん中で強い奴に勝つ感覚をみにつけるうや!大丈夫!お前ならきっとやれる!損で持って例の女の子に勝って自分の気持ちぶつけたれ!」

「うん・・・!」

そういって再び歩き出す大吾と熊イマジン、大吾はイマジンを恐れる様子は微塵もなくむしろ信頼すらしているようであった。

同時刻

「くそ・・・あの赤いのにやられた傷が相当を引いているようだな・・・」

傷を抑えるベアーイマジン、ロッドフォームにやられた傷は回復したもののソードフォームのエクストリームスラッシュによって付けられた傷は予想外に尾をひったようだ。

「もうやめてくれ!俺は・・・俺はフェイ部長を殺してくれなんて頼んだ覚えはない!!」

そんなベアーイマジンに必死に抗議する契約者雅彦、傷が痛むベアーイマジンにはそんな彼の声が酷く不快に感じた。

「だまってろ!」

ドン!

「うっ・・・!」

腹を殴られ気を失う雅彦

「フン!死なれさえしなければ貴様なぞどうなっても知らん!どんな形でアレ望みが叶えばいいのだからな!」

同じ時期に現れ同じ望みをかなえようとする二人の熊イマジン、しかしその心はあまりにもかけ離れていた・・・。

・・・・・

3月7日木曜日午前9時前

「アイヤー、皆すまんアルな~、わざわざ手伝ってもらって」

「気にすんなよ、超にはイタズラグッズとか色々世話になってるんだしさ!」

「そうですわ。それにこの企画は朝のHRでネギ先生が企画したものですし!」

2ーAの生徒はネギの発案により昨日の襲撃によって滅茶苦茶にされた超包子の後片付けに来ていた。
日ごろは騒がしいがこういったクラスメイトのピンチに親身になれるのはこのクラスの美徳といえる。

「あれ・・・?そう言えばアスナちゃんは?」

一晩休んで回復した良太郎がふと目をやるとアスナはそこにいなかった。

・・・・・

同時刻・学園敷地内

「でも本当にいいのかい?」

「はい、お店のほうに来たイマジンの契約者の顔は覚えてますから!」

アスナはそういって高畑とハナによる熊イマジン捜索に合流していたのだ。

「でも危険にはちがいなよ?」

「だ・大丈夫です!」

正直イマジンに対し全く恐怖が無いといえばウソになるがアスナとしてはみんなのために頑張っている高畑(とついでに良太郎)の力になりたいと考えていたのだ。

「でも、このイマジン何を考えてるんだろう・・・」

昨日まで調べた情報をを見ながら首をかしげるハナ、というのも高畑が戦ったイマジンはその後も次々と強者に戦いを挑んでいたがどれも正々堂々、挑戦を受けたもののみと真っ向から勝負し、必要以上のケガは一切させていないのだ・・・。

「もしかしたらだけど・・・こっちの方のイマジンは少し違うというか・・・そんなに悪いイマジンではなにかもしれないね・・・」

「良いイマジンなんているわけありません!!あいつらは過去を壊すこと以外なにも考えてない・・・そういう連中なんです!」

((!!))

声を張り上げ必死に高畑の考えを否定するハナ、それに驚くアスナと高畑

「・・・ごめんなさい。でも、イマジンなんか簡単に信じちゃダメ・・・・あれ?」

「むう?アンタらは・・・!」

話しているハナの眼前にはなんと何故か手に缶ジュースをもった熊イマジン現れた!

「あいつが!?」
「もしもし良太郎!?イマジンが出たの!直ぐ来て!」

探していた相手がいきなり正面から現れ驚くアスナ、ハナはすばやく良太郎の携帯に電話をかける。

「なんやお前昨日のですめがねさんやないか!どないしたん?」

熊イマジンは見つかったことにたいし特に動揺することなく高畑に挨拶をする。

「・・・少し聞きたいことがあるんだが、昨日から腕に覚えのある生徒を襲撃しているのはキミかい?」

「おお、そうや!」

「やっぱり・・・またそうやって一方的に願いをかなえて過去へとぶきね?させない!」

引き続き攻撃的な姿勢を崩さないハナその瞳には憎しみと悲しみに満ち溢れていた。

「??、なんやしらんが俺の強さで女を泣かすきはない。どいとき」

「な~んか楽しそうなことになってんなオイ?」

とそこへ電話を聞きソッコーかけつけたM良太郎が現れる。

「早っ!ていうかもうすでにモモがはいってんの?」

「んなこたどーでもいいんだよ!おいそこの熊二号!男同士なら文句ねーだろ?」

そういってM良太郎はベルトを構える。

「ほう、電王か、したらその強さたしかめ・・・「ダメだよ!」」

そこに現れたのは熊イマジンの契約者大吾だった!

「ごめんなさい!全部僕が悪いんです!だからこいつをやっつけないで!」

「「「「はあ?」」」」

事態が良く飲み込めない一同、大吾は詳しい事情を話した。

「・・・つまり、全てはキミを強くするためにやった・・・そういうことなんだね?」

一通り説明を聞くと高畑は確認する意味で繰り返し聞いた。
そして、今までのイマジンとは違い大吾のことを真摯に考えて行動をする熊イマジンに対し関心する良太郎とアスナ、ハナは少し複雑な表情をしながら熊イマジンにたずねる。

「でも・・・いくらこの子のためを考えたって結局目的は時の運行をかえることなんでしょ?」

「時の運行?・・・ああ、忘れとったわ」

(!!)

熊イマジンのあっけらかんとした口調の答えに驚くハナ

「そうだぞハナクソ女!皆が皆オメーが考えてるみたいな悪い奴じゃ・・「アンタはただ暴れたかっただけでしょうが!ある意味余計たちが悪いっつうの!」」

便乗しようとするモモタロスをしかるアスナ
ハナは今までの自分の考えと現実の狭間で揺れ動いている様子だった。そんな彼女をみて良太郎は・・・

<ねえ・・・、もし過去にとぶきがないなら・・・>

何か言いかけようとしたそのとき!

「!、・・・おい、どうやらもう一匹の方の熊も出てきたみたいだぜ。イマジンの匂いだ!」

先日戦ったベアーイマジンの気配を察知するM良太郎1

「てことは・・・クーフェイが危ない!」

「フェイ部長が!?どうして!?」

困惑する一同、しかし今はやるべきことは一つだ!
誰よりもそれを感じたM良太郎はベルトを装填する!

カシャン

「変身!」

ピッ

<SWORD FORM>

カシャン!

「俺、参上!」

ブオオオオン!

電王の変身が完了すると同時にマシンデンバードが無人で走ってきた!それにすばやく乗る電王!

「先にいってるぜ?」

ブオオオオン!

そういって超包子にむかって疾走していった。

・・・・・・

同時刻・超包子前

まだイマジンは現れず2-Aの生徒達も手伝える時間が終わりに近づいていたため戻る準備をしていた。(ちなみに一時間目はLHRで二時間目はネギの英語だった)

「すまないね皆、無事営業再開できたらサービスするネ!」

「いいっていいって!それよりお店組はまだやるの?」

「楽しみに待っててくれる人がいますから」

と五月は言う。オーナーの超をはじめクー、茶々丸、葉加瀬もまた同意権であった。

「あれ?そう言えば良太郎君と神楽坂さんがみあたりませんけど?」

変える準備をしている時のどかはふと目立つ時はとことん目立つ二人がいないことに気付く

「そういやそうだね?まあ、アスナはともかく良太郎っちはまた宇宙人かなんかにさらわれてんじゃないの?心配ないって!」

「いや、まあ・・イチガイにありえないといいきれないのがおそろしいですね・・・」

適当なことをいうハルナにそれもありうるかもと考え込む夕映、まあとどのつまり最早良太郎はちょっといなくなったくらいじゃ全く心配されない存在ということになる・・・。

「でもクーちゃん大丈夫?昨日あの怪物に狙われたんでしょ?」

「そやで帰ったほうがえんとちゃう?」

「ハハハ、心配ないアル!私だって武道家の端くれ、返り討ちにしてやるヨ!」

クーの身を案じる祐奈と亜子、しかし当人はいたってマイペースである。

「さてと・・私達はどうする刹那?」

「そうだな・・・やはり良太郎さんがもどるまでここにいるべきだろう」

「あいつが戻るまで・・・か、未だにアイツが仮面の男・・・電王だと信じられないのだが大丈夫か?」

「だ・大丈夫だろう(多分)あの人は・・やる時はやる人だ(おそらく)」

良太郎を人間としては立派だと考えつつもいかんせんヒーローとしてはどうなの?と疑問を持つ真名に対し、刹那はなぜかセリフの間に微妙な間をおいてフォローする。

「ねーねー!クーは怪人見たんでしょ?どんなんだった?」
「やっぱり怖かったですか~?」

双子は怪人に興味津々である。

「う~んそうアルね~、なんというか熊みたいだったアル」

「熊~?」
「それってこういう感じですか?」

史加は自分の直ぐ後ろにいる熊の怪人を指差す。

「そうそう!まさにこんな感じ・・・ってうおおお!それ本物アル!」

「「「「「きゃあ~~~!」」」」」

あまりに自然にその場にいたので思わず反応が遅れてしまったクーフェイ!突然の怪人の登場に流石の2-Aも悲鳴を上げる!

「フン!」

「史加!!」

「ひゃあ!私なんて食べてもおいしくないですよ~!」

ベアーイマジンはそんな悲鳴を無視して近くにいた史加をつかんでクーにむかっていう。

「今日こそ契約を完了させてやる。おい小娘!このガキのいのちが惜しければコッチにこい!串刺しにしてやる」

そういってギラリといやな輝きをだす三日月状の剣を出すベアーイマジン、昨日のクーのすばやい動きからこうすることが一番手っ取り早い方法と考えたらしい。

「・・・わかったアル。だからとっとと史加をはなすヨロシ・・・」

そういってゆっくり近づくクー

「まつネクー!そんな奴の言うことを聞いてはいかんヨ!」

「史加さんクーフェイさん!クソ!・・・ラステル・・」

「チッ・・いくか!」

生徒達の命の危機にバレるのを覚悟で魔法の詠唱を始めるネギ、刹那たちもまたリスクを覚悟で飛び出そうとしたそのとき!

ブオオオン!
ガン!

「グワア!」

(((((!!!)))))

颯爽と現れたマシンデンバードがベアーイマジンに体当たりを決める!この時時速700キロオーバーでのたいあたりにより数メートル吹き飛ぶベアーイマジン!そしてその瞬間手から離された史加は電王につかまり無傷で救い出された!!

「大丈夫かガキ?」
「史加あ!」

無事に電王の手から下ろされた史加に抱きつく風香、周囲の視線が電王に集まる。

「ウソ!あれってもしかしてハルナが前書いたヒーローじゃん!?」
「ホントにいたんだ!てゆーか・・」
「滅茶苦茶カッコイイじゃん!」

初めて見る噂のヒーローの格好の良い登場に目を輝かせる生徒達

(良太郎さん!・・・よかった・・・)
(フフ、本当にやるときはやるようだな・・・)
(野上君・・・・・)
(ほ~、よかったわほんま)

電王の正体を知る何人かの生徒もほっと胸をなでおろす。

「き・キミがヒーローなの?」

風香がおそるおそる聞くと電王は快活にこう答えた。

「まーな!これからこのカッコイイ俺があの熊をやっつけるからとっとと逃げな!おいネギ!こいつらはまかせたぜ?」

「ハ・ハイ!皆さん!ココは危険ですから急いで非難しましょう!」

そういったネギの支持の元生徒達は逃げ出す。
しかしそんな中足を止めるせいとがいた

「おい!お前も下がりな」

「イヤ、私が逃げればクラスの者にまで被害がでる。ここは仮面の人があの熊を倒すのを見届けてからにするアル」

そういってかたくなに場を離れないクーフェイ、それに対し電王は特に止めるでもなく「そうかい、ならオレのカッコイイ戦いを見ながら待ってな!」とバイクをおりデンガッシャーを構えていた。
そして吹き飛ばされたベアーイマジンものそりと起き上がる。

「チッ・・又貴様か・・・まあいい!どの道昨日のキズの借はかえすつもりだったからな!まとめてつぶしてやる!」

「うれしいねえ、コッチも昨日の負け越し気にしてたんだ!正真正銘クライマックスといこーぜ!」

カキン!

刃を交える電王とベアーイマジン!
再び同じ場所でリターンマッチがスタートした!!!

<モモタロス!こないだみたいにはなれたらまたお店の周りに被害がでちゃう!近づいて戦って!>

「わーってるって!こいつの攻撃をよけまくってスキが出来たら俺の超必殺技をぶちこんでやる!それでいいな?」

そういってベアーイマジンの大振りな攻撃をかわしつつ反撃をに隙を狙う電王、チャンスは直ぐやってきた

「己ちょこまかと・・このハエがあ!」

ブン!

「もらった!てえい!」

りきむあまり力もスピードもない攻撃を繰り出すベアーイマジン、そのチャンスをつかんだ電王は渾身の一撃をきめる!

ザシュン!

「グオッ!」

見事に入った攻撃にたじろぐベアーイマジン!

「もらったあ!」

さらにこの好機をのがさず攻撃を続けようとする電王だが!

「ガアッ!」

「何!?」

ドゴーン!

ベアーイマジンのエネルギー弾が炸裂!
たじろういだ状態からのまさかの一撃に電王は回避も防御もままならず吹き飛ばされてしまった!

「グフ・・調子に乗るからだバカが・・・次は貴様だ小娘!ガアッ!」

「!!」

邪魔者を吹き飛ばし改めて本命のターゲットであるクーフェイにエネルギー弾を放つベアーイマジン!
その攻撃は炸裂すると思われたそのとき!

「うおおおお!」

ドゴーン!

「なっ・・・!」

なんと!大吾と契約したもう一人熊のイマジンだった!

「ぐおおお・・・・」

ザアアア・・・

強烈な一撃を真正面からうけ膝をつく熊イマジン、その体が崩れ落ち始めた・・・。

「熊!」

あわてて駆けつける大吾やアスナたち

「チッ!今度はなんだ・・・?」

予想外の邪魔者にハラをたてるベアーイマジン
そこに吹き飛ばされた電王が起き上がり

「なんだじゃねえ!テメー、人と戦ってる最中に何卑怯な攻撃してんだ!」

キン!

そういって再び戦闘を開始する二人

「熊!熊!お前・・・どうして」

崩れ落ちていく熊イマジンの体を泣きながら抱きしめる大吾、出会ってからまだ一日だったが自分の思いのために一生懸命力を貸してくれたかれは最早友達以外の何者でもなかったのだ。そんな大吾に対し熊イマジンは言う。

「へへ・・・、一度聞いた望みはなにがなんでもはたさなあかんからな・・・あの娘が生きてる限り・・・お前が頑張り続ける限り、いつか戦って勝つことができるかもしれん・・・大吾ぉ、そん時はお前の気持ち、全力でぶつけたれ!」

「うう・・・、熊ぁ・・」

<モモタロスどうしよう!?このままじゃあのイマジン・・・>

「バカヤロー!こっちに集中しろ!」

今にも消えてしまいそうな熊イマジンのみを案じる良太郎、しかし今は戦いの真っ最中、

「全くだな!死にぞこないが一匹になにをそんな「うるせえ!テメーもだまってろ!!」」

熊を侮辱するベアーイマジンにハラをたてるモモタロス、実は彼も良太郎と同じ気持ちではあった。
一方最早崩れ落ちるばかりという熊イマジンは他のものにも言葉を残す。

「クーいうたか?そんなわけで悪いんやけどいつかこいつがお前より強くなったらこいつの言葉・・・きいたってくれ」

「熊・・・」

「ハナやったな・・・どや?マジメに願いを叶える奴もおるやろ?それでも俺ら皆嫌いか?」

「・・・ええ、大ッキライよ!そんな風に勝手に自己満足してかっこつけて・・・ホントに勝手なやつばっか!」

ハナは目に涙をためながら叫ぶ、イマジンがにくいという気持ちにはなんら変化はない、しかしそれでも今にも消え入りそうな一体のイマジンの前で彼女は涙を止めることが出来ずにいた・・・。

「最後や・・・高畑さんやったか・・あんたを男と見込んで頼みがある・・・大吾の俺との記憶・・・消したってくれ・・」

「なっ・・・!」

「なんでだよ熊!」

「これからお前は強くなるんやろ?強くなるのに俺との短い思い出で涙を流してたら強くなれるもんもならへん・・・せやから・・」

そういって高畑に頼む熊イマジン、高畑にはその姿がかつての師にかさなった・・・・

『タカミチ・・・記憶のコトだがよ、俺のとこだけ念入りに消しといてくれねえか・・これからの嬢ちゃんには必要ないモンだ・・・』

(師匠・・・僕は・・・)

そんなあの時と良く似た状況の中で願いに同意しようとしかけたそのとき

「バカいってんじゃないわよ!」
<ダメ!そんなの絶対ダメだよ!>

(!!)

良太郎とアスナの声が響く!

「何一人でカッコつけてんのよ熊のくせに!少しはこの子の・・大吾君のことも考えなさいよね!たとえ死んじゃったって・・その人のこと忘れちゃうことほど酷いことなんてないでしょ!?アンタ大吾君をそんなひどいやつにしたいの!?」

『あの日』の記憶が戻ったわけではないがアスナはなぜか熊イマジンのやろうとしていることが無性に許せずにいた。

<そうだよ!忘れちゃったら・・・思い出すこともできないんだよ!?そんなのってかなしすぎるよ!必要のない記憶なんて・・・一つも無いんだ。>

そして良太郎もまた熊イマジンのやろうとしていることは全力で否定した。彼も知っているのだ。忘れたいほど悲しい記憶でもそれすら思い出すことの出来ないこと以上の悲しみがないことを・・・

「貴様ら何をごちゃごちゃと!」

ブン!

熊イマジンに集中してるうちに動きが鈍くなってしまった電王、ベアーイマジンが攻撃しようとする!

「クッ!」

ドゴーン!

「何!?がああ~~」

しかし間一髪とっさに高畑が放った豪殺居合い拳でイマジンは吹き飛びなんをのがれた。

「バカ野郎!集中しろっつったーろが!」

<うん・・・ごめんモモタロス>

「ごめんって・・・・!!・おいまてりょうた・・」

シュウウウン・・・

謝った後突然良太郎はモモタロスを締め出してプラットフォームに戻ってしまった。

「良太郎君?」

そのまま良太郎は崩れかけた熊イマジンに近づきこういった。

「さっき言いかけたことをいうね。もしキミが過去を変えるためじゃなくて誰かのために戦えるイマジンなら・・・僕の中にこない?」

((((!!!!))))

「ぬわぁに~~~!!??」
「ぶっ!マジで!!??」

あまりの一言に驚く一同、ウラタロスなど飲んでいたコーヒーを吹いてしまった。

「ほんまか!?ほんまにええんか・・・?」

「でも良太郎君・・・それだとキミの体は・・・」

「大丈夫・・・このイマジンとなら多分・・・ううん、きっと一緒に戦えるから・・・」

「良太郎・・・」

心配そうにする高畑とハナをよそに良太郎の意思はもう固まったようであった。

「良太郎・・・ごめん!」

バシッ!
シュウウウン!

そういってアスナは熊イマジンの頭をおもいっきりたたき中から本体とよべる光の球が現れ良太郎と一つになった!

ピッ

<AX FORM>

そしてあらわれる金色に輝く第3の電王!!!

・・・続く・・・

仮面ライダーDEN-O-MAGI 第20話 熊VS熊、怒りのダイナミックチョップ!

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