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第21話 トライアングルパニック 投稿者:仮面ライダーマンティス 投稿日:05/06-17:41 No.2405  

この世界に生きる者すべては多かれ少なかれ日々の生活のなかれ『理不尽』とともに生きている。
そして人によって理不尽とはそれぞれ大きさが異なるものであり、また、それと対峙したときの対応も日とぞれぞれである。
今回はそんな理不尽に注目した形で3人の若者の生き方を追ってみる。

3月15日金曜日・デンライナー内

ここは今ある種法廷のような雰囲気をかもし出していた。
真ん中で凄まじい気を放つハナとアスナ、その前にひれ伏す(というか倒された)モモ・ウラ・キンの3イマジンとなぜか良太郎、その横でネギとこのか、初めてデンライナーにきた学園長と高畑がいた。

そしてハナの手には今回の法廷の証拠とも言うべき日記帳が握られそれを読み上げていた・・・。

「『3月11日月曜日、学校帰りに依然絡まれた不良グループの人たち(第10話参照)に囲まれてしまう。(50人くらい)謝ろうとしたら殴られて気を失いそしたらモモタロスが出てきて大暴れ、高畑先生が駆けつけてくれるまでひたすら暴れまわった。・・・・僕を止めてくれて助かったけど、高畑さんがアゴに当てた早いパンチが痛かった』・・・モモォ!?」

「~~~」

不機嫌そうなモモタロス
続けてアスナが言う

「『3月13日水曜日、目が覚めたらまた知らない女の人の所にいた。あわてて外に出たら今度はアスナちゃんに見られたくさん殴られた』・・・ウラ?」

「は~い」

まったく反省の色が見えないウラタロス
続いて

「「んでもってキンタロス!!今日の授業中に桜子(クラスの女の子)が『ヘアピン“失くし”ちゃった』って言ったらいきなり『泣けるでえ!』とかいって出てきてヘアピン一つのために教室中をひっくり返す!!!アンタら揃いも揃って何やってんのよ!!!!!」」

と怒鳴る二人!

「ぐごおおおお~~~」

ガクッ!

だがキンタロスは話の途中でまた冬眠に入っていた・・・

キンタロスが憑依して早一週間、それからというもの“なく”“なける”“なみだ”などというワードが出るたびに勝手に憑依しては悪気無き破壊活動を繰り返し、またそんな様子を見ては『デカグマばかりずりーぞ!』といってモモタロスも外に出ては町の不良たちと血で血を洗う泥沼ケンカ地獄、ついでにウラタロスはそんな二人の荒っぽい扱いで疲労しきって早く寝た良太郎の体を使っては夜の町にでては愛という名の釣りを楽しむ始末・・・
おかげで良太郎は身も心も疲れ果てた上学校中からの不良に目をつけられ、おまけに壊した物の損害弁償まで求められる始末である。

「あんたたちのおかげで良太郎の学校生活は滅茶苦茶じゃない!どーすんのよこのダメトライアングル!」

と怒鳴るアスナ、まあ元々良太郎は相次ぐ不運のせいでまともな生活とはほど遠い日々を送っているのだが・・・

「まあまあアスナちゃん・・・そんなに怒らなくても・・」

「アンタは少しは怒りなさいよ!」

被害者率100パーセントなのについ怒られるモモタロスたちをかばってしまうお人よしの良太郎。

「へん!俺だってなあ・・・最近こいつらが来たせいで出番が減ってイライラしてんだよ!ちょっとぐらい暴れたっていいじゃねーか!」

「そ・そうですよね・・・。ずっと電車の中じゃつらいですもんね・・」

ちょっとモモタロスを庇うネギ

「おお~~~♪そうだぜネギ!お前なかなかわかってんじゃねえか!」

「なんでちょっとの息抜きで不良グループ壊滅させちゃうのよ!?」

「うっ!」

だがアスナは一切許す気がなかった。

「あんたもよウラ!ただでさえ疲れ果てた良太郎の体を使って毎晩毎晩・・・おかげで良太郎の体ぜんぜん休めないじゃない!」

「だってしょうがないでしょう?『釣った魚にはある程度えさをあげなきゃ』ってさ」

こちらもまったく反省の様子がない・・・

「ぐごおおお~~~」

「あやや、キンちゃんはぜんぜん起きひんな~?」

「きっとキンタロちゃんって大物なんですよ!」

これだけ怒鳴り声が響く食堂車の中で起きる気配のないキンタロスに感心するこのかとナオミであった。

「話には聞いとったが・・・なんというか大変じゃのう良太郎も・・・」

「だ・大丈夫です・・・それよりこの間はありがとうございました」

と心から同情する学園長、ここだけの話事情を知っていることから損害賠償による良太郎の借金を肩代わりもしてくれたりした。(このかの強いお願いもあったが)

「それで・・・その、そんな大変そうなお主に追い討ちをかけるようでなんじゃが・・・実は男子部編入の件なんじゃがの・・・」

いいにくそうな学園長

「ええっ!?あのクラスから離れちゃうの?もったいない!」

「やりぃ!これで晴れてなにかっつうとうるせぇクマパン女から解放される!男ばっかのとこいったらそっこー番はってやる!」

残念がるウラタロスと喜ぶモモタロス、だが学園長の話はまだ終わっていない

「それなんじゃがのう・・・どうも男子部の方では良太郎の・・というかモモタロス君の悪評がと轟いててのう・・・ぶっちゃけ来てほしくないらしいんじゃ」

「「ええ~~~!?」」
「なぬっ!?」
(おっ!ラッキー♪)

驚くアスナとネギ、ウラタロスはちょっと嬉しそうだった。

「そんな~・・・じゃあ僕もしかしてこのまま?」

「まあ・・・そういことになるかの・・・」

心のそこから落ち込む良太郎、別段今のクラスメイトに不満がある訳ではないがやはりこう・・・お年頃の男の子としては恥ずかしいのである。主に体育のときなど・・・

「まあまあ、そう気を落とさないで良太郎♪せっかくの良い釣り場を離れることなんてないって」
「そうですよ良太郎さん!僕らでよければ力になりますから!」
「そうやで良太郎君!ウチはうれしいよ?」

とフォローをしてくれるウラタロスとネギとこのか、まあ若干個人的な喜びが入っているものもいるがそれはご愛嬌・・・

「ハァ・・・確かにばれてる人が多いから助かりますけど」

電王になって一ヶ月、すでにアスナ・このか・刹那・真名の4人に加え良太郎は気がついていないがアキラ、明確に打ち明けていないが恐らくクーフェイにも気づかれている。

「そういうことじゃ、まあモロモロ大変じゃろうがお主なら大丈夫じゃろ!」

「はぁ・・・がんばります・・・」

「俺は納得してねーぞジジイ~~!」

モモタロスを除いておおむね納得する一同、

若者その1 野上良太郎
毎日が不運という名の理不尽のオンパレードである上、つい最近、本人もよくわからない内にヒーローになってしまい。とんでもない学生ライフを送っている本作の主人公である。

・・・・・

3月16日土曜日お昼前・中等部女子寮前にて

「ええ、というわけで今日から良太郎さんも正式にクラスの皆さん一員のなりました。」

「よ・よろしくお願いします・・・」

「「「「「よろしくーーーー♪」」」」」

照れる良太郎を笑顔で迎え入れる2-A生徒一同
彼女たちに言わせればすでに良太郎はクラスの一員であり、今回の女子寮入りも、むしろ歓迎すべきもののようだった。

(いや~、良太郎っちがね~、こりゃあ色々面白そうなことになりそうだね~♪)

良太郎の起こす面白事件を楽しみにするもの

「・・・・」

「ふふ、どうした刹那?嬉しそうじゃないか」

「なっ!べ・べべ別に嬉しそうなどと・・・」

「そうか?私は嬉しいがな」

(えへへ・・今夜は歓迎にご馳走作らなアカンな~)

(ま・アイツらを野放しにするよりはマシよね・・・)

(野上君・・・)

と、心から喜んでくれるものなどさまざまだが全体としては若干一名を除いて概ね歓迎されていた。そう彼女を除いては・・・

(何てだよ!何で誰も文句言わねーんだよ!どー考えてもありえねーだろソレ!!)

彼女の名前は長谷川千雨、今回のテーマ理不尽を感じて生きる若者その2である。

「ハイッ先生ちょっと意見が!」

「はい鳴滝さん」

とそんな時、風香がネギに意見を述べる。

「良太郎は男なのに女子校に通うなんてやっぱりおかしいと思います!」

とまさに千雨が望んだことを言う風香、

(よーしよし!やっぱそうだよな、やるじゃねえか双子のツリ目の方!もっといってやれ!)

千雨の期待が風香に向けられる!

しかし・・・

「えーと・・」

「それで史伽と考えたんですけどー・・」

「「明後日の終業式の後で“良太郎とネギ先生歓迎記念パーティ”をやりませんか!?」」

ガクッ!

こける千雨、

「おーそりゃいいねー!」
「やろーやろー♪」
「んじゃヒマな人は明後日の放課後寮の芝生に集合ねー」

風香の発案に大賛成のクラス一同、人の夢と書いて儚い千雨の思いはもろくも崩れ去った・・・

・・・・・

寮内・千雨の部屋

バタン!

「うわああ~~~っ!違うだろ!?そうじゃねーだろお前ら!?なんで皆疑問に思わねーんだよ!」

あの後たまらずその場を離れ自分の部屋で叫ぶ千雨

「なんでウチのクラスは普通じゃね~んだよ!やたらに留学生が多いわデカイのやら幼稚園児みたいのはいるし、ソレに加えてあのガキ!どう考えても労働基準法違反だろーが!とどめに男子の転入生の野上!転校初日に窓から落ちるのから始はじまって、血みどろになって登校はすること3回に階段から転げ落ちるわ車にはねられるわありえねーことのオンパレード!かと思えばこないだは不良どもとケンカしてるわいろんな女と夜遊びしてるわ昨日なんてわけわかんねーこといって教室滅茶苦茶にするわ!!違うだろ!?本来の学園生活はこんな奇人どもに囲まれた日々じゃねーだろ!?」

そう言って千雨は彼女にとって理不尽から逃げる手段ネットアイドルとしての活動をはじめるのであった。

ちなみに今日の掲示板のテーマは“ちうの気持ち悪い多重人格おとこが引っ越してきた”とのことだった・・・。

・・・・・・

午後6時

ガチャン!

「・・・・・なにこれ?」

荷物を業者の人に任せ、夕食をこのかたちの部屋でご馳走になり改めて自分の部屋に案内される良太郎、一人部屋なので若干他の部屋より狭いが中自体は小奇麗でで家具も一通り来ている。中学生の一人暮らしにしては十分な環境であったがなぜか玄関には外側から鍵のかけられる鉄格子がつけられていた。

「アンタがここにきたのは半分は見張るためなんだから当然よ。特にエロガメなんか出てきたら大変でしょ?」

そういって容赦なく鍵を閉めるアスナ

「私たちの部屋は隣だから外に出たかったら携帯かけてね。じゃお休み」

「アスナちゃ~~ん!」

そういって無常にも部屋に戻ってゆくアスナ、哀れ良太郎

・・・・・・

デンライナー内

「冗談じゃねーぞあのクマパン女!良太郎の人権を何だと思ってんだ!」

あまりに理不尽な仕打ちに怒るモモタロス、一見の良太郎のために怒っているように見えるが・・・

「ホント困るよね~今日は歩美ちゃんと8時からデートなのにさ」

「俺だって族の連中と決着つけるっつって12時に待たせてるんだ!このままでいられっか!」

やっぱり個人の欲望100パーセントだった・・・・

「ねえ、先輩、ここは一つ手を組まない?」

「あん?」

そういってモモタロスを誘惑するウラタロス、何やら策があるようだ。

・・・・・

一時間後

「それじゃあ私はちょっと学園長先生に呼ばれてて行くけどいい?絶対量太郎の体使っちゃだめだかんね?ナオミちゃんもお願いね?」

「は~い、私がしっかり見張ってますからあんしんしてくださ~い♪」

ナオミに任せデンライナーを後にするハナ、まあ彼女にしてみれば良太郎は牢の中みたいなものだし大丈夫だろうという油断があったのだ。

ハナが出て行って数分後・・・

ウラタロスが行動に出た

「あ~、そういえばナオミちゃん、実はさっきネギ君から電話があってさ~、ナオミちゃんの“美味しいコーヒー”が飲みたいんだけど今日は仕事が忙しくて部屋から出られないっていってたよ?」

「ええっ!ネギちゃんがですか~?」

ウラタロスの言葉を疑うことなく信じるナオミ、実は彼女も何気に可愛いネギのことを気に入っていた。

「うん、だからさ、ちょっとコーヒーの出前いってきたらどうかな?大丈夫だって、僕らはどの道良太郎が外に出られないんだから♪」

「そうですかあ?じゃあいってきま~す♪」

そういってナオミはデンライナーから出てしまった。

作戦の第一段階終了

同時刻

「スー・・スー・・」

元々疲れ果てた良太郎は今日も非常に早く眠りについていた。
今日はどの道部屋から出れない。ソレは同時にモモタロスたちも外に出ないことを意味し、良太郎は久しぶりに安心して眠れていたのだ。

だが、

シュウウン・・・・

「俺、参上!へへ、亀の言うとおり良太郎の奴寝てやがったな」

そういって鉄格子に向かうM良太郎

「フン!」

ギィイイ・・・

力いっぱい鉄格子を曲げ、なんとか出られる分の幅を取るM良太郎
K良太郎ほどではないが彼の腕力も十分怪物レベルだった。

「さ~てと脱出完了・・「あれ?良太郎君?」・・げっ!このか・・・」

なんとか部屋化脱出したM良太郎の前に今度は良太郎にお茶を持ってきてくれた。このかがいた。

「あれ?その髪だとモモちゃんかえ?」

「いや・・・えーと・・その・・・<やれやれ、ちょっと変わるよ先輩>」

シュウウン・・・

そういってう良太郎にチェンジ、しかし今回はいつものメガネをかけずすばやく髪の毛をいじって髪型と青メッシュを隠した。

「ごめんこのかちゃん・・・実はモモタロスがイマジンが近くにいるって・・・」

とまるで良太郎のような口調で話すU良太郎、アカデミー賞ものの演技力だった。

「ほんまに!?大変やん!」

「うん、だから僕たちで倒しに行ってくるからこのかちゃんはこのまま部屋に戻って!・・・それと心配かけたくないからアスナちゃんたちには黙っててくれるかな?」

「うん!わかった。アスナには部屋におるってゆっとく。」

見事にU良太郎の術中にはまってしまうこのか、これがウラタロスだとわかっていればあるいは気づいたかもしれないがそこは良太郎の信頼でカバー、恐るべしウラタロス・・・・!

「ありがとう、それじゃお休みこのかちゃん♪」

チュッ

「ひゃあ!」

別れ際にこのかの頬にキスをする良太郎。
このかは顔を真っ赤にし、しばらくその場でボーッとしていたという。これまたウラタロスだと知っていればまた違った感じだったのだろうが相手が素の良太郎だと思っているこのかにはすごい衝撃だった。

<やるじゃねーかエロガメ!やっぱ女たぶらかすことにかけちゃあお前の右に出る者はいねーぜ!>

「いやいや、そういう先輩のバカみたいな力がなきゃ脱出もできなかったわけだしね~」

とお互い褒め合う(?)モモとウラ、彼らの初の共同戦線は成功を収めたようだ。

「さてと・・・じゃあ11時半までは僕が使うよ先輩?」

<おおよ、損でその後は俺のお楽しみだ!>

と、女子寮を後にしたU良太郎だった。

・・・・・

同時刻・学園長室

「おお、わざわざ呼び出してすまんのうハナ君」

「いえ、それでご用件は?」

「うむ、実は今生徒たちの間で妙なうわさがあってのう。“赤い月の夜どんな望みもかなえてくれる魔法使いの老人が現れる”というのが
ネット上などでうわさになっとるんじゃ」

「望みをかなえる魔法使い?・・・まさか・・・」

「ふむ、ただのイタズラかとも思うんじゃが今夜の月も赤いし一応意見を聞いとこうと思ってのう・・・」

「そうですか・・・でも、私にもさっぱり・・・望みをかなえるはともかく魔法使いの老人って・・?」

・・・・・

少し時間を遡るころ

「なんでよ!なんでちうなんかに勝てないの!?」

そういってパソコン乱暴に切る少女、彼女の名前は相沢ルナ、学園の高等部の生徒でありネットアイドルでもある。

「あんな女のどこがいいのよ・・・!・・・あんなのの・・」

自分を差し置いてNQ1ネットアイドルに座に君臨し続けるちうの存在に激しい憎悪を抱くルナ、本来の美しい顔立ちは激しい嫉妬によって歪んでいた。
そして彼女こそ今回の話における第三のりふじんを抱える若者である。

「おやおや・・・せっかくの美貌が台無しですよお嬢さん?なにかお困りですか?」

「!!、誰!?」

一人のはずの部屋に突然の男性の声
ルナが振り返るとそこには窓から見える赤い月をバックになの老紳士がいた!

「はじめましてお嬢さん、私は・・・通りすがりの魔法使いです」

・・・続く・・・

おまけ

【デンマギファイル】
モモタロス・・・良太郎が最初に出会った彼の思い描く桃太郎の鬼のイメージでできたイマジン、現代にやって北はいいがせっかく憑依した良太郎が特異点であることに気づき激しく後悔、しかしよくよく考えればこういったことこそ自分の望んだことと考え電王ソードフォームとしてイマジンと戦うことを決意する。
元来、イマジンの使命などどうでも良く、カッコよく敵を倒せれば良いというヒーロー願望ありの不良イマジン、口癖は「俺、参上!」と「俺は最初から最後までクライマックスだぜ!」
性格は極めて短気で単純、物事をあまり深く考えないで行動する。が実は案外いい奴で、ネギやアスナのために戦ったり、子供を庇ったりなどする。
良太郎のことは一応パートナーとして認めているらしく、お互いにそれなりの信頼関係はあるが、彼の生み出した姿とモモタロスという名前には不満がいっぱいの様子

仮面ライダーDEN-O-MAGI 第22話 アイツは俺がやっつける!?フォームチェンジパニック!

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