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第30話 さらばモモタロス!?嫉妬とプリンと姉妹喧嘩! 投稿者:仮面ライダーマンティス 投稿日:05/27-15:41 No.2464  

2003年3月21日金曜日・カフェミルクディッパー

「そうか、近衛とは上手くやっているか。フフ、やはりアイツに頼んだのは間違いじゃなかったようだな。」

予定より少し遅く仕事が終わり、学園に帰ってきた真名は刹那と共にミルクディッパーでコーヒーを飲んでいた。
会話の何様はわからないが、二人が喋っているのをみて愛理はうれしそうにしていた。

(フフ、最近良ちゃんのお友達がたくさん来るようになってうれしいな、ウチの店、女子校が近くにあるのに“何故か”男の人のお客さんの方が多いものね)

その原因にも、今正に自分に注がれている男性客の熱い視線にも気が付かない愛理は今日もマイペースそのものである。

「ああ、なんだかお前にも色々心配かけてすまなかったな。・・・しかし、そのおかげで良太郎さんは・・・」

刹那は少し沈んだ声で言う。

「聞いたよ。また新しい奴が増えたんだって?これで何体目なんだ?」

「4体目だ・・・。もはや、一人ゴレンジャーみたいになってきている・・・。」

「そうか・・・。・・・・・なあ、刹那、よく言われる話だが、やたらとメニューが多い喫茶店やラーメン屋ってスグつぶれるよね」

「ブッ!」

真名の衝撃的なものの例えにコーヒーを噴出す刹那。
真名はソレを見て楽しそう微笑んだ。

「た、龍宮・・・お前、良太郎さんを店扱いするな!」

「ハハハ、冗談だ冗談!しかしまさに『来るもの拒まず』だな。大変だぞ刹那?」

「・・・・、ああ、だが守って見せるさ、私やワカマルスを助けてくれたあの人のことを・・・今度は私が命をかけてな」

強い気持ちのこもった口調で言う刹那、その言葉には決意と、この世界を守る戦士であり、自分にとって恩人であり友達でもある良太郎への感謝が溢れていた。

「そういうことじゃないさ、ただああいうのは将来、絶対に女関係でもめそうだからな。惚れたんだろ?」

「ブーッ!」

再びコーヒーを噴出す刹那、今度はむせたこともあってか顔が真っ赤になった。

「バ、バババカなことを言うな!私にはこのかお嬢様というお方が・・・」

「いや・・・それも問題だろ。しかしそうか、私は又てっきり・・」

「あの人は・・・・・恩人だよ。これから先もずっとな、それに良太郎さんにはもう、心に決めた人がいる。だから私は、そういったこともひっくるめて力になりたい。そう思っているんだ。」

少し切なそうな表情をする刹那に対し、真名はそれ以上のことは言わなかった。

・・・・・

一方、そんな少女の心を惑わす、罪深き不運な少年は今・・・・

ザシュン!ザシュン!

「ハアアアッ!」

ザシューーーン!!

「ぐわああ!」

夜の街中で、今日も時刻の運行を守る為、戦い続けていた。
ハイエナに似たイマジン=ジャッカルイマジンを相手に、スピアフォーウの神速の槍で詰め寄る電王。
その横ではアスナやネギにこのか、そして・・・

(ほお、彼が噂のワカマルス君ですか。美しい、なかなか魅せる戦いをしますね。)

謎の老紳士が、誰にも悟られない場所から戦いを観戦していた。

「うぐう・・・マトモに戦ってられるか」

シャッ!

電王の強さに勝てないと判断し、背を向けて逃げ出そうとするジャッカルイマジン。だが、

「逃げとおせると思ったか?」

ピッ、

<FULL CHAGE>

ギュウイイイィイン・・・・

パアアアア!

ベルトからデンガッシャーにエネルギーが供給され、背中から桜色の翼が現れる。

ブオオオオン!
ヒューーーーン!

「んなっ!」

驚くジャッカルイマジン!その見た目からスピードにはかなり自信があり、現に時速180キロで逃走している自分を電王は横からあっさり抜き去り、旋回してこっちへ向かってきたのだ!!

「スピニングクロス!」

シャッ!シャッ!

ジャッカルイマジンの胸に刻まれるXの文字!

「ガアアア~~~!」

時速300キロが繰り出された神速の連撃に逃げる術と失くし、爆発するジャッカルイマジン!

「絶望の花を咲かせ、そして散れ・・・・」

ドーーーーーン!

・・・・・

???の夢の中

「行くぜ、俺の必殺技パート3!」

ザシューーーン!

「うわ~や~ら~れ~た~」

ドーーーン!

エクストリームスラッシュが炸裂!
イマジンはマヌケな断末魔の叫びを上げ爆発した!

ファアアアアン

「ヘヘ、まあ、あんなの俺の敵じゃないね!」

デンライナー内で勝ち誇るモモタロス

「凄かったですモモタロスさん!僕、憧れちゃいました!」

「おおっ、そうかそうか!ネギ、お前分かってんじゃねーか!」

モモタロスの華麗な(?)戦いを褒め称えるネギ

「やっぱりなんだかんだ言っても一番頼りになるわよね~」

「かっこよかったえモモちゃん」

「おいおい、ガキは趣味じゃねーんだ。惚れんなよ?」

その勇姿に(?)頬を赤らめるアスナとこのか、

「まったくね。ほら!あんたたちもモモタロス“様”を見習いなさい!」

「ハッ!確かに拙者たちとは各が違いすぎるでござる。」

「うん!モモ、あんたがNO.1や!」

「ホントホント、僕たちも先輩の爪の垢でも煎じて飲みたいよ」

「アッハッハッハ、ハナクソ女もようやく俺の価値が分かったみてーだな?ま、お前らも頑張りたまえ」

まるでみんなのお手本(???)のようにハナはモモタロスを見習えと言い、3体のイマジンもそれに同意した。

「本当に、モモタロスがいてくれて良かったよ。やっぱり、他のイマジンじゃちょっとね・・・それで、僕からのささやかなお礼なんだけど」

「ハ~イ♪生クリームたーっぷりの特製プリンで~す♪」

そう言ってナオミがプリンをだち、良太郎がそれをもってモモタロスにお礼を言う。

「うひょーーー!プリンだプリンだー♪」

「「「「「モモタロス、バンザーイ!モモタロス、バンザーイ!」」」」」

・・・・・・

現実・デンライナー内

「ムニャムニャ・・・へへ、それじゃあ早速いただき・・・」

ガスッ!

「イデッ!」

すやすやと眠るモモタロスにハナの蹴りが炸裂!
モモタロスは横になっていた椅子からずり落ちた!

「イマジンが出てきたってのに、何呑気に寝てんのよバカモモ!全く肝心な時に役に立たないんだから・・・。」

と、先ほど見た夢とは全く逆の呆れた視線をするハナ

「なぬっ!?イマジンだと!」

その話を聞き慌てて立ち上がるモモタロスであったが

「それならとっくにワカマルスがやっつけちゃったわよ!」

好意など微塵も感じさせない表情でアスナが言った。
モモタロスが振り返るとそこには、先ほどのジャッカルイマジンとの戦いを終え、デンライナーに戻ってきたワカマルスと良太郎やネギたちがいた。そして、ワカマルスの手には戦いのご褒美なのかプリンがあった。

「どういうこった良太郎!なんで俺を呼ばねーんだよ!」

戦いという生きがいを横取りされ、良太郎にあたるモモタロス

「アンタね~、良太郎は散々アンタの呼んだのに、ずーっと寝てたんじゃない!」

「なぬっ!?」

「そうそう、いや~でも実際ワカマルス君が言って正解だったよねアレは、先輩じゃきっと勝ったとしても、良太郎がボロボロだったし、」

「うんうん、コイツの強さはなかなかなもんや!」

と、新入りを褒め称える先輩を一度も誉めたことが無いウラタロスとキンタロス

「亀に熊!テメーら!」

「確かにワカマルスさんの戦いって、あんまり攻撃が当たらないっていうか華麗ですよね。見ていてキレイっていうか。」

「うんうん、それにワカちゃんが憑いた良太郎君って、メッチャハンサムになるんやで?ええ男やったな~」

「ネギ、このか・・・」

ワカマルスの美しさに心を奪われるネギとこのか

「確かに、良太郎に憑いたイマジンの中じゃ一番マトモよね、誰かさんたちと違って、基本的に良太郎の言うこと聞くし」

「鼻血さえ気をつければなんの問題もないしね。良太郎、これからはワカマルス主体でいけばいいんじゃない?」

「・・・・・・」

さらにハナとアスナのトドメの一言に、とうとう言葉を失うモモタロス、彼が先ほど、夢の中で見た褒め称えられる自分がいた居場所にワカマルスが立っていた。まさに“夢と現実”である。
ああ、人の夢と書いて儚い、イマジンの夢と書いて今、儚い・・・

「うん、これからも宜しくねワカマルス」

「それはコチラのセリフでござるよ。我が主良太郎、このワカマルス、アナタの熱き思いに答えるため、これからも誠心誠意、がんばる所存でござる!」

「「「「「わあ!」」」」」

パチパチパチ!

プチン!

コレまでのどのイマジンにもない殊勝な心構えに拍手する一同。ワカマルス、バンザーイといった雰囲気についにモモがキレた!

「テメーらいい加減しろ!さっきから黙って聞いてりゃあ、このムッツリガラスのこと贔屓しすぎなんじゃねーか!?俺は、良太郎に最っ初から憑いてるってのにプリンなんてもらったことねーぞ!!おい、ナオミ!俺にもプリンだ!!」

「残念でした~。今日はもう売り切れで~す。」

「~~~~!、やい、ムッツリ!それを俺によこせ!武士がプリンなんて喰ってんじゃねーよ!」

「イヤだ。で、ござる。」

「あんだとテメー、先輩の言うことが聞けねーってのか?」

とワカマルスに絡んでくるモモタロス、最早唯のバカな酔っ払いかチンピラである。

「これは良太郎殿が拙者の功を労ってくれたものでござる。それをおいそれと他人にやるのは殿への侮辱でござる。それに、一ついっとくでござるが、拙者が忠誠を誓うのはあくまで良太郎殿唯一人、お主の命令など聞く気は毛頭ござらん。」

「テメー!上等だコンニャロー!表でろ!!」

そう言ってワカマルスの胸倉を掴み立ち上がるモモタロス、八つ当たり100パーセントである。

「やめなよモモタロス!そんなプリンぐらいで・・・」

そんなモモタロスをしかり、やはりワカマルスを庇う良太郎。彼のそんな態度と言葉に・・・

「プ、プリンごときだと~、悪かったなちきしょ~、プリンごときでマジギレしてよ~!そうかよそんなにそいつよけりゃあずっとそいつとたたかえばいいじゃねーか!!良太郎のバッキャッロー!浮気者ぉー!!」

と言って、泣きながら食堂車を出て行ってしまった。

「・・・ちょっと言いすぎちゃったかな?」

泣いて出て行ったモモタロスを見て、ちょっと心が痛む良太郎、しかし、彼以外は正直、あまりにも子供じみたモモタロスの言動や行動に引いていた・・・。

「浮気者って・・・」
「全く、あきれちゃうよね~」
「ほっといて大丈夫よ良太郎、どうせ明日には忘れてるわ」。」

と、全く相手にもしていなかった・・・

・・・・・

2003年3月22日土曜日

翌朝、ハナに呼ばれてデンライナーにやってきた良太郎たち。

「モモタロスが家出したって!?」

「そうなんですよ~。今朝この手紙が置いてあったんですよ?」

ナオミはそう言って、汚い字で書かれた手紙をだす。

〝俺の価値がわからない薄情な奴らへ、
俺様の日ごろの活躍を忘れてポットでの新入りをチヤホヤしやがって・・・・。
そんな、薄情な奴らとはもう顔をあわせたくないので旅に出ます。
探すんじゃねーぞ!絶対探すんじゃねーぞ特に良太郎!!
もう謝っても許してやらねーからな!
モモタロスより〟

「・・・・どんだけ探して欲しいのよ・・・。ていうか字ぃ汚っ!」

「きっとモモちゃんも寂しかったんやな~」

「寂しいって、アイツいくつよ!?今日日、小学生だってプリンで家出なんてしないわよ!?」

モモタロスのその行動にあきれ返る一同

「と、とにかく探さなくちゃ!」

「そ、そうですよ!」

(一応)モモタロスのことを心配し、探しに行こうとする良太郎とネギ

「ほっときゃいいって、どうせおなかがすいたら帰ってくるでしょ?」

「そうよ、大体外に出たところで何かできるわけじゃないしね。」

しかし、アスナとハナは放っておけと言い、

「まあ、ワカマルス君が出てきてすっかり存在意義をうしなっちゃったわけだしね~、“来るもの拒まず去るもの追わず”でいいんじゃない?」

「せやな」

「そうでござるよ殿、逃げた家臣を主が探しに行くなど聞いたことがござらん」

イマジンたちに至っては「帰ってこなくてもいいんじゃね?」と言う雰囲気ですらある。モモタロスの日ごろの信頼、人徳がうかがえる・・・。

「でもやっぱりほっとけないよ!付き合いも長いし、モモタロスは大事なと・・・」

友達という単語が出てきそうになった瞬間、良太郎の脳裏にはコレまでのモモタロスとの思い出が蘇った。
『俺、参上!』と言って、自分が不良に絡まれるたびに現れてはやりすぎなくらい喧嘩をし、おかげですっかり不良たちには目を付けられ、その悪名から男子部に入れてもらえなかった・・・。

「と、とも・・・・」

『行くぜ!行くぜ!行くぜ~!』いつも乗りだけで無茶な戦いをし、自分の体をボロボロにし、筋肉痛のおまけまでよこすモモタロス
ウラタロスたちが来てから、他のフォームで戦うたびに文句を言い、喧嘩をし、よくアスナやハナに怒られ、たまに自分ごと殴られる日々・・・・

「と、とにかく探さなきゃ!」

それら全てがモモタロスを友達と言おうとした良太郎の口をふさいだのであった。とは言え、ヤハリ心配であることには変わりないので、ネギと良太郎はモモタロスを探すことにした。

・・・・・

同時刻・世界樹広場

「ぐす・・・、なんだよなんだよ・・・。史伽と楓姉のバカ・・・」

誰もいない広場で一人体育座りをし、落ち込む幼女のような少女鳴滝風香がいた。
何故彼女がこうして一人でいるのか?その理由は昨晩のちょうどもモモタロスが騒いでいる時間まで遡る。

・・・・・

「正直に言えよ!楓姉は今お風呂だし、30分前まで確かに冷蔵庫にあったんだ!史伽が食べたんだろ!?」

「だから食べてないです~!」

と寮の部屋で言い争う双子、

「ふ~、いい湯でござったな~、おや、二人ともどうしたでござる?」

と、そこへ風呂から帰ってきたのは、彼女たちのルームメイトである長瀬楓であった。

「あっ、楓姉!聞いてよ!史伽の奴僕が大事に取っておいたプリンを勝手に食べちゃったんだよ!」

「だから、食べてないです~!」

と再び終わりなき論争を繰り広げる二人、その様子を見て楓は汗をかいた。

「そ、そうでござったか~、いや~スマン風香殿!食べたのは拙者でござるよ」

そう言って楓は洗面用具と一緒に空になったプリンの容器を出す楓

「「ええっ!?」」

「いや~、冷蔵庫で冷やしたプリンを熱い湯船につかりながら食べるというのもなかなか乙なもので・・・」

ハッハッハと笑ってごまかす楓

「ほらあ!やっぱり私じゃない!お姉ちゃん酷いです!!」

「ううっ・・・。」

「確かに、プリンのことはすまんと思うでござるが、たった一個のプリンで仲の良い妹を疑うのは姉として少々大人気ないのではござらんか?」

「そうです!プリン一つで目くじら立てるなんて大人気ないです!」

「な、なんだよー!二人だってプリンが大好きなくせに!バッキャロ
ー!」

・・・・・

といった具合にどこかのバカな鬼と同じような状況で今朝、部屋を飛び出したのだった・・・・。

「ぐす・・・、プリンのことをバカにして、大体、史伽ばっかり贔屓しすぎなんだよ。お姉ちゃんなんだからって・・・」

「わかる!わかるぜお前の気持ち!」

ザアアアア

「ひゃあ!」

一人涙を流す風香の前に砂状態になったモモタロスが顔を出す。

「どーやらお前も俺と同じような目に遭った見てーだな。わかる!その気持ち、すんげーわかるぞ・・・っておい?」

風香のおかれた状況に、強い共感を覚えたモモタロスは、つい、姿を現し、語りかけてしまったが、おばけが苦手な風香はその姿に気を失ってしまった。

・・・・・

一時間後

「ハァ、お姉ちゃんどこにいったんでしょう?」

「う~む、元は言えば拙者が原因、夕べは少し言い過ぎてしまったでござるなあ・・・。」

あたりを散策し、家出をした風香を探す史伽

「早くお姉ちゃんを見つけないと・・・」

姉のみを案じ、そう呟いた瞬間

シュウウウン・・・・

「ムッ!史伽殿!」

「えっ?きゃあ!」

史伽に近づいてきた光球!
その邪悪な気配に楓が反応するも一瞬遅く、光球は史伽に憑き、狐のイマジンに実体化してしまった!

ザアアアア

「ガキ、テメーの望みしかと聞き入れたぜ!家出したバカな姉貴をみつければいいんだろ?ちょいと怪我してっかもしれねーが、なるべく生きてつれてきてやるよ!」

「なっ!私そんなこと望んでないです!やめてください!」

イマジンにしがみつき願いを取り下げろと講義する史伽

「チッ!やかましいガキが!どいてな!」

ブン!

「きゃあああ!」

史伽のことを鬱陶しく感じたフォックスイマジンはその小さな体を持ち上げ、投げ飛ばした!

「史伽殿!」

投げ飛ばされた史伽をキャッチしようとする楓!そのとき!

シュン!
スタッ

((!))

何処からともなく現れた影が、楓より早く、史伽をキャッチする。

「やれやれ、主のため仕方なくモモを探して気配を辿ってみれば、イマジン違いでござったか・・・。大丈夫でござるか童(わっぱ)?」

「りょ、良太郎さん?」

史伽を優しく抱きしめ、心配する端正な顔立ちの美少年、それはW良太郎であった。

「チッ!特異点か、鬱陶しいのがきたなおい!」

「良太郎殿!」

慌てて駆け寄る楓に史伽を引き渡すW良太郎、その視線はフォックスイマジンに向けられていた。

「お主・・・この幼女は契約者でござろう?随分な扱いではござらんか?」

<幼女って、史伽ちゃんは僕と同い年のクラスメイトだよ>

「マジで!?で、ござる!」

衝撃の事実に驚くワカマルス、まあ、当然の反応ではあるが

「ごちゃごちゃうるせえなおい。別に死ななきゃ契約者なんてどうなったっていいだろ?ましてやんなガキ!」

フォックスイマジンのココと無いその一言が、驚いていたW良太郎の怒りに再び火をつける。

「お主、外道でござるな・・・・二人とも下げってろでござる。」

「しかし良太郎殿!」

先ほどの動きから只者ではないと感じつつも良太郎の身を案じる楓、相手は道の怪物、いかに武術に心得があるとはいえ、二人係で戦うべきだと考えていた。

「心配無用、拙者の主は“正義の味方”でござるからな!変身!」

ピッ、

<SPEAR FORM>

シュウウン
ファアアアン
カシャン!

パスをベルトにかざしプラットフォームへ、そして現れるアーマーと羽衣を身にま纏い、現れた鳥形のデンカメンを装着!

パアアアアア、
バサ!

舞い落ちる無数の花びらの中羽衣をなびかせて舞う美しき戦士!

「愛するものを守る為、主に代わって悪を討つ!我が名は時の守護者電王!お主の腐った命の花、散らせてもらうでござる」

「りょ・りょりょ良太郎君が変身したです!」

「なんと!件の仮面の戦士は良太郎殿でござったのか!」

目の前の良太郎の変身に驚く史伽と楓!

「ハ~ア、うざってえなおい?殺していいか?」

「できるものなら・・・」

「「ハアッ!」」

そう言って戦闘を開始しあう二人!
果たして勝負行方は?
そして、世にも馬鹿馬鹿しい理由で家出した。バカコンビは果たして?

・・・続く・・・

おまけ
【デンマギファイル】
W良太郎・・・良太郎の体にワカマルスが憑依した状態、憑依することによって瞳が赤くなって、目が吊りあがり、伸びた髪の毛をちょんまげ風に束ね、白メッシュが入る。この状態になると達人であるワカマルスの力が発動、モモタロスほどではないがオーラによって全身の身体能力は強化され、また瞬動などの特殊な戦闘技術、ワカマルスの謎の剣術が使え、その技量は刹那以上になる。
基本的には良太郎の許可なしでは出てこないが、目の前で困っているひとがいたり主や人の命が危険に晒された時は出てきてしまう。
この状態の良太郎の顔は、もともと良い顔立ちをしている良太郎の顔が全体的に鋭くなり、歩くだけで周囲の注目を浴びるほどの美少年になり、何もしなくてもU良太郎クラスにもててしまうが、女性が苦手なワカマルスには、それが悲しい悲劇を生むことに・・・

仮面ライダーDEN-O-MAGI 第31話 敗れる疾風、ガラスのカラス!?

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