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第32話 クライマックスを決めるその時まで・・・ 投稿者:仮面ライダーマンティス 投稿日:05/31-13:33 No.2483
ガシャーン!
昼下がりの学園都市内、そばの出前を届けようとした中年男性が、その横から凄まじいスピードで走る少年と激突した!
「バッキャロー!どうしてくれんだ!」
「ごめんなさ~~~~い!」
ぶつかったことで頭にそばをたらしながら、少年=良太郎は休むことなく直進した。
「おい見ろよあいつ!なんかスゲー早くね?」
「ああ、けど、下半身はスッゲー元気なのに上半身はなんかスゲーぐったりしてるな?なんかキモッ」
道行く人々も、100メートル11秒台で走る今にも死にそうな少年に注目した。あまりに早く通り過ぎて行くので顔がよく見られていないのは不幸中の幸いだが、明らかに目立ってしまっている。
中等部校庭
「よーし、では100メートルのタイムを計る。皆準備しろ」
春休みの陸上部、良太郎のクラスメイトである春日美空を含め、熱心に練習をしていたそのとき
「ヨーイ・・・スター・「どいてくださ~い!」」
パン!
まさにスタートのタイミングで、陸上部員と共にコースを走り出す良太郎!そして、彼は、フォームもクソもないその走りで部員の誰よりも早く駆け抜けていった・・・。
「せ、先生!今の人・・・100メートル11秒42でした!早っ!」
「なんと!是非スカウトしなければ!今の少年に誰か心当たりは無いか!?」
(今のって・・・野上君・・・?)
美空はちらりと見えた顔に心当たりがあったが、何か面倒そうだなとあえて顧問には進言しなかった。
ダダダダダダダッ!
引き続きひたすらつっ走る良太郎、だが、
「ハァ・・・ハァ・・もう・・ダメ・・あれ?そういえばこの先って確か体育館だから・・・」
そう、壁があったのだ。
だが、そんな壁の存在などまるで無いもののように良太郎の足は体育館の壁に向かっていった。
「わ、わあああ~~~~!」
シュウウウン・・・
「泣けるでえ!」
ドゴオオオン!
<キンタロス!>
激突しそうになった瞬間!キンタロスが憑依し、壁を壊してくれた。
「一体どうしたんや良太郎!?急に走り出すわ、俺が入っても下半身のが勝手に動くわ」
<うん、多分モモタロスが呼んでるんだと思う。きっと理由があると思うから・・・だから、キンタロス>
「了解や、そこに行くまでの道にある壁、片っ端から壊せばええんやろ?」
<ほ、ほどほどにね・・・>
かくして上半身がキンタロス、下半身がモモタロスに憑依されたKM良太郎(?)は引き続き体育館を突っ走った!
新体操部練習場
ドゴオオン!
「「「きゃあああ!」」」
「邪魔したな!」
<ごめんなさ~い!。
ドゴオオン!
壁から穴を開けて入ってきた謎の少年がまた壁に穴を開けて去っていった。
「何!?今のトラックみたいな人!?」
(あっれ~?今の良太郎君かな~?)
瞬く間にその場を走り去った少年がどっかで見た顔だなと感じるまき絵であった。
バスケ部更衣室
ドゴオオオン!
「「「きゃああ~~~除き~~」」」
「バカ!変態!市ね!」
<ひゃあああ~~~許して~~~!>
今度はバスケ部の更衣室に穴を開けて走り去るKM良太郎、悪気はまったくないのだが、女子から雨あられのような攻撃を受けつつ、その場をあとにしたのだった。
(い、今のってまさか・・・・)
通り過ぎてゆく一瞬の横顔が良太郎では?と思いつつ、あのひ弱そうな彼がまさかこんなゴリラのようなことができるはずがないと思う祐奈であった。
プールにて
「やああああ~~~」
最早以下同文という感じである。
(野上君?)
変態扱いされながらその場を後にする良太郎、唯一アキラだけが、「ああ、きっとまたあの怪物たちと戦いにいくんだな」と、優しい眼差しで彼を見送ったという・・・。
「ゼエーハァー・・・なんや今日のお前の身体、エライ動かしづらいな~」
ただでさえ貧血気味なのに加え、気持ち悪くなるほどレバーを食べた後にこの全力疾走、はっきりいって生きてることが奇跡である。
下半身は相変わらず元気一杯であるが、良太郎の顔は真っ青で、なおかつ鼻にはティッシュがつめこまれ、頭にはソバとこういしつひっかかったブラジャーがつき、ついでに顔には者を投げられた際に出来たたんこぶなどがあった。
・・・・・
体育館倉庫
「お~っし!もう3分たったぞ!とっととでてこい!」
約束の時間が過ぎ迫ってくるフォックスイマジン、運動部中の器具がしまわれたこの巨大な倉庫ないでどうやら細かい位置まではできないらしい。
「ちぃ!良太郎の奴まだこないのかよ!」
跳び箱の裏に隠れ、良太郎の到着をまつモモタロスたち、いよいよ、といった時、ネギがある決意をした。
「モモタロスさん!僕があのイマジンをひきつけますから、その間に風香さんをつれて逃げてください!」
「なっ!?」
そう言って、震える手で杖を握り締め、立ち上がろうとするネギ
「だ、ダメだよそんなの!先生はまだ子供なんだよ?あいつは僕のことおいかけてるんでしょ!?だったらお姉ちゃんの僕が・・」
「ダメです!先生として、生徒を危険に晒すわけには行きません!それに・・・人のために力を使うのがまほ・・・いえ、僕の決めた道なんです!」
10歳とは思えぬ、強い決意を秘めた眼差しで二人を見つめるネギ
「・・・・僕のお父さんはNGOに所属して、世界中の困っている人たちを助けていたんです。僕はそんなお父さんに憧れて・・・だから、お父さんのようになりたくて、いつかそれで行方不明になったお父さんを見つけるために日本にきたんです。だから、今は、命がけでお二人を守ります!」
そう言ってネギは飛び出していった!
「ネギ先生!」
(あいつ・・・)
モモタロスは以前、ネギから父親のことを聞いたことがある。そのときは父親も魔法使いであることだけ聞いたのだが、まさかその父親が行方不明であり、ネギはそんな父親を探すためにたった一人で見知らぬ国にやってきたということに衝撃を受けた・・・。
強い意志、願いをもって故郷を離れこの地にやってきた。イマジンであるモモタロスにはどこか、ネギに自分を重ねあわせると共に、来たのはいいが、すっかり目的を忘れやりたいことをし、挙句それすらもじつにくだらない理由で放棄した自分が酷く小さく感じた。
(~~~~、けどよ・・・)
そして、それと同時にネギに対し・・・・
「チッ、別のガキか・・・テメーにゃようがねーんだ!失せろ!」
「そうはいきません!ラス・テル・マ・スキル・マギステル・・・」
「詠唱!?このガキ魔法使いか!?サセネー!カア!」
ネガが魔法使いだと知り、ヘタに呪文を使われると厄介と判断したフォックスイマジンは、口から火の玉を出した!
「クッ!」
呪文の詠唱が終わる前に放たれた火球!
(父さん・・・・!)
もうダメだ!
そう感じ思わず目を瞑るネギ、死を覚悟したその瞬間、6年前のことが脳裏によみがえった。
ズシャアアアア・・・・
「えっ・・・?」
「何!?」
しかし、ソレがネギに当たろうとした瞬間、砂の壁がネギを守った。
「も、モモタロスさ「このバカヤロー!」」
ザアアア・・・
ネギの顔を砂の拳で殴りつけるモモタロス!
当然、痛みは全くないが、その怒鳴り声はネギの心に響いた!
「何が先生だからだ姉ちゃんだからだ!ガキの癖してカッコつけてんじゃねーぞ!!おい風香!テメーさっきは俺と同じでプリンのことでバカ見てーな意地はってたくせに自分一人だけ急に大人ぶんじゃねー!なんか俺だけスゲーバカみてーじゃねーか!!」
「モモ・・・」
「ネギ!てめーはもっと悪い!テメーのクライマックスは親父みてーな・・・親父よりスゲー奴になって、いなくなった親父を見つけることだろ!?だったらあんな狐ごとき相手に命なんてかけんじゃねーぞバカヤロー!!それとな、この際だから言っとくけど親父のこととかいつか全部話せ!ガキはガキらしくカッコイイ俺をあてにすりゃいいんだよ!」
「モモタロスさん・・・」
ネギと風香に思いをぶつけるモモタロス、怖い気持ちをしまいこんで必死に、なきそうになりながら、誰かを守ろうとする、自分より弱い者を見て、無性に自分に腹が立つと共に、そんなことをするネギたち自身にも腹がたった。
「いいかガキ共、どんなにカッコつけたってなあ、テメーらはまだどうしようもねーくらいガキなんだよ!だからお前たちが最高にカッコよくなる“クライマックス”がくるまでな、何が何でもでかくならなきゃいけねーんだよ!だからそん時まで、そういうカッコつけるのとっとけ!!」
「フン、契約内容すら聞けてない出来損ないが偉そうなことをほざくな、消えろ!」
ボオオ!
ザアアアアア・・・
火球を飛ばすフォックスイマジン!
直撃を受け吹き飛ぶモモタロス、あたりには彼の身体を構成する砂が飛び散り視界を悪くした。
「フン、やっぱり目くらまし程度にしか約にたたんじゃないか、帆等に鬱陶しい・・「誰が役立たずだコノヤロー!」・・ナッ!」
バシッ!
砂煙の中からフォックスイマジンの顔面を殴る拳!
「ヘヘ、ざまあみやがれってんだ!」
それはM良太郎だった!
「良太郎さん!」
「えっ?あれ?なんで良太郎がいんの?」
「へへ、またせたなネギ、風香、ごちゃごちゃした前フリはここまでだ!こっからは俺の最高にカッコイイクライマックスを見せてやるからよく見とけ!」
「も、モモタロスなの?」
その口調から良太郎の中にモモタロスがいると悟った風香、彼女にはその姿がまるでどこかの童話にありそうな、砂のお化けが人間になったように思えた。
そして、その砂のお化けは子供達守る為、変身する!
カシャーン
「ヘヘ、行くぜ良太郎」
<モモタロス!一体どうゆう状況なの!?>
「説明は後だ!今はあいつをブッ倒すぞ!変身!」
ピッ、
<SWORD FORM>
シュウウウン・・・
ファアアン
ガシャン!
紅いアーマーが装着され、桃型のデンカメンが装着される!
「俺、ようやく参上!!」
力いっぱいポーズを決める電王、今日は自分のカッコよさを見せたいギャラリーが二人もいるので、気合の入り方が違う!
「そうか・・・妙だと思ったら貴様、特異点に取り込まれたマヌケだったが」
「その言い方きにいらねーなー!こいつこそ俺の生きがいなんだ!確かにテメーらやどっかのガキと違って、趣味でやってることだが、やるからには徹底的にクライマックスでいかせてもらうぜ!!」
カシャン
ヴィイイン・・・
「行くぜ行くぜ行くぜーーーーっ!!!」
デンガッシャー組み上げ、フォックスイマジンに向かって突っ走る電王!
ザシュンザシュンザシュン!
「があああ!」
コレまでの鬱憤を晴らすかのようにがむしゃらに剣を叩きつけ、フォックスイマジンを吹き飛ばした!
「チィ・・・本当に鬱陶しい奴だ・・・燃えろ!」
ボオオ!
吹き飛ばされ、距離が離れた電王に火球を放つフォックスイマジン1
だが、
「てええ!ピッチャー返し!」
カキーン!
「何っ!?」
ドゴーン!
「ぐわああ!」
なんと!電王は放たれた火球をデンガッシャーをバットのように振るって、フォックスイマジンのそのまま返したのだ!跳ね返された自らの攻撃にダメージを受けるフォックスイマジン
「ち、ちくしょう・・・ならこいつでどうだ!」
シュウウン!
奥の手をばかりに分身!左右から襲い掛かる二体のフォックスイマジン
「「ふはははは!さっきの奴ならともかく、貴様程度のスピードでは同時に攻撃できまい!」」
「ならかたっぽずつ倒しゃあいい!マズはてめーからだ!!」
ザシュン!
「「なあ!?」」
左右から同時に襲い掛かるフォックスイマジンの対し、モモタロスが選んだ選択、それは、ターゲットを片一方にしぼり、そいつを徹底的に痛めつけ、その後でもう片方を倒すというものであった!
電王の全く予期せぬ行動に攻撃を受けた右側のフォックスイマジンは完全に出遅れ、また、無視された左側は、まさかこの状況でそんな選択をするとは思わず、攻撃が避けられ、しばし、唖然とした。
「オラオラオラーーーッ!」
ザシュンザシュンザシュン!
片一方のことなど全く無視して徹底的に斬りつける電王
「き、貴様ぁ・・・こないだのやつといい、普通こういうのって如何にどっちが本物かなんとか見分けようとするもんじゃないのか?」
「んな面倒くせーことしてられっか!こっちは最初っからクライマックスなんだよーーー!」
ザシューン!
セオリーなどまるで無視して、自分のやりたいようにかつ、徹底的にやるモモタロス、この破天荒さと戦いを楽しむが故の溢れる闘争本能こそ、彼の最大の武器である。
「ぐう・・なんて奴だ・・・だが、」
ボロボロになりながらも、にやりと笑みを浮かべるフォックスイマジン、彼の目には電王の後ろから火球を放とうとする己の分身が見えたのだ!
「ハッハー!味方がいねーのはつらいな!死ね!」
ボオオッ!
「モモタロスさん後ろです!」
「!、よっと!」
「なにっ!?」
ドゴーン!
「ぐわあああ!」
だが、味方がいるのは電王もまた、であった。
済んでの所で、ネギが叫び、紙一重のタイミングで、電王は後ろからの攻撃に気付き、避けることに成功、逆にフォックスイマジンは自らの分身にダメージを与えてしまったのだった。
「サンキゅーネギ!さーてと、じゃあそろそろ必殺技といかせてもらうぜ?」
ピッ、
<FULL CHAGE>
ギュウイイイイン・・・
「俺の“幻”の必殺技、パート4」
バシュウウン・・・
デンガッシャーにエネルギーを蓄え、刀身を分離させる
「てええい!」
ゴッ!
「グフッ!」
いつもと異なり刃を寝かせ、腹の部分をダメージを受けていないフォックスイマジンに叩きつける。そして、
「でええええええええい!!!!」
ザアアアアアアア!
「なっあ!」
ドーーン!
「「ぐえええっ!」」
そのまま勢いよく身体を回転させ、それに連動して動く、飛んだ刀身ごとフォックスイマジンをグルンと180度反対方向にいるボロボロの相方に激突させた!
「フィニーーーッシュ!!」
ザシューーーーン!!
激突させた後、もう一周刀身をぐるりと回転させ、今度は刃をたたせ、二体まとめて切り裂いた!!
「「ガアアアアアア~~~!」」
ドーーーーーーン!
断末魔の叫びをあげ、二体のフォックスイマジンは見事に爆発した!
<なんで幻なの?>
「あん?そいつあ、TVを見た奴だけわかるんじゃねえか?」
・・・・・
「うん・・・うん、大丈夫、じゃあ」
ピッ、
携帯で心配する史伽に連絡を取り、風香が無事だと伝える良太郎
「風香ちゃん、昨日のこと謝りたいから、楓さんと史伽ちゃんが部屋でプリンを買って待ってるってさ」
「えっ?・・でも・・・」
無事事件も解決し、今度は家で騒動の解決に当たる良太郎、風香自身、実はもうおこっていないのだが、ここで帰るというのもどうか・・・という心境であった。
「帰ってやったらどうだ?ここらへんで度量のでけーところ見せてやんのが大人ってもんだぜ?」
「モモタロス・・・」
と、そんな風香の背中を一押しするモモタロス、その態度はどかかいつもより大人びていた。
「わかったよ。早くモモタロスみたいに強くてカッコイイ大人になるためだもんね!ココはおねえちゃんらしく帰ってやるかー!」
「おおっ、・・ま、まあ、風香も帰るっつーし、俺もそろそろかえってやろーかな~」
照れくさそうにしながら言うモモタロス、彼もまた、何気に帰るキッカケを探していたりした。
「モモタロス、その、昨日はごめんね。」
「気にすんなって!あ、あんなモン冗談にきまってんだろ?最高にカッコイイ大人の俺がプリンごときで本気でいえでするわけないだろ?な、なあ、ネギ!」
「はい!モモタロスさんは凄くカッコイイ大人だと思います!」
前回とは正反対に、大人な態度をとるモモタロス、気分は弟ができて背伸びしているおにいちゃんのようであった。
そして、ネギはそんな子供じみていながらも、自分の事を考えてくれるモモタロスのことを兄のように感じていたりした。
「だろ~~?ま、まあ、そういうこった。あばよ風香!」
「あっ!待ってモモタロス!あ、あのさ・・・また会えるよね?」
別れ際、風香が寂しそうに聞いてくる。
「おう、俺と良太郎はいつでもつながってるしな、まあ、時たまでてきてやるよ!」
「本当!?約束だからね!」
そう言って笑顔で分かれる二人、家で騒動も無事、解決したようである。
・・・・・
デンライナー内
「おおう!今帰ったぜ!」
「お帰りなさ~いモモちゃん!」
「ったく、どこいってたのよ!」
「まったくね~、デカイこと言っていつも口だけだよね先輩は~」
帰ってきたモモタロスを攻め立てるハナとからかうウラタロス、いつもならここで喧嘩になるのだが・・・
「お、おう・・・その・・、悪かったな・・・」
「「!!モモ(先輩)が謝った!?」」
予想外の反応に驚く二人、モモタロスは少し照れくさそうにしながらも、反論することなく素直に謝ったのだ。
「な、何おどろいててんだよ!俺は立派なおとなだぜ?そんなプリンで怒ったりなんか・・・」
「ハ~イ、良太郎ちゃんがモモちゃんが帰ってきたら食べさせてあげてっていって注文した特大プリンで~す♪」
そう言ってカウンターには通常の3倍ほどの大きさの特大のしかも生クリームたっぷりのプリンが置かれた
「うっひょ~!マジでか!?やったーーー!プリン♪プリン♪ひゃっほーい!」
「大人・・・ねえ?」
「ハァ、まあ今回のことでコイツが一番扱いやすいのがわかったし、よしするか~」
特大プリンを目の前に大喜び踊りだすモモタロス、そんな彼に少し呆れながらも、なまあたたかい目で見守るハナたちであった・・・。
・・・・・
午後6時・ミルクディッパー内
「ええっ?アスナちゃんたちがココでバイト!?」
事件解決後、フラフラの身体でなんとか店に辿り着いた良太郎は衝撃的な報告を姉から受けた。
「そうなのよ~、なんだかお店がいそがしいし、良ちゃんも疲れてることが多いからってアスナちゃんとこのかちゃんと刹那ちゃんがね~」
「まあ、バイトっていっても、放課後の週3日くらいだけどね。」
「ええ、でも・・・」
何となく、自分の事を気遣って言ってくれるのだなというのが分かった良太郎は少し申し訳なさそうにした。
実際バイトをするにしても、ミルクディッパーは連日かなりのお客がくるし重労働だ、その割にはそれほど高い時給も出せるわけではない。
「まあまあ、良太郎君も色々大変やし、ウチも前からアルバイトとかやってみたかったしなあ」
「そうですよ!良太郎さんはもう少し回りの人のことを頼るべきだと思いますよ?」
「・・・・うん、皆ありがとう・・。」
だが、そんな彼女たちの優しさを感じた良太郎は、断るよりもお礼を言うほうを選んだのだった。
「フフ、良ちゃんにはいい御友達がいっぱいいて、お姉ちゃん安心しちゃった。皆、これからも仲良くしてあげてね?」
「はい、まあ、腐れ縁だしね・・」
「は~い♪」
「は、はいお姉さん!こ、こちらこそ・・・」
優しく微笑む姉と笑顔の仲間達、その笑顔を見て、良太郎は身体はヘトヘトだったが、皆から元気をもらった気分になったのだった。
自分と姉のまわりにはこんなに素敵な友達が、いや、モモタロスたちもふくめた仲間がたくさんいる。毎日、不運やイマジンに振り回されっぱなしの大変な一日だが、それでも、そういう大切な人たちのために戦っていこう。
良太郎は改めて決意するのであった・・・。
・・・続く・・・
おまけ
【デンマギファイル】
フォックスイマジン・・・2003年の現代にやってきた未来人のエネルギー体が鳴滝史伽の思い描く『ゴンギツネ』からキツネをイメージしてこの世に現出したイマジン。史伽の『風香を見つけたい』という望みをかなえ、過去に飛ぶことを目的としてこうどうする。
動きが素早く、俊敏な動きで奇襲戦法を得意とする他、口から1000度の火球をはくことがでる。また、自分と同等の力を持つ分身体を作り出すことが出来、この状態では分身がやられた場合だけでなく、例え本体がやられても片方がいる限り完全には倒せない。また、意識は一つなので、連携攻撃も可能
望みをそのまま実行し、逃げる風香を強引につれてこようとしたがその場にいたモモタロスの妨害により、失敗、最期は過去に飛ぶことなく現代においてソードフォームのエクストリームスラッシュを受け、爆発した。
アイデアを食っていただいたゲロロ軍曹さん、ありがとうございました!
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