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第49話 疾風迅雷!翼を持つ電車!! 投稿者:仮面ライダーマンティス 投稿日:07/05-22:30 No.2640
カシャ
ファアアアン!
発行されたダックイマジンのチケットをパスに入れる良太郎。
同時にデンライナーがいつものように姿を現した!
「行こう!」
「ええ」
「はいっ!」
(なななな、なにがどうなってるんだ!?」
目の前に現れた謎の電車と、それが現れた状況に全く慌てた様子を見せないネギやアスナに驚くカモ。
ネギの肩の上に乗っかりながらついてはくるが開いた口がふさがらない状態である。
ファアアアアン!
一同の乗車を確認し、デンライナーは再び時の砂漠へと戻る。次の停車駅は無論―――過去!
・・・・・
1998年9月25日・ウェールズの山奥
「色々お世話になりやした兄貴、このご恩は決してわすれやせん!」
罠に掛かったところをネギに助けてもらい、その後もお腹をすかせた妹へと食料を渡してくれたネギにカモは深々と頭を下げる。
「いいんだよカモ君、ソレよりたまには遊びにきてね?」
そんなカモに友達のように接するネギ、当時は5歳であった
(うう、このお方こそ漢の中の漢だ! いつか恩返しをしよう・・・)
そう心に誓い、カモは人里はなれた山奥へと戻っていく。まさか自分がその後下着泥棒で捕まり、脱獄のあげくその信頼するネギを利用するために日本へ行くとは夢にも思っていなかった・・・
ザアアア・・
「うっ・・・!」
バタッ
ネギと分かれて30分後、人里から大分離れた森の奥で異変が起きた! 身体から白い砂が零れ落ち、そして砂はダックイマジンへと実体化していった。そのことでカモは気を失ってしまう。
「ふう、随分と狭い旅路だったが無事到着。さて、早速イギリスの金髪美女の下着を・・・じゃなかった。破壊活動をしつつ下着を・・」
契約が完了して尚、あくまで下着泥棒を行おうとするダックイマジン。ココまで情熱的に契約に取りくむイマジンは今までいなかったであろう・・・
ファアアアン!
「ムッ!」
そんな使命とは全く関係のないところで情熱を燃やすダックイマジンの目の前にデンライナーが姿を現した!
中から良太郎とアスナ、ネギとカモが降りてくる。
「ええっ!? あいつがなんで!?」
「ここはカモ君が一番強くつながった過去だよ・・この感じ、僕とカモ君が始めてあったところみたいだね・・・」
カモに冷静に説明するとともに周囲の雰囲気から懐かしさを感じとるネギ。一方良太郎は腰にベルトを付け、パスを構えた。
「ウラタロス、いくよ? 変身」
<ROD FORM>
カシャン
ファアアアアン
ガシャン!
「ぬあっ!?」
目の前で変身する良太郎にマヌケな声を出して驚くカモ。良太郎は今回、名推理でダックイマジンの契約者や住処を見つけたウラタロスを選択、ロッドフォームへと変身したのだ!
「全く・・・女の子の中身じゃなくてパンツを狙うなんて、モテない男はいやだねえ~。お前、僕に釣られてみる?」
カシャン
ヴィイイン・・・
組み上げたデンガッシャーはダックイマジンの鼻先へと突きつけられる。
「ぐ・・・どこまでも邪魔をするというわけか?」
「悪いね、僕の彼女がスケベなイマジンは一人で充分だってさ」
「って、誰がアンタの彼女よエロ亀! いいからさっさとその変態を倒しなさい!」
自分が言った覚えのあるセリフに気付き、怒るアスナ。
「はいはい、ハアッ!」
ザシュ!
パシン!パシン!
「うぐっ!」
第一手にとデンガッシャーでダックイマジンを突く電王!
続いてその攻撃にひるんだ隙をつき、ロッドを2度3度とたたきつけ、ダメージを与える!
「小癪な!」
「よっと!」
ヒュン!ヒュン!
当然一方的にやられるわけにもいかず長ネギソードで反撃に出るダックイマジン。しかし、その剣捌きには先日ソードフォームと互角に渡り合った素早さがなく、簡単に電王に避けられてしまう。なぜなら・・・
「フフ、ずいぶんと邪魔そうだね、その下着。外したら?」
そう、背中に背負った下着が山のように入った風呂敷が邪魔でうまく戦えないのだ!
「断る! 漢が一度背負った大事なものをそう簡単におろせるものか! オレは大事なものを背負って生き、そして必ず勝利をこの手に掴んでみせる!」
「な、なんかカッコいいね・・・」
「ああ、あいつもなかなかの漢だぜ・・・」
「どこがよ!? ああん、もう! 今日ほど見ていてバカらしいと思う戦いははじめてよ!」
かっこよさげなセリフまわしで最低なことを言うダックイマジンに三者三様の感想を述べるギャラリーであった。
「フッ・・・女にはこのロマンはわかるまい・・・そう、オレは大事なものを守るためなら、逃亡も辞さん! というわけでさらばだ!」
バサア!
そう言って空に逃げるダックイマジン!
<逃げた!急いで追いかけないと!>
「慌てない慌てない。今日はアイツ用に取って置きのエサを用意したんだからさ」
決して早くはないが空に逃げ、すでに数百メートルは離れたダックイマジンに対して電王は余裕を見せる。
そして今の彼と同じ色の某ネコ型ロボットと同じノリで“秘密道具”を出した
「チャララダッララ~ン♪ アスナちゃんのパンツ~♪」
スゴッ!
頭を打つほど強烈にこけるアスナ。
「コラアア!いつとったのよこの変態亀~!!!」
「いやあ、昨日部屋に行ったとき使えそうかなって、ちなみに良太郎のリクエストだよ?」
<そんなことしてないでしょ!?>
「あ~ん~た~ら~は~~っ!!」
<うわーん!ごめんなさ~い>
鬼のような顔をするアスナに必死に謝る良太郎。一方ウラタロスには当然、微塵の反省の色も見えない・・・
「まあ、おしおきは後で良太郎がたっぷり受けるとして・・・ソレ!」
ヒュン!
(ムッ!)
電王は空高く先端にアスナのパンツを引っ掛けたデンガッシャーをキャスティングする。するとはるか先に逃げていたはずのダックイマジンが急旋回し、戻ってきた!
使命よりも目先のエロ優先、悲しきかなその本能・・・
パクッ!
「いやああ~~~!」
空を舞うパンツを正に魚の様に口にくわえるダックイマジン。自分のパンツが変態の手におかされ、絶叫するアスナであった・・・
「はい、大漁!!」
ドカーーーン!
「ぶほおおお!」
そのまま地面にたたきつけられるダックイマジン!
しかし、それでも口にくわえたパンツは離さなかったという・・・
<FULL CHAGE>
バシュウウウン!
「ぐ、ぐおおおおお~~~」
そんなロクでもない執念を持つダックイマジンに電王はフルチャージしたロッドを打ち込み、拘束する!
八角形の紋章が現れ、動きを封じられたダックイマイジンはしつこいようだがそれでも口に加えたパンツと風呂敷は手放さない!!
「終わりだよ。ハアアアッ!!」
ドゴーーーン!!
「ふがああああ~~~!」
パサアア!
そこへ電王の必殺技デンライダーキックが炸裂!
ダックイマジンは爆発し、空には無数の下着が舞い散った。
「す、すげええな兄貴! なんなんすかあの良太郎って奴は!?」
「すごいでしょ、カモ君。良太郎さんはああやっていつも誰も知らない所で皆の世界・・未来を守るために戦ってるんだ・・・カモ君がいうもやしなんかじゃないんだよ?」
(未来を守る・・・・ねえ)
尊敬の眼差しのネギとは対照的に呆れた顔のアスナ。彼女の目にはデンマギ史上最低のド変態VSドスケベ=カモVSカメの戦いがとてもそんなご大層なものにはとても見えなかったらしい・・・
「あれ? でもなんかおかしくない・・ってウラ! あれあれ!」
そう言って空を指差すアスナ、するとそこには肉体を失ってなお残ったイマジンのエネルギーが再び収束していた!
シュウウウウン!
「クキャアアアアーーーーー!」
ダックイマジンの精神エネルギーが暴走!
怪鳥のような姿のギガンデス・ガルーダになった!!!
「ア~ララ、久々の暴走だね」
「クキャアアア~~~!」
ドゴーーーン!
ガルーダの雄叫びがそのまま破壊力を持つ衝撃となって付近の木をなぎ倒す!
「ひ、ひえええ~~~~!今度は怪獣かよ~~~!」
「キィ!キィ!」
ガルーダの放つ衝撃波とその巨体ゆえの威圧感はカモをはじめ、山の中にいる小鳥やサルなどの動物達に、すさまじいプレッシャーを与え、森の中は逃げ惑う動物達の足音と鳴き声で溢れかえり、“アノ男”の怒りに火をつけた!
<あいつ・・・!>
ピッ、
<GUN FORM>
カシャン
「うわっ! ちょっとリュウタ・・・“シュウウウン!”あいつは僕がやっつける!変わって亀ちゃん!」
ファアアアアン
ガシャン!
動物達を苦しめるガルーダへの怒りから、強引に支配権を奪い取り、ウラタロスと交代してガンフォームへとなる!
「ゲッ!リュウタロス・・・」
「わわわ・・・怒ってますよアスナさん!」
「えっ?えっ?なんかやばいんですか兄貴?」
5フォーム中、最恐の形態になってしまった電王に慌てるネギたち。カモはまだ、その恐怖を知らない・・・
「やばいなんてもんじゃないわよ・・・逃げるわよ!ネギ!」
「ハイッ!」
元気良く返事をして杖と足で逃げるネギたち。愛すべき対象を傷つけられた彼の前には、ネギたちなどその辺の木々に等しいといえよう・・・
「お前やっつけるけどいいよね? 答えは聞かないけど!!」
カシャン!
ドゴーーン! ドゴーーーン!
「クゲエエ~~~!」
空を舞うガルーダにガンモードのデンガッシャーを撃つ。その威力はやはり凄まじく、巨大なギガンデス相手にもある程度ダメージを与えている!
バッサ、バッサ
そんな電王を手ごわいと見たガルーダ、更に上空へと上昇し、射程外のところから攻撃しようとする寸法らしい
「フーン、じゃあ僕も飛ぶよ?」
パチン♪
ブオオオオオン!
そう言って指を鳴らすと同時に、マジンデンバードが山道を登り姿を現す!
ブオオオン!
そのままマシンデンバードに搭乗し下山する電王、何しろ山の中ではデンライナーもよべない。
「僕にも電車あるよね?」
<キミのかどうかはわからないけど・・・>
「僕んだよ!」
バチーーーーン!
そのままガルーダの攻撃を避けつつ、平地まで行くと突如雷が鳴り、その光の向こうからニ連結の紫の電車<イカヅチ>が姿を表した。
ブオオオオン!
ガチャン
ウイイィィン!
デンバードのジャンプで紫の電車の上部に飛び込む電王、デンバードはちょうどいいところに着地をし、タイヤが固定されドッキング。
ソレと同時に車両が変形し、ドラゴンのような形に変形した!
「それと、鳥さんの電車も借りるよ?」
ブオオオオオン!
そう言ってさらに吹き荒れる風と共に空からワカマルスのデンライナー<ハヤテ>を呼び出した!
・・・・・
食堂車内
「おい、どういうこった!? ありゃ、ムッツリの電車じゃねーか!」
「全くとんでもない奴だよね~。人押しのけて出てくるわ、勝手に人のものは使うわ・・・」
今回戦闘に使われてないゴウカの中で、モモタロスと避難してきたネギたちは戦いを見守っていた。
「あっ!見てください!」
ガチャン!
そう言って画面を指差すネギ、その先にはなんと・・・
ガチャン!
ウィィイイイン
ファアアアアン!
イカヅチの二両が一旦分離。その後レールによってつながったハヤテが挟み込まれるようにしてドッキング。
ハヤテの分離機構は翼のみを展開し、デンライナーは翼竜を思わせる形に合体変形した!
その先のレールは空に向かい、そして飛ぶ!
「いくよ!」
ドゴーーーン!
バチーーーン!
「グ~ギャアアア~~!」
空を舞うデンライナーからデンガッシャーによる砲撃と、龍の口から放たれる雷撃で攻撃する!
ブオオオオオン!
ゴロゴロゴロゴロ!
その周囲はリュウタロスの怒りを表すが如く、雷鳴が響き、風が吹き荒れる。さながら“疾風迅雷”である!!!
「グギャ~グギャ~!」
吹き荒れる風で自由を奪われ、雷撃のような攻撃を浴びても足も出ないガルーダ。
「それじゃあ、最後いくよ?」
カシャン!
シャキーーーン
電王がそう呟くとハヤテの上部パーツから大剣<ファルコンザンバー>が分離、射出されたソレを電王がキャッチする
「ええええい!」
ブオン!
グサッ!
「ギャアアアアア~~~!!!」
その手にしたファルコンザンバーを豪快に投げつける電王、元々パワー最弱のスピアーフォームで投げられるくらい軽いのでその2倍の腕力をもつガンフォームにはこのくらいわけがない。
翼の付け根にザンバーが刺さったガルーダはこの上なく絶叫するが、これはいわば下準備でしかない。
ギュウイイイイイン・・・・
身動きが取れないガルーダに銃の照準を定める。通常の弾丸ともワイルドショットとも異なる青白い光が銃口とその真下にある龍の口に灯った!
「バーン!」
カチッ!
バシュウウウン!
トリガーを引くと共に放たれた青白い光線、デンガッシャーのその光線に誘導されるように龍の口からも同じ光が放たれ、その二つの光線はガルーダに刺さったファルコンザンバーの刀身にあたり、ザンバーに光が灯った!!!
バチバチバチバチバチ!!!
「ぐぐ・・・ぎゃああああああ~~~」
刀身から伝わった光、それは電撃だった!
突き刺さったファルコンザンバーを伝わり、内側から電撃を流す脅威の一撃!
ガルーダは逃げることも出来ず、身体中に計り知れない電撃が駆け巡り、爆発した!!!
ドゴーーーーーーーン!!!
・・・・・
帰り道のデンライナー内
ネギはカモに電王のことやイマジンのことを一通り話すと同時に逆にカモから、本当はなんで日本にきたのかという理由を聞いた。
「つまりこのイタチ、パンツ盗んで捕まって、逃げた挙句にネギを後ろ盾にしてうまくやろうって魂胆だったのか?」
「そういうこと。ネギのお姉さんからの手紙も隠してね! しかも下着泥棒の3割はコイツだったし・・・」
食堂車のテーブルの上でまるで裁判を受ける被告人のようにまさに鬼のようなモモタロスとアスナを見上げるカモ。
「うう、すいやせんでした。つい・・・」
「つい、じゃねーぞバカヤロー! 自分が助かりてえからってガキたぶらかして、テメーはカモじゃなくてカメだ!」
「全く世話になったネギ殿を利用するなど家来の風上にもおけん!」
「そうよそうよ!ネギ!アンタもなんか言ってやりなって・・ネギ?」
10歳の子供をたぶらかしたエロオコジョに対し、非難を浴びせるモモタロスとワカマルス、そしてアスナ。しかしネギは怒るどころか目に涙をため、哀れむようにカモを見ていた。
「知らなかったよ。カモ君がそんなに苦労していたなんて・・・」
「兄貴・・・」
ヒシッ!
抱きしめあう少年と小動物!
「分かったよカモ君!!キミを月給5000円でペットとして雇うよ!」
「あ、兄貴ーーーっ!いいんですかい!? こんなスネに傷持つオレッちなんかで」
何をどう感じたのかは知らないがカモはこうしてネギの使い魔(ペット)となった。
「ま、まあ・・・いいんだけどね・・・」
そんなネギに呆れつつも、取りあえず元気になったので安心するアスナ。
「僕も賛成~~! いじめるなんて可哀想だよ!」
「ま・いいんじゃないの? 義理だ恩義だだけで動く奴より、そういう計算高い考えを持ってる奴は、ネギや良太郎みたいなお人よしには必要なんじゃない? ね、良太郎?」
「うん、そうかも・・・」
そう言って微笑みあう良太郎とウラタロス。
単純な好意や忠誠だけじゃない、そんなちょっと愉快な関係を時に迷惑と感じながらも概ね理解し合う彼らには、言葉に表せない妙な絆があったりする。
「そ~いえば良太郎? アンタには昨日のことで2、3 聞きたいことがあるんだけど?」
「えっ? いや・・さっきのはウラタロスの冗談で・・・」
「言い訳無用!」
「ひゃあああ~~~ごめんなさ~~~い!」
とはいえ、スグそんな感情を忘れてしまうほど、ウラのスケベで今日も被害を受ける良太郎であった・・・・
・・・・・続く・・・・・
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