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人修羅先生!(×真女神転生3) 投稿者:ナポリ 投稿日:04/20-22:07 No.345

side 人修羅

「はぁーーあ……失敗したな……お前のせいだぞ」

放課後の校内を歩きながらそうつぶやいてポケットを軽く叩く。

するとポケットは抗議をするかのように一つ震えた。

何に失敗したかというと、それは今日の昼休みにエヴァンジェリンに昨日何をしていたのか、その目的を聞きそびれたことだ。

まあ……どうやら無意識のうちにピクシーとの言い争いの中で追い払ってしまったようだが

過ぎ去った事はしょうがない、そう思い気分を切り替える。

今日の放課後は桜咲の修行は無いのでさっさと見回って、家に帰ろうと思って少々早いが校内の見回りを始めた。

校内見回りでは3-Aで相坂と今日のクラスであったことについて面白おかしく語り合った。

指示棒の件は凄かったのでもう一回、とアンコールされたが謹んで辞退した。

ついでに相坂になら良いかと思ってピクシーの事を紹介したら、とっても感動してくれた。

うん……相坂の笑顔に心が洗われるようだ……

そんな事もあったが本日の校内見回りは特に異常なし

続いて校外の見回りに移ろうとした時、頭に終礼後の職員室でのネギ君との会話がよぎった

「藤堂先生……朝の吸血鬼の噂ですけど……ほんとに誰も居なかったんですか?」

「いや……教室では言えなかったけど……ほんとはネギ君も知ってる奴が居たんだよ。」

「だっ誰ですかその人は!?」

「エヴァンジェリン・A・K・マクダネル……うちのクラスの生徒だ。」

その俺の台詞にネギ君は信じられないといった顔を見せた。

「どっどうして!?」

「さあな? 今日聞こうと思ったけど色々あって失敗してな」

その失敗の理由は非常に情けないものなので話せるはずも無い。

その後ネギ君は俯きながら「僕が守らないと」とか「見回りしようかな」などとブツブツ呟いていた。

「今日はひょっとしたらネギ君の見回りのおかげでトラブルが避けれるかもな……」

そんな俺の思いははなはだ甘かった。







ピクシーに空からの見回りを任せ別れた後

昨日桜咲に呼び出された森の近くにまできた時

背後から攻撃的な気配を感じ、背後に飛びのいた。

この気配の持ち主は出来る限り抑えようとしているのだろう、気配はひどく薄かったが

俺の持つスキル『心眼』を誤魔化すにはまだまだ。

――ビシッ――

俺が先ほどまで居た所の地面に穴が空く。

これは……銃か?

「流石だね、藤堂先生。私は当たったと思ったんだがね」

弾の飛んできた方角からライフルを手に持ち現れたのは朝から俺に警戒した視線を送ってくれていた龍宮だった。

「おいおい……いきなり一般人に向かって銃を撃つなんてどういうことだよ? 先生は悲しいぞ」

「大丈夫だよこれはエアガンだから、それに先生はどう贔屓目に見ても一般人じゃないだろう?」

……この地面をえぐる様に空いた穴を空けたのがエアガン?

なんか違うと思う……多分違法改造とかして実弾並の威力があるんじゃないか?

エアガンって18歳未満禁止とかじゃなかったか?

そもそもエアガンを無防備な人に向けて打たないで下さいとか説明書に書いてあるはずなのだが。

「もしも俺が光る刺青を入れてて、ちょっと怪力なだけの心優しき一般人だったらどうするんだ!?」

「先生……私の基準ではそんな人は一般人の範疇に入らないよ……」

自分で言っといてなんだが、その通りだ。

「そんな冗談はともかく、撃ってきたのはどういうことだ?」

「先生が魔に属しているのはなんとなく分かってるんだ、まあ学園長が良いと言ってるし悪意も感じないけど念のため先生の実力を知っておこうと思ってね」

そんな理由かよ……っていう事は龍宮が学園長の言ってた退魔士か

「じゃあ、そこの木の上の長瀬は何の用かな?」

「やっぱりばれてたでござるか……」

木の上から何故か忍者服を着込んだ長瀬が軽やかに龍宮の傍らに降り立つ。

やっぱり服装といい言葉づかいといいやっぱり忍者なのか?

うちのクラスは魔境か!!

「楓……覗き見はどうかと思うぞ」

「いやぁ……すまないでござるよ真名殿」

申し訳なさそうに頭を掻く長瀬。

「で、長瀬もひょっとして龍宮と同じ理由でここに居るのか?」

はっきり言って否定して欲しい。

俺は厄介ごとに巻き込まれたくは無い!

早く家に帰って、キクリヒメの作った夕食を食べてテレビを見ながらゴロゴロしたい。

自堕落バンザイ!!

「そうでござるよ……藤堂先生、手合わせをお願いするでござる!」

やっぱりかよ……お前ら俺の平穏な生活を何でそうも崩したがる?

神様……俺なんかアンタにしましたか?

いや……殴って、蹴って、燃やして、凍らせて、痺れさせたり色々したか

その報いがこれかよ……やり口が陰険だぞ神!!

「はぁ……仕方が無いか、じゃあ二人とも戦おうか」

「え……? まさか拙者たち二人を同時に相手するつもりでござるか?」

いやそんなに驚かれてもねぇ?

「その通りだけど何か問題でもあったか?」

その俺の言葉に、龍宮は不敵な笑みをその顔に浮かべた。

「ふふっまあ良いじゃないか楓……藤堂先生はどうやら自分の実力に自信があるみたいだからな……」

いや……さっさと終わらせて帰りたいだけです、ハイ

「それじゃあ……やろうか」

龍宮は先ほどまで持っていたライフルではなく両手に一丁ずつのハンドガンを構え

長瀬は手裏剣やらクナイやらの忍具を手に持っている。

二人の闘気が膨れ上がり、この場の空気が一変する。

俺も心を戦闘用に切り替え、二人に集中する。

――――来るっっ!!

始めに突っ込んできたのは長瀬、どんな技法を使っているのかは分からないが、かなりの速度だ普通の人なら目にも止まらないだろう。

しかも、気配が薄くなっているところから見るに、本来相手に気づかれず接近する技なのだろう。

だが……俺からすればその速度は特段捕らえきれぬ速度ではなく、長瀬の姿を見る事が出来る

一直線の軌道でクナイを構え突っ込んでくる長瀬を一歩で避け、足を引っ掛けてやる。

やってきた勢いのまま木に向かっていく長瀬……まあ受身ぐらいはとれるだろう。

そんな風に、長瀬に気を一瞬とらわれている間に龍宮は俺に対して銃撃を開始していた。

しかし、俺の戦闘用に切り替わった目は撃ちだされた全ての弾を捕らえている。

そして、銃弾を回避するために俺は集中力を高めた。

―――辺りがスローになる感覚

あの世界での魔王や邪神どもの攻撃はいくら集中しても避けきれる物ではなかったが、この程度なら造作も無い。

撃ちだされた銃弾は全て上半身を狙うものだったので、上半身を逸らして回避可能

その俺の姿はまるで……

「くっっ!! アンタはエージェント・スミスか!?」

「フハハハハ!! どうしたかねアンダーソン君?」

恐らく龍宮の目には俺の上半身が速度の余り分裂して見えたのだろう。

…………我ながらちょいと気持ち悪いな

今度は後からの殺気……って殺すつもりかよ!?

俺が身を屈めると俺の頭の上を長瀬の回し蹴りが凄まじい風切り音を発生させて通過する。

追撃を逃れる為にバク転でその場を離れる。

「おいおい……殺す気かよ……」

今の回し蹴りには明らかに殺気が込められていた。

「拙者の瞬動をいとも簡単に見切った先生があの程度で死ぬ筈無いでござるよ……大体殺す気でもしなければ先生には当たらないでござろう?」

「全くだ……まさかあの距離から全弾回避するとはどんな動体視力してれば出来るんだよ……」

呆れ顔の二人

全く人を化け物扱いしやがって……その通りとはいえ先生泣いちゃうよ?

「それでどうする? 俺としてはこの辺で切り上げたいんだが……駄目?」

「冗談! これからが本番だろう? 大体先生は攻撃して来て無いじゃないか」

いや……戦闘状態だと手加減が出来るか不安だからね?

二人が再び身構えたその時

嫌な視線と目の前の二人以外の殺気を感じた。

「長瀬! 龍宮! 避けろ!!」

俺の突然の言葉にキョトンとした表情を見せる二人

その二人に迫る二つの細い何か

殺気の先が自分では無かったので俺のスキル『心眼』は発動せず不意打ちに対して対応が遅れてしまった。

俺が駆け寄った時には時既に遅く目の前で力が抜けた様に崩れ落ちる二人。

「オイ! 何をやられた!?」

「ミスった……毒針にやられたみたいだ……」

悔しそうに告げてくる龍宮、だがその顔は蒼白で呼吸も荒い。

「ヒャヒャヒャ!! 良いざまじゃねぇか」

針が飛んできた先から、巨大な猿のような何かが現れ、それと同時に俺達を取り囲む様に魔物達が出現した。

流石は獣。気配の遮断は超一級品。

俺も今の今、殺気を放たれるまで気付けなかった。

「その毒針に塗った毒は動きを止めるのは早いが、遅効性でね、死ぬには40分はかかる」

巨大な猿がその汚らしい顔を得意げに歪め嬉しそうに説明してくる。

「何が目的だ……」

心にドロリとした黒いモノが沈殿してくるのを感じながら、残っている理性でかろうじて口を開く。

「一週間ほど前お前に俺様の部下達がやられた復讐……じゃあ無いな。あいつ等は別にどうでも良かったしな。強いて言うならそこの銃使いの女には同類が多数やられているし、お前のような強者を殺せば俺様の名が響き渡るってもんだ。」

「そんな理由で……こいつらを……」

俺の心の全てがコイツに対する怒気に支配される。

俺がその心に任せて一歩踏み出そうとした時

「おっと……そこを動いて良いのか? 周りの俺様の部下が動けないそいつ等に襲いかかるぞ?」

確かに俺が動いたらこの二人は完全に無防備。

その事実に気付いて俺は足を止めた。

「知ってるか? 誰か足手まといを守ろうとして戦うのは唯単純に戦う何倍も難しいって事を……嗚呼、俺様って頭良いなぁ」

可笑しくてしょうがないのか大きく身を震わせて大猿は笑い始めた。

その間に俺はこの状況を何とかする為に思考を開始する。

――移動は不可、二人が殺される。

――仲魔を召喚しようにも集中している間に二人が殺される

――近寄ってくるヤツだけを殺す? 時間が掛かりすぎる

――大規模な魔法を使う? 召喚と同じく集中した時間が拙い……召喚に比べたら時間がまだ短めだが

結論……どうしようも無い。

「先生……拙者達の事はほっておいて戦うでござるよ」

毒の効果で息も絶え絶えの長瀬がそう言ってくる。

「馬鹿を言え……生徒を見捨てる教師がどこに居る……それに偉大な先輩の言葉にもあるだろう? 『諦めたらそこで試合終了だよ』ってな」

不安を和らげる為にわざと軽い言葉を吐く俺

「拙者は毒に対する耐性があるからまだ戦えるでござる……だから大丈夫でござるよ」

長瀬は立ち上がってそう言うが、膝はガクガクとしているしとてもじゃないが戦える状態では無い。

「ヒャヒャヒャ……良いねぇ……美しき光景じゃないか……でも……死ね!」

大猿の言葉を合図に周りの奴らが襲いかかって来ようとした瞬間

空から声がかかった

「カズトッッ! 大丈夫!?」

「遅いぞピクシー……そして助かった」

空中から急降下して俺の目の前にやってきたピクシー

突如として現れたピクシーに警戒したのか襲いかかろうとした魔物達は動きを止めていた。

「この状況……どうしたの?」

「説明は後だ……この二人の護衛をしててくれ」

ピクシーの登場で状況は変わった

俺は改めて大猿に向き直る

「さて……俺の生徒に傷を付けたんだ……楽には死ねないぞ」

「ヒッ……こっ殺せぇ! そいつを殺せ!!」

俺 は 虐 殺 を 開 始 し た 








初めは近くに居た狼のような魔物

俺の姿をその目で捉える事すら出来ず、蹴りによって胴体の半ばから千切れ跳んだ。

次は足下に居た大蛇の形をした魔物

俺が足を振り下ろし踏んだだけでその頭は爆裂し脳漿と血を地面に撒き散らした。

鬼のような魔物は俺の肘打ちを腹に受け、腹に大穴を空けて絶命した。

魔物の中には俺に対して牙や爪を繰り出してくる物もいたが、俺は敢えてその攻撃を受け俺の肌に傷一つ付ける事が出来ず己の絶対の武器である牙や爪が折れ絶望している魔物に止めを差した。

「……ハハッ」

返り血を浴びているうちに段々と自分の唇の端が持ち上がってくる。

それは、自分の感情とは別の物

アクマの身体から湧き上がってくる本能

戦いに飢え、血に飢え、殺し合いの中でしか生きられ無いとその本能は訴える。

俺は普段そのアクマとしての本能を人の理性で抑えているがこういった殺し合いになるとやはり少々歯止めが利かない。

この身体を全て敵の血と肉で染める為に

大地に紅い海を生み出す為に

一匹たりとも死と絶望から逃さぬ為に

俺は本能の告げるまま動き続けた。

視界に逃げようとしている大猿の姿が入る。

大猿の前まで移動しその恐怖に歪んだ顔を右手で掴み吊り上げる。

「なっ何でお前みたいな奴が人間の真似事なんかしてるんだ!?」

……ウルサイナ

右手に力を込める。

ミシミシと骨の軋む音が右手の先から大猿の恐怖の振動と相成って心地よく感じられる。

「ヒイッッ!たっ助けてくれ! ギァァアアッッ」

痛めつける為に急には力を込めず徐々に徐々に力を強める。

「言っただろう? 楽には死ねないと」

――バキリ

今までに何千何万と聞いてきた骨の砕ける音。

たった今まで大猿だった物体からの返り血が俺の顔を濡らす。

頬の血を舐めると

―――堪らなく甘美な味がした―――

周囲を見渡せば指導者を失って逃げようとする魔物達

……ニガサナイ

「……地獄の炎で焼かれ死ね」

――――地獄の業火――――

暗くなった森の中を炎が照らし出す。

炎のステージで踊り狂っているのは俺の生徒に手を出そうとした馬鹿な魔物達

狂った芸術家が生み出した絵画のような阿鼻叫喚の地獄のごとき光景

俺は炎が燃え尽き何もいない事を確認して龍宮達の所へゆっくりと歩み出した。





side 龍宮

私は目の前に広がる光景が信じられなかった。

さっきまで体も動かず絶体絶命の状況だった筈なのだが先生の知り合いと思しき小さな妖精がやってきて状況は一変した。

妖精に私達の護衛を頼んだ後先生の姿は一瞬にしてかき消えた。

「バカな奴ら……カズトを怒らせるなんて……」

私にはその時妖精の発した言葉の意味を捉える事が出来なかったが、私はその事を思い知らされることになった。

青白い光が一閃する度に包囲している魔物が無惨な姿に変わり果てる。

その青白い光が先生だと理解したのはリーダー格である猿を先生が右腕一本で吊り上げている時

月明かりの下、先生はその顔面や腕に走るいつもはただ青白いだけの様に見える刺青を眩しいまでに輝かせていた。

「……笑って……る?」

隣りで私と同様にその姿を見つめていた楓が呟くような声を出した。

……確かにあれは……楽しそうに笑っている……

私と楓がその姿を見つめる間に私達を襲おうとした者は妖精の

「マハジオンガ!!」

という言葉と共に放たれた凄まじい電撃により撃退された。

更に先生が何事か呟くともはや既に戦意を失い逃げようとしている魔物達が一斉に燃え上がった。

「魔法なのか……?」

これほどの威力を持つ魔法をあれほどの短時間の詠唱で放つなんて今までに聞いた事が無かった。

その炎で全てが燃え尽きた後先生は此方を向く。

私はその眼光に見つめられた時、戦場ですら感じ無かったほどの『恐怖』を覚えた。

身体が動けば私は我を忘れて逃げ出したであろう。

それほどの恐怖が私を襲った。

隣りの楓も顔を真っ青にしている。

アレが次第に近寄ってくる。

その真っ赤に染まった身体が

青白く刺青を光らせ血に濡れた顔が

凍りつくような眼光が

全てが怖かった。

――コワイコワイコワイ――

私は迫り来る恐怖の塊に身を堅くした

「ピクシー……二人は毒にやられてるからポズムディ頼む。」

「分かった……ポズムディ!」

私の体が暖かな光に包まれる。

光が薄れる頃には私の体は動くようになっていた。

……ナゼ?

「すまないな……軽蔑してくれて構わないから……」

謝る様に告げてその場を去ろうとする先生

……何をしているんだ私は……命の恩人に何て感情を抱いてるんだ?

「まっ待つでござる!!」

私が声を出そうとした瞬間楓に先を越された。

先生は足を止め此方を見やる。

「「先生! ありがとう(でござる)」」

私達の言葉に先生は明らかな驚きを顔に出した。

「無理はしなくていい……俺が怖いだろう?」

まるで自分に言い聞かせているような言葉。

「確かに怖いでござるが……『先生』は『生徒』を守ってくれているのでござろう? だから大丈夫でござる!」

力強い楓の言葉

……やはり楓は凄いな、私にはあんなにはっきりとは言えないよ

「そっか…………」

先生は楓の言葉に呆然と立ち尽くしていたかと思うと突然振り向きどこかへ歩き始めた。

……泣いてる?

振り向く一瞬、私の目には先生が泣いてる様に見えた。

「先生……アナタはどうして強くなったんだ?」

先生は振り向く事無く歩みを止める事無く

「……ただ……生きるにはそれしか無かったからな」

そう応えて去って行った。

「なあ……楓」

「何でござるか真名殿?」

「うちの副担任は何者だろうな?」

「さぁ……? 刹那殿は何か知ってるかも知れないでござるが……」

確かに今朝からの刹那の視線は何かおかしかった。

「まあいいか……いつか本人に聞いてみようか」

「いつになるかは分からないでござるがね……」

それから私達は顔を見合わせて大いに笑い合った

私達の笑い声が夜の森に響いた。

















オ・マ・ケ(シリアスな雰囲気のままで終わりたい方は見ない事をお勧めします)



「大変申し訳ございません!!」

只今俺は全力で土下座中です。

何故かって? それは……

「何でこんなに血で汚して帰ってくるんですか!!」

「……色々とありまして……」

「血は洗濯しても中々落ちないんですよ!! 全くこんなに真っ赤にして……」

「うう……弁解のしようもありません……」

血まみれのまま人目を避けて家に帰ったと思ったらいきなり大声で怒鳴られてこんな状況になってしまいました……

俺の前に仁王立ちしてまるで母親のごとく説教しているキクリヒメ

……怖いよぉ

「と・に・か・く、こんな事になったからには今晩は主様の夕食は抜きです!!」

「はい……分かりました」

俺はこの日の晩、居間の隅っこでピクシーとキクリヒメが食事中もずっと正座させられて

やってきた相坂には

「何変な事やってるんですか?」

と無邪気に心を傷つけられた。

「……もうやだ」

結局俺は6時間正座し続けて朝日が出る頃にやっと許してもらえました。

……仲魔って何なんだろう?

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