HOME
| 書架
|
当サイトは「魔法先生ネギま!」関連の二次創作投稿サイトです。ネギま!以外の作品の二次創作も随時受け付け中!
書架
EPISODE.12「親友」 投稿者:偽・弓兵 投稿日:07/08-22:53 No.907
EPISODE.12「親友」
SIDE:あやか
「ネギ先生~~っ♪」
私は今日、家庭訪問にやって来たネギ先生を出迎えた。
「ようこそいらっしゃいまし…」
のですが――――
「だぼっ!?」
「――――朝から何転んでんのよ? いいんちょ」
「ど、どうもー」
「やほー、いんちょ♪」
な、なんで明日菜さんと木乃香さんがネギ先生と一緒にいますのぉぉぉぉぉっっっっ!?
「保護者よ、保護者。コイツ一人だとアンタに何されるかわかったもんじゃないしねー」
ぶちぃぃぃっっ!!!!!!
「ムキー!!!! ぶっ殺しますわ!!!!」
「受けて立つわよ!!」
バキ!!! ドカ!!!
私と明日菜さんの拳がぶつかり、蹴りが放たれる。
「明日菜さーん!!」
「明日菜、明日菜―」
とりあえず、その場はネギ先生と木乃香さんのとりなしで納まりました。
――――命拾いいたしましたわね。明日菜さん!!
「まさか、翔馬さんまで一緒ではないでしょうね?」
ネギ先生と一緒にやって来たのは明日菜さんと木乃香さんだけのようですけれど…。
「あー、何か今日は朝からいなかったみたいだけど?」
「まあ、翔馬さんがいると色々大変ですからそれはいい事なんですけど…」
翔馬さんがこんなイベントを見逃すでしょうか?
無理にでも付いてきそうなものですけれど…。
そんな事を考えながら、ネギ先生たちを私の部屋に案内をいたしました。
「さ、ここが私の部屋ですわ」
そう言って、部屋に入ると――――
「うん、さすがはあやか付きのメイドさん。紅茶がとても美味いですね」
「ありがとうございます。翔馬様」
翔馬さんが、のんきに私付きのメイドに紅茶を入れて貰っていやがりましたわ。
「なななななななななぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?」
「おー、あやか。遅かったな。先に紅茶を頂いてるぞ?」
こちらを見て、にこやかに手を振る翔馬さん。
「翔馬さん!? なんで私の部屋でのんきにお茶を飲んでますのぉぉぉぉっっっ!?」
「はっはっはっ。何を言ってるんだ? あやか。――――ここにはメイドさんがいる。 それで俺がここにいる理由としては充分だろ?」
そんな事を言う翔馬さんに、こめかみを押さえながら告げる。
「――――色々、言いたいことはありますが…とりあえず前々から言いたかった事を先に言っておきます」
「何だ? 賞賛の言葉なら随時受け付けているが」
「翔馬さん。一遍、病院に逝きなさい。もちろん脳の」
後ろで、明日菜さんがうんうんと頷いていました。
「ところで、翔馬さん。どうやって私の部屋まで入り込んだのですか? この屋敷のセキュリティは例え、翔馬さんが犯罪的なスキルを持っていようが侵入できないはずですが」
その私の質問に、
「いや、普通に裏口から入っただけだが」
そう答えた翔馬さんに、
「――――いくら翔馬さんが私の幼馴染でも、使用人が私に知らせる事なく部屋に上げるはずがありませんわ!! いったい、どんな事をして入ってきたのです!?」
バンッ!!
と、机を叩いて翔馬さんを問い詰める。
「いや、本当に何もしてないんだが…」
困惑した顔でこちらを向く翔馬さん。
騙されませんわよ!? いったい、私がいままで何度騙されてきた事か…!!
「お嬢さま。翔馬様の仰っている事は事実です」
そう言ったのは、私付きのメイドです。
「は!?」
「実は、奥様と旦那様から、翔馬様は顔パスで屋敷に通せとの通達がありまして」
は――――!?
「な、なぜ、お母様とお父様が!?」
「それは、解かりかねますが」
――――くぅっ!!
以前から、確かにお母様とお父様は翔馬さんの事をとても気に入っていましたが、屋敷にフリーパスで入れるようにまでしているとは…!!
「まあ、気にするな? 人生、ままならない事なんか沢山あるさ?」
ぽんぽんと、私の肩を叩く翔馬さん。
――――その原因の一つが何をいいますか。
正直、殺意が芽生えました。
「やっほ~~~!!」
ザッパーン!!
室内プールに水着を着て飛び込んだのは、明日菜さんと木乃香さん。
――――まったく、コレが目当てでネギ先生についてきたのですね。
「ネギくーん、いいんちょー、翔馬さーん、競争せーへん?」
その木乃香さんの言葉に、
「遠慮しておきますわ。明日菜さん河童みたいに速いから」
私がそう断ると…
「おいおい、幾らなんでも失礼だろ?」
翔馬さんがめずらしくフォローを入れ――――
「――――河童に」
る訳有りませんでしたわね…。
その後、私はプールサイドでネギ先生とお話をしていました。
あー、ネギ先生♪ なんて落ち着いてらっしゃるのでしょうか!!
――――翔馬さんも、出会ったばかりの頃は落ち着いた雰囲気の美少年でしたのに…。
ちらりと、翔馬さんの方を見る。
――――私達から少し離れたプールサイドのテーブルで、なぜかメイドの皆さんと楽しく談笑などしていました。
「さすがは、あやかの所のメイドさんだなぁ。ははははは」
「嫌ですわ~、翔馬様ったら~」
はははは、と笑う翔馬さんとメイドの皆さん。
――――いい度胸ですわね。私を無視して仲良く談笑するとは。
メイドの皆さんも皆さんです!!
確かに翔馬さんはお客様ですが、私を放って翔馬さんにべったりとは…!!
しかし、この胸の中で激しく燃えている感情はいったい何なんでしょう?
―――――――――――これは、“怒り”ですわね!!
いつもいつも翔馬さんにからかわれてばかりいるから、今その感情が爆発しそうになっているのですわ!!
そーに決まっています!!
まかりまちがっても、“嫉妬”などではありませんわ~~~~!!
SIDE:翔馬
「コラー!! この、ショタコン女――――!!」
「もげっ!?」
先ほどまでこちらを睨んでいたあやか――――俺がメイドさんたちに変なことをしないか心配していたのだろうか?――――は、気を取り直してネギ先生と話し始める。
そして、急にネギ君をその胸に抱きかかえる。
苦しそうなネギ君。
優しい顔をしたあやか。
そしてその背後から飛び蹴りをかます明日菜。
おや――――?
そんなやりとりがあって、冒頭へと戻る。
「やりましたわねー!? いつもいつも――――」
「年がら年中――――」
言い合いながら殴りあう二人。
ドカ!! バキッ!!!
そんな打撃音があたりを響かせる。
ホント、仲いいなー。二人とも。
それから、明日菜はあやかに一言、「ゴメン」と謝ってその場を後にする。
明日菜にしては珍しい光景だが――――
――――今日は、あやかの亡くなった弟の誕生日だからな…。
不器用ながら、明日菜の気づかいを感じる。
いつも、この日には俺があやかをからかって元気づけるのだが――――
(この様子なら、俺がいらんおせっかいをする必要は無かったか?)
そんな事を考えながらあやかに近づく。
「暴力的で、無法者で――――とんでもないクラスメイトですわ」
そんな台詞を涙を滲ませながら言う、あやか。
どうやら、明日菜の気づかいに気付いたようだ。
そんなあやかに近づき――――
「ま、今日は俺がやるべき事は明日菜がやったみたいだし、俺も帰るよ」
「翔馬さん――――はっ!? まさか――――翔馬さんが毎年いつもこの日に屋敷にやって来るのは――――!?」
「ははははは、何のことだ? ま、それじゃーなー」
手を振りながらその場を走り去ろうとする俺。
「ちょっと!? 翔馬さん!! お待ちなさい!!」
引きとめようとするあやかをスルーして、
「じゃ、ネギ君! 後は頼んだ!!」
「ええっ!? 翔馬さーん!?」
そう言って、俺は雪広邸を後にした。
俺が、オートバジンに乗り込もうとするとオーガフォンに連絡が入った。
発信者をみると――――
「『ぬらりひょん』…じじいか」
ピッ!
「なんだ? じじい。詰まらん用件だったら殺すがいいか?」
『すまんが、今付き合う場合ではないぞ』
オーガフォンから聞こえてきたのは、真剣なじじい――――いや、関東魔法協会の理事の声。
「――――何があった?」
俺もまじめに答える。
『今、雪広君の屋敷の側じゃろ? その近くの街で数十体のオルフェノクらしいバケモノが暴れているらしいんじゃ』
その学園長の言葉に、
「は――――!? ありえんだろ。そんな急激に複数のオルフェノクが表れる事なんて――――」
オルフェノクはその特性上――――死を経験するか、オルフェノクによって『使徒再生』されるか――――いっきに増える事などありえない。しかも、それでさえオルフェノクになる確率は数%でしかないのだ。
あるとすれば――――
「ミズチみたいな分身か…?」
『わからんが、事実じゃ。すでに警察にいる魔法関係者が情報封鎖はしとるが、ほおっておけばマズイ事になる』
「わかった。すぐに向かう」
そして、俺はオートバジンを走らせて現場に向かった。
SIDE:??
「くそ…!! 姉さんの衝動が俺が目を離した隙に起きるとは…!!」
俺は、気絶した姉さんを背負いながら現場から立ち去る。
姉さんが殺した――――『使徒再生』した人の中に、完全なオルフェノクになったモノはいない。
――――ただ、己の衝動に従って暴れるだけだ。
死んだ人達にはすまないとは思う。だが――――
「今は、姉さんをスマートブレインに帰すのが先だ…!!」
そんな俺の携帯に、電話が入った。
「ちっ…! 誰だ!? この忙しい時に…!!」
そう、思いながらも携帯に出る。
「もしもし!?」
荒い声で出た俺に、
『あらあら、ご機嫌斜めのようね? ――――それより、お姉さん…“クイーン”は見付かったのかしら?』
電話をしてきた相手は、俺がスマートブレインに世話になるきっかけを作った人――――『影山冴子』だった。
「見付かりましたよ。影山さん…それより、“クイーン”って、何のことですか?」
『あなたのお姉さんの事よ。――――“使徒再生”によりオリジナルに匹敵するオルフェノクを生み出し、適合しない人間すらも擬似オルフェノクに変化させる――――ある意味、我らが王と似た力を持つ者…だから女王、“クイーン”と呼んでいるわ』
――――なるほど。気に入らないが、それも仕方が無い。今の俺たちにスマートブレインの協力は必要不可欠なのだから――――。
「それで、アッチはどうします? 完全なオルフェノクは一人もいないみたいですが?」
『それなら、心配いらないわ』
その影山さんの言葉に、眉をしかめる。
「放っておくと? しかし――――」
『さすがに、放っておくわけではないわ。こんな真昼間に暴れられるのは、こちらとしても不都合ですもの』
「――――? ならいったい――――?」
『ふふふ…、どうやら、そちらに彼が向かっているみたいだから、アレの処理は彼に任せましょう』
「彼――――?」
その言葉に疑問の声を上げる。
『ええ…あの、5年前にオルフェノクでありながら人間を守り王を倒した彼――――』
そこで、一旦言葉を切り――――
『“ファイズ”に――――ね』
その、影山さんの返事を聞いた俺の横を、一台の黒いオートバイが走り抜けていった…。
SIDE:翔馬
「何だ!? こいつらは!?」
現場に辿り着いた俺がみたのは、辺りを暴れまわるオルフェノクらしき奴ら。
その数――――およそ20体。
「多すぎだろ…。――――しかし、やるしかないか…」
そう、呟きながらオーガフォンを取り出し、コードを入力する。
≪Standing-by≫
「“変身”!!」
そして、あらかじめ装着しておいたオーガドライバーに叩き込む。
≪Complete≫
その機械音声と共に黄金のフォトンフレームが俺の体を覆い、次の瞬間俺は仮面を被った黒騎士――――『仮面ライダーオーガ』に変身した――――。
「はあっ!!」
俺は、右手に持ったオーガストランザーで近くにいた一体に切りかかる。
ザシュッ!!!
あっけなく叩ききられ、灰化する。
――――やはり、普通のオルフェノクではない。
オルフェノクならば何かしらの動植物の形態をとる筈。
だが、こいつらは――――特徴が無い。…あえて言うのなら、鎧を纏った人形のような姿だ。
「それに、いつか戦った分身のようでもないしな…?」
それにこいつ等がオルフェノクとしても不完全だとしか思えない。
「なぜ、こいつらは暴れまわる事しかしない?」
人の意志が残っているのなら暴れまわる事しかしないのはおかしいのだが――――
そんな事を考えながら奴らを切り捨てるが――――
「マジで数が多いぞ!?」
5体ほどを倒したが、いっこうに減る様子は無い。
そこで、俺は援護しているオートバジンを呼び寄せると――――
ハンドルにミッションメモリーを装填。
≪Ready≫
その機械音声と共にそれを抜き放つ。
ヴォンッ!!
そんなライ○セーバーじみた音を出しながら、俺の手に握られたのは黄金に輝くフォトンブラッドが収束した剣――――オーガエッジを構える。
そして、オーガフォンでエネルギーを充填。
≪Exceed-charge≫
そして、奴らの群れに突っ込む。
「はぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!」
加速しながら、すれ違いざまに叩き切る。
ザシュ!! ザシュ!! ザシュ!!
そして、俺が群れの中を突っ切った時――――その場にいたオルフェノクもどきは、Ω(オメガ)の紋章を浮かべながら、全て灰化していった…。
「やれやれ、コレで終わり――――」
一息ついた次の瞬間、俺は絶句してしまった。
なぜなら――――
「おいおい…まだこんなにいたのかよ…」
建物の影から、また新たに十数体のオルフェノクもどきが現れたのだから――――。
「ちっ…!! やるしかないか…!!」
オーガエッジを構える俺だったが――――
「――――ん? 何だ? あの車?」
反対側――――オルフェノクたちを挟んだところに、一台の車が現れた。
「どこのバカだ!?」
舌打ちしながら、俺はその車を睨みつける。
一般人が興味本位でこんなトコロにやって来たのなら、助けはするが後でぶん殴る…!!
そんな俺の苛立ちをよそに、その車――――車体に『西洋洗濯舗 菊池』と書かれた車から、二人の男が現れた。
「たっくん!!」
運転席から現れた男が、助手席から現れた男をそう呼んだ。
そして、その男は――――
「下がってろ!! 啓太郎!!」
そう言ってその男は手に持った携帯に、俺と同じように変身コードを――――
――――っておい!? あれはまさか――――!?
≪Standing-by≫
そして男は、右手に持った携帯――――“ファイズフォン”を高々と天に掲げ――――
「“変身”!!」
≪Complete≫
腰のベルト――――“ファイズドライバー”に装着されたファイズフォンから、赤いフォトンフレームが男の体を包み――――
次の瞬間、男を赤い超金属の騎士――――『仮面ライダーファイズ』に変えていた――――!!!!
――――To be contenued
HOME
| 書架top
|
Copyright (C) 2006 投稿図書, All rights reserved.