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EPISODE.9「球技」 投稿者:偽・弓兵 投稿日:06/30-20:36 No.838

EPISODE.9「球技」


SIDE:翔馬

――――創造の理念を妄想し

――――基本となる骨子を組み上げ

――――構成された材質を作り上げ

――――制作に及ぶ技術を磨き上げ

――――成長に至る経験を調べ上げ

――――蓄積された年月を再現し

あらゆる工程を凌駕しつくし!!

今ここに、妄想を結び像と成す―――!!!

「“製作開始(トレースオン)”!!」




「ふう、いい仕事ができたなぁ」

汗を拭きながら、自分の仕事に満足する俺。

今、俺の目の前にはクライアントから依頼されたブツ――――

“HG ネギ・スプリングフィールド”

の完成版が鎮座していた。

まあ、つまるところの八分の一スケールのネギ君のプラモだ。

多少、ディフォルメされているところもあるが、十分満足いく出来に仕上がった。

「後は、コレをあやかに届けるだけか…」

そう、もちろんこんな事を俺に依頼するのはショタであるあやかだ。

――――幾らなんでもここまですると一度病院に行かせたほうがいいのかも知れんな…もちろん精神科に。

まあ、依頼されてこんなのを一からつくる俺も俺だが。

――――依頼料、高かったしね?

「しかし、我ながら自分の才能が恐ろしいぜ…」

これなら、商売になるかも…?

そんな事を考えていた俺は、時計を見て驚愕した。

「げっ!? もうこんな時間か!!」

遅刻してしまう!!

俺は慌てて部屋を飛び出る。今、オートバジンはメンテ中だから自力で行かないと!!

しかし、もう普通に走っても間に合わない時間だ。

「仕方が無い…奥の手を使うか」

そう呟いて、懐から“認識阻害”の能力を持った呪符をとりだす。

これは刹那から何かあった時のために渡されたモノだ。

これさえあれば、おおっぴらに力を使っても誤魔化せる代物だ。

――――結果を言うと、俺は何とか間に合った。

何でかというと――――

いや、“疾走態”って速いね? さすが馬。



そして昼休み、学校で姉さんたちと話しををする俺とネギ君。

そこに、駆け込んできたのは爆裂ロリータ、竹○理緒――――じゃなかった、『佐々木まき絵』と『和泉亜子』の二人。

「せんせ~!! 校内暴力が~~~!?」

―――――――――――マジ?

まさかとうとう、明日菜が誰か殺っちまったのか…?

そんな事を考えた俺とネギ君は、現場に向かった。




そこでは、2‐Aのみんなと、高等部――――――ウルスラ女子高の生徒がいた。

ワイワイ騒ぐ彼らの話を聞くに、どうやらこの中庭をどっちが使うかでもめているようだ。

いや、お前ら。その程度でケンカするなよ? 特にウルスラの女の子たち。君ら、俺と同じ高校生だろ?

そこに、ネギ君が―――――――――――

「いじめはよくないですよっ!?」

と、あわあわしながら乱入。

しかし―――――――――――

「きゃー!!」

「かわいー!!」

と、ウルスラ女子にもみくちゃにされている。

おー、大人気だなぁ。ネギ君。

そんな光景を生暖かい目で見守る俺。

そこに乱入したのは我らが二人の幼馴染。

「オバサマたちは引っ込んでなさい―――――――――――」

「いくらなんでも酷い―――――――――――」

と、抗議するが、そんな事を聞くくらいなら最初からこんな事はしない。

そして、あわや乱闘騒ぎか!?

となろうとしたときに、俺は乱入した。

「そのへんにしとかないか?」

「しょ、翔馬!?」

「翔馬さん!?」

いつもの俺ならこれくらいの騒ぎは放っておくが、今の俺は2‐Aの副担任。

あまりに大きな騒ぎを黙ってみてた事などが姉さんにバレたら、地獄の折檻を受けてしまう。

―――――――――――そ、それだけは避けねば!!

「君たちももう、高校生なんだしもう少し大人にならないかい?」

優しく微笑みながら高校生の彼女たちに向かって言う。

これこそまさに源家秘奥義“猫かぶり”!!

俺は、いつも公式の場で使っている優等生面で彼女たちをなだめる。

「~~~っ!! わ、わかりました…」

顔を赤らめながらも、引き下がる彼女たち。

この優等生面は女の子に人気があるので、このような場面に使うと効果的だ。

「あんたってば、外ヅラの良さだけは一級品よね…中身はこんなに邪悪なのに」

疲れたような顔で言う、明日菜。

「まあ、翔馬さんは外見だけはかなりいい方ですからね…外見だけは」

こちらも疲れたようなあやか。


おーい、君たち~。仮にも長い付き合いの幼馴染に向かって失礼だぞ~~~~~。



だが、この話はここで終わったわけでは無かった。

その後の体育の授業、担当の先生が休んでいるため、俺とネギ君がその授業の代理をすることになり、屋上のコートに行くと、そこには先ほどのウルスラの子たちの姿が――。

まー様するに、先ほどの続きをしようと言う訳か?

いや、君たち。さっきも思ったがホントに高校生か?

呆れた俺を放って、話はエスカレート。またもや乱闘か!?

という雰囲気になった時、いきなり突風が巻き起こり彼女たちのスカートを巻き上げる。

―――――――――――おそらく原因はネギ君。

くしゃみで暴発したらしい。

その出来事に意気がそがれた彼女たちに、ネギ君が―――――――――――

「スポーツで勝負を決めるんです!!」

といった事で、ウルスラ2‐D対麻帆良女子中2‐Aのドッジボール対決がここに実現した。



そして始まる試合。

2‐Dが11人で、我らが2‐Aが22人。

あちらが言うにはハンデだそうだが―――――――――――

ドッジでこの人数の多さはハンデじゃないだろ?

そんな事を思いながらも口には出さない。

――――――――そっちの方が面白そうだし。

実際―――――――――――

「きゃぁーーー!?」

「いやーーー!?」

最初の一人を明日菜が当てた後は、逆に連続で当てられる2‐A。

「はっ!? ドッジボールで人数は多いのはハンデにならないんじゃない!?」

やっと気付いたのか、叫ぶ明日菜。―――――――いや、最初に気付こうよ?

「じゃあ、なんでこんな条件を飲んだんですの!? このおバカ~~~!?」

ギャーギャー、騒ぐ幼馴染たち。

いや、あやかよ。お前も気が付かなかったろ?




そして、騒ぐ彼女たちに、ウルスラの女子がその正体を明かした。

「私たちは―――――――――――麻帆良ドッジ部『黒百合』!!」

しかも彼女たち、関東大会優勝チームらしい。

―――――――――――いや、つまり年下の子相手に自分たちの得意部門で勝負を仕掛けたって事かよ?

何度も言うが、君ら本当に高校生か?

まあ、そんな大人気ない高校生たちの猛攻が始まった。

「トライアングルアタッーーーーク!!」

「あうっ!?」

あやかがやられ、次々と人数が減っていく2‐A。

そして―――――――――――

「太陽拳!!」

そんなどこの天○飯?みたいな技で、明日菜を当てる。

そこまではまあ、仕方が無い―――――――――――だが、

「あうっ!?」

すでにアウトになった明日菜に連続で当てるなんて、ちょっとおにーさん、許せないなぁ~。

明日菜とあやかをいじめていいのは、俺だけだとゆー法律を知らないのかい?

くすくすと笑ってゴーゴーしながら、懐のオーガフォンを取り出す。

そして、ガンモードにして威力をスタンレベルに調節する。

物陰に隠れて、彼女たちを狙撃しようとしたその時―――――――――――

「やめんかっ!」

ボグッ!!

「ふぉびどぅん!?」

俺をどついたのは、見学していた金髪ロリっ子―――――――――――エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルだった。

「そんな事でそんなモノをつかうなっ!!」

「いや、しかしなぁ、エヴァ。俺は―――――――――――」

俺とエヴァが言い合う間に、ネギ君が俺同様に怒ったのか魔法を使おうとする。

だが―――――――――――

それを止めたのは、当の明日菜だった。

「スポーツでズルして勝っても嬉しくないのよ」

そう言ってネギ君を止めた明日菜。

明日菜も成長したなぁ…。

兄貴分としては、嬉しい反面、寂しいモノもあるなぁ。

それからはネギ君の激励で気力が上がった2‐Aの反撃で、大逆転勝利した。

―――――――――――まあ、少し反則気味(ボールを蹴って返したり、リボンを使ってボールをとったりなど)なところもあったが、相手も卑怯な手を使っていたんで、まあおあいこだろう。

最後の悪あがきで、明日菜にボールを当てようとした彼女たちに、ネギ君の魔法をこめたボールが炸裂し、彼女たちは半裸になって逃げ帰っていった。(むろん、その光景をただいま絶賛活躍中のオーガショットで撮影したのは言うまでもない)

―――――――――――いや、ネギ君。君の魔法は女の子の服を脱がすのがメインに見えるんだけど、俺の気のせいかな?

俺は嬉しいからいいんだけどね?


その騒動の後片付けをした後、俺は裏の仕事に赴いた。



SIDE:高音

全く…!!

遅いですよ!! 翔馬さん!!

私―――――――『高音・D・グッドマン』は、待ち合わせの場所で今回の任務のパートナーである『源翔馬』を待っていた。

「お姉さま…まだ、待ち合わせには少し時間がありますし…」

そう言って、宥めたのは私の従者でもある妹分の『佐倉愛衣』。

「待ち合わせの少し前には来ておくのが、社会人としての礼儀です!!」

「でも、翔馬先輩も副担任になって色々とお忙しいのでは…」

「それでも―――――――――――」

愛衣に向かって反論しようとした私に、彼の声が―――――――――――

「よう。待たせたな」

そういいながら片手を挙げてやってきたのは、先ほどから話に出ていた『源翔馬』。

「遅いですよ!? 翔馬さん!!」

「悪かったな。高音と愛衣ちゃん。―――――――実は、2-Aが高音の所――ウルスラの生徒と少し揉めていてなぁ…ゴタゴタして遅れたんだよ」

ははははと笑う彼。

私を高音と呼ぶ彼――――――源翔馬とは、この2ヶ月の間魔法関係の仕事で数回顔を合わせている。

だが、私は彼とそれ以前から多少の付き合いがあった。

一年ほど前、不良に絡まれて困っていた女生徒を助けるためにその不良たちを注意したところ、いきなり逆上して襲い掛かってきた。

もちろん、魔法を使えば彼らを撃退する事も可能ではあったが、その場には一般人の女生徒も居たため、迷った私にはその攻撃を避けることは出来なかった。

だが―――――――――――

その攻撃から私を助けてくれたのが、彼である。

彼はその後、言葉巧みに不良たちを宥め、脅して追い払った。

―――――――――――安易に暴力を使わずに事態を収めた事について、私は彼を高く評価した。

が、後で実は彼が暴力を使わなかったのはただ単に面倒くさかっただけだと分かって、激高したことは今でも忘れない。

彼は私と同じ年の高校生で、表面上は優等生ぶっていたが実は人をからかう事が好きな性格をしていた。

当然のように彼を注意し、真人間に厚生させようとした私だったが、何を考えているのか彼のからかいのターゲットは私になった。

一度、なぜ私をからかうのか聞いたところ―――――――――――

「はっはっはっ、それはもちろん俺が高音の事が好きだからさ~」

「にゃっ!? にゃにを言ってるんですかぁぁぁぁぁ!?」

「高音のその反応が面白いんだよな~」

そんなふざけた答えが返ってきた。

一瞬でも喜んでしまった私がバカみたい―――――――――――っ!?

ななななな、なにを考えてるんです!? 私はぁぁぁぁぁ!?

「ん? どうした? 高音」

「なななななんでもありませんっ!!」


い、今はこんな事を考えている場合ではありません!!

仕事に集中しなくてはっ…!!





SIDE:翔馬

何だ? 高音のヤツ?

なぜかあわてる高音。

ま、高音がおかしいのはいつもの事か。



今日もいつものごとく見回りだ。

この麻帆良は様々な理由で外部からの侵入者が後を絶たない。

図書館島に眠る魔道書や、元賞金首の吸血鬼―――エヴァのことだ―――を倒して名を上げようとするやつ。そして、ここに多く居る、魔力を多く持った人を狙うやつ―――――――――――代表例の筆頭は木乃香ちゃんだ。彼女の魔力量は常人の数百倍もの量を誇っている。そんな彼女を狙ってくる輩も存在している。

だから、俺はこの仕事がいくら面倒くさくても手を抜いたりはしない。

―――――――――――ま、高音とかで遊ぶ事はあるけどね?

そんな俺たちは担当区域を見回って、さて帰ろうとしたその時―――――――

「グオオオオオオオオオォォォォォォ!!!!!」

辺りを獣の叫び声があたりを揺るがした。

「な、なんです!? あれは!?」

「まさか、誰かが呼び出した使い魔とかでしょうか!?」

そんな高音と愛衣ちゃんの声をよそに、俺は今の叫び声が何なのかを直感的に感じ取っていた。

「―――――――――――オルフェノクだ!!」

そう叫んだ俺はすぐさま、高音たちと合わせる為に降りて引いてきていたオートバジンに乗り込み、走り出した。

「ちょっと、翔馬さん!?」

「お前たちは学園長に報告しとけ!! 危険なヤツなら俺が何とかする!!」

叫ぶ高音にそう怒鳴り返して、オートバジンを走らせる。

―――――――――――さすがにメンテナンスから戻ってきたばかりだ。調子が良い。

更にアクセルを踏み込み、加速。

そして、叫び声が聞こえてきた学園都市の外に出る橋にやってきていた。

そこにいたのは―――――――――――

「グオオオオオオオオオォォォォォォ!!!!!」

叫び声を上げる、ゴリラを模したオルフェノク――――ゴリラオルフェノクと、

「――――――――シャッ!!」

コウモリのような姿を持った――――バットオルフェノクが居た。

そして、そのオルフェノク達に立ち向かっているのは――――

「“魔法の射手!! 氷の14矢”!!!!!」

手に持った魔法薬を投げつけながら、魔法を唱えるエヴァと、

「――――はっ!!」

ロボットらしい、緻密な動きでオルフェノクに対抗する茶々丸だった。

だが――――

「ちっ…!!」

エヴァが舌打ちをし、一旦茶々丸と下がる。

今夜はまだ三日月――――吸血鬼であるエヴァは全力を出せない。

その隙を逃さず、ゴリラとコウモリは襲い掛かる。

――――んな事はさせねーよ!!

ヴオオオオオオォォォォォォンンンンンン!!!!

でかいエグゾーストノートを響かせ、俺はオートバジンを奴らに向けて突っ込ませる!!

ドカッッッ!!

弾き飛ばされる二体のオルフェノク。

エヴァと茶々丸の前に立った俺は、オートバジンをバトルモードに変形させる。

≪Battle-mode≫

二人を守るかの様に立つ俺とオートバジン。

「翔馬――――!?」

「翔馬さんに――――兄さん?」

驚きの声をあげる二人をちらりと見た後、先ほどのオルフェノクたちに向かってこう言った。

「俺の大事な生徒に手をだすんじゃねーよ」

そして、相棒であるオートバジンの声を代理で言ってやる。

「そして、コイツは俺の大事な妹に手を出すなってよ」

俺の言葉を肯定するかのように、手に持ったタイヤ型のガトリング砲を構えるオートバジン。

「さて――――それじゃあ、相棒!! 今からこいつらをぶちのめすぞ!!」

そういいながら、俺は戦闘準備。オーガフォンを構えて、オルフェノクに立ち向かっていった――――!!!!


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MAGISTER MAGI&MASK’D RIDER 000 EPISODE.10「侵入」

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