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第13話「養父の求めし理想郷(笑)」 投稿者:偽・弓兵 投稿日:05/26-00:24 No.611

第13話「養父の求めし理想郷(笑)」

注:この話は特にキャラが壊れているかもしれませんが、そこんとこはスルーで(笑)



学園に戻った士郎たちは、魔法で治療を受けたあと学園長に戦闘の報告をして寮に戻ってきた。

(なんだろう? やけに学園長がニヤニヤしていたが…)

報告した時に、士郎を見る楓と真名を見て『これは面白い事になってきたのう♪ さすがは衛宮君!! ワシの期待を裏切らんぞい♪』と、自分の予想通りに女難の相がある士郎に真名と楓が好意を持った事を鋭く感じ取り、自分の娯楽が増えた事に喜ぶ学園長。

士郎が学園長の内心を知ったら、その非常識な頭に叩き込むところであろう。――――エクスカリバーを。



「あー、さすがに今日は疲れたなぁ…」

そう呟きながら管理人室に入る士郎。

「今日はもう寝るか…」

さすがに魔力を使いすぎたのか、ベッドに入り込みすぐに寝息をたてて眠る士郎。

その眠りは多少の物音がしても覚める事は無かった。







そして朝――――

「――――んんっ」

士郎は窓のカーテンからもれる朝日を顔に受けて目覚める。

「うう――――、あ~、よく寝たなぁ…さ、朝飯の支度を――――」

そう呟きながら上半身を起こし、立ち上がろうと布団に手を着く士郎。その手に―――

むにゅっ。

ナニか柔らかい物体が。

「――――は?」

思わずその手を何度も蠢かす士郎。

むにゅむにゅっ。

「う、ううん…」

それに答えるかの様に何処と無く色っぽい声が。

その声を聞いた瞬間、士郎の頭の冷めた部分がその正体を悟る。

(バストサイズ88.9 そのハリと固さから推定年齢を推測。 …推測結果およそ10代中頃。 その年齢の女性の平均値からすると規格外のデカさ。 あの桜すらも凌駕する巨乳。いや、あのアインツベルンのメイドに匹敵するかもしれませんぜ、ダンナ。)

と、士郎のエロを司る部分が士郎の脳にそう報告する。

「――――ってなんでさっ!? つか誰だよ、お前!?」

自分が触っているのは女性の胸だとやっと気付いた士郎は、頭のエロい自分に叫びながら慌てて後に離れる。

むにゅにゅっ。

「――――は?」

またもや士郎の手は柔らかいナニかを握り締めた。それがナニか解かっていながらも、反射的にそれを揉みしだく士郎。

もみゅもみゅ。

「あっ…駄目でござるよ~♪ むにゃむにゃ」

(バストサイズ――――ををっ!? なんと89!? さっきの胸もでかかったが、それを越えるバストサイズとはっ…!! さあ、衛宮士郎!! このチャンスを逃すなよっ!! 朝からビーストモード発動だっ!! さあ一緒に唱えよう!! 『体はエロスで出来ている』と!!)

「――――そうだ…体はエロ――――って違う!! カットカットカットカットカットッッッッ!!!!」

どこぞの錬金術師のように叫んで、自分の欲望を断った士郎。もう少し気付くのが遅ければ、ここに書けない様な18禁な出来事が行われることになっていただろう。

「体は剣で出来ている体は剣で出来ている体は剣で出来ている体は剣で出来ている…」

自分の欲望を抑えようと自分の呪文を唱えて落ち着こうとする士郎。――――正直、はたから見ると危ない人のようだ。




「って、なんでさっ!? なんで俺の布団の中に女の子がいるんだよ!? しかも二人も!?」

ようやく正気に戻った士郎がそう叫んだ。

そして布団をめくる士郎。そこには――――

「むにゃむにゃ、士郎殿~。そのご飯は拙者のでござるよ~」

長身の忍者少女『長瀬楓』と、

「うーん。楓、それは私のオカズだ。何? 早いもの勝ちだと? ははは、いい度胸だ。代わりに銃弾を食らわせてやろう」

色黒スナイパー少女『龍宮真名』が、

寝言を言いながら士郎の布団にもぐり込んでいました。

「――――いや、本当になんでさ?」



そして放心状態の士郎の脳裏に助け?の声が。

《いや~、士郎もやるね~。うんうん、僕は嬉しいよ》

(って、だれだよ!?)

脳裏に響く謎の声に驚く士郎。だが、その声に士郎は聞き覚えがあった。

(ま、まさか…き、切嗣…か?)

《そうだよ~、士郎。君の養父であり、君に理想を受け継がせた男…『衛宮切嗣』さ》

(は、はいいいいいいいっっっっ!?)

これまたどこぞの高次元物質化能力を持つ巨乳少女のような叫びを上げる士郎。

(い、いかん…本格的に頭がイカレてきているようだ…)

頭を抱えて呻く士郎。…まあ、死んだ養父の声が聞こえたのなら当然だろう。

《はははははは、大丈夫だよ士郎!! 今回の話はギャグだから!!》

(あ~、そっか~ギャグだから切嗣の声が聞こえるのか~。それなら大丈夫だよね~。あははははははは)

現実逃避する士郎。思考が停止している。――――メタな発言は止めてほしいぞ、正義の味方。

《そう言うことさ…それより、士郎! さすがは僕の息子だね。もう僕の理想を叶えてくれるなんて》

そう言って、うんうんと嬉しそうに肯く切嗣。

(は? 理想って…俺はまだまだ未熟な魔術使いな、『正義の味方』だぞ? 親父の理想を叶えたわけじゃ…)

そう返す士郎。彼自身今だ切嗣を越えたとは思っていない。

《ん?――――ああ、そっちじゃなくてもう一つの僕が目指した尊い理想…》

(もう一つ…? そんなモンあったっけか?)

《ああ…僕が目指した究極の理想。それを士郎が叶えてくれたのさ》

(いや、そんな大層なことはしてないぞ?)

《士郎…僕が死ぬ数日前の話を覚えているかい?》

(数日前…って、正義の味方の話の前か?…いや、正義の味方の話以外はおぼえてないよ。あれから切嗣が死んじまったから…)

《そう…か。実はこんな話をしたんだよ》


回想――――衛宮邸にて

「じーさん、どうしたんだ?」

赤毛の少年――――子供の頃の衛宮士郎が縁側で月を眺める養父である切嗣に話かけた。

「ああ…士郎か。いや、僕が目指した理想について考えていたんだよ」

そう呟いた切嗣は、優しい目で士郎に笑いかけた。

「理想って…何だよ?」

訪ねる士郎に、

「うん…僕の目指した理想はとても尊く、まさに男の夢だったんだよ…」

すっ、と夜空を見上げる切嗣。その視線の先いはとても美しい満月が――――

「男の夢? それにだったんだよって…その夢、諦めたのかよ?」

「ああ、どうやらそれを叶えるには年をとりすぎてね…アレは期間限定のモノらしい――――さすがにこの年で一度に複数相手するのは厳しいしね」

そう呟く切嗣の顔には微笑が浮かぶ。どこかそれは儚く見えた。

「…じゃあ、俺がその夢を叶えてやるよ!! じいさんの夢をさ!!」

にっこり笑ってそう言った士郎。その姿は年相応に可愛らしく、麻帆良のいいんちょがみたら鼻血を噴出してお持ち帰りしそうな光景だ。

「――――士郎。この道はとても険しい…誰からも理解されないかもしれないよ? それでも…僕の理想を受け継いでくれるのかい…?」

士郎にそう言った切嗣の顔は真剣だ。

「――――ああ!! じいさんの…切嗣の理想は、俺がきっと叶えてやるから…!!!」

そうきっぱりと言った士郎の顔は笑顔だが、その目は切嗣に負けないくらい真剣だ。

そして、切嗣は、ふっ…と安心したように優しく笑い、

「ああ……安心した。士郎に僕の理想を託すよ」

そして、

「僕の理想…、『全て遠き理想郷(アヴァロン)』である男の夢…ハーレムの設立を」

マテ。

「結構、士郎なら早く叶えられるかもしれないね…その半ズボン姿を見たらショタっ気のあるおねーさん達ならイチコロだよ?」

再びマテ。

「目標人数は…うん、なぜか今唐突に思いついたんだけど31人くらい。1クラス分くらいは集めないとね?」

本気でマテ。

「とはいっても、全員同じ年じゃ芸がないから士郎の守備範囲内でばらけるように集めるんだよ?」

マテってば。

「参考を言うなら――――まず基本として巨乳ははずせないね。そしてもちろんこれも基本だけどロリだね。これははずせないよ?個人的な意見を言うなら金髪ツインテールの美少女がいいよね。具体的には魔○少女リ○カルな○はのフェ○ト・テス○ロッサとかいいね。まあ、あとは義姉、義妹、義母、義娘、とかかな?まあ、これについては心辺りがあるから楽しみにしていていいよ。そして落下型ヒロイン、双子に未亡人。…喪服っていいよねぇ…それで先輩、後輩、同級生、女教師、に女医さん。幼なじみにお嬢様。金髪、黒髪、茶髪、銀髪、ロングヘア、セミロング、ショートヘア、ボブ、縦ロール、ストレート、ツインテール、ポニーテールにお下げに三つ編み、二つ縛りやウェーブ、くせっ毛、アホ毛…そういえば彼女のアホ毛は立派だったなぁ…セーラーにブレザー。体操服。これはブルマだよ?絶対に。まあ、スパッツも好きだけど。そして柔道着、弓道着、保母さん、看護婦さん…ナース萌え…メイドさんは大好きです。婦警さんに巫女さん、シスターさんに軍人さん、秘書にツンデレ…これもはずせないな…萌えるよ?チアガールにスチュワーデス、ウェイトレスに白ゴス黒ゴス…ア○たんとかエ○ルたんとかだよ? チャイナドレスに病弱、アルビノ、電波系に妄想癖、二重人格、女王様、お姫様にニーソックス。ガーターベルトに男装の麗人にメガネっ娘。目隠し眼帯、包帯、スクール水着…最高だね。ワンピース水着、ビキニ水着、スリングショット水着、バカ水着、人外、吸血鬼っ娘に幽霊、獣耳娘まであらゆる女性を迎え入れる包容力を持たなければいけないよ?」

マジで待って下さい。

「まあ、一つだけ僕がいえることは――――」

お願いします。止めてください。

「修羅場にならないように、気をつけること。…刺されるからね?」

そう言ってサムズアップする切嗣の笑顔を士郎はいつまでもみつめて――――

いいかげんにしろやぁ!!! このくそ親父ぃぃぃぃぃ!!!!!!!

回想終了――――



(はあっ、はあっ……)

《どうしたんだい? 士郎? いきなり大声を出して》

激しく息をつく士郎に訪ねる切嗣。

(あんな約束したのかよ!? 俺!? つーかアンタ、子供に何吹き込んでるんですか!?)

《ははは、あの時はうれしかったなぁ…僕の夢を受け継いでくれて》

笑う切嗣に、

(いや、俺が受け継いだのは正義の味方の理想だから!! そんなハーレム願望はおれにはない!!!)

そう絶叫する士郎に、

《はははは、何を言ってるんだい? 女の子を二人も布団に引き込んでおいて》

事実を士郎に告げる。

(あ…い、いや!! 俺は何もしていない!!)

そう弁解する士郎に、

《ふむ…確かにまだ、事にはおよんではいないようだね》

二人の服装を見てそう言う切嗣。

楓と真名と格好は普通の私服。少し乱れてはいるが、これはまだ許容範囲内だろう。

(そうだろ!? 俺は無実だ!!)

《それじゃ、士郎――――ヤっちゃえ♪》

そんな切嗣の言葉を聞いて、

(――――は?)

《据膳食わぬは男の恥って言葉を知ってるかい? 彼女達を美味しくいただくんだよ?》

(ギ、ギリヅグザン、ナ、ナニヲイッテルンディスカ~~~~~!?)

動揺のあまりオ○ドゥル語を話す士郎。

《ふふふ、3Pか…懐かしいなぁ~昔、イリヤの母とアインツベルンのメイドの三人で色々なプレイを――――》

消え去れぇぇぇぇぇ!!!! そんな話は聞きたくねぇぇぇぇぇ!!!!!





「――――はっ!?」

士郎が気付いたときには、切嗣の声はどこからも聞こえてこなかった。

「あ――――夢? そ、そうだよな!! 今のは夢…幻聴だよな!! ははははは!!」

笑う士郎。その目はまだ少し虚ろである。

「はぁーーーーーーーー」

ため息をついて、気を取り直す。

「でも、二人がここにいる現実は変わらんか…とりあえず起こそう」

士郎は今だ夢の中の二人を起こそうとする。

「楓!! 真名!! 起きろ!! なんでここにいるんだ!!」

士郎の大声に、さすがに起きる二人。

「うーん…ああ、士郎さんか…おはよう」

「む~…おひゃようでござる~」

すぐに覚醒した真名とは対照的に、少し寝ぼける楓。

「ああ、おはよう…って、違うっ!! なんで俺の布団にいるんだよ!?」
士郎の絶叫に真名が、

「ああ、それは――――」

と答えようとした時、士郎の部屋のドアが開き、一人の少女が入ってきた。

「士郎さん、おはようございます。実は少し稽古に…つき…あっ…て…?」

入ってきた少女――――『桜咲刹那』は、士郎と一緒に布団に入っている二人の少女を見て、絶句した。

「セセセセ、刹那サン? コココレハ誤解ナンデスヨ? 俺はマダナニモヤッテナイデスヨ?」

片言で弁解する士郎。だが、普通こんな光景を見てそれを信じる人間はいない。

「まだ……?」

うつむいたまま呟く刹那。それはまるで地獄から響いてくるような声であった。

「ヒイイイイイイイッッッ!?」

ビビッて悲鳴をあげる士郎。そしていまだに俯く刹那に、

「ああ、刹那。まだ(強調)何もしていないぞ? まだ(強調)…な?」

挑戦的に刹那に言う真名と。

「士郎殿~~~~♪」

今だに寝ぼけている楓。楓は士郎の背中に抱きついて離れない。

(か、楓さん!? む、胸が背中に~~~~~!!)

楓の中学生とはとても思えない胸が士郎の背中で形を変える。

「か、楓!! 士郎さんから離れろ!!」

その様子を見て、顔を上げて楓に叫ぶ刹那。

「ん~? 何でござるか~? ナイチチは黙るでござるよ~~~」

まだ覚醒していないのか、ヒドイ事を平気で言う楓。

ビシッッ!!!!

その言葉に石化する刹那。

「楓…それは言いすぎだろう? ナイチチはナイチチなりに努力しているんだぞ? 私は同じ部屋だから知ってるんだが、実はこっそり刹那はバストアップ体操を毎晩かかさずしているんだ。その努力は認めてやるべきだろう? ――――まあ、まったく効果は無いようだが」

刹那のSランクの秘密をあっさりバラす真名。その目は哀れみの目で刹那の胸部…その起伏があまりない部分を見つめる。

ビシビシッッッッ!!!!!

石化していた刹那の体にさらにヒビが入る。――――かなりのショックを受けたようだ。

そこに、

「さあ、ナイチチはほっといて――――」

真名が士郎の方を向いて、

「――――責任をとってもらおうかな? 士郎さん」

とてもイイ笑顔で士郎に爆弾発言をする。

「せせせ、責任ッテ何ディスカ~~~~!?」

動揺しまくる士郎に、

「さっき、私の胸を揉みしだいたじゃないか。乙女の胸を触ったんだから、責任は取ってもらわないとね?」

「拙者も責任とってもらうでござるよ~~~~?」

楓もまたとんでもない事を士郎に言った。

「えええええええええ~~~~~!?」

その言葉にさらに焦る士郎。

「いやいや!! あれはしょうがないというか事故といいますかワザとしたわけではなくですね――――」

あわてて弁解する士郎であったが、しどろもどろで何を言っているのか解からない。

そこに、

「士郎さん――――」

「せ、刹那…ちゃん…?」

ひきつった顔で振り返った士郎の目に、いつの間にか復活した刹那の姿が。

「士郎さんの……士郎さんの……」

震えながら拳を握り締める刹那。その手に急速に気が集い、紅く染まっていく。

「士郎さんの~~~~~!!!!」

キッッ!! 顔を上げる。そして涙目で士郎を睨みつけて拳を振り上げ襲いかかってきた。

「エロ学派ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

刹那の接近技――――神鳴流『紅蓮拳』が炸裂する。

「そ、それは志貴の方……ぐぺろすっっ!?」

燃える拳(比喩ではない)が士郎の顔面にヒットする。

変な悲鳴をあげた士郎は、そのまま部屋の窓へ――――

ガシャァァァァァンンンン!!!!

士郎の体は窓を突き破って空中へと投げ出された。

(ああ…ホントになんでさ?)

地面に叩きつけられる数瞬の間になぜこんな事になったのか疑問に思う士郎。その視界にはとても青いどこまでも広がる空が――――

しかし、その空には養父切嗣がサムズアップして浮かんでいた。

《士郎…まだまだ甘いね。僕ならあんな状況になったら甘い言葉を囁いてごまかして4Pに突入するよ?》

と、鬼畜な事を言う切嗣。

(そんな事できるか~~~~~~!!!!)

心の中で養父を怒鳴りつける士郎。

そんな事を思いつつ士郎の体は地面に墜ちていった。




学園長室――――

そのころ学園長室では、とある妖怪ジジイの笑い声が部屋中に響き渡っていた。

「ヒョッヒョッヒョッヒョッヒョッ~~~~~!!」

そのジジイ…「近衛近右衛門」は机をバンバン叩きながら、大笑いをしていた。

その前には、一つの水晶球が。そこには、士郎が刹那に殴り飛ばされる光景が映し出されていた。

「は、腹いた!! は、腹がいたいぞい~~~~~!!!」

いまだに笑いが止まらない学園長。

「クックックッ……いや、衛宮君、君は見込んだとおりの男じゃよ~~~~!!」

少しおちついて来たのか、笑い声が小さくなる。

「いやいや…やっぱり君はまれに見る女難の持ち主じゃなぁ…まあ、今回はワシがセッティングしたんじゃが」

実はこのジジイ、昨日報告にきた時に士郎を先に部屋に帰らせた後、残った楓と真名に狡猾な手口で士郎への恋心を二人に自覚させ、二人が士郎の部屋に行くように仕向けたのである。さすがに大人びた真名や楓も老獪なジジイに乗せられこんな行動に出てしまったのである。

「さーて、次は誰を衛宮君に合わせてみようかのう……ふむ、高音君と佐倉君なん
てどうじゃろうかのう? 面白そうじゃろう? アルビレオ君?」

そう言った学園長の視線の先には、いつの間にか一人のフードをかぶった男が。

「そうですねぇ…彼女達もよさそうですが、ここは年上路線で大学部の刀子さんとかシスターシャークティとかどうでしょう?」

ローブをきているせいで顔はよく見えないが、ただ一つ見える口元から解かる感情は――――『愉悦』。楽しくてしょうがないという感情。

この男――――『アルビレオ・イマ』もジジイに負けず劣らず趣味が悪い。

「むう、それもいいかも知れんのう…さすがじゃなぁ――――お主も悪よのう? フォッフォッフォッ」

「いえいえ、学園長の方こそ…フフフフフフ」

笑いあう二人は、さらに士郎をオモチャにして楽しむ計画を話しあう。――――士郎が聞いたら青ざめて全力でこの二人を殺しにかかる凄まじい計画を。

この学園にいる限り、士郎が女難から逃げられる事は無い。――――以前からそうだろうと言われればそれまでだが。

第13話了

士郎とネギの麻帆良騒動記 第14話「麻帆良戦隊バカレンジャー!! EPISODE1『子供先生と5人のバカ』」

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