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Task3:朴念仁の恋 投稿者:wey 投稿日:07/31-11:57 No.1016
ガイとレイとの戦いの後、映士はさよ・真名・刹那・楓の四人を連れて、超包子へと出向いていた。
そのまま適当な席に腰を下ろすと、待っていたかのように五月がやってきた。
―――来てくれたんですね。
「おう。ちょっとまぁ連れもいるが、頼むわ」
―――食べてくださる方は、多いほうが嬉しいです。
そう言うと、五月にお勧めメニューを頼んだ。そして五月が厨房に戻ったのを確認すると、映士は
四人に話しだした。
「え~さっきの俺の姿だが、龍宮なら知ってるか?」
「いや・・・ただ、冒険者という言葉には、多少覚えがある」
「ほぅ。じゃぁこれは知ってるか?サージェス財団ってのは」
「ああ、それは聞いた事がある。世界中に存在する秘宝【プレシャス】を保護し、安全に保管する組織と聞いた事がある」
「ご名答だ。その組織の中で秘密裏に組織されたチームが存在する。それが、ボウケンジャー」
それを聞き、真名の顔色が変わった。
「ボウケンジャーだと!?」
「知ってるのか?」
「裏に通じてる人間なら知ってるさ。プレシャスをネガティブシンジゲートから守るために存在だとな・・・・・じゃぁ、貴方も?」
「そうだ。眩き冒険者・・・ボウケンシルバーだ」
驚きを浮かべている真名と、イマイチ分かっていない三人。すると、さよがおどおどしながら手を挙げた。
「あの~高岡先生。プレシャスってどういう物なんですか?」
「ああ。プレシャスってのは、未知なる力を持った宝。・・・分かりやすい例えなら、打ち出の小槌とかは知ってるか?」
「はい。昔話で有名ですが・・・まさか!?」
「実在してるんだよ。あれのせいでひでえ目にあったが」
「御伽噺のような物が実在してるなんて・・・」
「俺から言わせてもらえば、その歳で常人離れがいるほうが驚きだがな(汗)」
「しかし、何故そのような秘宝があるのが公開されないのでござるか?」
楓の問いを聞き、映士は頭を掻きながら答えた。
「あのな。そんなやばい秘宝がどこかにあるって知ったら、狙ってくる奴がいるだろ?」
「もしや、その狙ってくるという奴らが・・・・・ネガティブシンジゲートでござるか?」
「その通りだ。まぁ、俺と仲間がいれば、大抵はぶっ飛ばせる自信はあるがな」
「随分と自信満々だな?」
真名の問いを聞くと、映士は不敵な笑みを浮かべながら、こう答えた。
「当たり前だろ。俺様に敵う奴はいねえんだからよ」
それを聞き、呆然とする皆。しかし、俺様である映士を事を考えると、プっと笑いがこみ上げてきたのだった。
そんな中、五月が料理を運んできた。
―――熱いですから、気をつけて食べて下さいね。
「おう」
「すまないな四葉」
「感謝します」
「かたじけないでござる」
「あ、ありがとうございます」
―――私は、皆さんの喜ぶ顔を見るのが好きですから。
そう言うと、五月はニコリと微笑んで厨房へと帰ろうとした。すると、映士が突如呼びとめた。
「四葉」
―――なんですか?
「明日から通っていいか?」
―――え?
いや、金とか厳しい時はわからねえが、来れる限りはここに寄るからよ」
―――無理してません?
「俺様は”四葉の”飯が食いたいんだからしょうがねえだろ?」
―――!!///
「んじゃ、明日から完全に通うから・・・いいな?」
―――・・・は、はい・・・・あの!!
「ん、どうした?」
映士が?マークを浮かべると、五月は頬を赤くしながら、こう言い放った。
―――もし・・・・まだ泊まるところが決まってなかったら・・・・・私の部屋に泊まりませんか?
五月の超爆弾発言に皆が固まる中、映士は軽く思案し、あっさりと結論づけた。
「まぁ学園長のジジイにも相談しねえといけねえが、明日まで待ってくれ」
―――分かりました・・・待ってますね♪
そう言うと、五月は本当に嬉しそうな笑顔で厨房へと戻っていった。そして皆が固まっているのを見て、映士は?マークを
浮かべながら食べだすのだった。
超包子で夕食を終えた面々は(楓は先に帰った)は、桜通りを歩きながら風に当たっていた。
「四葉さんのあんな笑顔は・・・・・初めてみましたね」
「そうなのか?」
「はい・・・なんというか・・・・”恋”をしているって言葉が最も当てはまります」
「ふ~ん・・・・誰かに恋してるのかアイツ」
映士の朴念仁な発言が飛び出し、何故が天に向かって心の涙を流すさよ・刹那・真名。そんな中、真名は疑問に思っていた事を
映士に問いかけた。
「高岡先生。知らなければいいんだが・・・”伊能真墨”という男はいないかな?」
「ん・・・ああ、あの黒い奴か。一応皆で撮ったもとい撮らされた写真があるが・・・見るか?」
映士はそう言うと、財布から一枚の写真を取り出した。そこには、ボウケンジャー全員が写っていた。それを見た瞬間、真名は
ワナワナと肩を震わせ始めた。
「ど、どうした龍宮?」
「・・・・・フフフ、こんな所にいたのか・・・・マスミ・・・・・・私というものがいながら・・・」
何やら黒い空気を纏い始めている真名を見てガタガタ震える刹那とさよ。さすがの映士も何事かと驚きつつ、真名に尋ねた。
「あ~龍宮。あの黒い奴を知ってるのか?」
「知ってるも何も・・・・・・昔から一緒だった男だよ・・・」
そう言うと、真名は首にかけていたロケットを開いた。そこには、若い頃の真墨が写っていた。
「高岡先生・・・・・悪いが、明日は休ませてもらうよ」
「そ、それはいいけどよ・・・・・・どこに行く気だ?」
「もちろん・・・・・マスミの所だよ」
それを聞いた映士は、面白い事になりそうだと思い、サージェスへの地図を渡した。すると、真名は猛スピードで走り出すのだった。
恐らく、何かしらの準備だろう。ちなみに何故真名がここまでキレたのか?それは、写真で菜月と腕を組んでいたからである(笑)。
「た・・・龍宮があれほど怖いと思ったのは初めてですよ・・・」
「ま、これでおもしろい事になりそうだぜ」
翌日に起こるブラックの女難を、映士はクククを笑いながら予想するのだった。そんな中、刹那が何かを思い出したのか、顔色を
悪くしていた。
「どうした桜咲?」
「いえ・・・・・その・・・・」
話しづらい事だと察した映士は、さよにしばらく離れててくれと頼み、刹那に向かい合った。
「言いたい事があるなら、ハッキリ言え
「はい・・・・・その・・・高岡先生がアシュの混血・・・・・ハーフと言うのは本当ですか?」
刹那の辛そうな表情を感じながら、映士は答える。
「そうだ。俺の母親はアシュで、父さんは俺と同じアシュの監視者だった」
「さっき・・・・・貴方の両親は本当に愛し合って産まれたと」
「そうだ。でも・・・それを知ったのはつい最近だったんだ。それまでは・・・・俺は母親を憎んでいた。そして、父さんを死なせてしまった
俺自身も憎かったんだ」
「先生・・・」
「でもよ・・・・・・今の俺の仲間はとんでもないお節介でな。・・・・・救ってくれたんだ、俺様をよ」
「その人たちに出会えたことは・・・幸せですね」
「ああ・・・・・・・だから、お前もいい加減受け入れろ、桜咲」
それを聞き、ビクっとする刹那。そして、諦めた表情で映士を見つめる。
「気づいて・・・・・いらしてたんですね」
「ああ・・・・・なんとなくだが・・・・俺と同じ気配がしてよ」
「そこまで分かってるなら・・・・・・見せてもいいですね」
そう言うと、桜が散る中で刹那の翼が広げられた。桜吹雪の中で煌く純白の翼に、映士も魅入っていた。
「気持ち悪いですよね・・・・・・・こんな・・・・・化け物の姿」
「あのな・・・・・」
「私は・・・・・皆さんとは違う存在です・・・・・・烏族とのハーフで・・・・更に不幸を示す白い翼・・・・・誰が見ても・・・・化け物ですよね」
≪パシン≫
刹那が自分を責める中、映士の手が刹那の頬を叩いた。ジンジンと赤くなる頬を抑えながら、呆然と刹那は映士を見つめる。
「それ以上自分を責めるなら、この俺様が許さねえ」
「・・・え?」
「お前は言ったな・・・・・仲間に出会えた事が幸せだって。なら、もうお前にも仲間がいるじゃねえか・・・俺様っていう」
「あ・・・・え・・・・・・」
呆然とする刹那を、強引に自分の胸の中で抱く映士。突如の事に赤くなってワタワタする刹那に、映士は顔を赤くしながら・・・
「それによ・・・・・・・・お前のその姿・・・・・・俺は好きだぜ」
温かい想いをこめてそう言ったのである。それを聞いた瞬間、刹那の中にあった何かが崩れ、わんわん泣き出してしまった。映士は
涙を流す刹那を優しく抱きながら、頭を撫でてやる。すると、刹那は涙を流し切ったのか、笑顔を浮かべて離れた。
「先生・・・・・ありがとうございます・・・・こんなに涙を流せたのは、本当に久しぶりです」
「そうか。また泣きたくなったら、俺の胸でいいなら貸してやるよ」
「ありがとうございます・・・・・・あ、先生」
「ん、どうし・・・・」
映士が振り向こうとすると、刹那が、映士の頬に軽く口付けたのである。映士が呆然とする中、刹那は笑顔でこう言った。
「私・・・・・・・先生が大好きです!!」
そう言って、刹那はその場から走り去ったのだった・・・。
おまけ
「あ~、今日はオフだってのにやる事ね~な~」
「そうかい?僕はネットがあれば、大抵は過ごせるけどね」
「お前と一緒にすんな」
ボウケンジャーROOMにて、今日は非番である真墨と蒼太はのんびり過ごしていた。すると、突如サージェス本部のサイレンが鳴った。
「な、なんだ!?」
「侵入者か!」
二人はアクセルラーを握ると、ドアに近づく何かに向けて構える。そして、ドアが破られた瞬間・・・・・真墨は固まった。
「ま・・・・・・・マナ!?」
「久しぶりだな・・・・・・・マスミ」
ドアの向こうには、真っ黒いオーラを纏った真名が立っていたのだ。表情が全く反対な二人を見て、蒼太が真墨に尋ねる。
「ぶ、ブラック!!一体彼女は一体!?」
「・・・・俺が昔トレジャーハントをしてた時、戦場で出会った娘だ」
「じゃぁ・・・・・感動の再会のはずだろ!?なんで彼女があんなに黒くなってるんだ!!」
「知るか!!」
真墨が吼える中、真名はピラっと一枚の写真を真墨に投げつけた。それを手に取った瞬間、真墨は固まった。
「覚悟はいいね・・・・・・私というものがいながら・・・・・・・違う女に手を出すとは」
「い、いやちょっと待て!!この写真は誰から!!」
「・・・高岡先生だ」
「あの銀色ヤローーーーーーーーー!!」
その叫びと共に、真墨は真名によるこの世のものとは思えないお仕置きを受けたのだった。それにより、しばらくは
カタコト状態が続いたという。
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