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エピソード2:我夢を継ぐ者 投稿者:wey 投稿日:04/02-15:57 No.2208
「揃ったようじゃな・・・・魔法先生諸君、これから戦う敵は、今までとは比較にならんじゃろう・・・・じゃが、ここで下がってしまえば、麻帆良は終わりじゃ!!なんとしても死守せよ!!」 「「「「「「「「「「はい!!」」」」」」」」」
学園長の言葉に答える魔法先生たち。そんな中、突如麻帆良の一角に赤い柱が出現した。
「な、なんじゃあれは!?」 「赤い・・・・・光?」 「まさか、また新しい魔獣!?」
ガンドルフィーニが最悪の予感を考えたが、実際は違った。そこから現れたのは、銀に赤のラインが入った、光の巨人。
「あれは・・・」 「銀色の・・・・・・巨人」
魔法先生の一人が呟く中、銀色の巨人・・・・ウルトラマンガイアが怪獣目がけて駈け出して行った。
エピソード2 我夢を継ぐ者
(本当に・・・・・本当に、ガイアになってるんだ)
ガイアとなった少年・・・新星勉は驚いていた。特別だと思っていた我夢がなったのではない。何のとりえもない自分が、ウルトラマンになった。その事実に驚いていたのだ。
(って、今は考えてもしょうがないや。とりあえず、あのサタンビゾーを倒す!!)
そう言いながら、ガイアは走りだした。地面を揺らし、砂埃を上げながら。そしてそのまま跳躍、サタンビゾーの頭に蹴りを叩き込んだ。サタンビゾーはガイアの蹴りの衝撃に耐えきれず、そのまま地面に倒れ込む。ガイアはそのまま、馬乗りになってサタンビゾーにパンチを繰り出す。
「グオオオオオオオオ!!」
サタンビゾーの右腕の爪が突如飛び出し、ガイアの身体に弾き飛ばす。
「ジュアアアアアアアア!!」
予想外のカウンターに、受け身を取れずに倒れるガイア。
(しまった!!サタンビゾーにはあの凶悪な爪があったんだ。でも、胸に黒いラインが無いって事は僕がV2の状態じゃないって事だから、アグルブレードは使えない。今持てる力でなんとかしないと)
ガイアが立ちあがると、サタンビゾーは爪を突き出して突っ込んできた。
「ジュワ!!」
ガイアは両手を相手に向けた。すると、円状のバリアーが出現した。そして、爪とバリアーが激突する。
(ウルトラバリアーなら、そう簡単には貫けない。こうなったら、押し返して相手をひっくり返す!!)
ガイアはそのまま、サタンビゾーの爪ごとバリアーを押し始めた。すると、どんどん加速し、しまいにはビルの瓦礫に引っ掛かり、サタンビゾーは倒れてしまった。
(今だ!!)
ガイアはそのまま二度バク転すると、両手を広げた。そしてそのまま、頭を抱えるような体勢を取る。そして次の瞬間、頭を後ろに戻すと同時にガイアの頭には光の刃が出現。そしてそのまま、ガイアは頭を突き出した。すると、ガイアの頭に存在した光の刃は光線の如く発射された。
「ウウウウウ・・・・・・ジュワアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
これこそが、ガイアの必殺技【フォトンエッジ】。エネルギーを溜め、鞭のようにしならせながら発射する光の刃。
「グウウウウウウウ・・・・・オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!」
サタンビゾーはフォトンエッジを受けた瞬間、断末魔の悲鳴を上げた。そして次の瞬間、サタンビゾーは爆発し、消滅した。
―――ピコン、ピコン、ピコン、ピコン
点滅するカラータイマー。そのままガイアは上を向くと、空へと帰って行った。その瞬間、麻帆良が歓喜の叫びに包まれるのだった。ちなみに・・・
「ほぅ・・・・ごり押しタイプと思ったら意外とやるじゃないか」
自室にて、銃の手入れをしている褐色肌の少女や・・・
「ふむ、なかなかの体術。もし人サイズなら、戦ってみたいでござるな」
山にて修業中の、線目忍者娘や・・・
「あれって・・・・・ウルトラマン・・・・・だよね?」
寡黙だが優しい、ポニーテールの水泳少女や・・・
「すごーい!!」 「ウルトラマンですーーー!!」
目を輝かせる、双子の少女たちが見ていた事を、彼はまだ知らない。
「さて、ここが学園長室か」
翌日、勉は麻帆良学園に到着した。あの後、なんとか荷物を回収した勉は学生寮へと向かったのだが・・・・なんと、都合の悪い事に勉の部屋“だけ”が崩壊しており、住めなくなってしまっていたのだ。困っていると、管理人から明日学園長に会うように言われ、今に至るのである。
「・・・でも、ここに来る途中女の子ばっかりだったよな」
勉はある種の不安を覚えつつ、ドアを開いた。するとそこには、異形の頭をした学園長が座っていた。
「ほほ、君が新星勉くんかね?」 「は、はい」 「昨日は災難じゃったの。怪獣のせいとはいえ、君の部屋が無くなってしまったというのは」 「・・・いえ、サタンビゾーが暴れた以上、被害があることは多少理解していました」 「・・・サタンビゾー?お主、あの怪獣を知っておるのか?」
勉の言葉に、学園長の視線が鋭くなる。
「いや、あの怪獣はウルトラマンガイア第13話「悪魔の怪獣」に出てきたサタンビゾーって怪獣にそっくりだったんで、そう言ったんですが」
内心ビクビクしつつ、勉は自分が知ってる知識を伝えた。
「・・・ウルトラマンガイア?」 「はい。テレビでやってた特撮ヒーローです。ウルトラマンは知ってますよね?」 「そりゃあ、さすがにウルトラマンは知っておるぞ。ワシとしては、セブンが一番好きじゃったが」 「おお!!学園長はセブン派ですか!!」 「君は昭和では何派かの?」 「僕は“帰マン”とか“新マン”って呼ばれる、ウルトラマンジャックですね。やっぱり、あのウルトラ五つの誓いが気に入ってますから」 「ほほ、君とはいい友になれそうじゃの」
そう言って、二人は握手をかわした。ウルトラマンファンに、境界線はないのである(笑)。
「さて、話を戻すがの。実は君には、女子中等部3-Aに入って欲しいのじゃ」 「・・・・・・・は?」
さすがの勉も、今の言葉をすぐには理解できなかった。そして理解した瞬間、勉は絶叫した。
「ええええええええええええええええええええええ!?な、なんで女子のクラスに!?普通は男子のとこでしょ!?」 「実はの・・・・・・・・・昨日、君の部屋が崩壊しただけでなく、搬入予定の君の机等が見事に踏みつぶされてしまったのじゃ、あの怪獣に」 (サタンビゾーーーー♯)
倒した怪獣に、恨みの念を送る勉。まぁ無理もないが。
「本当に申し訳ない」 「で、でも。僕が入るなんてそのクラスの娘たちが反対するんじゃ?」 「いや、あのクラスは基本的に“天上天下唯我独孫”じゃからの・・・」
そう言って冷や汗をたらす学園長。それを見て、とんでもないクラスに行くのかと滝汗な勉。
―――コンコン
そんな時、突如ノックが響いた。
「入ってよいぞ」
学園長が促すと、そこからスーツに身を包んだ、10歳くらいの少年が姿を見せたのだ。
「が・・・・学園長?この子は?」 「うむ。君がいくクラスの担任【ネギ・スプリングフィールド】君じゃ」
それを聞き、思考が停止する勉であった・・・。
「それじゃ、ここで待っててくださいね」 「あ、うん」
早速仲良くなったネギに言われ、教室の外で待つ勉。すると、ネギが自分を促す声が聞こえた。
「失礼しま・・・・・・うわ!!」
勉がドアを開けて中に入った瞬間、見えない糸に勉は引っ掛かった。そしてそのままバランスを崩し、倒れてしまった。
―――それと同時に、彼の懐にあったエスプレンダーが転がった。
「な、なんですかこれ?」
ネギがそれを拾い上げると、小さな双子が駆け寄ってきた。
「あーーーーー!!これって」 「エスプレンダーです~~~」 「エスプレンダー・・・ですか?」 「昨日あの怪獣をやっつけた、ウルトラマンガイアの変身アイテムだよ!!」 「です~」 「まてよ・・・・・これを持ってるという事は・・・・・キミ」 「え?」
内心、バレたかと不安がる勉。しかし、双子の言葉は全く予想外なものだった。
「キミ・・・・・ガイアのファンだね(ですね)!?」
それを聞き、クラスはシーンと静まり返る。そして次の瞬間・・・
「君らも同志か!!」 「「うん(はい)!!」」
ガッチリと握手したのだ。それを見て、ずっこける3-A生徒たち。しかし、その様子をジッと見ている生徒が何人かいたが、勉はそれに気づいていなかった。
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