第四十話 『さくらの麻帆良学園での一日』
うん・・・ここはどこ・・・麻帆良学園・・・ 私の目の前に移っているのは麻帆良学園都市、人々がいっぱい居てなにかお祭りをしているのかな・・・ 光の・・・線・・・・・? 麻帆良学園内の一ヶ所で一本の光の柱が空高くまで上っている。 だ・・・誰?・・・ネギ君と・・・ネギ君ににている人・・・ 見えるのはネギ君とそれに対峙しているネギ君に似ている大人の男の人。 桜・・・な・・・・遅刻・・・・ ほぇ? 「桜起き〜な、学校に遅刻するで〜!」 「あ・・・ケロちゃん、今の夢?」 起き上がった私の目の前に居るのはケロちゃん、私はまた夢を見ていたようです。 「なんや桜、また予知夢でも見とったんか?、どうや今回は覚えとるか?」 「え・・・え〜っと」 どういう夢だったかな?・・・う〜んと思い出せないよ 「ゴメンケロちゃん、また忘れちゃった」 「はぁ〜いつもいつも言うけど何で桜はいっつも覚えとく様言うてんのに忘れるんや?」 「そんな事言われても覚えてないんだから仕方ないじゃない!」 本当に私ってなぜいつも見た夢を忘れちゃうんだろ?、この小説の作者さんは大体覚えているのに――― 「桜起きたか、茶々丸が朝食を用意しているから早く起きてこい」 「うん、エヴァちゃん」 「桜なあ聞いとるんかなあ」 ケロちゃんは話し出したら長くなるから無視無視、そう言えば昨日エヴァちゃんの家に泊まったんだった。 布団から飛び起きてエヴァちゃんのいる部屋に行くと朝食を用意している茶々丸さんと手伝っている知世ちゃん、エヴァちゃんはもう椅子に座ってるね♪ 「ヨッサクラ」 「あ・・・ゼロちゃんこんな所に、今日の朝食はなんですか茶々丸さん?」 「今日の朝食はお味噌汁にご飯、それに納豆です」 わ〜日本食だな〜エヴァちゃんって日本食が好きなんだな〜、それよりもゼロちゃんさっきまで気づかなかったけどなんで食べられないのにご飯の前に座ってるのかな? 本当にテーブルに四つついている内の一つの椅子を引くまで気づかなかったゼロちゃんの存在、なぜゼロちゃんが椅子に座っているのかはすぐに分かった。 「うまいな〜日本食と言えばやっぱりご飯に納豆やな〜」 「ケケケ・・・ナットウッテネバネバカンガオモシレンダナ・・・」 「そうやろそうやろゼロっち」 ゼロちゃんってケロちゃんと話す為に座ってたんだ、本当に仲が良いんだね、これでエヴァちゃんとも仲が良くなったら良いのに・・・ 「・・・で桜、さっきぬいぐるみが予知夢がどうとか言っていたな、あれは一体どういう意味だ?」 「ああ・・・あれはね」 私はエヴァちゃんに自分の予知夢の能力を話してみた。 「桜・・・予知夢の能力まで持っていたのか・・・」 「ホントニハンソクナオンナダナサクラハ・・・」 「え・・・変かな?エヴァちゃんも高い魔力持ってるんだから予知夢とか見ない?」 「見るわけないだろ、桜の世界では魔力の高いものは皆予知夢をみるのか?」 「えっとそうじゃないんだけどケロちゃんが魔力の高い者の夢は予知夢である可能性が高いって」 「そうなのか、まあ覚えていなければ意味はないな」 「そうなんだけどね・・・」 やっぱり私達の世界の魔法常識とこの世界の魔法常識違うみたい、エヴァちゃんも見ないと言っているしそれ以前に私が覚えていないからこれ以上は話しできないよね。 「朝ご飯も終わった事だし、茶々丸さんが食器洗い終わったら学校行こうエヴァちゃん」 「ああ・・・」 茶々丸さんが食器洗い終わるまで待ってエヴァちゃん達と共に学校へ行く私達、ケロちゃんとゼロちゃんはお留守番だよ。 「ねえエヴァちゃん、そう言えばネギ君の弟子入り試験って内容もう考えたの?」 エヴァちゃんの家を出てから電車に乗って中等部のすぐ近くの駅まで行く私達、私ももうこの電車に乗るの慣れちゃった♪ 「ああ・・・大体な、その前に桜・・・カードを使わせてもらうぞ、だから桜も坊やの試験の時同伴してくれなか?」 「うん、良いけどどんな試験をするの?」 「それは内緒だ」 「そうなんだ」 エヴァちゃんネギ君相手にカードさん達使って何考えてるんだろう、エヴァちゃんの事だから無茶な試験なんて考えてないと思うし・・・ 「桜ちゃん、そう言えば朝学園長さんから今日いつでも良いから学園長室に着てほしいと言うご連絡がありましたわ」 「あ・・・もうそんな時期なんだ、もう4月30日だしね」 私と知世ちゃんは学園長さんから月に一回援助金をもらっている。 学園長さんからのもち掛けで、私は最初断ろうと思ったんだけどやっぱりこの世界でも生活するにはお金が必要で仕方なく学園長さんからのお金を貰う事になったんだ。 「ふん、あの爺だからないくらでも絞りとってやれ桜」 「エヴァちゃん、学園長さんに恨みでもあるの?(汗)」 「いくらでもある」 いくらでもってそんなにきっぱり言わなくても良いのにエヴァちゃん・・・、二人の中で今まで一体なにがあったの? 「木之本さん、ぜひバレー部へ入ってください!」 「え・・・っとですから私はそんなに長く麻帆良学園にいる訳でもないですので・・・」 「それでもかまいません、ぜひ我々のバレー部へ!」 「ほぇ〜」 駅から出て中等部校舎までの道で部活に勧誘されている私、前に部活対抗戦した時もそうだったけど私今も3日に一回はこんな風に部活に勧誘されているんだ。 記憶は消した筈なんだけどどうしてかな? 「それは体育の時間などに桜ちゃんの運動神経が冴え渡りますからですわ」 「ああ・・・そうなんだ、・・・と言うより知世ちゃん、上の文章に答えても呼んでもダメだからね」 「まあまあこれくらいは許容範囲ですわ」 「そんな事よりさっさと行くぞ桜・知世!」 あ・・・・そう言えば学園長さんの所にも早く行かなきゃいけないし早く行かなきゃ。 「あのすみません話はまた今度に・・・いそご知世ちゃん」 「はいですわ」 「良いお返事待ってます〜!」 それから部活勧誘してきた人と別れて知世ちゃんに合わせて走っている私達、それよりエヴァちゃん、またなぜ茶々丸さんに乗ってるのかな? 「・・・走るのが面倒だからだ」 「エヴァちゃんも・・・上読んじゃダメだからね・・・」 「失礼します」 「おっ、着たかの桜ちゃんに知世ちゃん、朝から呼び出してすまんの」 エヴァちゃん・茶々丸さんとは校舎の中に入ってから分かれ今は知世ちゃんと二人学園長さんに会いに学園長室へと足を運んだ。 「おはようございます学園長さん」 「おはようございますわ」 「おはよう、朝から元気が良いのう桜ちゃんに知世ちゃん、早速じゃがこれが今月の生活費じゃ」 「「ありがとうございます」わ」 私はいつもこの様にして毎月の生活費等(しめて10万円位)を学園長さんからもらってるんだけど、あれっ?今回いつもより分厚い様な気がする・・・ 「あの・・・ちょっと分厚い様な気がするんですけど・・・」 「ああそれじゃが今回は桜ちゃん合計3匹ものモンスターを倒してくれたご褒美じゃ受け取ってくれ」 「え・・・そんなの・・・」 私は中身を確認しようと学園長さんとお話しながら封筒の中からお金を出して確認してみる。 「え・・・?」 数えて見ると一万円札が1.2.3.4.・・・・・2930・・・・!? 「ほぇえええ〜〜〜〜!!!!さ・・・三十万円〜〜〜!!!」 「あらまあ」 どう数えても1.2.3.4.30万円、後ろからでも前からでも30万円、私の数え間違えかな?・・・っと思って数えなおしても30万円・・・どうしてなの!? 「ちょっと少なかったかの?」 「い・・・いいえ多すぎですよ、さ・・・さんじゅ・・・三十万円も・・・」 「いや・・・これでも少なくしといた方なんじゃがの・・・」 「少なくって学園長さん!?」 これでも少なくって・・・一体学園長さんいくら入れる予定だったの? 知世ちゃんはまったく震えもしてないしさすがはお金持ちのお嬢様って今そんな事考えている場合じゃないよ〜! 「ど・・・どうして三十万円で少なめなんですか!?」 「それはの〜実は桜ちゃんが倒した魔物レベルがそれぞれB・B+・BBBクラスじゃったんじゃ、魔法界では魔物のクラス別に懸賞金が掛けられていてのほれっ例としてAAA+のエヴァンジェリンが15年前まで1000万ドル(6億円)じゃったじゃろ?」 「C クラス以下は魔法使いなら誰でも倒せるレベルで1万円位の賞金なんじゃが今回桜ちゃんの倒した魔物はBクラス10万円、B+クラス20万円、BBBクラス 50万円じゃったのじゃ、ちなみにこれがAクラスならば賞金が跳ね上がり200万、A+で500万となるのじゃがの(ちなみに麻帆良学園所属魔法使いはい くら倒しても0円じゃが・・・)」 <備考:ちなみに見習いの魔法使いもいくら倒そうと0円だが、龍宮真名みたいな雇いはそのまま報酬として懸賞金を貰える。桜はその雇い系の部類になってる様である> 「そ・・・そうなんですか・・・」 ・・・でも子供の私達がこんな大金もらっちゃっても良いのかな? 「あ・・・そうそう、この前桜ちゃんが倒したリョウメンスクノカミじゃが、あれはSランクで賞金は20億・・・と言う事になるのじゃがどうじゃな桜ちゃん?」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ほぇ? 「桜ちゃん、20億ですわ20億・・・」 「ふぉえ〜〜〜〜〜!!!!!に・・・ににに20億円〜〜〜〜!!!!」 「フォフォフォ・・・冗談じゃて」 「はぁ・・・はぁ・・・冗談ですか・・・(ほっ)」 ああ〜吃驚した・・・学園長さんも冗談を言う事あるんだ、私吃驚しちゃった・・・ 「あれは元々封印されて賞金がついとらんかった魔物じゃからの、懸賞金になっていたとすればそれくらいの懸賞金が掛かっていたじゃろうな〜っと言う事じゃな」 「そうなんですか・・・でもこの30万円でも今の私達には高いような・・・」 「良いんじゃ良いんじゃ桜ちゃん知世ちゃん、20万内10万円ずつでも分けてパーッと買いたいものでも買ったらどうじゃ?」 ・・・学園長さんはあんな事言っていたけどどうしようかな、そのまま持ってきちゃったけど。 私と知世ちゃんはあの後学園長室から出て3−Aの教室に向かっている。 「ほぇ〜本当にどうしよ〜このお金〜」 「まあまあ桜ちゃん、お金の使い方の選択肢はいくらでもありますからゆっくり考えましょう」 「そうだね・・・」 ちょっと私に重く圧し掛かってくる30万円、学園長さんはもっとくれる様な事言っていたけどこれでも多いんだよ〜(泣) 「あ・・・桜ちゃんおはようです〜」 「桜〜おはよう〜!」 「おはようでござるな桜殿」 「おはよう風香ちゃん史伽ちゃん、それに楓さんも・・・・」 教室に入る前に話しかけてきた風香ちゃん達、そのまま私は教室の中へと入っていく。 「ん・・・桜殿なにか元気が内容でござるが?」 「え・・・私顔に出てましたか?」 「雰囲気で分かるでござるよ」 すご〜い楓さん、私まったく普通にしていたのに一瞬で私がお金の事までは行かないけど何かを気にしているの見抜くなんて。 「桜、じじいの所で何かあったのか?」 「何かあったですか桜ちゃん?」 「エヴァちゃん、ちょっとね・・・」 私達は教室の後ろのドアから入ったんだけど、入った所に居たエヴァちゃんも楓さんと私の会話を聞いて史伽ちゃんと心配してくれるのは良いけど、こんな大金の話なんてできない。 「あのじじい私の桜に何を・・・ちょっと殺ってくる・・・・」 「ってエヴァちゃん言うから言うから行かないで!」 エヴァちゃん黒いオーラが出てるって、学園長さん何もしてないからそのオーラ早くしまって教室中に広まっちゃうから! 「・・・そうか、桜はたかだか30万位でそんなに悩んでいたのか?」 「うん、私今まで月々の小遣い千円位だったから30万円なんてお金どう扱ったらいいのか・・・いつものお金と差し引いても20万円だし・・・」 エヴァちゃんにお金の事を話してみると何か呆れたような顔をしている。 「私だったら80万円位そのまま貰っているぞ、まっ桜は欲と言うものがあまりないから遠慮するのはわかるが、それ相当の働きをしたんだそんなに悩むことでもなかろう」 「そんな事言われても私に30万円は多すぎるよ〜」 「まあまあ・・・でござるよ」 うう〜エヴァちゃんに相談してもこれだしこの30万円どうしよ〜知世ちゃんや生活費で分けても一人10万円だしそれでも私には大金だし・・・ほぇ〜どうしたら良いの〜! ―――突如として桜の前に現れた最大の強敵『30万円』、桜の肩にその三十万円と言う重圧が重く圧し掛かり今にも桜を押しつぶしてしまいそうなくらいだった。 うん・・・またここはどこ・・・闘技場?・・・ 私の目の前に移っているのは朝見た様な夢の様なネギ君に似ている男の人とネギ君・・・ それと・・・エヴァちゃん・・・・・? エヴァちゃんはそのネギ君に似ている人に頭を撫でられている。 な・・・涙・・・エヴァちゃん泣いているの・・・・? 私の目の前には涙を流しているエヴァちゃんの姿、すると男の人は光に包まれた。 桜・・・桜さん・・・ 「桜さん!」 「ほぇっ!?・・・」 私が気がつくと目の前にはネギ君の姿、周りを見回してみればクラスの皆が席に座ってこちら側を見ていた。 「桜さん、今授業中ですので寝ないでくださいね」 「ほぇ・・・ごめんなさいネギ君」 「「「「「「あはははははは〜!」」」」」 い・・・今授業中だったんだ、は・・・恥ずかしいよ〜・・・・それよりも、あの男の人誰だったんだろう? 「ネギ君、こっちもまき絵寝ちゃってるよ〜!」 「う〜ん優勝〜・・・・」 「仕方ないですね〜」 あ・・・まきちゃんも寝ちゃってるんだ、こんな天気が良くてポカポカと気持ちが良い日だし眠くなっちゃうのは仕方が無いのかな? そして放課後、私はさっきの夢の話をエヴァちゃんやネギ君達に下校しながら話していた。 「エヴァちゃん、私また夢を見たんだけどちょっと良いかな?」 「何だ桜?・・・また予知夢を見たのか?」 「予知夢?」 「予知夢って桜さんそんな能力あったんですか!?」 「え・・・とうん、そうみたいなんだ」 やっぱりエヴァちゃんの言うとおりネギ君達も驚いているみたい、ネギ君も予知夢見た事無いみたいだね。 「・・・だがいつも桜はその夢の内容を忘れるって聞いていたが?」 「・・・予知夢の能力あってもそんなんじゃ意味無いわね」 「桜ちゃんらしくて可愛いやん♪」 「でも・・・今回は少し覚えてるんだ、たしかネギ君とエヴァちゃんそれと知らない男の人が一人出ていたの」 「なんだと・・・私がか?」 「僕も出ていたんですか桜さん!?」 「うん・・・でもその知らない人なんだけどネギ君に似ている男の人だったんだけどネギ君知らない?」 「・・・・・・・・・・・・・」 「ほぇ?」 一体どうしたのか私の話に瞬時に顔を青ざめて黙り込むネギとエヴァちゃん 「ま・・・まさかお父さん・・・」 「そ・・・その確率は高いかもしれんな、坊やはナギそっくりだからあった事が無い桜が見たらナギは坊やにそっくりと言う事になる」 「ナギさん・・・ネギ君のお父さん・・・ええ〜〜〜!!!」 まさか夢に出てきた男の人が行方不明中のネギ君のお父さんだったなんて、ネギ君もエヴァちゃんも動揺しちゃってるし迂闊だったかな。 「・・・で桜さん、他に他になにか夢に出てきませんですしたか!?」 「そうだ、何か周りにあったとか他に人がいなかったとかだ!」 「ええっと・・・ごめんなさい、それ以上は思い出せないの・・・でもそう何年も遠い未来じゃないと思うよ」 「な・・・何!?」 「本当ですか桜さん!?」 「う・・・うん、ネギ君ほとんど今と同じ姿だったから「―――どん!」ほぇっ!」 エヴァちゃん達と歩きながらの話中に私は人とぶつかってしまう。 「まき絵ちゃん・・・」 よく見るとその人はまき絵ちゃんで・・・あれ?・・・まき絵ちゃん泣いてるの? 「ど・・・どうしたのまき絵ちゃん?」 「桜ちゃん・・・なんでもないの〜〜!!!」 「まき絵ちゃ〜〜〜ん!」 まき絵ちゃんは逃げるようにして私達の前から走り去っていく。 「どうしたんでしょうまき絵さん?」 「ネギ君、エヴァちゃん、私まき絵ちゃん追いかけるね」 「「え・・・ちょ桜ちゃん(さん)?」」 「桜・・・ああ言うのはほっておけば良いんだが・・・まっ桜だし言うだけ無駄か」 「まあエヴァンジェリンちゃんも分かってらっしゃいますわね」 「桜ちゃんまき絵たのんだえ〜〜〜」 私は一言ネギ君達に言うとまき絵ちゃんに追いつくよう走って追いかける。 ・・・でもまき絵ちゃんも早く追いつきそうに無いから私はすぐに『駆』(ダッシュ)のカードを使った。 「まき絵ちゃ〜ん、待って〜!」 「さ・・・桜ちゃん早!・・(明日菜や美空ちゃんより早いよ)」 そのまままき絵ちゃんに追いつくと、私はまき絵ちゃんの腕をつかみまき絵ちゃんが逃げようとするのを力いっぱい捕まえた。 「さ・・・桜ちゃん力も強くない?」 注)ちなみに桜は『力』(パワー)のカードを使っては居ません。 「はあ・・・はあ・・まき絵ちゃんなにがあったの一体?」 私はまき絵ちゃんを捕まえると『駆』(ダッシュ)のカードをさりげなくまき絵ちゃんにバレないようにカードに戻してポケットの中にしまった。 「桜ちゃん・・・私って子供っぽいかな・・・?」 「え・・・子供っぽい?」 私がまき絵ちゃんに聞き返すとまき絵ちゃんは涙ながらに事の成り行きを話してくれた。 「あのね、二ノ宮先生が元気がよくって明るいのは良いけど子供っぽくって小学生の演技になるから夏の大会はダメなんだって・・・」 「そうなんだ・・・でもまき絵ちゃんは私と同じ、いつも元気がよくって明るい所が長所なんだけど・・・そうしたら私も子供っぽいのかな・・・」 まき絵ちゃんの話を聞くと性格が似ている私まで落ち込んできちゃう。 「・・・桜ちゃんは子供っぽくないよ、私なんかより落ち着いてるし、こうやって私の事親身になって心配してくれるし・・・」 「まき絵ちゃん・・・」 「でも・・・でも・・・私は単純だし単細胞だし馬鹿だし・・・ネギ君より子供っぽいよ〜」 「まき絵ちゃん・・・それ全部同じ意味だよ・・・」 うう〜ん、まき絵ちゃんがここまで落ち込んじゃってる・・・どうやって慰めればいいのかな、・・・はっそう言えば私も30万円と言う悩みがあったんだ・・・まき絵ちゃんの事もあるしど〜しよ〜。 「ほら・・・そうやって桜ちゃんは頭を抱えてまで私の事を心配してくれるでしょ」 「え・・・いやこれはまき絵ちゃん・・・」 違う・・・違うのこれはまき絵ちゃん、これは自分のお金のことを思い出して頭を抱えていたの・・・ 「私どうやったら桜ちゃんみたいに少しでも大人っぽくなるのかな〜」 「いや・・・だからねまき絵ちゃん・・・」 「桜ちゃんと私の違い・・・桜ちゃんと私の違い・・・うう〜・・・」 だからね、そう言う事じゃなくって〜・・・ 「わかった!・・・桜ちゃんって小狼君って彼氏が居るでしょ!」 「ええ!!・・・その小狼君はまだ彼氏って程じゃ・・・ただお互い好き合っているだけ・・・」 イキナリ何を言い出すのまき絵ちゃん、しゃ・・・小狼君は私の事好きだって言ってくれるし私も小狼君の事好きだよ・・・でもまだ彼氏って程でもないのに・・・ 「だからそれがもうすでに付き合っている・・・って事じゃない!・・・桜ちゃんと私の違い・・・彼氏が居るのと居ないのと・・・これだよ!」 「だからまき絵ちゃ〜ん・・・」 「でも彼氏って・・・私達女子校だし・・・男子校の方は知ってる人いないし・・・」 「ちょっとまき絵ちゃん、・・・私の話を聞いて・・・」 もうまき絵ちゃんに私の言葉は聞こえないの?・・・まき絵ちゃん、そういう所が子供っぽいんだよ〜・・・ 「そうだネギ君だ!、そうだったんだ・・・手っ取り早い位置に居るネギ君を彼氏にしちゃえば良かったんだ・・・私ネギ君好きだし・・・」 「え・・・まき絵ちゃんちょ・・・」 「ありがとう桜ちゃん、私がんばるね!」 「な・・・なにをがんばるのまき絵ちゃん・・・」 い・・・一体何をしようと考えてるのまき絵ちゃん、まさかネギ君を・・・ダ・・・ダダダダメだよ、ネギ君にはのどかちゃんがいるしこれじゃあ三角関係になっちゃうよ〜 注2)桜はあやかがネギを異常なまでに溺愛している事に気づいていない様である。 「それじゃあね桜ちゃん!」 「ま・・・まってまき絵ちゃん!」 そのまま私から猛ダッシュで離れていくまき絵ちゃん、私はすぐその後をまたもうダッシュで追いかけていきました。 その頃、学園長室では――― 「フォッ フォッフォ・・・桜ちゃんのおかげで50万円儲けたわい、桜ちゃんもあの性格じゃし、またモンスターでも倒してくれないかの〜できればAクラス級のも の・・・いや桜ちゃんならばエヴァと力を合わせてまたSクラスの魔物を打ち倒してしまうかもしれんの〜、ま・・・Sクラスなんてそうそうめったに出てくる もんじゃないんじゃがの」 桜に渡すはずだった報酬の80万の内50万円を自分の懐にちゃっかりしまっていた学園長、お金を数える学園長からは笑いがこみ上げ学園長室には黒いオーラが充満していた事は言うまでもなかった。 ちなみにクラス別懸賞金はと言うと――― S以上 10億〜(ネオスクノカミ) AAA+6億(エヴァ) AAA 1億 AA+ 5000万 AA 1000万 A+ 500万 A 200万 BBB+100万 BBB 50万(バ●ギ●スみたいな巨大な魔物) BB+ 40万 BB 30万 B+ 20万(ベ●ベ●ンみたいなヘドロ状の魔物大) B 10万(べ●ベ●ーみたいなヘドロ状の魔物小) C以下 0〜1万 ―――という風にこんな感じだった。 『亜子&桃矢による次回予告コーナー』 「あ・・・あのあの、桜ちゃんのお兄さんですか?」 「ああ・・・そうだ、ウチの桜がいつも迷惑掛けているな」 「そ・・・それは私も桜ちゃんにお世話になってます!」 「そうか・・・あいつは怪獣だからな、迷惑だと思うがよろしく頼む」 (・・・桜ちゃんのお兄さん・・・か・・・カッコイイ・・・・) 「お・・・おい」 「あ・・・はい!(///)」 「もう始まってるぞ、司会しなくて良いのか?」 「あ・・・あああはいそうでした、う・・・おおおおはようございます今回司会をさせていただく事になりました和泉亜子とととと申します!(///)」 「緊張しているのか、俺は木之本桃矢、桜・・・怪獣の兄だがよろしく」 「よよよよよ・・・ひょろしくお願いします!」 「だ・・・大丈夫か?・・・かなり緊張しているみたいだが?」 「だ・・・大丈夫です・・・う・・・ウチちょっと上がり症でちょっと慣れてないだけです」 「そうか、なら次回予告できるか?」 「は・・・はい!」 「まず次回のタイトルですがー」 「『さくらと暴走まき絵ちゃん』・・・なんだこりゃ」 「あの怪獣また何かやらかしたみたいだな・・・」 「い・・・いいえ今回はまき絵が勝手に勘違いして暴走しているみたいやから桜ちゃんは別に・・・」 「そうか?・・・あの怪獣だからな、何をやらかすか・・・」 「それよりも桜ちゃんのお兄さん、桃矢さんって呼んで良いですか!?」 「ああ・・・別に良い」 (やった〜これだけで・・・ウチ・・・ウチ・・・死んでまいそうや・・・) 「・・・でそろそろ俺バイトの時間だから終わってもいいか?」 「あ・・・はい、もう次回予告は終わりましたので後は次回の司会者の名前を紹介して終了です(///)」 「そうか・・・次回の司会者は・・・なになに・・和泉亜子と佐々木まき絵・・・」 「ええ〜またウチなん!?(まあまき絵と一緒やから次回は大丈夫やな)」 「まあ俺はもうバイトだからそろそろ終わるぞ」 「はい・・・それでは皆さん次回も『魔術×魔法』後期待ください」 「さようなら〜」「じゃあな・・・」 <終> |